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ウクライナ空軍くうぐん

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア(Wikipedia)』
ウクライナ空軍くうぐん
Повітряні Сили України
ウクライナ空軍くうぐんエンブレム
創設そうせつ 1992ねん
国籍こくせき  ウクライナ
ぐんしゅ 空軍くうぐん
タイプ 軍事ぐんじ航空こうくう
任務にんむ 航空こうくう戦闘せんとう
兵力へいりょく 45,000めい
上級じょうきゅう部隊ぶたい ウクライナぐん
基地きち ヴィーンヌィツャ
作戦さくせん 125[1]
おも戦歴せんれき ドンバス戦争せんそう
ロシアのウクライナ侵攻しんこう
指揮しき
げん司令しれいかん ミコラ・オレシチュク中将ちゅうじょう
識別しきべつ
国籍こくせき識別しきべつしるべ
フィンフラッシュ
空軍くうぐんはた
使用しよう作戦さくせん
攻撃こうげき Su-24M
Su-25/M1/M1K/UB/UBM1
戦闘せんとう MiG-29/MU1/UB
Su-27P/S/S1/UB
偵察ていさつ An-30B
Su-24MR
練習れんしゅう L-39/M1
輸送ゆそう An-26
Il-76MD
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ウクライナ空軍くうぐん(ウクライナくうぐん、ウクライナ:Повітряні Сили України ポヴィートリャーニ・スィールィ・ウクライィーヌィ略称りゃくしょう:ПС України ペーエース・ウクライィーヌィ)は、ウクライナ空軍くうぐん組織そしき2005ねん従来じゅうらいのウクライナ空軍くうぐんВійськово-Повітряні Сили України)とウクライナ防空ぼうくうぐんВійська протиповітряної оборони)が統合とうごうして発足ほっそくした。

ウクライナ西部せいぶヴィーンヌィツャしゅうヴィーンヌィツャ司令しれいく。

概要がいよう[編集へんしゅう]

構成こうせい[編集へんしゅう]

1991ねん8がつ24にちウクライナソ連それんより独立どくりつし、よく1992ねん3月17にちには空軍くうぐん組織そしきとしてウクライナ空軍くうぐんВійськово-Повітряні Сили України)が創設そうせつされた。ウクライナにはソ連それん時代じだいからの伝統でんとうとして、2001ねん時点じてんでは空軍くうぐんほかソ連それん防空ぼうくうぐん継承けいしょうした防空ぼうくうぐんソ連それん海軍かいぐん航空こうくうたい継承けいしょうした海軍かいぐん航空こうくうたいソ連それん陸軍りくぐん航空こうくうたい継承けいしょうした陸軍りくぐん航空こうくうたい存在そんざいしていた。この時点じてん空軍くうぐん防空ぼうくうぐん装備そうび共通きょうつうされ、指揮しき系統けいとう単一たんいつのものにまれるなど実質じっしつてき統一とういつ運用うんようされているにひとしかった。2004ねんには、防空ぼうくうぐん空軍くうぐん統合とうごうされた。一方いっぽう海軍かいぐん航空こうくうたい陸軍りくぐん航空こうくうたいは2005ねん現在げんざい独自どくじ機材きざい装備そうびし、独立どくりつした運用うんようがなされている。なお、航空機こうくうき装備そうびする組織そしきとしてはこれらのほか国境警備隊こっきょうけいびたい国家こっか親衛隊しんえいたいがある。

機材きざい[編集へんしゅう]

ウクライナ空軍くうぐんは、基本きほんてきには独立どくりつ現地げんちかれていたソ連それん空軍くうぐん組織そしき機材きざいをそのままいだ。そのため、当初とうしょ大型おおがたばくげきであるTu-95Tu-160などウクライナの国力こくりょくでは維持いじ困難こんなん機体きたいもあったが、アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこくなどの支援しえん解体かいたいしてスクラップにした。また、一部いちぶロシアられた。Tu-22M3一部いちぶはその維持いじされたが、2006ねん初頭しょとうぜん退役たいえきし、ほとんどの機体きたい解体かいたいされた。

