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エボ・モラレス

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア(Wikipedia)』
フアン・エボ・モラレス・アイマ
Juan Evo Morales Aima


任期にんき 2006ねん1がつ22にち2019ねん11月10にち
ふく大統領だいとうりょう アルヴァロ・ガルシア・リネラ英語えいごばん

出生しゅっしょう (1959-10-26) 1959ねん10月26にち(64さい
オルロけん
オリノカむら (Orinoca)
政党せいとう 社会しゃかい主義しゅぎ運動うんどう (MAS)
配偶はいぐうしゃ なし[1]
署名しょめい

フアン・エボ・モラレス・アイマ(Juan Evo Morales Aima、1959ねん10月26にち - )は、ボリビア政治せいじであり、社会しゃかい主義しゅぎ運動うんどう (Movimiento al Socialismo : MAS) をひきいる。

同国どうこく大統領だいとうりょうを2006ねんから2019ねんまで4にわたってつとめたが、事実じじつじょうクーデター失脚しっきゃくメキシコおよアルゼンチン亡命ぼうめいし、1ねんにボリビアに帰国きこくしている[2]

概要がいよう[編集へんしゅう]

2005ねん12月18にち選挙せんきょ大統領だいとうりょう当選とうせん。ボリビア史上しじょうはじめての先住民せんじゅうみん出身しゅっしん大統領だいとうりょうであり、その先住民せんじゅうみんせいあたらしくつくられた先住民せんじゅうみんせいふくむ)を政治せいじ利用りようすることで、国民こくみん過半数かはんすうめる地方ちほう先住民せんじゅうみんひょうたくみにれた。

実質じっしつてきにはふく大統領だいとうりょうのアルバロが選挙せんきょ対策たいさく政策せいさく立案りつあんなどをおこなった。社会しゃかいてきには、スペイン植民しょくみん以来いらい少数しょうすう白人はくじんけい住民じゅうみん実権じっけんにぎってきたこのくにおおきな変化へんかアイマラケチュア表記ひょうき公共こうきょうおこなう、エル・アルトなど比較的ひかくてき貧困ひんこんそうおお地域ちいき積極せっきょくてき開発かいはつ地方ちほう先住民せんじゅうみん共同きょうどうたいへの公共こうきょう事業じぎょう斡旋あっせん支持しじひょう獲得かくとく目的もくてきであった)、先住民せんじゅうみん共同きょうどうたい伝統でんとうてき組織そしきめいであるAylluの形式けいしきてき復活ふっかつ先住民せんじゅうみんけいであることへの自信じしんもどす、など)をもたらした。

だが、先住民せんじゅうみんせい強調きょうちょうしすぎた結果けっか白人はくじんけい入植にゅうしょくしゃメスティーソ、また、都会とかい知識ちしき階級かいきゅうなどによる反発はんぱつまねき、結果けっかてき国内こくない二分にぶんすることになり、とくサンタ・クルスけんなど白人はくじん入植にゅうしょくしゃおお地域ちいきでははんエボ・モラレス運動うんどうさかんにおこなわれた。はんワシントン・コンセンサスはんグローバルしん自由じゆう主義しゅぎ代表だいひょうてき政治せいじである。

モラレスの治世ちせい成果せいかとして、国民こくみん所得しょとく向上こうじょうさせてちゅうあいだそう拡大かくだいしたことがあげられる。国民こくみんめるなかあいだそう割合わりあいは、2005ねんの35%から2017ねんには58%へ上昇じょうしょうした。国際こくさい通貨つうか基金ききんのデータでも、モラレス在任ざいにんちゅう国内こくないそう生産せいさん平均へいきん成長せいちょうりつは4.8%にたっしており、持続じぞくてき経済けいざい成長せいちょうせていたことが裏付うらづけられている[3]。しかし国際こくさい連合れんごう児童じどう基金ききんはモラレスの任期にんきちゅうである2014ねん児童じどう労働ろうどう合法ごうほうする法令ほうれい制定せいていされたことを問題もんだいしている[4]

