ジョン・ディクスン・カー

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ジョン・ディクスン・カー(John Dickson Carr, 1906ねん11月30にち - 1977ねん2がつ27にち)はアメリカ合衆国あめりかがっしゅうこく小説しょうせつである。本格ほんかく推理すいり小説しょうせつ作家さっか密室みっしつ殺人さつじん第一人者だいいちにんしゃ筆名ひつめいカーター・ディクスン (Carter Dickson) でもられる。日本にっぽんでは80さつえる著書ちょしょのほとんどに翻訳ほんやくがある。

経歴けいれき[編集へんしゅう]

ペンシルベニアしゅうユニオンタウンまれ。少年しょうねん時代じだいはスポーツのかたわだいデュマコナン・ドイルチェスタトンなどを耽読たんどくした。1921ねんにハイスクールの同人どうじん掲載けいさいした推理すいり小説しょうせつ最初さいしょ創作そうさくである。ハバフォード大学だいがく進学しんがく同様どうよう歴史れきし小説しょうせつ推理すいり小説しょうせつ発表はっぴょうした。2ねん中退ちゅうたいしパリに遊学ゆうがくした。

帰国きこく1930ねんよるあるく』[1]でプロデビュー。かい事件じけん連続れんぞく多様たようなトリック、複雑ふくざつはなしませる筆力ひつりょく地歩ちほきずく。1932ねん英国えいこくじん結婚けっこんしてわたりすぐる英国えいこく舞台ぶたいになっても米語べいご表現ひょうげん米国べいこくじん登場とうじょうおおく、作者さくしゃもとざいべい英国えいこくじん英国えいこく帰化きかなどと誤解ごかいされた。1933ねんちが版元はんもととも契約けいやくし『弓弦ゆづるじょう殺人さつじん事件じけん』をく。同書どうしょべいばん本名ほんみょう同然どうぜんのカー・ディクスン (Carr Dickson) 名義めいぎ従来じゅうらい出版しゅっぱんしゃ抗議こうぎ筆名ひつめいはカーター・ディクスンにえた。1934ねんにはロジャー・フェアベーン (Roger Fairbairn) の時代じだい小説しょうせつ刊行かんこう。1936ねん英国えいこくディテクションクラブ会員かいいんになる。

だい世界せかい大戦たいせん勃発ぼっぱつ帰国きこくBBC要請ようせいふたたわたりすぐる、ラジオドラマの脚本きゃくほん[2]多数たすう執筆しっぴつした。空襲くうしゅういえうしない、戦後せんごもの不足ふそく労働党ろうどうとう政権せいけんになじめず、1947ねんニューヨークしゅう移住いじゅうグリーンビル (サウスカロライナしゅう)定住ていじゅうするまで移住いじゅうかさねる。1963ねん半身不随はんしんふずいとなっても執筆しっぴつつづけ、創作そうさく断念だんねんした晩年ばんねんも、『エラリー・クイーンズ・ミステリ・マガジン』で月評げっぴょう陪審ばいしんせき」 (The Jury Box) を、1977ねんはいガンで死去しきょする直前ちょくぜんまで連載れんさいした。

1950ねん公認こうにん伝記でんき『コナン・ドイル』がMWAしょう特別とくべつしょう、1963ねんどうグランドマスターしょう、1969ねんに『えろ!』がフランス推理すいり小説しょうせつ大賞たいしょう外国がいこく作品さくひんしょう、1970ねんに40ねん作家さっか活動かつどうによりふたた特別とくべつしょう受賞じゅしょうした。

著書ちょしょリスト[編集へんしゅう]

自費じひ出版しゅっぱんさいろく主体しゅたい作品さくひんしゅう日本語にほんご以外いがい翻訳ほんやく割愛かつあい邦題ほうだい最新さいしん優先ゆうせん筆名ひつめい刊行かんこう書目しょもくせい付記ふき原題げんだい最初さいしょ単行本たんこうぼん

長編ちょうへん[編集へんしゅう]

アンリ・バンコランもの[編集へんしゅう]

ギデオン・フェル博士はかせもの[編集へんしゅう]

ヘンリー・メリヴェールきょうもの(ディクスン名義めいぎ[編集へんしゅう]

時代じだい推理すいり小説しょうせつ[編集へんしゅう]