2022ねん現在げんざいウクライナ空軍くうぐん運用うんようされるおも機体きたいは、An-26An-72などの輸送ゆそうほかMiG-29Su-27などの戦闘せんとうSu-24Su-25などのばくげき偵察ていさつMi-26Mi-8などのヘリコプターL-39などの練習れんしゅうなどがあり、その特殊とくしゅ用途ようと機体きたい保有ほゆうしている。Ka-27Mi-14Be-12などは海軍かいぐん航空こうくうたいのみが装備そうびしていたが、Be-12飛行ひこうていTu-22M2/3とともに空軍くうぐん移管いかんされたとされる。また、Mi-24などは陸軍りくぐん航空こうくう部隊ぶたい運用うんようである。

ウクライナではロシア帝国ていこく時代じだいより航空こうくう産業さんぎょう発達はったつしていたため、独立どくりつはすべての作業さぎょう国内こくないですべく努力どりょくしている。同国どうこくでは保有ほゆうする機体きたい維持いじ近代きんだい改修かいしゅうほか新造しんぞう製作せいさく新型しんがた開発かいはつなどもおこなっており、軍民ぐんみんわず各国かっこく輸出ゆしゅつをしている。

また、独立どくりつ極度きょくど経済けいざい混乱こんらんにより、ウクライナ空軍くうぐんおおくの機体きたい退役たいえきさせざるをなくなったが、それにともな余剰よじょう機体きたい輸出ゆしゅつちかられてきた。おもなものとしては、クロアチアMiG-21bis/UMエリトリアMiG-29/UBSu-27(S?/UB?)、スリランカMiG-27MMiG-23UMアンゴラへSu-27S、イエメンSu-17M4輸出ゆしゅつされている。中華人民共和国ちゅうかじんみんきょうわこくせい旧式きゅうしき前面ぜんめん装備そうびしか保有ほゆうしないアルバニアあたらしい装備そうびさがしており、ウクライナから中古ちゅうこMiG-21購入こうにゅうする契約けいやく検討けんとうされていたがこれはキャンセルとなった。また、2004ねんスーダンへMiG-21を輸出ゆしゅつしたことが、同国どうこくにおける住民じゅうみん虐殺ぎゃくさつ問題もんだいダルフール紛争ふんそう)とからんで一部いちぶ問題もんだいされた。2005ねんにはエストニアMiG-23MLDSu-24輸出ゆしゅつされているが、これはタルトゥにある博物館はくぶつかん所蔵しょぞうされた。2007ねんにはアゼルバイジャンへMiG-29 9-13とMiG-29UBが輸出ゆしゅつされたが、これはリヴィウ航空機こうくうき修理しゅうり工場こうじょうウクライナばんロシアばん近代きんだい改修かいしゅうけた機体きたいであり、ウクライナせい近代きんだい改修かいしゅうとしては本国ほんごく先駆さきがけての配備はいびとなった。そのオレンジ革命かくめいこうあきらかになってきたところにれば、クチマ政権せいけん中華人民共和国ちゅうかじんみんきょうわこく航空機こうくうき発射はっしゃがた長距離ちょうきょりミサイル密輸みつゆするなど、うらでの取引とりひきすくなからずおこなわれてきたようである。その自国じこくおよ各国かっこく機材きざい整備せいび国内こくない企業きぎょうっている。

現況げんきょう[編集へんしゅう]

独立どくりつ経済けいざい混乱こんらんによる空軍くうぐんへの影響えいきょう深刻しんこくで、とくパイロット訓練くんれん時間じかん劇的げきてき減少げんしょうおおきな問題もんだいをうんでいる。また、現有げんゆう機材きざい状態じょうたい悪化あっかしん機材きざい調達ちょうたつ困難こんなんは、空軍くうぐん今後こんごかんする不安ふあん要素ようそである。ロシアによるエネルギー問題もんだいかんする干渉かんしょうも、空軍くうぐん自体じたいやその財源ざいげんとなる国家こっか経済けいざい不安定ふあんてい寄与きよしている。

ウクライナの経済けいざい状態じょうたい最悪さいあくだった1990年代ねんだいすえころくらべ、2005ねんにはおおきく改善かいぜんされており、徐々じょじょ向上こうじょうしていくものとかんがえられていた。2006ねんには、ウクライナはいわゆるロシアさんこくであるロシアやベラルーシくら空軍くうぐん近代きんだいおくれをとっているが、ここにてようやく将来しょうらい計画けいかく発表はっぴょうされた。それによれば、同国どうこく空軍くうぐんにはMiG-29が160、Su-27が55、Su-25が58保有ほゆうされているが、これらを今後こんごそれぞれ60、35、25削減さくげんし、それらに近代きんだい改修かいしゅうほどこすこととなる。また、北大西洋きたたいせいよう条約じょうやく機構きこう(NATO)へ参加さんかするためNATO標準ひょうじゅんてき味方みかた識別しきべつ装置そうち装備そうび必須ひっすとなっており、近代きんだい改修かいしゅう内容ないようもNATOりのものとなる見通みとおしである。ただし、これも分野ぶんやにおけるのと同様どうようロシアの干渉かんしょうかんがえられるため、依然いぜんとして明確めいかく要素ようそをふくんでいる。

