カール・ヴァン・ヴェクテン

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カール・ヴァン・ヴェクテン
1934年ねん自身じしんによる撮影さつえい

カール・ヴァン・ヴェクテン（Carl Van Vechten, 1880年ねん6月17日にち - 1964年ねん12月21日にち）は、アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこくの作家さっか、写真しゃしん家か。ハーレム・ルネサンス期きにおいてはパトロンとして活躍かつやくした。ガートルード・スタインの遺著いちょ管理かんり者しゃでもある。

生涯しょうがい[編集へんしゅう]

ヴァン・ヴェクテンは1880年ねんにアイオワ州しゅうシーダーラピッズで、オランダ系けい移民いみんの子ことして生うまれた。シカゴ大学だいがくを1903年ねんに卒業そつぎょうした彼かれは1906年ねんにニューヨークへと移うつりジャーナリストとして働はたらいた。一回いっかい目めの結婚けっこんが短期間たんきかんのうちに失敗しっぱいに終おわった後のち、1914年ねんに女優じょゆうのファニア・マリノフ（Fania Marinoff）と結婚けっこんした。

1915年ねんから1920年ねんにかけて出版しゅっぱんされたヴェクテンの著作ちょさくは音楽おんがくや文学ぶんがくの分野ぶんやにおける様々さまざまな主題しゅだいに注目ちゅうもくした評論ひょうろんなどであった。クノップ（Knopf）社しゃからは7冊さつの小説しょうせつが出版しゅっぱんされている。

ヴァン・ヴェクテンは黒人こくじん作家さっか、芸術げいじゅつ家かへ関心かんしんを持もっていた。1920年代ねんだいに始はじまったハーレム・ルネサンス期きにおいては、ラングストン・ヒューズ、ワレス・サーマン（Wallace Thurman）、リチャード・ライトなど多おおくの才能さいのうある人物じんぶつを発掘はっくつし紹介しょうかいしている。1926年ねんに出版しゅっぱんされた彼かれ自身じしんの小説しょうせつ『ニガー・ヘヴン（英語えいご版ばん）』は大おおきな議論ぎろんを巻まき起おこし、ボストンでは禁止きんしされた。同年どうねんには黒人こくじんシンガーを取とり上あげたエッセイ『ニグロ・ブルース・シンガーズ（Negro Blues Singers）』もバニティ・フェアから出版しゅっぱんされている。

1930年代ねんだいに入はいるとヴァン・ヴェクテンの興味きょうみは写真しゃしんへと移うつっていった。この記事きじ内ないに示しめした以外いがいで彼かれが被写体ひしゃたいとした著名ちょめい人じんには、ホルスト・P・ホルスト、ジョージア・オキーフ、ベッシー・スミス、アルフレッド・スティーグリッツ、サルバドール・ダリなどがいる（ウィキメディア・コモンズを参照さんしょうのこと）。

ガートルード・スタインと出会であったのは1913年ねんのフランスパリでのことだった。彼かれらは生涯しょうがいを通とおして連絡れんらくを取とり合あい、スタインの死しに際さいして彼女かのじょはヴァン・ヴェクテンを遺著いちょ管理かんり者しゃ（literary executor）に指名しめいしている。彼女かのじょが残のこした未み発表はっぴょう作品さくひんの一部いちぶはヴァン・ヴァクテンの手てにより編集へんしゅう、出版しゅっぱんされた。

1930年代ねんだい以後いごになるとヴァン・ヴェクテンはほとんど自著じちょを発表はっぴょうしなくなった。彼かれの著あらわした原稿げんこうや手紙てがみ類るいの多おおくは現在げんざいイェール大学だいがくのバイネッキ図書館としょかんに保管ほかんされている。

ファニア・マリノフとの結婚けっこんは彼かれの死しまで続つづいていたが、彼かれはホモセクシャルでもあった。死後しご25年間ねんかんの開封かいふう禁止きんしが指示しじされていた関連かんれん書類しょるいを25年ねん後ごに調査ちょうさしたところ、ホモセクシュアルに関係かんけいする書類しょるい、写真しゃしんなどが発見はっけんされている。

ヴァン・ヴェクテンは84歳さいでニューヨークにおいて死去しきょした。

作品さくひん[編集へんしゅう]

  • Music After the Great War (1915)
  • Music and Bad Manners (1916)
  • Interpreters and Interpretations (1917)
  • The Merry-Go-Round (1918)
  • The Music of Spain (1918)
  • In the Garret (1919)
  • The Tiger in the House (1920)
  • Lords of the Housetops (1921)
  • Peter Whiffle (1922)
  • The Blind Bow-Boy (1923)
  • The Tattooed Countess (1924)
  • Red (1925)
  • Firecrackers (1925)
  • Excavations (1926)
  • Nigger Heaven (1926)
  • Spider Boy (1928)
  • Parties (1930)
  • Feathers (1930)
  • Sacred and Profane Memories (1932)

ギャラリー[編集へんしゅう]

評論ひょうろん[編集へんしゅう]

  • Kellner, Bruce (1968). Carl Van Vechten and the Irreverent Decades. Norman: University of Oklahoma Press. ISBN 0806108088
  • Kellner, Bruce (Ed.) (1980). A Bibliography of the Work of Carl Van Vechten. Westport: Greenwood Press. ISBN 0-313-20767-4
  • Kellner, Bruce (Ed.) (1987). Letters of Carl Van Vechten. New Haven: Yale University Press. ISBN 0300039077

日本語にほんご訳やく[編集へんしゅう]

  • 『ニガー・ヘヴン』三宅みやけ美千代みちよ訳やく、未知みち谷だに、2016年ねん

外部がいぶリンク[編集へんしゅう]

ウィキメディア・コモンズには、カール・ヴァン・ヴェクテンに関連かんれんするメディアがあります。
ウィキメディア・コモンズには、カール・ヴァン・ヴェクテンの作品さくひんに関連かんれんするメディアがあります。
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