サバクイグアナ

サバクイグアナ
	サバクイグアナ Dipsosaurus dorsalis
保全ほぜん状じょう況きょう評価ひょうか
	LEAST CONCERN; (IUCN Red List Ver.3.1 (2001));
分類ぶんるい
学名がくめい
	Dipsosaurus dorsalis; (Baird & Girard, 1852)
シノニム
	Crotaphytus dorsalis; Baird & Girard, 1852
和名わみょう
	サバクイグアナ
英名えいめい
	Desert iguana

サバクイグアナ（学名がくめい：Dipsosaurus dorsalis）は、イグアナ科かサバクイグアナ属ぞくに分類ぶんるいされるトカゲ。本ほん種しゅのみでサバクイグアナ属ぞくを形成けいせいする。

分布ぶんぷ

アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこく（アリゾナ州しゅう、カリフォルニア州しゅう、ネバダ州しゅう）、メキシコ北西ほくせい部ぶ

形態けいたい

全長ぜんちょう30-40cm。体からだ色しょくは白しろや淡あわ褐色かっしょく。赤あかい斑点はんてんが胴体どうたいでは縦縞たてじま状じょう、尾おでは横縞よこじま状じょうに入はいる。背面はいめんにはあまり発達はったつしない鬣たてがみ状じょうの鱗うろこ（クレスト）がある。種たね小名しょうみょうdorsalisは「背せの、背中せなかの」の意い。

オスは繁殖はんしょく期きになると腹部ふくぶの体側たいそく面めんがピンク色ぴんくいろになる。

分類ぶんるい

3-4亜種あしゅに分わかれるとされる。

Dipsosaurus dorsalis catalinensis　Van Denburgh, 1922
Dipsosaurus dorsalis dorsalis　(Baird & Girard, 1852)
Dipsosaurus dorsalis lucasenis　Van Denburgh, 1920

生態せいたい

低木ていぼくや岩いわがあり草くさがまばらに生はえた砂漠さばくに生息せいそくすることが、和名わみょうや英名えいめい（desert=砂漠さばく）の由来ゆらい。昼ひる行ぎょう性せい。気温きおんの高たかい日ひには低木ていぼくの茂しげみや岩いわの下したなどで休やすむ。危険きけんを感かんじた時ときは物陰ものかげに素早すばやく逃にげ込こむ。

食しょく性せいは植物しょくぶつ食しょく傾向けいこうの強つよい雑食ざっしょくで、植物しょくぶつの葉は、果実かじつ、昆虫こんちゅう、節足動物せっそくどうぶつなどを食たべる。

繁殖はんしょく形態けいたいは卵生らんせい。4-5月に交尾こうびを行おこない、6-8月がつに1回かいに3-8個この卵たまごを産うむ。卵たまごは8-9月に孵化ふかする。

人間にんげんとの関係かんけい

ペットとして飼育しいくされることもあり、日本にっぽんにも輸入ゆにゅうされている。主おもに野生やせい個体こたいが流通りゅうつうする。テラリウムで飼育しいくされる。上面うわつらは通気つうき性せいの確保かくほと脱走だっそう防止ぼうしのため金網かなあみなどで蓋ぶたをする。床ゆか材ざいとして赤玉あかだま土どやウッドチップ、砂すななどをやや厚あつめに敷しく。強つよい光ひかりを好このむため紫外線しがいせん照射しょうしゃ量りょうの多おおいフルスペクトルライトやメタルハライドランプなどを点灯てんとうする。また小型こがたの電球でんきゅうをケージ内ないの一部いちぶに照射しょうしゃし、高温こうおんになる場所ばしょを作つくる。餌えさは主おもに野菜やさいや果実かじつ等とうの植物しょくぶつ質しつを与あたえるが、コオロギを与あたえると食たべることもある。餌えさにはカルシウム剤ざい等とうのサプリメントを振ふりかけて栄養えいよう価かを上あげる。

参考さんこう文献ぶんけん

海老えび沼ぬま剛つよし『爬虫・両生類りょうせいるいビジュアルガイドトカゲ1 アガマ科か&イグアナ科か』、誠まこと文ぶん堂どう新光しんこう社しゃ、2004年ねん、75頁ぺーじ。
千せん石せき正一しょういち監修かんしゅう長坂ながさか拓也たくや編著へんちょ『爬虫類はちゅうるい・両生類りょうせいるい800種しゅ図鑑ずかん第だい3版はん』、ピーシーズ、2002年ねん、31頁ぺーじ。

外部がいぶリンク

IUCN Red List - Home Page -
- Hammerson, G.A., Frost, D.R. & Gadsden, H. 2007. Dipsosaurus dorsalis. In: IUCN 2009. IUCN Red List of Threatened Species. Version 2009.1