2006ねんでは、ウクライナ空軍くうぐん経済けいざい状況じょうきょうきびしさから縮小しゅくしょう余儀よぎなくされるが、これはNATO参加さんか見越みこした軍縮ぐんしゅくであると評価ひょうかであるとされる。すなわち、いちこくのみで国防こくぼうおこな場合ばあい比較的ひかくてきだい規模きぼ軍事ぐんじりょく保有ほゆうする必要ひつようがあるが、NATOに参加さんかした場合ばあいはそのこと自体じたいが「隣国りんごく」にたいするおおきな抑止よくしりょくとなるため、国内こくない軍事ぐんじりょく保有ほゆうすうおさえることができるのである。軍事ぐんじ予算よさんつね経済けいざい発展はってんあしるものであり、したがって、ウクライナのNATOへの参加さんかはウクライナ経済けいざい改善かいぜん直接ちょくせつにも寄与きよするとかんがえられる。また、NATO参加さんかによって同国どうこくに「安定あんてい」がもたらされるとられれば、NATOへの参加さんか間接かんせつてきおおきな経済けいざいてき貢献こうけんをすることとなるであろう。

また、同様どうように2008ねんからは戦闘せんとう近代きんだいおこなうとしており、MiG-29Su-27近代きんだい改修かいしゅう作業さぎょう対象たいしょうとなる予定よていである。MiG-29の近代きんだい作業さぎょうリヴィウ実施じっしされることが決定けっていされており、2007ねん現在げんざいすでに作業さぎょう準備じゅんびされているが、Su-27については計画けいかくがまとまっていない。このほかSu-24Su-25近代きんだいされる予定よていであるが、これらについても実施じっし計画けいかく未定みていである。

いずれにせよ、ウクライナ空軍くうぐん今後こんご不透明ふとうめいなウクライナの国際こくさい政治せいじ今後こんご直結ちょっけつしているといえる。一時期いちじき、MiG-29やL-39のごく一部いちぶたいして近代きんだい作業さぎょうおこなわれていたことがあったが、これは限定げんていてきこころみにわっている。

その、ウクライナ空軍くうぐんでは2015ねんあいだ保有ほゆう機材きざい近代きんだい・アップグレードをおこなうとしている。しかし2015ねん、ロシアのクリミア編入へんにゅうウクライナ紛争ふんそう)、ウクライナ東部とうぶでロシアの支援しえんけたおや武装ぶそう勢力せいりょくによる公的こうてき施設しせつなどの占拠せんきょ拡大かくだいし、制圧せいあつした政府せいふぐんとの武力ぶりょく衝突しょうとつ激化げきかした。おや武装ぶそう勢力せいりょくは、ウクライナ東部とうぶやくぶんの1を支配しはいした。戦闘せんとう拡大かくだいけるため、2015ねんがつにはドイツフランス仲介ちゅうかいし、ロシアウクライナとの4カ国かこく首脳しゅのう会談かいだんでウクライナ政府せいふおや武装ぶそう勢力せいりょく停戦ていせん実現じつげんした。ただ、これに先立さきだつ2014ねんがつにも双方そうほう停戦ていせん合意ごういしたにもかかわらず戦闘せんとう収束しゅうそくせず、直近ちょっきん停戦ていせん合意ごうい一部いちぶ地域ちいき緊張きんちょう状態じょうたいつづいていた。