2019ねん10がつ20日はつか大統領だいとうりょう選挙せんきょでも当選とうせんしたものの、開票かいひょう結果けっか不正ふせい操作そうさされていたとの疑惑ぎわく提起ていきされ、米国べいこくをはじめとするモラレス政権せいけん対立たいりつしてきた国々くにぐにから批判ひはんけ、国家こっか警察けいさつやボリビア国軍こくぐん一部いちぶ官僚かんりょう政治せいじからも辞任じにん要求ようきゅうされる事態じたいとなった。11月10にちさい選挙せんきょ実施じっし[5]大統領だいとうりょう辞任じにん表明ひょうめい[6]。11月11にち、メキシコのマルセロ・エブラルド英語えいごばん外相がいしょうはモラレスの亡命ぼうめいれると発表はっぴょうした[7]。これは、国軍こくぐん国家こっか警察けいさつからの支持しじ離脱りだつという事実じじつじょうのクーデターとされる。そのアルゼンチンをて、2020ねん11月にボリビアに帰国きこくした[2]。2023ねん9がつ25にちには2025ねん大統領だいとうりょうせん立候補りっこうほする意向いこう表明ひょうめいしている[8]

経歴けいれき[編集へんしゅう]

大統領だいとうりょう就任しゅうにんまえ[編集へんしゅう]

オルロけんアイマラ農家のうかまれた。17さい兵役へいえきいたほか様々さまざましょく転々てんてんとしたのちコチャバンバけんチャパレに移住いじゅうし、コカ栽培さいばい農家のうかとなる(ボリビアにおいてはコカの栽培さいばい合法ごうほうである)。以降いこう、コカ栽培さいばい農家のうか農民のうみん運動うんどう中心ちゅうしん人物じんぶつとなり、1997ねんには下院かいん議員ぎいん当選とうせんするが、2002ねん暴動ぼうどう扇動せんどうしたとして下院かいん議員ぎいん除名じょめいされる(のち除名じょめいが「違憲いけん」とされ復帰ふっき)。

それに対抗たいこうしてモラレスは同年どうねん6がつおこなわれた大統領だいとうりょう選挙せんきょ出馬しゅつば最終さいしゅうてき当選とうせん出来できなかったが1かい投票とうひょうで2得票とくひょう決選けっせん投票とうひょうすすんだ。

大統領だいとうりょう就任しゅうにん[編集へんしゅう]

その、ボリビアのはん政府せいふ運動うんどう中心ちゅうしん人物じんぶつとして活動かつどうし、2005ねん大統領だいとうりょう選挙せんきょでは1かい投票とうひょう得票とくひょうりつ5わりえて当選とうせんめた。

モラレスの政治せいじ姿勢しせい強硬きょうこう反米はんべい主義しゅぎで、またしん自由じゆう主義しゅぎ経済けいざいグローバリズムたいして徹底的てっていてき対決たいけつ姿勢しせいられている。ベネズエラチャベス政権せいけんキューバラウル政権せいけんとの連携れんけいつよめている。ボリビアガス紛争ふんそうにおいても、国籍こくせき企業きぎょううばわれている天然てんねん資源しげん権利けんりもどすべきだとしている。

2006ねん5がつ1にちには、かねてからの公約こうやく炭化たんか水素すいそ天然てんねんガス・石油せきゆ)の国有こくゆう宣言せんげん外国がいこく資本しほん企業きぎょうたいしては、180にち以内いないあらたな契約けいやくむすなおすか、あるいはボリビアから撤退てったいするかを選択せんたくするようにせまり、主要しゅよう天然てんねんガスでんボリビアぐん派遣はけんして接収せっしゅうおこなった。こうしたことは、外資がいしけい企業きぎょうとそのくにとの軋轢あつれきこした。

