グレゴリー・マンキュー

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ニコラス・グレゴリー・マンキュー
大統領だいとうりょう経済けいざい諮問しもん委員いいん会かい委員いいん長ちょう
任期にんき
2003年ねん5月がつ29日にち – 2005年ねん2月がつ18日にち
大統領だいとうりょうジョージ・W・ブッシュ
前任ぜんにん者しゃグレン・ハバード
後任こうにん者しゃハーベイ・S・ローゼン（英語えいご版ばん）
個人こじん情報じょうほう
生誕せいたん (1958-02-03) 1958年ねん2月がつ3日にち（66歳さい）
ニュージャージー州しゅうトレントン
国籍こくせきアメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこく
政党せいとう 共和党きょうわとう ( - 2019年ねん)
無所属むしょぞく (2019年ねん–現在げんざい)
出身しゅっしん校こうプリンストン大学ぷりんすとんだいがく (学士がくし号ごう)
マサチュまさちゅーセッツ工科大学せっつこうかだいがく (Ph.D.)
ハーバード大学だいがく
受賞じゅしょうWolf Balleisen Memorial Prize (1980)
Galbraith Teaching Prize (1991)

ニコラス・グレゴリー・マンキュー（N. Gregory Mankiw、Nicholas Gregory Mankiw、1958年ねん2月がつ3日にち - ）は、アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこくの経済けいざい学者がくしゃ。ハーバード大学だいがく経済学部けいざいがくぶ教授きょうじゅ。デビッド・ローマーとともに代表だいひょう的てきなニュー・ケインジアンである[1]。

マンキューは保守ほしゅ派はで、共和党きょうわとうの経済けいざい顧問こもんを務つとめてきたが[2][3][4][5]、2019年ねん、10月にドナルド・トランプ大統領だいとうりょうと共和党きょうわとうに対たいする不満ふまんにより共和党きょうわとう員いんをやめると発表はっぴょうした[6]。

経歴けいれき[編集へんしゅう]

1958年ねん ニュージャージー州しゅうトレントンでウクライナ系けい移民いみんの家系かけいに誕生たんじょうする。父ちちは法ほうの支配しはいを支持しじするがゆえに共和党きょうわとう員いんだった[7]。グレゴリーは子供こどもの頃ころ、共和党きょうわとうの選挙せんきょチラシを戸別こべつ訪問ほうもんで届とどけた[7]。

1970年代ねんだい、プリンストン大学ぷりんすとんだいがく時代じだいに、ミルトン・フリードマンに感銘かんめいを受うけた[7]。1980年ねん プリンストン大学ぷりんすとんだいがくを卒業そつぎょう。

2003年ねん ブッシュ減税げんぜいに早はやくから支持しじを表明ひょうめいし、グレン・ハバードの後任こうにんとして、米国べいこく大統領だいとうりょう経済けいざい諮問しもん委員いいん会かい（CEA）委員いいん長ちょうに就任しゅうにんする（-2005)

2006年ねん ミット・ロムニー経済けいざい顧問こもん。2008年ねんと2012年ねんには、ロムニーの大統領だいとうりょう選挙せんきょ出馬しゅつばに協力きょうりょくした。

2019年ねん、ドナルド・トランプ大統領だいとうりょうへの不満ふまんにより共和党きょうわとう離脱りだつ[6]。有権者ゆうけんしゃ登録とうろくを共和党きょうわとうから無所属むしょぞくに変更へんこうした[7]。

現在げんざい ハーバード大学だいがく経済学部けいざいがくぶ教授きょうじゅ

業績ぎょうせき[編集へんしゅう]

経済けいざい学がくの教科書きょうかしょの著者ちょしゃ[編集へんしゅう]

政治せいじスタンス[編集へんしゅう]

共和党きょうわとうの議会ぎかい指導しどう部ぶに近ちかいとされ、トランプ政権せいけん時じに「スティーブン・ムーア氏しには知的ちてきな威厳いげんがなく、上院じょういんは承認しょうにんすべきではない」と手厳てきびしく批判ひはんし、人事じんじを検討けんとうする上院じょういんに強つよく影響えいきょうを与あたえた[8]。

マンキューは、大おおきな政府せいふと高こう負担ふたんという左翼さよくのアジェンダには反対はんたいする[9]。

2019年ねんに、ドナルド・トランプ大統領だいとうりょうへの不満ふまんにより共和党きょうわとう員いんをやめたが、その理由りゆうとして、共和党きょうわとう員いんがトランプ大統領だいとうりょうの悪質あくしつな行動こうどうをチェックしないことを挙あげた[7]。また、トランプ政権せいけんの経済けいざい的てき孤立こりつ主義しゅぎよりも、自由じゆうな貿易ぼうえきへの回帰かいきがなされるべきで、中国ちゅうごくの不当ふとうな経済けいざい政策せいさく、特とくに知的ちてき財産ざいさん権けんに関かんする問題もんだいは、世界せかい貿易ぼうえき機関きかんを通つうじて同盟どうめい国こくと協力きょうりょくして解決かいけつするのが最善さいぜんであり、関税かんぜい戦争せんそうのようなことをしても低てい所得しょとく層そうに打撃だげきを与あたえていると批判ひはんする[7]。

