ウィリアム・フォークナー

ウィリアム・フォークナー William Faulkner
1954年ねん12月11日にち（57歳さい）
誕生たんじょう	ウィリアム・カスバート・フォークナー (1897-09-25) 1897年ねん9月25日にち ミシシッピ州しゅう ニューオールバニ
死没しぼつ	1962年ねん7月がつ6日にち(1962-07-06)（64歳さい没ぼつ） 同どうバイハリア
職業しょくぎょう	小説しょうせつ家か
文学ぶんがく活動かつどう	ロスト・ジェネレーション
代表だいひょう作さく	『響ひびきと怒いかり』（1929年ねん） 『サンクチュアリ』（1931年ねん） 『八はち月がつの光ひかり』（1932年ねん） 『アブサロム、アブサロム!』（1936年ねん）
主おもな受賞じゅしょう歴れき	オー・ヘンリー賞しょう(1939, 1949) ノーベル文学ぶんがく賞しょう（1949） 全米ぜんべい図書としょ賞しょう（1951, 1955） ピューリッツァー賞しょう（1955, 1963）
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ノーベル賞しょう受賞じゅしょう者しゃ 受賞じゅしょう年ねん：1949年ねん 受賞じゅしょう部門ぶもん：ノーベル文学ぶんがく賞しょう 受賞じゅしょう理由りゆう：「アメリカの現代げんだい小説しょうせつに対たいする、強力きょうりょくかつ独創どくそう的てきな貢献こうけんに対たいして」[1]

ウィリアム・カスバート・フォークナー（William Cuthbert Faulkner, 本名ほんみょう:Falkner, 1897年ねん9月25日にち - 1962年ねん7月がつ6日にち）は、アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこくの小説しょうせつ家か。ヘミングウェイと並ならび称しょうされる20世紀せいきアメリカ文学ぶんがくの巨匠きょしょうであり、南部なんぶアメリカの因習いんしゅう的てきな世界せかいを「意識いしきの流ながれ」を初はじめとする様々さまざまな実験じっけん的てき手法しゅほうで描えがいた。代表だいひょう作さくに『響ひびきと怒いかり』、『サンクチュアリ』、『八はち月がつの光ひかり』、『アブサロム、アブサロム!』など。1949年度ねんどノーベル文学ぶんがく賞しょう受賞じゅしょう。

フォークナーはその生涯しょうがいの大半たいはんをミシシッピ州しゅうラファイエット郡ぐんの田舎町いなかまちオックスフォードにある自宅じたく「ローアン・オーク」（Rowan Oak）で過すごしており、彼かれの作品さくひんの大だい部分ぶぶんは同地どうちをモデルにした架空かくうの土地とちヨクナパトーファ郡ぐんジェファソンを舞台ぶたいにしている。これらの作品さくひんはオノレ・ド・バルザック的てきな同一どういつ人物じんぶつ再さい登場とうじょう法ほうによって相互そうごに結むすび付つけられ、その総体そうたいはヨクナパトーファ・サーガと呼よばれる。

弟おとうとのジョン·フォークナーも作家さっかで、一時いちじは兄あにを上回うわまわる人気にんき作家さっかであった。ジョンは兄あにの死しの直後ちょくごの1963年ねん、兄あにについての回顧かいこ本ほん『響ひびきと怒いかりの作家さっか―フォークナー伝でん』を執筆しっぴつしている。

生涯しょうがい

前ぜん半生はんせい

1897年ねん、ミシシッピ州しゅうの田舎町いなかまちニューオールズバニーに生うまれる。4人にん兄弟きょうだいの長男ちょうなんで、2番目ばんめの弟おとうとジョン・ウェズレーも後のちに作家さっかとなる。フォークナーの父ちちは、当時とうじは曽そ祖父そふが開業かいぎょうした地方ちほう鉄道てつどうの駅長えきちょうをしており、フォークナー家かがミシシッピ州しゅうに移うつったのは、この曽そ祖父そふの代だいからである。曽そ祖父そふウィリアム・クラークは、弁護士べんごしとして名なを挙あげ、南北戦争なんぼくせんそうの際さいには義勇軍ぎゆうぐんの隊長たいちょうとして出征しゅっせい、戦後せんごは弁護士べんごしの傍かたわら事業じぎょうや議会ぎかいに進出しんしゅつし、さらに小説しょうせつや紀行きこうを書かきベストセラーとなるなどした傑物けつぶつであり、幼おさないフォークナーの尊敬そんけいの的てきであった。