  • 1934ねん Devil Kinsmere - フェアベーン名義めいぎ
  • 1950ねん The Bride of Newgate 『ニューゲイトの花嫁はなよめ
  • 1951ねん The Devil in Velvet 『ビロードの悪魔あくま
  • 1955ねん Captain Cut-Throatのど隊長たいちょう
  • 1956ねん Fear Is the Same恐怖きょうふおなじ』 - ディクスン名義めいぎ
  • 1957ねん Fire, Burn!えろ!』
  • 1959ねん Scandal at High Chimneys 『ハイチムニーそう醜聞しゅうぶん
  • 1961ねん The Witch of the Low-Tideしお魔女まじょ
  • 1962ねん The Demoniacs 『ロンドンきょうちる』
  • 1964ねん Most Secret深夜しんや密使みっし』 - Devil Kinsmere改訂かいていばん
  • 1968ねん Papa Là-Bas 『ヴードゥーの悪魔あくま
  • 1969ねん The Ghosts' High Noon亡霊ぼうれいたちの真昼まひる
  • 1971ねん Deadly Hallかんなぞ
  • 1972ねん The Hungry Goblinえた悪鬼あっき

ノン・シリーズ[編集へんしゅう]

たん編集へんしゅう[編集へんしゅう]

  • 1940ねん The Department of Queer Complaints[4] 『カー短編たんぺん全集ぜんしゅう1 不可能ふかのう犯罪はんざい捜査そうさ[べつだい 34]
  • 1947ねん Dr.Fell, Detective and Other Stories
  • 1954ねん The Third Bullet and Other Stories
  • 1963ねん The Men Who Explained Miracles

以上いじょう3さつ日本にっぽんでは『カー短編たんぺん全集ぜんしゅう2 妖魔ようまもりいえ[べつだい 35]『カー短編たんぺん全集ぜんしゅう3 パリから紳士しんし[べつだい 36]の2さつにまとめられている。

  • 1980ねん The Door to Doom and Other Detections 『カー短編たんぺん全集ぜんしゅう4 幽霊ゆうれい射手しゃしゅ』『カー短編たんぺん全集ぜんしゅう5 くろとう恐怖きょうふ
  • 1999ねんグラン・ギニョール』 - 日本にっぽん独自どくじ編集へんしゅう
  • 2022ねん The Kindling Spark: Early Tales of Mystery, Horror, and Adventure

ラジオ・ドラマしゅう[編集へんしゅう]

  • 1983ねん The Dead Sleep Lightly 『カー短編たんぺん全集ぜんしゅう6 ヴァンパイアのとう
  • 1994ねん Speak of the Devilまぼろしおとこ
  • 2020ねん The Island of Coffins and Other Mysteries from the Casebook of Cabin B-13

その[編集へんしゅう]

  • 1936ねん The Murder of Sir Edmund Godfrey 『エドマンド・ゴドフリーきょう殺害さつがい事件じけん』 - 実話じつわ
  • 1949ねん The Life of Sir Arthur Conan Doyle 『コナン・ドイル』 - 伝記でんき
  • 2004ねん The Helmsmen of Atlantis and Other Poems - 詩集ししゅう

共著きょうちょ[編集へんしゅう]

  • 1939ねん Fatal Descent 『エレヴェーター殺人さつじん事件じけん』 - 長編ちょうへん小説しょうせつ。ジョン・ロードとディクスン名義めいぎ合作がっさく
  • 1954ねん The Exploits of Sherlock Holmes 『シャーロック・ホームズの功績こうせき』 - アドリアン・コナン・ドイルのたん編集へんしゅう一部いちぶ合作がっさく
  • 1984ねん Crime on the Coast & No Flowers by Request殺意さつい海辺うみべ』 - 連作れんさくしゅういちへん参加さんか
  • 2008ねん 13 to the Gallows - 戯曲ぎきょくしゅう一部いちぶはヴァル・ギールグッドと合作がっさく

作風さくふう[編集へんしゅう]

密室みっしつ (Locked Room School)[5]総帥そうすい」「密室みっしつ王者おうじゃ」の異名いみょうつ。一貫いっかんして密室みっしつ殺人さつじんほか[6]ひとには不可能ふかのうなはずの犯罪はんざい披露ひろうつづけた。『みっつのかん』のだい17しょう密室みっしつ講義こうぎ」は、密室みっしつトリックを分類ぶんるいしたエッセイとしてられる。