コカ栽培さいばい農家のうか出身しゅっしんということもあり、コカ栽培さいばい促進そくしん主張しゅちょうしているため、かれ反対はんたいしゃはしばしばモラレスはコカイン業者ぎょうしゃとつながりがあると主張しゅちょうするが、モラレスはあくまでも先住民せんじゅうみん伝統でんとうてき生活せいかつ必需ひつじゅひんとしてのコカの栽培さいばい促進そくしん主張しゅちょうしているのであって、コカインの精製せいせい密輸みつゆゆるさない、としている。このような事態じたいにアメリカのブッシュ大統領だいとうりょうはモラレスを麻薬まやく密売みつばいじんとして批判ひはんしたが、モラレスは「わたし唯一ゆいいつのテロリストはブッシュだ」と反論はんろんしていちかない。またアラブの衛星えいせいテレビ局てれびきょくアルジャジーラのインタビューでもブッシュ批判ひはんをしていた[よう出典しゅってん]

2002ねん大統領だいとうりょう選挙せんきょ当時とうじくらべるとその主張しゅちょうはやや穏健おんけんしているとのひょうもあり、ボリビア・ガス紛争ふんそうでもはん政府せいふなかでは比較的ひかくてき穏健おんけんなグループにぞくしていたとされる。当選とうせん米国べいこくちゅうボリビア大使たいしとの会談かいだんにもおうじている。その一方いっぽうで、当選とうせんはキューバとベネズエラを訪問ほうもんし、カストロ議長ぎちょう、チャベス大統領だいとうりょう会談かいだんして友好ゆうこう関係かんけいさい確認かくにんしている。

2003ねん京都きょうと開催かいさいされた世界せかいすいフォーラムへの出席しゅっせきのため来日らいにちしたことがある。大統領だいとうりょうとして2007ねん3月5にち来日らいにちし、明仁あきひと天皇てんのう安倍晋三あべしんぞう首相しゅしょう麻生あそう太郎たろう外相がいしょう会談かいだんした。安倍あべ首相しゅしょうとの会談かいだんでは、「改正かいせい憲法けんぽう戦争せんそう放棄ほうきみたい」とかたった[よう出典しゅってん]

2007ねんFIFA高地こうちでの試合しあい禁止きんししたさいにはチャカルタヤサハマでサッカーをプレーして抗議こうぎ[9]おこなったり、2008ねん3がつには、ボリビアのプロサッカー2リーグに所属しょぞくする国家こっか警察けいさつチーム「リトラル」のリザーブ選手せんしゅとして正式せいしき契約けいやくおこなった[10] ことほうじられるなど、サッカーきでもられる。

2008ねん12月27にちからはじまっているイスラエルによるガザ戦争せんそう抗議こうぎして、イスラエルと断交だんこうした。

2010ねん12月7にち来日らいにちし、かん直人なおと首相しゅしょう会談かいだんおこなった。

2013ねん2がつ20日はつか国際こくさい連合れんごう国際こくさいキヌアとし発足ほっそくさい国連こくれん総会そうかい出席しゅっせき記念きねん演説えんぜつなか国籍こくせき企業きぎょうなどにたいする批判ひはんおこなった[11]

2013ねん7がつ2にち、モラレスをせたモスクワはつ飛行機ひこうきが、エドワード・スノーデン[12]同乗どうじょうさせている容疑ようぎでオーストリアへの着陸ちゃくりく余儀よぎなくされた[13]。9にち米州べいしゅう機構きこう欧州おうしゅう4カ国かこく[14]非難ひなんし、ボリビアに連帯れんたい表明ひょうめいする決議けつぎ全会ぜんかい一致いっち採択さいたくした[15]