 欧米おうべいつよ批判ひはんにもかかわらず、ロシアはなお強硬きょうこう姿勢しせいくずしておらず、ロシアのプーチン大統領だいとうりょうは2015ねんがつ放映ほうえいされた国営こくえいテレビの番組ばんぐみで、ウクライナでヤヌコビッチ政権せいけん崩壊ほうかいしたさいかく戦力せんりょく使用しようさない決意けついだったことをかし、世界せかい衝撃しょうげきはしった。一方いっぽうで、軍事ぐんじてき関与かんよ慎重しんちょうだった米国べいこくウクライナ政府せいふぐんへの武器ぶき供与きょうよ検討けんとうするなど、緊張きんちょう度合どあいはたかまっていた。ロシアと欧米おうべい根気こんきよく対話たいわつづけて事態じたい沈静ちんせいできるのか、正念場しょうねんばむかえていた。また、2012ねんからあたらしい戦闘せんとうよう航空機こうくうき実用じつようおこなうという。そのアヴィアーントオレーフ・シェウチェーンコ説明せつめいによれば、2008ねんにウクライナ空軍くうぐんへ2 An-70納入のうにゅうする予定よていである。An-70は1 たり8600まんフルィーヴニャ(1700まんドル)であると見積みつもられている。ウクライナ空軍くうぐんでは、An-70をそれまでのAn-12やAn-124などにかわる大型おおがた多目的たもくてき輸送ゆそうとして運用うんようする見込みこみで、海外かいがいへの人員じんいん物資ぶっし派遣はけんにもおおきなちから発揮はっきすることが期待きたいされる。

2022ねんロシアのウクライナ侵攻しんこうにおいては、侵攻しんこう開始かいし直後ちょくごアントノフ国際こくさい空港くうこうたたかAn-225 ムーリヤ破壊はかいされた。アンドリー・ピルシチコウワジム・ヴォロシロフという2人ふたり撃墜げきついおう輩出はいしゅつしている。流出りゅうしゅつした米国べいこく機密きみつ文書ぶんしょによるとウクライナは2023ねん5がつ時点じてんでジェット戦闘せんとう60撃墜げきついされたとされる。それにたいしロシアぐんはほぼ500のジェット戦闘せんとう戦闘せんとうけており、ちょう射程しゃてい攻撃こうげきにもつよくウクライナのジェット機じぇっときたい性能せいのうとしては有利ゆうりである。今春こんしゅん反攻はんこう作戦さくせんでは、ドイツの主力しゅりょく戦車せんしゃレオパルト2」など西側にしがわから供給きょうきゅうされた武器ぶきうしな可能かのうせいたかかったが、米国べいこく供与きょうよ容認ようにんでF16を年末ねんまつまでに供与きょうよするとしている。戦闘せんとう能力のうりょくとしては、「F16はウクライナが主力しゅりょくとしてきたきゅうソ連それんせいのミグ29の4〜5ばいで、ロシアの保有ほゆう戦闘せんとうおおきく上回うわまわる」とNATOぐん関係かんけいしゃ発言はつげんした。

組織そしき[編集へんしゅう]

かく航空こうくう管区かんく配置はいち[2]
  西部せいぶ航空こうくう管区かんく
  中部ちゅうぶ航空こうくう管区かんく
  南部なんぶ航空こうくう管区かんく
  東部とうぶ航空こうくう管区かんく
  特別とくべつ航空こうくう区域くいき

ウクライナ空軍くうぐんは、西部せいぶ中部ちゅうぶ南部なんぶ東部とうぶの4航空こうくう管区かんく空軍くうぐん司令しれい直轄ちょっかつ部隊ぶたい構成こうせいされる[3][4]

国籍こくせき識別しきべつしるべ[編集へんしゅう]

現在げんざいのウクライナは、ロシア内戦ないせん時代じだい存在そんざいした独立どくりつ国家こっかウクライナ人民じんみん共和きょうわこく正統せいとう後継こうけい国家こっかであることを主張しゅちょうしており、ウクライナ空軍くうぐん国籍こくせき識別しきべつしるべどう共和きょうわこく時代じだいのものを踏襲とうしゅうしたものとなっている。

