アンドレ・シュライファー

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アンドレ・シュライファー
ニューケインジアン経済けいざいがく
生誕せいたん (1961-02-20) 1961ねん2がつ20日はつか(63さい
ソビエト連邦の旗 ソビエト連邦れんぽう
ロシア・ソビエト連邦れんぽう社会しゃかい主義しゅぎ共和きょうわこくモスクワ
国籍こくせき ロシアけいアメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこく
研究けんきゅう機関きかん ハーバード大学だいがく
研究けんきゅう分野ぶんや 金融きんゆう経済けいざいがく
行動こうどうファイナンス
母校ぼこう マサチュまさちゅセッツ工科大学せっつこうかだいがく (MIT)
ハーバード大学だいがく
博士はかせ課程かてい
指導しどう教員きょういん
ピーター・ダイアモンド
フランクリン・M・フィッシャー
影響えいきょう
けた人物じんぶつ
ローレンス・サマーズ
受賞じゅしょう ジョン・ベイツ・クラークしょう (1999ねん)
情報じょうほう - IDEAS/RePEc
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アンドレ・シュライファー(Andrei Shleifer、1961ねん2がつ20日はつか - )は、モスクワまれでロシアけいアメリカじん経済けいざい学者がくしゃである。
ハーバード大学だいがく教授きょうじゅであり、せんもん行動こうどうファイナンス法律ほうりつ原因げんいん理論りろん法律ほうりつとファイナンス理論りろん)、コーポレート・ガバナンス企業きぎょう統治とうち)、制度せいど経済けいざいがく転換期てんかんき経済けいざいがくとくロシア)である。(わがくにでは、アンドレイ・シュレイファーとひとおおい。)

略歴りゃくれき[編集へんしゅう]

業績ぎょうせき[編集へんしゅう]

  • シュライファーの業績ぎょうせき金融きんゆう経済けいざいがくにもっとも中心ちゅうしんがあるが、行動こうどうファイナンス分野ぶんや論文ろんぶんいている。
  • 最近さいきんかれ研究けんきゅう法律ほうりつ原因げんいん理論りろん法律ほうりつとファイナンス理論りろん)に焦点しょうてんしぼっているが、法的ほうてき伝統でんとうくに発展はってんやほとんどすべてのファイナンシャル発展はってんたいして重要じゅうよう決定けってい要因よういんであると主張しゅちょうしている。
  • また、コーポレート・ガバナンスについて、共著きょうちょしゃとも詳細しょうさいいている。
  • 転換期てんかんき経済けいざいがくについても、'Privatizing Russia'、'Without a Map'、'A Normal Country'をいている。

ロシアにたいする活動かつどう[編集へんしゅう]

  • 1991ねんにアンドレ・シュライファーは、ロシアふく首相しゅしょうであるアナトリー・チュバイスのアドバイザーと、ロシア民営みんえい専門せんもん一人ひとりとなった。ほぼ同時どうじに、ハーバード大学だいがくのハーバード国際こくさい開発かいはつ研究所けんきゅうじょ(HIID)は、米国べいこく国際こくさい開発かいはつきょくUSAID)と契約けいやくした。
  • 1992ねんから1997ねん期間きかん米国べいこく国際こくさい開発かいはつきょく予算よさん3おくドルから、シュライファーのもとハーバード国際こくさい開発かいはつ研究所けんきゅうじょは、直接ちょくせつ、4000まんドルった。追加ついか金額きんがくは、ニューヨークしゅうにある広告こうこく会社かいしゃBurson-Marstellerしゃと6大会たいかいけい企業きぎょうわたされた。
  • また、シュライファーは、世界せかいてき株式かぶしき市場いちばをもつロシア証券しょうけん取引とりひきしょ設立せつりつしようとした。しかし、その努力どりょく汚職おしょく自己じこ取引とりひき責任せきにん苦境くきょうちた。
  • シュライファーとハーバード大学だいがく当局とうきょくらは、米国べいこく国際こくさい開発かいはつきょく資金しきん援助えんじょけたハーバード国際こくさい開発かいはつ研究所けんきゅうじょ利用りようしてロシアに投資とうししていたとして、米国べいこく政府せいふ告発こくはつされた。不法ふほう請求せいきゅうほうthe False Claims Act)のもと、政府せいふはハーバード、シュライファー、シュライファーのつまナンシー・ツィンマーマン、シュライファーのアシスタントであるジョナサン・ヘイ、およびヘイのおんな友達ともだち現在げんざいつま)であるエリザベス・ハバートを告訴こくそした。というのは、もしかするとUSAIDとハーバードの契約けいやく法律ほうりつ違反いはんして、これらの人々ひとびとがロシアかぶ短期たんき国債こくさいGKO)をったからである。
  • 2005ねん8がつ、ハーバード大学だいがく、シュライファー、および司法しほう当局とうきょくは5ねん訴訟そしょう解決かいけつするために、大学だいがくは2650まんドルを支払しはらい、シュライファーは承認しょうにんしないものの200まんドルを支払しはらった。かれつまによって保有ほゆうされていた会社かいしゃは150まんドルをはらった。

著作ちょさく[編集へんしゅう]

たんちょ[編集へんしゅう]

  • Inefficient Market, (Clarendon Lectures), Oxford University Press, 2000
兼広かねひろたかしあきらわけ金融きんゆうバブルの経済けいざいがく』(東洋経済新報社とうようけいざいしんぽうしゃ, 2001ねん
  • A Normal Country: Russia after Communism, Harvard University Press, 2005
  • The Failure of Jadges and the Rise of Regulators, MIT Press, 2012

共著きょうちょ[編集へんしゅう]

  • Privatizing Russia, (with M. Boycko and R. Vishny), MIT Press, 1995
  • The Grabbing Hand, (with R. Vishny), Harvard University Press, 1998
  • Without a Map: Political Tactics and Economic Reform in Russia, (with D. Treisman), MIT Press, 2000
  • A Crisis of Beliefs: Investor Psychology and Financial Fragility, (with N. Gennaioli), Princeton University Press, 2018
貫井ぬくい佳子けいこわけ金融きんゆう危機きき行動こうどう経済けいざいがく――投資とうし心理しんり金融きんゆう脆弱ぜいじゃくせい』(日本経済新聞にほんけいざいしんぶん出版しゅっぱん, 2021ねん