一家いっかは、ウィリアムが生うまれた翌年よくねんにニューオールズバニーの北きたに位置いちするリプレーに移うつったが、ウィリアム5歳さいのとき、祖父そふが地方ちほう鉄道てつどうの事業じぎょうを手放てばなしたことから、父ちちが駅長えきちょうを辞やめ、その関係かんけいでさらに同どう州しゅうオックスフォードに移うつった。以後いご、フォークナーは、生涯しょうがいのほとんどをこの地ちで過すごすことになる。彼かれは、10歳さいの頃ころから詩作しさくをはじめたが、その反面はんめん学校がっこうでの勉強べんきょうには興味きょうみが持もてず、高校こうこうを1年ねんで中退ちゅうたいしている。しかし、その前後ぜんごにフィリップ・ストーンという4歳さい年上としうえの法学ほうがく生せいとの交友こうゆうが始はじまり、文学ぶんがくへの関心かんしんが深ふかかった彼かれの手てほどきで、豊ゆたかな文学ぶんがく的てき教養きょうようを身みにつけることができた。

一時いちじ祖父そふの経営けいえいする銀行ぎんこうに勤つとめるなどしていたフォークナーは、第だい一いち次じ大戦たいせん勃発ぼっぱつ後ごに軍ぐんへの入隊にゅうたいを希望きぼうし、1918年ねん7月がつに英えい空軍くうぐんに入はいると訓練くんれん生せいとしてカナダのトロントに送おくられている。しかし、同年どうねん11月がつに戦争せんそうが終おわったため、実戦じっせんに出向でむく機会きかいのないまま少尉しょういに特別とくべつ進級しんきゅうし除隊じょたいとなった。この際さい、復員ふくいん兵へいに対たいする特別とくべつ措置そちを利用りようし、翌年よくねん9月がつにミシシッピ大学だいがくに入学にゅうがくする。教養きょうよう学科がっかの授業じゅぎょうを受うけるがほとんど興味きょうみがもてず、1年ねんで退学たいがく。しかし、この頃ころから大学だいがくの新聞しんぶん雑誌ざっしに詩しや小品しょうひんを発表はっぴょうし始はじめる。大学だいがく中退ちゅうたい後ごは、一時いちじニューヨークに赴おもむいて書店しょてんで働はたらき（この時ときの店みせの支配人しはいにんが後述こうじゅつのアンダーソンと後のちに結婚けっこんする）、短期間たんきかんで戻もどって1921年ねんにミシシッピ大学だいがくの郵便ゆうびん長ちょうとなるが、1924年ねんに免職めんしょくとなった。この年としに、ストーンの尽力じんりょくで第だい一いち詩集ししゅう『大理石だいりせきの牧神ぼくしん』を出版しゅっぱんしている。

作家さっか活動かつどう

1925年ねん、ストーンの勧すすめでヨーロッパ旅行りょこうを思おもい立たつが、その準備じゅんびのために滞在たいざいしたニューオーリンズで、シャーウッド・アンダーソンと知しり合あい親したしくなる。彼かれからの紹介しょうかいでこの地ちの雑誌ざっし・新聞しんぶんなどに作品さくひんを発表はっぴょうし、またこの交友こうゆうが刺激しげきになって長編ちょうへん小説しょうせつに着手ちゃくしゅした。また滞在たいざい先さきで知しり合あったヘレン・ベアードに恋こいをし、ヘレンに向むけた詩集ししゅうを執筆しっぴつする。1926年ねん、アンダーソンの紹介しょうかいで最初さいしょの長編ちょうへん小説しょうせつ『兵士へいしの報酬ほうしゅう』を出版しゅっぱんし、翌年よくねんに第だい2作さく『蚊か』を出版しゅっぱんしたが同どう作さくはボストンでは禁止きんしされた。