2014ねん大統領だいとうりょう選挙せんきょ再選さいせんし、3はいった。2017ねん7がつエクアドルレニン・モレノ大統領だいとうりょうはエクアドルにある南米なんべい諸国しょこく連合れんごう事務じむきょく建物たてもの教育きょういく施設しせつとしてさい利用りようするとべたことにたいして議長ぎちょうのモラレスは反発はんぱつしてボリビアで落成らくせいした南米なんべい議会ぎかい本部ほんぶ南米なんべい諸国しょこく連合れんごう基本きほんてき運営うんえいおこなうとした[16][17]

失脚しっきゃく亡命ぼうめい[編集へんしゅう]

天然てんねん資源しげんかした好調こうちょう経済けいざい成長せいちょう貧困ひんこんそうへの手厚てあつさい分配ぶんぱい政策せいさく支持しじされ、これまで長期ちょうき政権せいけんきずいてきたが、ぜん政権せいけんアメリカ合衆国あめりかがっしゅうこくなどからは「独裁どくさいすすんでいる」との批判ひはんもあった。2019ねん大統領だいとうりょう選挙せんきょでは対立たいりつ候補こうほカルロス・メサ・ヒスベルトもと大統領だいとうりょうとの決選けっせん投票とうひょうとなる可能かのうせいがあったものの、一時いちじ中断ちゅうだんとなった開票かいひょう作業さぎょう再開さいかいにモラレスの得票とくひょうび、2との得票とくひょう決選けっせん投票とうひょう必要ひつようとしない10%をえたことから、アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこくやメサ陣営じんえいがわから開票かいひょう作業さぎょう不審ふしんてんみとめられる[18] という抗議こうぎせられた。結局けっきょく、モラレスは得票とくひょうりつ47.08%で4任期にんき5ねん当選とうせん宣言せんげん[19] したが、開票かいひょう作業さぎょう不正ふせいおこなわれたとして結果けっか反発はんぱつしたメサの支持しじしゃ抗議こうぎデモをこし、一部いちぶ暴徒ぼうとして投票とうひょうしょ放火ほうかする事態じたい発展はってんした。

その開票かいひょう結果けっか不正ふせい操作そうさうったえるはん政府せいふがわ中心ちゅうしんとした国民こくみん抗議こうぎ活動かつどうつづき、米州べいしゅう機構きこう報告ほうこくしょで「統計とうけいがくじょう、モラレスの『4せん』はありない」などとしてさい選挙せんきょ実施じっし勧告かんこくしたため、11月10にちさい選挙せんきょ実施じっし選挙せんきょ管理かんり当局とうきょくのメンバー刷新さっしん発表はっぴょうした[5] ものの、国軍こくぐん国家こっか警察けいさつなどから辞職じしょく勧告かんこくけられた[20] ことから辞任じにん表明ひょうめい。これは事実じじつじょうのクーデターとされ、メキシコキューバベネズエラアルゼンチンウルグアイニカラグアといった反米はんべい左派さは政権せいけん実権じっけんにぎ国々くにぐに米国べいこく主導しゅどうによる右翼うよくクーデターであると主張しゅちょうしている[6]

なお、モラレスは自身じしんたいする逮捕たいほ令状れいじょうされたと主張しゅちょうしたほか[21]、デモたい自宅じたく襲撃しゅうげきするなどして危険きけんかんじた[22] としてメキシコへの政治せいじ亡命ぼうめい申請しんせいした。11月11にち、メキシコのマルセロ・エブラルド英語えいごばん外相がいしょうはモラレスの亡命ぼうめいれると発表はっぴょうした[7]亡命ぼうめいれの発表はっぴょうけてモラレスはメキシコ空軍くうぐん軍用ぐんよう出国しゅっこくし、12にちにメキシコりしたが、12月12にち、アルゼンチンにさい亡命ぼうめいした[23]