基本きほんしょくとなるのは、伝統でんとうてきには西にしウクライナ使用しようされていたあおである。空軍くうぐんは、この2しょくもちいた円形えんけいラウンデル主翼しゅよく上下じょうげめん4ヶ所かしょえがいている。機体きたいによっては、胴体どうたいにもえがかれたものがある。このラウンデルは、現在げんざい外側そとがわ内側うちがわあおのデザインが使用しようされているが、独立どくりつ当初とうしょはかつての西にしウクライナ人民じんみん共和きょうわこく一部いちぶ航空機こうくうき使用しようされていたものと同様どうよう外側そとがわあお内側うちがわのデザインや、白地しろじえんあお三角形さんかっけい図案ずあんはいしたマークが使用しようされたこともあった。三角形さんかっけい図案ずあんのものは主翼しゅよく上下じょうげめん4ヶ所かしょ垂直すいちょく尾翼びよく左右さゆう2ヶ所かしょえがかれていた。それ以外いがい機体きたいでは、垂直すいちょく尾翼びよくにはくにあきらである「トルィズーブ」(三叉みつまたほこ)がえがかれている。これも基本きほんデザインはあおであるが、機体きたいによってはその輪郭りんかくだけがえがかれててい視認しにんされたデザインが採用さいようされている。これは特定とくてい機種きしゅ採用さいようされているわけではなく、とくに戦術せんじゅつめんでの意味いみがあるというわけでもないようである。なお、歴史れきしてきには「トルィズーブ」はウクライナ人民じんみん共和きょうわこくウクライナこく西にしウクライナ人民じんみん共和きょうわこくなどウクライナのかく独立どくりつこくとおして航空機こうくうきもちいられていた紋章もんしょうである。

そのほか、正式せいしきには空軍くうぐん所属しょぞくでないウクライナぐんないし政府せいふ関係かんけい機体きたいは、コクピット付近ふきんあるいは垂直すいちょく尾翼びよくにウクライナの国旗こっきえがいている。「トルィズーブ」は胴体どうたいおおきくえがかれることがおおいが、空軍くうぐんのようなラウンデルは記入きにゅうされない。また、ウクライナぐん機体きたい胴体どうたいにウクライナで「ウクライナぐん」(Збройні Сили України)、政府せいふ機体きたいおなじくウクライナで「ウクライナ」(Україна)と記入きにゅうしていることもある。また、民間みんかん委託いたくとなっている機体きたいもあり、それらは胴体どうたい後部こうぶ主翼しゅよく民間みんかん登録とうろく番号ばんごう(UR-xxxxxxまたはLA-xxxxxx)が記入きにゅうされている。

おも空軍くうぐん基地きち所在地しょざいち[編集へんしゅう]

※()ない日本語にほんごでしばしばられる表記ひょうき

なお、かつて存在そんざいした防空ぼうくうぐん司令しれいとなるキエフ本部ほんぶは、キエフ・ジュリャーヌィ国際こくさい空港くうこう(キエフ・ジュリャーヌィ地区ちく)にかれていた。また、Mi-6Mi-8Mi-24装備そうびする国境警備隊こっきょうけいびたいは、キロヴォフラードしゅうオレクサンドリーヤキエフしゅうビーラ・ツェールクヴァに部隊ぶたいいている(2001ねん現在げんざい)。陸軍りくぐん航空こうくうたい海軍かいぐん航空こうくうたいかんしては別項べっこう

装備そうび[編集へんしゅう]

機種きしゅならびにたね別記べっきごうは『ミリタリーバランス』各号かくごうるため、公称こうしょう類別るいべつことなることに留意りゅうい

ひょうちゅうの「○」は配備はいび情報じょうほうのみで数量すうりょう記載きさいなし、「εいぷしろん」は概数がいすう、「+」は記載きさいすう以上いじょう保有ほゆう意味いみする。

固定こていつばさ[編集へんしゅう]