フォークナーの住居じゅうきょ「ローアン・オーク」のエントランス

1929年ねん、長編ちょうへん第だい3作さくにして「ヨクナパトーファ・サーガ」の第だい1作さくに当あたる『サートリス』を刊行かんこうした。同年どうねんに代表だいひょう作さくの一ひとつである『響ひびきと怒いかり』を完成かんせいする。しかし、ここまで作品さくひんはほとんど売うれず、傑作けっさくとされる『響ひびきと怒いかり』も、当時とうじはごく一部いちぶの批評ひひょう家かから賞賛しょうさんを受うけたのみであった。この年とし、幼おさななじみで離婚りこんしていた女性じょせいエステル・オールダムと結婚けっこん。二人ふたりの連つれ子こを引ひき取とり、翌年よくねんオックスフォードに家いえを買かって移うつり住すむ。この家いえは、南北戦争なんぼくせんそう以前いぜんに建造けんぞうされた町まちで最もっとも古ふるい家屋かおくの一ひとつで、フォークナーはこれを「ローアン・オーク」と呼よんで終おわりの住処すみかとした。以後いご、中ちゅう短編たんぺんとともに、『死しの床ゆかに横よこたわりて』（1930年ねん）、『サンクチュアリ』（1931年ねん）、『八はち月がつの光ひかり』（1932年ねん）、『アブサロム、アブサロム!』（1936年ねん）と傑作けっさくを発表はっぴょうしていくが、当時とうじフランスで紹介しょうかいされて評価ひょうかを受うけるなどしたものの自国じこくでは評判ひょうばんが得えられず、生活せいかつのために週給しゅうきゅう500ドルでハリウッド（Hollywood）の台本だいほん書がきの仕事しごとを始はじめる。これ以後いご、1945 年ねんまで長短ちょうたん10 回かい滞在たいざいすることになる。ハリウッドの華はなやかで異質いしつな世界せかいは、戦争せんそうもののジャンルを含ふくめて映画えいが的てき手法しゅほうを彼かれに教おしえ、また結婚けっこん生活せいかつや深ふか南部なんぶの片田舎かたいなかの日常にちじょうからの息抜いきぬきの場所ばしょともなる。映画えいが監督かんとくハワード・ホークス（Howard Hawks,1896-1977）と知しり合あいになり、彼かれの監督かんとく作品さくひん『脱出だっしゅつ』、『三みっつ数かぞえろ』などの脚本きゃくほんを手掛てがけている。そのような状況じょうきょうからの転機てんきとなったは、マルカム・カウリーによって1946年ねんに編あまれた1巻かん本ほんの選集せんしゅう『ポータブル・フォークナー』である。この書籍しょせきの出版しゅっぱんによって、フォークナーは急激きゅうげきに注目ちゅうもくされ、ほとんどが絶版ぜっぱんになっていた著書ちょしょが次々つぎつぎに復刊ふっかん、1950年ねんに、ノーベル文学ぶんがく賞しょう（1949年度ねんど）の栄誉えいよへと続つづいていくことになった。

1955年ねん8月がつには来日らいにちし、長野ながの市しで開催かいさいされた「アメリカ文学ぶんがくセミナー」において自作じさくについて述のべた際さいに、第だい二に次じ大戦たいせんで負まけた日本にっぽんと、南北戦争なんぼくせんそうで負まけた自身じしんの郷里きょうりであるアメリカ南部なんぶは似通にかよった宿命しゅくめいを背負せおっていると述のべ、ここ十じゅう年間ねんかんに次々つぎつぎと日本にっぽんの新進しんしん文学ぶんがく者しゃが誕生たんじょうするだろうと示唆しさした。この時期じき、東京とうきょうや京都きょうとでも日本にっぽんの文化ぶんか人じんと会談かいだんした。1962年ねん6月がつ、最後さいごの作品さくひんで「サーガ」最後さいごの作品さくひんでもある『自動車じどうしゃ泥棒どろぼう』を出版しゅっぱん。同年どうねん7月がつ、落馬らくば事故じこにより血栓けっせん症しょうを発症はっしょうし、心筋梗塞しんきんこうそくによりオクスフォードに近ちかいバイハリアの病院びょういんで死去しきょ。没年ぼつねん64歳さい。

人物じんぶつ・エピソード

• あまり背せの高たかくない中肉ちゅうにく中背ちゅうぜいの人物じんぶつであったが、骨格こっかくはたくましかった。
• 1959年ねん夏なつに来日らいにちした際さいには、ウィスキーとパイプをほとんど手てもとから離はなさなかった。
• もっとも尊敬そんけいしている作家さっかはマーク・トウェインである。
• 愛読あいどく書しょは『ドン・キホーテ』、『白鯨はくげい』、『ボヴァリー夫人ふじん』、『カラマーゾフの兄弟きょうだい』、『旧約きゅうやく聖書せいしょ』、シェイクスピア、チャールズ・ディケンズ、ジョゼフ・コンラッドであり、二に, 三さん年ねんおきに読よみ返かえしていた。