そのはんモラレス白人はくじんけいヘアニネ・アニェス上院じょういんふく議長ぎちょう暫定ざんてい大統領だいとうりょうへの就任しゅうにん宣誓せんせいおこない、憲法けんぽう裁判所さいばんしょ承認しょうにんしたが、そもそもボリビアでは大統領だいとうりょう辞任じにん議会ぎかい承認しょうにんようするものの、モラレス議会ぎかいをボイコットしたため辞任じにん承認しょうにんや、アニェスの暫定ざんてい大統領だいとうりょう就任しゅうにん承認しょうにんされたのは2020ねん1がつになってからである[24][25]一方いっぽうアメリカ合衆国あめりかがっしゅうこくブラジルコロンビアエクアドルはアニェスを暫定ざんてい大統領だいとうりょうとして即座そくざ承認しょうにんした。

2019ねん12月18にち暫定ざんてい政権せいけんがモラレスを扇動せんどうとテロのうたがいでうったえていたことが検察けんさつ当局とうきょくみとめられ、ボリビアの検事けんじ総長そうちょうはモラレスにたいして逮捕たいほじょうした[26]

2020ねん8がつ20日はつかには未成年みせいねんしゃにみだらな行為こういおよんだとしてボリビア司法省しほうしょうはモラレスを強姦ごうかん人身じんしん売買ばいばいつみ訴追そついした[27]

2020ねん10がつ大統領だいとうりょう選挙せんきょ自身じしん後継こうけいしゃルイス・アルセ当選とうせんしたことをけ、11月9にちにボリビアに帰国きこくした[2]

2025ねん大統領だいとうりょう選挙せんきょ[編集へんしゅう]

2023ねん9がつ25にちには自身じしんXアカウントにて、2025ねん大統領だいとうりょうせん立候補りっこうほする意向いこう表明ひょうめい政府せいふから攻撃こうげきけたことを理由りゆうげており、自身じしん後継こうけいしゃであったアルセと対立たいりつしていることを示唆しさした[8]

対外たいがい政策せいさく[編集へんしゅう]

チリとの関係かんけい改善かいぜん[編集へんしゅう]

就任しゅうにん前後ぜんこうから、南米なんべい太平洋戦争たいへいようせんそう以来いらい対立たいりつ関係かんけいつづき、正規せいき外交がいこう関係かんけいをもたないチリとの関係かんけい改善かいぜんけたうごきを開始かいしした。2006ねん1がつ大統領だいとうりょう就任しゅうにんしきには任期にんきれを間近まぢかにしたリカルド・ラゴスチリ大統領だいとうりょう出席しゅっせきしたがこれは両国りょうこく歴史れきしじょうはじめてのできごとであった。

その返礼へんれいとして、モラレス大統領だいとうりょうも3がつにチリのミシェル・バチェレしん大統領だいとうりょう就任しゅうにんしきにモラレス大統領だいとうりょう出席しゅっせきし、両国りょうこく関係かんけい改善かいぜんけておおきくうごはじめた。同時どうじにバチェレしん大統領だいとうりょう就任しゅうにんしき参列さんれつでチリを訪問ほうもんちゅうライス米国べいこく国務こくむ長官ちょうかん会談かいだんしたさいも、どう長官ちょうかんにコカのをあしらったチャランゴおく[28][29][30]、コカ生産せいさん意欲いよく婉曲えんきょく表明ひょうめいしている [1]

チェ・ゲバラをさい評価ひょうか[編集へんしゅう]

チェ・ゲバラがボリビアで戦死せんししたのち親米しんべい政権せいけんは「ゲバラはテロリスト」だとして評価ひょうかしなかった。しかし、かれはじめてゲバラを公式こうしきさい評価ひょうかした大統領だいとうりょうとなった[よう出典しゅってん]

人物じんぶつ[編集へんしゅう]

アルパカセーター

最終さいしゅう学歴がくれき中学ちゅうがくそつであり、本人ほんにんは「人生じんせいという大学だいがくまなんだ」としている[よう出典しゅってん]出自しゅつじがアイマラであることと、コチャバンバにはケチュアおおいことより、かれはアイマラおよびケチュアはなす。ただし普段ふだんはスペインのみを使つかっている。