マンキューはトランプを批判ひはんしながら、民主党みんしゅとうや左翼さよくに対たいしても引ひき続つづき批判ひはんする。トランプ大統領だいとうりょうは、反対はんたい派はを「人間にんげんのクズ」と呼よび、意図いと的てきに二に極きょく化かさせるが、一部いちぶの民主みんしゅ党員とういんや左派さはも、資本しほん主義しゅぎ経済けいざいでの成功せいこうは恥はずべきことであるとして、金持かねもちを犯罪はんざい者しゃ扱あつかいし、分断ぶんだんを推進すいしんしており、私わたしたちはそのような分裂ぶんれつからの休息きゅうそくを必要ひつようとしていると批判ひはんする[7]。マンキューは、バーニー・サンダースやエリザベス・ウォーレンのようなポピュリストが、口先くちさきだけの甘あまい言葉ことばで、国家こっかによる経済けいざい統制とうせいの強化きょうかを行おこなおうとすることを批判ひはんする[7]。ウォーレン上院じょういん議員ぎいんによる富裕ふゆう税ぜいの提案ていあんは、主張しゅちょうするほどの税収ぜいしゅうを生うみ出だす可能かのう性せいは低ひくく、非ひ現実げんじつ的てきな資金しきん調達ちょうたつ計画けいかくに基もとづいて非常ひじょうに野心やしん的てきな社会しゃかい的てきアジェンダを立たてることは、トランプの壁かべの左派さはバージョンであると批判ひはんする[7]

マンキューは、富裕ふゆう層そうの多おおくは、生産せいさん性せいを高たかめ、経済けいざい水準すいじゅんを引ひき上あげるイノベーションや起業きぎょうとみなされるべきであり、共通きょうつうの人間にんげん性せいと共通きょうつうの目標もくひょうを受うけ入いれて、問題もんだいを共有きょうゆうし、最善さいぜんの解決かいけつ策さくを目指めざすべきであるとする[7]。

気候きこう変動へんどうに対たいしては、政府せいふの厳格げんかくな規制きせいではなく、市場いちばベースのアプローチが最善さいぜんで、たとえば、収益しゅうえきが炭素たんそ配当はいとうとして払はらい戻もどされる炭素たんそ税ぜいは、二酸化炭素にさんかたんそ排出はいしゅつ量りょうを削減さくげんするインセンティブ (経済けいざい学がく)を得えることができるとする[7]。

経済けいざい学がくの10大だい原理げんり[編集へんしゅう]

  • 人々ひとびとはどのように意思いし決定けっていするか
  1. 人々ひとびとはトレードオフに直面ちょくめんしている
  2. あるものの費用ひようはそれを得えるために放棄ほうきしたものの価値かちである
  3. 合理ごうり的てきな人々ひとびとは限界げんかい原理げんりに基もとづいて考かんがえる
  4. 人々ひとびとは様々さまざまなインセンティブに反応はんのうする
  • 人々ひとびとはどのように影響えいきょうし合あうのか
  1. 交易こうえきは全すべての人々ひとびとをより豊ゆたかにできる
  2. 通常つうじょうは市場いちばは経済けいざい活動かつどうを組織そしきする良策りょうさくである
  3. 政府せいふは市場いちばのもたらす成果せいかを改善かいぜんできることもある
  • 経済けいざいは全体ぜんたいとしてどのように動うごいているか
  1. 一いち国こくの生活せいかつ水準すいじゅんは財ざい・サービスの生産せいさん能力のうりょくに依存いぞんしている
  2. 政府せいふが紙幣しへいを印刷いんさつし過すぎると物価ぶっかが上昇じょうしょうする
  3. 社会しゃかいはインフレと失業しつぎょう率りつの短期たんき的てきなトレードオフに直面ちょくめんしている

マンキューは上記じょうきを経済けいざい学がくの10大だい原理げんりとして提唱ていしょうしている。

(『マンキュー 経済けいざい学がく1 ミクロ編へん』より)

著作ちょさく[編集へんしゅう]

書籍しょせき[編集へんしゅう]

『マクロ経済けいざい学がく』[編集へんしゅう]

『経済けいざい学がくの原理げんり（マンキュー経済けいざい学がく）』[編集へんしゅう]

論文ろんぶん[編集へんしゅう]

出典しゅってん[編集へんしゅう]

[脚注きゃくちゅうの使つかい方かた]
  1. ^ N. Gregory Mankiw and David Romer, eds., (1991), New Keynesian Economics. Vol. 1: Imperfect competition and sticky prices, MIT Press, ISBN 0-262-63133-4. Vol. 2: Coordination Failures and Real Rigidities. MIT Press, ISBN 0-262-63134-2.
  2. ^ “Let's pick on Greg Mankiw”. The Economist. (2009年ねん3月がつ10日とおか). https://www.economist.com/blogs/freeexchange/2009/03/lets_pick_on_greg_mankiw 
  3. ^ Rampell, Catherine (2011年ねん8月がつ29日にち). “Alan Krueger's New White House Job”. The New York Times 
  4. ^ Chandler, Clay (1994年ねん10月がつ2日にち). “From the GOP, Old Lines for New Times; On Tax Cuts, Capital Gains, the Budget and Other Issues, Republicans Return to an '80s Hit”. The Washington Post 
  5. ^ Maggs, John (2003年ねん10月がつ11日にち). “Deconstructing the Deficit”. National Journal 
  6. ^ a b “I am no longer a Republican”. 2020年ねん10月がつ6日にち閲覧えつらん。 Greg Mankiw’s Blog.
  7. ^ a b c d e f g h i j k N. Gregory Mankiw,Why a ‘Republican Economist’ Plans to Vote in the Democratic Primary, the New York Times, Nov. 17, 2019, Section BU, Page 5 of the New York edition with the headline: ‘Republican Economist’ Sheds a Party Label.
  8. ^ 日本経済新聞にほんけいざいしんぶん2019年ねん5月がつ3日にち
  9. ^ Brandon J. Dixon, Mankiw, Renowned Conservative Economist, Will Not Vote Trump,August 11, 2016, The Harvard Crimson.

関連かんれん項目こうもく[編集へんしゅう]

外部がいぶリンク[編集へんしゅう]

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ネオケインジアン
ポストケインジアン
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