作風さくふう・影響えいきょう

「ローアン・オーク」の仕事場しごとばに置おかれた愛用あいようのタイプライター

フォークナーの最初さいしょの長編ちょうへん『兵士へいしの報酬ほうしゅう』（1926年ねん）は、第だい一いち次じ大戦たいせんで記憶きおくを失うしなった青年せいねんの物語ものがたりというロスト・ジェネレーションらしい主題しゅだいの作品さくひん、また第だい2作さく『蚊か』（1927年ねん）はハックスレー風ふうの風刺ふうし的てきな小説しょうせつである。フォークナーが独自どくじの作品さくひん世界せかいを生うみ出だし始はじめるのは、第だい3作さく『サートリス』（1929年ねん）からとなる。ヨクナパトーファ・サーガ第だい1作さくに当あたるこの作品さくひんは、主題しゅだい自体じたいは第だい1作さくに近ちかいが、旧家きゅうかであるサートリス家かの没落ぼつらくを、主人公しゅじんこうの曽そ祖父そふの因縁いんねんの物語ものがたりとして多おおくの自伝じでん的てき要素ようそを盛もり込こみつつ書かき起おこしており、以後いごの独自どくじの文学ぶんがく的てき世界せかいへと踏ふみ出だす端緒たんしょとなった。

続つづく第だい4作さく『響ひびきと怒いかり』（1929年ねん）で、フォークナーは作品さくひんの表現ひょうげん形式けいしきを一変いっぺんさせる。この作品さくひんでは章しょうごとに別べつの語かたり手てをおき、ことに冒頭ぼうとうの章しょうに白痴はくちの人物じんぶつを語かたり手てに置おくことによってまず混乱こんらんした情景じょうけいを提示ていじし、それが他たの章しょうを読よみ進すすめるに連つれて次第しだいに物語ものがたりが明確めいかく化かしていくという構成こうせいをとり、またこの作品さくひんから「意識いしきの流ながれ」の手法しゅほうによって、語かたり手ての現実げんじつ的てきな視点してんに回想かいそうや意識いしき下かの思考しこう（これらはしばしばイタリック体たいで書かかれている）を挿入そうにゅうすることによって語かたりを重層じゅうそう化かさせる試こころみが行おこなわれている。そしてこれらに加くわえて、ある作品さくひんで主役しゅやくとして登場とうじょうした人物じんぶつを他たの作品さくひんで言及げんきゅうしたり、あるいは主要しゅよう人物じんぶつとして再さい登場とうじょうさせるといった方法ほうほうで各かく作品さくひんを結むすびつけ、作品さくひん世界せかいに広ひろがりを持もたせている。

『響ひびきと怒いかり』の語かたり手ての一人ひとりクェンティン・コンプソンが再さい登場とうじょうする『アブサロム、アブサロム!』（1936年ねん）では、南北戦争なんぼくせんそうの頃ころに南部なんぶにやってきた怪物かいぶつ的てき人物じんぶつサトペンの一家いっかの崩壊ほうかいを、現代げんだいの若者わかものであるコンプソンが関係かんけい者しゃの証言しょうげんを聞きき、複数ふくすうの証言しょうげん者しゃの語かたりが重かさなることによって再さい構成こうせいされていくという構造こうぞうを取とる。このほか「サーガ」外そとの『野生やせいの棕櫚しゅろ』では、「野生やせいの棕櫚しゅろ」と「オールド・マン」という別個べっこの作品さくひんを1章しょうずつ交互こうごに提示ていじして1冊さつにまとめるといった実験じっけん的てき手法しゅほうが試こころみられた。

このようなフォークナーの重層じゅうそう的てきな物語ものがたり手法しゅほうや方法ほうほう実験じっけん、土俗どぞく的てき・因習いんしゅう的てきな主題しゅだいを持もつ物語ものがたり世界せかいは後世こうせいの多おおくの作家さっかに影響えいきょうを与あたえており、その中なかにはトニ・モリソン、ガブリエル・ガルシア＝マルケス、莫言、日本人にっぽんじんでは井上いのうえ光晴みつはる、大江おおえ健三郎けんざぶろう、中上なかがみ健次けんじといった作家さっかが含ふくまれる。日本にっぽんでの著名ちょめいな研究けんきゅう者しゃは大橋おおはし健三郎けんざぶろうや平石ひらいし貴樹たかきなどである。