機種きしゅ 1961 1970 1980 1992 2000 2005 2010 2015 2020 2021 2022 2023 2024
ばくげき BBR けい - - - 96 39 - - - - - - - -
Tu-16 - - - 30 - - - - - - - - -
Tu-22M - - - 30 39[5] - - - - - - - -
Tu-26 - - - 36 - - - - - - - - -
戦闘せんとう FTR けい - - - 610 344 215 116 116 εいぷしろん71 εいぷしろん71 εいぷしろん70 εいぷしろん50 εいぷしろん49
MiG-23 - - - 190 51[6] - - - - - - - -
MiG-25 - - - 80 - - - - - - - - -
MiG-29 - - - 220 224 160 80 80 εいぷしろん37 εいぷしろん37 εいぷしろん36 εいぷしろん20 εいぷしろん24
Su-15 - - - 80 3 - - - - - - - -
Su-27 - - - 40 66 55 36 36 εいぷしろん34 εいぷしろん34 εいぷしろん34 εいぷしろん30 εいぷしろん25
攻撃こうげき ATK けい - - - 240 261 129 72 63 εいぷしろん45 εいぷしろん45 εいぷしろん45 εいぷしろん25 εいぷしろん21
Su-24 - - - 210[7] 188[8] 71 36 34 εいぷしろん14 εいぷしろん14 εいぷしろん14 εいぷしろん5 εいぷしろん5
Su-25 - - - 30 73 58 36 29 εいぷしろん31 εいぷしろん31 εいぷしろん31 εいぷしろん20 εいぷしろん16
偵察ていさつ ISR けい - - - 87 86 24 23 25 εいぷしろん12 εいぷしろん12 εいぷしろん12 εいぷしろん12 εいぷしろん11
An-30 - - - - - - - 2 3 3 3 3 3
MiG-25 - - - 15 - - - - - - - - -
Su-17 - - - 30 59 - - - - - - - -
Su-24 - - - 12 26 24 23 23 εいぷしろん9 εいぷしろん9 εいぷしろん9 εいぷしろん9 εいぷしろん8
Tu-22 - - - 30 1 - - - - - - - -
電子でんし戦機せんき ER けい - - - 35 - - - - - - - - -
Yak-28 - - - 35 - - - - - - - - -
輸送ゆそう TPT けい - - - - 125 60 49 43 εいぷしろん29 εいぷしろん29 εいぷしろん29 εいぷしろん26 εいぷしろん22
An-24 - - - - 45 18 3 3 3 3 3 3 3
An-26 - - - - 20 21 20 εいぷしろん19 εいぷしろん19 εいぷしろん19 εいぷしろん17 εいぷしろん17
An-30 - - - - - 3 - - - - - -
An-70 - - - - - - - - 1 1 1 1 1
Il-76 - - - - 78 20 20 18 5 5 5 4 -
Il-78 - - - - [9] - - - - - - - -
Tu-134 - - - - - 2 2 2 1 1 1 1 1
練習れんしゅう TRG けい - - - 790 337 120 39 37 εいぷしろん31 εいぷしろん31 εいぷしろん31 εいぷしろん31 εいぷしろん29
L-39 - - - 550 337[10] 120 39 37 εいぷしろん31 εいぷしろん31 εいぷしろん31 εいぷしろん31 εいぷしろん29
MiG-21 - - - 240 - - - - - - - - -

無人むじん[編集へんしゅう]

機種きしゅ 1961 1970 1980 1990 2000 2005 2010 2015 2020 2021 2022 2023 2024
用途ようと
TB2 - - - - - - - - 6 6 6
偵察ていさつ ISR Tu-141 - - - - - - - - - - -
UJ-22 - - - - - - - - - - - -

回転かいてんつばさ[編集へんしゅう]

機種きしゅ 1961 1970 1980 1992 2000 2005 2010 2015 2020 2021 2022 2023 2024
空中くうちゅう指揮しき C2 けい - - - - - - 4 4 εいぷしろん14 εいぷしろん14 εいぷしろん14 εいぷしろん14 2+
Mi-9 - - - - - - 4 4 εいぷしろん14 εいぷしろん14 εいぷしろん14 εいぷしろん14 2+
汎用はんようヘリ MRH けい - - - - - - - - - - - εいぷしろん25 εいぷしろん32
Mi-8 - - - - - - - - - - - - 10
Mi-17 - - - - - - - - - - - εいぷしろん25 εいぷしろん22
輸送ゆそうヘリ TPT けい - - - - 304 95 34 33 εいぷしろん32 εいぷしろん32 εいぷしろん32 εいぷしろん25 εいぷしろん22
Mi-2 - - - - 111 7 3 3 2 2 2 εいぷしろん5 4
Mi-6 - - - - 23 23 - - - - - - -
Mi-8 - - - - 170[11] 65 31 30 εいぷしろん30 εいぷしろん30 εいぷしろん30 εいぷしろん20 εいぷしろん18

対空たいくう火器かき[編集へんしゅう]

機種きしゅ 1961 1970 1980 1992 2000 2005 2010 2015 2020 2021 2022 2023 2024
ミサイル SAM けい - - - 2400 825 825 825 322 322 322+ 322+ 271+ εいぷしろん289
2K12 - - - - - - - - - - -
9K37 - - - - - 72 72 72 72 60 εいぷしろん50
IRIS-TSLM - - - - - - - - - - - 3+ 6
M902 - - - - - - - - - - - - 12
MIM-23 - - - - - - - - - - - - 4
NASAMS - - - - - - - - - - - 9
S-75 - - - - - - - - - -
S-125 - - - - - - - -
S-200 - - - - - - - - - -
S-300 - - - - 250 250 250 250 208 208
対空たいくうほう TOWED
ZU-23-2 - - - - - - - - - -