ノーネクタイの服装ふくそうつらぬくことを公言こうげんしており、実際じっさい自身じしん大統領だいとうりょう就任しゅうにんしき冒頭ぼうとう写真しゃしん参照さんしょう)や外国がいこく訪問ほうもんさいにも、トレードマークとなったアルパカのセーター(左上ひだりうえ写真しゃしん参照さんしょう)やかわジャンパーなどの服装ふくそうおおく、ネクタイは着用ちゃくようしない。

その強硬きょうこう反米はんべいナショナリズム姿勢しせいから、反対はんたいからは独裁どくさいしゃであると主張しゅちょうされており、日本にほんテレビ制作せいさくした「緊急きんきゅう!ビートたけしの独裁どくさい国家こっかなにわるい!」では独裁どくさいしゃとして紹介しょうかいされたことがある[31]実際じっさい急激きゅうげき社会しゃかい主義しゅぎすすめ、みずからを批判ひはんするジャーナリストをびつけ、つよ圧力あつりょくをかけている場面ばめんをテレビで放映ほうえいさせるといった行為こうい日常にちじょう茶飯事さはんじとなっていた。また、外資がいしふくめた民間みんかん企業きぎょう強制きょうせいてきくにによる接収せっしゅうなど、独裁どくさい傾向けいこう非常ひじょうつよかった。さらには2016ねん国民こくみん投票とうひょうでは僅差きんさで4せんがかかっていた2019ねん大統領だいとうりょう選挙せんきょへの出馬しゅつばきんじられた[32] にもかかわらず、憲法けんぽう解釈かいしゃくをゆがめてまで出馬しゅつばし、その大統領だいとうりょう選挙せんきょでは開票かいひょう結果けっか不正ふせい操作そうさ疑惑ぎわく指摘してきされるなど、長期ちょうき政権せいけん弊害へいがいやおごりもられた。

一方いっぽうとく先住民せんじゅうみん貧困ひんこんそう労働ろうどうしゃそうから絶大ぜつだい支持しじけており、2019ねん大統領だいとうりょう選挙せんきょ不正ふせい疑惑ぎわくはしはっした抗議こうぎデモのさいには矢面やおもてたされたが、モラレスが辞任じにんしアニェスが代行だいこう就任しゅうにんすると今度こんどはモラレス支持しじしゃによる抗議こうぎデモが発生はっせいした[33]。また2020ねん大統領だいとうりょう選挙せんきょ延期えんきされたさいにも、延期えんきはMAS候補こうほのアルセを当選とうせんさせないためとして、先住民せんじゅうみんぞく農家のうかなどからなるモラレス支持しじ抗議こうぎデモをおこなっている[34]

脚注きゃくちゅう[編集へんしゅう]