主要しゅよう著作ちょさく

※はヨクナパトーファ・サーガの構成こうせい作品さくひんである。

長編ちょうへん小説しょうせつ

タイトル	原題げんだい	出版しゅっぱん年ねん	出版しゅっぱん元もと
兵士へいしの報酬ほうしゅう	Soldier's Pay	1926年ねん	Boni & Liveright
蚊か	Mosquitoes	1927年ねん	Boni & Liveright
サートリス	Sartoris	1929年ねん	Harcourt, Brace
響ひびきと怒いかり	The Sound and the Fury	1929年ねん	Jonathan Cape & Harrison Smith
死しの床ゆかに横よこたわりて	As I Lay Dying	1930年ねん	Jonathan Cape & Harrison Smith
サンクチュアリ	Sanctuary	1931年ねん	Jonathan Cape & Harrison Smith
八はち月がつの光ひかり	Light in August	1932年ねん	Smith & Haas
標識ひょうしき塔とう(パイロン)	Pylon	1935年ねん	Smith & Haas
アブサロム、アブサロム!	Absalom, Absalom!	1936年ねん	ランダムハウス
野生やせいの棕櫚しゅろ	The Wild Palms	1939年ねん	ランダムハウス
村むら	The Hamlet	1940年ねん	ランダムハウス
墓地ぼちへの侵入しんにゅう者しゃ	Intruder in the Dust	1948年ねん	ランダムハウス
尼僧にそうへの鎮魂歌ちんこんか	Requiem for a Nun	1951年ねん	ランダムハウス
寓話ぐうわ	A Fable	1954年ねん	ランダムハウス
町まち	The Town	1957年ねん	ランダムハウス
館たて	The Mansion	1959年ねん	ランダムハウス
自動車じどうしゃ泥棒どろぼう	The Reivers	1962年ねん	ランダムハウス

短たん編集へんしゅう

• エミリーに薔薇ばらを（A Rose for Emily、1930年ねん）『フォーラム』誌し掲載けいさい
• これら十じゅう三さん篇へん（These 13、1931年ねん）
• 医師いしマルティーノ、他た（Doctor Martino and Other Stories、1934年ねん）十じゅう四よんの短編たんぺんを集あつめた本ほん
• 征服せいふくされざる人々ひとびと（The Unvanquished、1938年ねん）※
• 行いけ、モーゼよ、その他た（Go Down, Moses、1942年ねん）※
• ポータブル・フォークナー（The Portable Faulkner、マルカム・カウリー編纂へんさん・1946年ねん）※
  • それまでのヨクナパトーファ・サーガからの抜粋ばっすい。ほぼ時とき系列けいれつ順じゅんに、複雑ふくざつなサーガ全体ぜんたいを概観がいかんできる。
• 駒こまさばき（Knight's Gambit、1949年ねん）（邦題ほうだい『ナイツ・ギャンビット』とも）
• フォークナー短たん編集へんしゅう（Collected Stories of William Faulkner、1950年ねん）
• 大だい森林しんりん（Big Woods、1955年ねん）（邦題ほうだい『大おおいなる森もり』とも）
• ニューオリンズ・スケッチ（New Orleans Sketches、1955年ねん）

詩集ししゅう、エッセイ、その他た

• 大理石だいりせきの牧神ぼくしん（The Marble Faun、1924年ねん）
• 緑みどりの大枝おおえだ（A Green Bough、1933年ねん）四よん十じゅう四よん編へん
• ミシシッピー（自伝じでんエッセイ、1954年ねん）
• ウィリアム・フォークナー ニューオリンズスケッチ集しゅう（カーヴェル・コリンズ編へん、1958年ねん）
• ねがいの木き（娘むすめのために書かいた物語ものがたり、1964年ねん）

映像えいぞう脚本きゃくほん

• 最後さいごの奴隷どれい船せん（ジョージ・S・キングの小説しょうせつ、1937年ねん）
• 待まつと待またぬと（ヘミングウェイの小説しょうせつ、1945年ねん） ジュールズ・ファースマンと共同きょうどう執筆しっぴつ

