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ジメチルトリスルフィド(英: dimethyl trisulfide)は、有機硫黄化合物。别名三硫化メチル、ジメチルペルトリスルフィド、ジメチルトリスルファン。新鮮なタマネギ様の臭気を持つ無色ないし淡黄色の液体で、天然にはホップ、キャベツ、ブロッコリー、カリフラワーなどに存在する。
消防法による第4類危険物 第2石油類に該当する[1]。
ローストチキンの香りを出すために肉フレーバーに10ppbほど添加されるほか、焼菓子やピクルス、ミートソース、スープなどに1ppmほど用いられる。香料用途としてはPenta Mfg.が製造する。
中国北京市で作られている、豆腐にケカビを付け、塩漬けして発酵させた「青腐乳」(別名「臭豆腐」、「青方」)にはインドール、フェノール、ジメチルジスルフィド、酢酸エチル、トリメチルヒドラジンなど[2][3]と共に含まれており、独特の風味を出す臭気成分のひとつとして作用している。
- ^ 法規情報 (東京化成工業株式会社)
- ^ 馬艷莉 他、「青方腐乳關鍵揮發性風味物質研究」『現代食品科技』2015年5期pp316-321、広州、華南理工大学 [1]
- ^ 劉玉平 他、「臭豆腐中揮發性香成分提取与分析」『食品科学』、2011年32巻24期pp228-231、北京、中国食品雑志社