  1. ^ ボリビアと結婚けっこんしたと自称じしょう[よう出典しゅってん]
  2. ^ a b c モラレスもと大統領だいとうりょう、1ねんぶりに帰国きこく ボリビア”. AFP (2020ねん8がつ21にち). 2020ねん11月12にち閲覧えつらん
  3. ^ ボリビア大統領だいとうりょう経済けいざい政策せいさく成功せいこうが「転落てんらく」のがね”. ロイター (2019ねん11月12にち). 2019ねん11月13にち閲覧えつらん
  4. ^ ボリビア:10さいどもの労働ろうどうみとめられることを憂慮ゆうりょ どもと青少年せいしょうねんかんするあらたな法律ほうりつ制定せいてい”. 国際こくさい連合れんごう児童じどう基金ききん (2014ねん7がつ23にち). 2023ねん9がつ25にち閲覧えつらん
  5. ^ a b “ボリビア、大統領だいとうりょうせんをやりなおしへ”. Kyodo News. 共同通信きょうどうつうしん. (2019ねん11月10にち). オリジナルの2020ねん6がつ27にち時点じてんにおけるアーカイブ。. https://archive.ph/3jpmi 2019ねん11月11にち閲覧えつらん 
  6. ^ a b “ボリビア モラレス大統領だいとうりょう辞任じにん表明ひょうめい 大統領だいとうりょう選挙せんきょやりなおしも発表はっぴょう. NHK NEWSWEB. NHK. (2019ねん11月11にち). https://web.archive.org/web/20191110224042/https://www3.nhk.or.jp/news/html/20191111/k10012172331000.html 2019ねん11月11にち閲覧えつらん 
  7. ^ a b “メキシコ、モラレスぜんボリビア大統領だいとうりょう亡命ぼうめいみとめる”. AFPBB News. フランス通信つうしんしゃ. (2019ねん11月12にち). https://www.afpbb.com/articles/-/3254263 2019ねん11月12にち閲覧えつらん 
  8. ^ a b “モラレスもと大統領だいとうりょう出馬しゅつば表明ひょうめい ボリビア、25ねん選挙せんきょに”. 共同通信社きょうどうつうしんしゃ. (2023ねん9がつ25にち). https://nordot.app/1078914877487563314 2023ねん9がつ25にち閲覧えつらん 
  9. ^ Reuters
  10. ^ SI.com
  11. ^ “「世界せかいキヌアねん」、ボリビア大統領だいとうりょう国籍こくせき企業きぎょう批判ひはん. AFPBB News (フランス通信つうしんしゃ). (2013ねん2がつ21にち). https://www.afpbb.com/articles/-/2929921?pid=10321810 2013ねん2がつ21にち閲覧えつらん 
  12. ^ 国家こっか安全あんぜん保障ほしょうきょくによる個人こじん情報じょうほう収集しゅうしゅう活動かつどう暴露ばくろしたとしてべい当局とうきょく訴追そついされていた。
  13. ^ WallStreetJournal ボリビア大統領だいとうりょうせた飛行機ひこうき緊急きんきゅう着陸ちゃくりく―スノーデン搭乗とうじょうのうわさも 2013ねん7がつ3にち 11:08 JST
  14. ^ フランス、ポルトガル、イタリア、スペイン
  15. ^ しんぶん赤旗あかはた 米州べいしゅう機構きこう 欧州おうしゅう4カ国かこく非難ひなん 2013ねん7がつ11にち(木)もく
  16. ^ “En plena crisis, Unasur estrena sede parlamentaria en Bolivia”. france24. (2018ねん9がつ13にち). https://www.france24.com/es/20180913-unasur-sede-parlamentaria-bolivia-crisis 2018ねん9がつ25にち閲覧えつらん 
  17. ^ “Morales aboga en la ONU por Cristina, Lula y Correa”. Correo del Sur. (2018ねん9がつ25にち). http://correodelsur.com/politica/20180925_morales-aboga-en-la-onu--por-cristina-lula-y-correa.html 2018ねん9がつ25にち閲覧えつらん 
  18. ^ ボリビア、大統領だいとうりょうせん非常ひじょう事態じたい宣言せんげん 介入かいにゅう疑惑ぎわく - 日本経済新聞にほんけいざいしんぶん、2019ねん10がつ24にち配信はいしん
  19. ^ ボリビア大統領だいとうりょう現職げんしょく4せん 選管せんかん発表はっぴょう不正ふせい対抗たいこう - 日本経済新聞にほんけいざいしんぶん、2019ねん10がつ26にち配信はいしん