映画えいが脚本きゃくほん

• 永遠えいえんの戦場せんじょう（The Road to Glory, 1936年ねん)
• 脱出だっしゅつ（To Have and Have Not, 1944年ねん)
• 三みっつ数かぞえろ（The Big Sleep, 1946年ねん)
• ピラミッド（Land of the Pharaohs, 1955年ねん)  

全集ぜんしゅう・作品さくひん集しゅう

• 『フォークナー全集ぜんしゅう』 冨山とやま房ぼう（全ぜん27巻かん）、完結かんけつ1997年ねん
• 『ポータブル・フォークナー』、マルカム・カウリー編へん、河出書房新社かわでしょぼうしんしゃ、2022年ねん

回想かいそう評伝ひょうでん

• ロバート・A・ジェリフ編へん『Faulkner at Nagano. 長野ながののフォークナー』研究けんきゅう社しゃ、1956年ねん。英文えいぶん文献ぶんけん
• ジョン・フォークナー『響ひびきと怒いかりの作家さっか フォークナー伝でん』佐藤さとう亮一りょういち訳わけ、荒地あれち出版しゅっぱん社しゃ、1964年ねん
• マルカム・カウリー編へん・解説かいせつ『フォークナーと私わたし 書簡しょかんと追憶ついおく 1944-1962』大橋おおはし健三郎けんざぶろう・原川はらがわ恭一きょういち訳やく、冨山とやま房ぼう、1968年ねん
• ジョエル・ウィリアムソン『評伝ひょうでん ウィリアム・フォークナー』水声すいせい社しゃ、2020年ねん。大著たいちょ・8名めいでの訳わけ
• 『ウィリアム・フォークナーの日本にっぽん訪問ほうもん 冷戦れいせんと文学ぶんがくのポリティクス』松籟しょうらい社しゃ、2022年ねん。相田あいだ洋明ひろあき編著へんちょ、全ぜん8名めいの論考ろんこう

参考さんこう文献ぶんけん

• ※「生涯しょうがい」および「作風さくふう・影響えいきょう」の節ふしは、講談社こうだんしゃ文芸ぶんげい文庫ぶんこ版はんの『響ひびきと怒いかり』、『アブサロム、アブサロム』（上下じょうげ）の訳者やくしゃ解説かいせつ・年譜ねんぷを参照さんしょう。各かく・高橋たかはし正雄まさお訳わけ、1997-98年ねん
• 日本にっぽんウィリアム・フォークナー協会きょうかい編へん 『フォークナー事典じてん』 松柏しょうはく社しゃ、2008年ねん
• ハンブリン／ピーク 共編きょうへん 『ウィリアム・フォークナー事典じてん』 寺沢てらさわみづほ訳やく、雄松おまつ堂どう出版しゅっぱん、2006年ねん
• 大橋おおはし健三郎けんざぶろう『フォークナー アメリカ文学ぶんがく、現代げんだいの神話しんわ』 中公新書ちゅうこうしんしょ、1993年ねん
• 諏訪部すわべ浩一こういち・日本にっぽんウィリアム・フォークナー協会きょうかい編へん『フォークナーと日本にっぽん文学ぶんがく』松柏しょうはく社しゃ、2019年ねん
• 大橋おおはし吉之よしゆき輔 著しる、尾崎おざき俊介しゅんすけ 編へん『アメリカ文学ぶんがく者しゃ 大橋おおはし吉之よしゆき輔エッセイ集しゅう エピソード』トランスビュー、2021年ねん

関連かんれん項目こうもく

• ペン/フォークナー賞しょう

外部がいぶリンク

• ウィリアム・フォークナー - IMDb（英語えいご）
• 図書館としょかんにあるウィリアム・フォークナーに関係かんけいする蔵書ぞうしょ一覧いちらん - WorldCatカタログ
• ウィリアム・フォークナー - Find a Grave（英語えいご）
• William Faulkner on the Web
• Faulkner literary criticism
• William Faulkner at the Mississippi Writers Project
• The Paris Review Interview
• ノーベル文学ぶんがく賞しょう 1949 受賞じゅしょうスピーチ
• 日本にっぽんウィリアム・フォークナー協会きょうかい 公式こうしきサイト