弾薬だんやくるい[編集へんしゅう]

  • AAM
    • R-27ET (RS-AA-10D Alamo)
    • R-60 (RS-AA-8 Aphid)
    • R-73 (RS-AA-11A Archer)
    • R-27R (RS-AA-10A Alamo)
    • R-27ER (RS-AA-10C Alamo)
  • ASM
    • Kh-25 (RS-AS-10 Karen)
    • Kh-29 (RS-AS-14 Kedge)
  • ARM
    • AGM-88 HARM
    • Kh-25MP (RS-AS-12A Kegler)
    • Kh-58 (RS-AS-11 Kilter)
  • EW
    • MALD
  • LACM
    • SCALP EG
    • Storm Shadow
  • BOMBS
    • JDAM-ER
    • MAM-C/-L


展示てんじ飛行ひこうチーム[編集へんしゅう]

ウクライナでは独立どくりつ以来いらいいく運用うんようする機体きたい特別とくべつ塗装とそうほどこし、展示てんじ飛行ひこうおこなってきた。なかでも、1990年代ねんだいすえ編成へんせいされた「ウクライィーンスィキ・ソーコルィ」(Українські Соколи)は「Ukrainian Falcons」の英名えいめい世界せかいひろくアピールした。

歴代れきだい司令しれいかん[編集へんしゅう]

歴代れきだい空軍くうぐん司令しれいかん
だい 氏名しめい 階級かいきゅう 在任ざいにん期間きかん 出身しゅっしんこう ぜんしょく
5 アナトーリー・トロプチンウクライナばん 大将たいしょう 2005.6 - 2007.11 防空ぼうくうぐんスタヴロポリ飛行ひこう航法こうほう高等こうとう軍事ぐんじ航空こうくう学校がっこう 防空ぼうくうぐんそう司令しれいかん
6 イワン・ルスナクウクライナばん 大将たいしょう 2007.11 - 2010.8 ソビエト連邦れんぽうぐん参謀さんぼう本部ほんぶだい学校がっこう 国防こくぼう大学だいがくふく校長こうちょう
7 セルゲイ・オニシチェンコウクライナばん 大将たいしょう 2010.8 - 2012.6 ガガーリン空軍くうぐんアカデミー英語えいごばん 空軍くうぐんふく司令しれいかん
8 ユーリ・バイダクウクライナばん 大将たいしょう 2012.6 - 2015.7 ハリキウ軍事ぐんじ航空こうくう工学こうがく高等こうとう学校がっこう だい5航空こうくうぐん司令しれいかん
9 セルゲイ・ドロズドフウクライナばん 大将たいしょう 2015.7 - 2021.8 ガガーリン空軍くうぐんアカデミー 空軍くうぐんふく司令しれいかん
10 ミコラ・オレシチュク 中将ちゅうじょう 2021.8 - ウクライナ国防こくぼうだい学校がっこう 東部とうぶ航空こうくう軍団ぐんだん副官ふっかん

脚注きゃくちゅう[編集へんしゅう]

出典しゅってん[編集へんしゅう]

  1. ^ International Institute for Strategic Studies (2019). The Military Balance 2019. Routledge. p. 214 
  2. ^ Указ Президента України №39/2016 «Про затвердження військово-адміністративного поділу території України»”. ПРЕЗИДЕНТ УКРАЇНИ (2016ねん2がつ5にち). 2017ねん1がつ5にち閲覧えつらん
  3. ^ Повітряні Сили”. 2016ねん8がつ21にち閲覧えつらん
  4. ^ Ukrainian Military Pages: Повітряні Сили”. www.ukrmilitary.com. 2016ねん8がつ21にち閲覧えつらん
  5. ^ 練習れんしゅう21
  6. ^ 練習れんしゅう1
  7. ^ 練習れんしゅう60
  8. ^ 練習れんしゅう26
  9. ^ けん空中くうちゅう給油きゅうゆ
  10. ^ 予備よび293
  11. ^ 練習れんしゅう16

関連かんれん項目こうもく[編集へんしゅう]

外部がいぶリンク[編集へんしゅう]