  20. ^ “ボリビアのモラレス大統領だいとうりょう辞意じい表明ひょうめい ぐん警察けいさつ要求ようきゅうけ”. AFPBB News. フランス通信つうしんしゃ. (2019ねん11月11にち). https://www.afpbb.com/articles/-/3254068?act=all 2019ねん11月12にち閲覧えつらん 
  21. ^ 辞任じにんのボリビア大統領だいとうりょうみずからに「逮捕たいほじょう」とツイッターに投稿とうこう 警察けいさつ長官ちょうかん否定ひてい. AFPBB News. フランス通信つうしんしゃ. (2019ねん11月11にち). https://www.afpbb.com/articles/-/3254114?act=all 2019ねん11月17にち閲覧えつらん 
  22. ^ 亡命ぼうめいモラレス、メキシコ到着とうちゃくふく議長ぎちょう暫定ざんてい大統領だいとうりょう―ボリビア”. AFPBB News. フランス通信つうしんしゃ. (2019ねん11月13にち). https://www.afpbb.com/articles/-/3254489?act=all 2019ねん11月17にち閲覧えつらん 
  23. ^ “メキシコにのがれたボリビアのモラレスぜん大統領だいとうりょう、アルゼンチンにさい亡命ぼうめい. AFP BB NEWS. (2019ねん3がつ2にち). https://www.afpbb.com/articles/amp/3259483 2019ねん11月17にち閲覧えつらん 
  24. ^ “ボリビア上院じょういんふく議長ぎちょう暫定ざんてい大統領だいとうりょう宣誓せんせい モラレス亡命ぼうめい. 朝日新聞あさひしんぶん. (2019ねん11月13にち). https://www.asahi.com/articles/ASMCD4KFXMCDUHBI01G.html 2019ねん11月14にち閲覧えつらん 
  25. ^ “After two months Bolivia's Congress accepts Morales resignation”. France 24. (2020ねん1がつ21にち). https://www.france24.com/en/20200121-after-two-months-bolivia-s-congress-accepts-morales-resignation 2020ねん1がつ26にち閲覧えつらん 
  26. ^ ボリビア、亡命ぼうめいしたモラレスぜん大統領だいとうりょう逮捕たいほじょう”. AFP (2019ねん12月19にち). 2020ねん6がつ3にち閲覧えつらん
  27. ^ 未成年みせいねん性的せいてき関係かんけいか、ぜん大統領だいとうりょう訴追そつい ボリビア”. AFP (2020ねん8がつ21にち). 2020ねん8がつ30にち閲覧えつらん
  28. ^ BBC NEWS
  29. ^ BBCBrasil.com
  30. ^ CharangoBolivia.ORG
  31. ^ ただし、放送ほうそう当時とうじはあくまで民主みんしゅてき選挙せんきょのもとで選出せんしゅつされた大統領だいとうりょうであり、チリアウグスト・ピノチェトもと大統領だいとうりょうのような露骨ろこつ独裁どくさいおこなってはおらず、独裁どくさいしゃけるのは的外まとはずれとされていた。
  32. ^ “「独裁どくさいしゃいらない」南米なんべいボリビアでだい規模きぼデモ 現場げんばから”. 日本経済新聞にほんけいざいしんぶん. (2019ねん3がつ2にち). https://www.nikkei.com/article/DGXMZO41956640S9A300C1000000/ 2019ねん11月17にち閲覧えつらん 
  33. ^ “ボリビア首都しゅと封鎖ふうさ衝突しょうとつ死者ししゃ30にんちょうに 暫定ざんてい大統領だいとうりょう和平わへい協議きょうぎへ”. CNN.co.jp. CNN. (2019ねん11月23にち). https://www.cnn.co.jp/world/35145833.html 2021ねん9がつ15にち閲覧えつらん 
  34. ^ “モラレスぜん大統領だいとうりょう支持しじしゃら、そう選挙せんきょさい延期えんき抗議こうぎ ボリビア”. AFPBB News. フランス通信つうしんしゃ. (2020ねん8がつ13にち). https://www.afpbb.com/articles/-/3299007 2021ねん9がつ15にち閲覧えつらん 

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先代せんだい
エドゥアルド・ロドリゲス
ボリビアの旗 ボリビア民族みんぞくこく大統領だいとうりょう
だい80だい:2006 - 2019
次代じだい
ヘアニネ・アニェス
大統領だいとうりょう代行だいこう上院じょういんふく議長ぎちょう