初期しょき作品さくひんはマジックショーにたとえられた。演目えんもく[7]怪奇かいき趣味しゅみ[8]奇妙きみょう装置そうち[9]とグロテスクな配役はいやく[10]わせる。種明たねあかしはことさらがりくねった道筋みちすじ[11]しめす。ふたつの名義めいぎは、カーがなぞなぞ状況じょうきょう[12]、ディクスンは常套じょうとう[13]プラス密室みっしつ殺人さつじん使つかけた。バーレスク調しらべ[14]いちきりのこころ[15]手掛てがける。伏線ふくせんだくみで説得せっとくりょく皆無かいむでも理解りかい不能ふのうにはいたらない。第三者だいさんしゃ介在かいざい偶然ぐうぜん乱用らんよう動機どうきづけが薄弱はくじゃく合理ごうりおちいる、トリッキーにぎてアンフェア、戯作げさく調ちょう文章ぶんしょう泥臭どろくさい、ユーモアのセンスが異常いじょう登場とうじょう人物じんぶつ千篇一律せんぺんいちりつ、など欠陥けっかん指摘してきされた。

40年代ねんだいのカー名義めいぎ怪奇かいき趣味しゅみおさえ、感情かんじょうのもつれとサスペンスの醸成じょうせいちかられてややシンプルでスマートになった。ディクスン名義めいぎスラップスティック基調きちょうをなす。50年代ねんだい以降いこうどう時代じだいへの嫌悪けんお過去かこへのあこがれがこうじて時代じだい推理すいり中心ちゅうしんになる。特徴とくちょうはレギュラー探偵たんていがなく年代ねんだいが1670ねんから1927ねんひろい、巻末かんまつに「好事家こうずかのためのノート (Notes for the Curious)」とだいする注釈ちゅうしゃくすことである。初期しょき時代物じだいものふる時代じだいえがきスリラー[16]後期こうき現代げんだいちかづき内容ないよう純然じゅんぜんたる本格ほんかく推理すいり小説しょうせつである。

パロディやパスティーシュはおお[17]日本にっぽんへの紹介しょうかいだい大戦たいせんすすんだ。江戸川えどがわ乱歩らんぽは「密室みっしつ講義こうぎ」から「類別るいべつトリック集成しゅうせい」を着想ちゃくそうしエッセイ「カー問答もんどう」で称揚しょうようした。横溝よこみぞ正史せいし本格ほんかく推理すいり作家さっかとしてさい出発しゅっぱつするさい影響えいきょうかたった。その一定いってい人気にんきがある[18]

探偵たんていやく[編集へんしゅう]

探偵たんていやく片言かたこと隻句せっくから手口てぐち動機どうきおもいた事件じけん全体ぜんたいぞう一気いっき把握はあくする。デビューまえなか短編たんぺん最初さいしょ長編ちょうへんはパリの予審よしん判事はんじアンリ・バンコラン登場とうじょうする。冷笑れいしょうてきでサディスティックな性格せいかく作者さくしゃ満足まんぞくせずのち以前いぜん姿すがた演技えんぎ述懐じゅっかいさせた。つづ英国えいこくじんギデオン・フェル博士はかせヘンリー・メリヴェールきょうなが活躍かつやくする。フェルはカー名義めいぎ登場とうじょうする歴史れきし学者がくしゃ蓬髪ほうはつ山賊さんぞくひげにリボンのついた眼鏡めがねをかけ、巨体きょたいほんのステッキでささえる。丁寧ていねいなしゃべりかた咳払せきばらいや独自どくじ間投詞かんとうしをはさむ。メリヴェールはディクスン名義めいぎ登場とうじょう頭文字かしらもじH・Mでもとおる。やはり肥満ひまんたい眼鏡めがねだがかみひげはない。陸軍りくぐんしょう情報じょうほう機関きかんちょう医師いし法廷ほうてい弁護士べんごし資格しかくつ。Gドロッピングしきあらいしゃべりかたでスラップスティックの主役しゅやくる。ディクスン名義めいぎには奇妙きみょううったえをあつかロンドン警視庁けいしちょうD3課長かちょうマーチ大佐たいさ連作れんさく短編たんぺんもある。ダグラス・G・グリーンはバンコランは魔王まおう探偵たんていはエクソシストとひょうした。フェルのモデルはチェスタトン、マーチはジョン・ロード[19]、H・Mはウィンストン・チャーチルせつ[20]作者さくしゃちちせつ[21]がある。ユーモラスな探偵たんていだい1ごうどくのたわむれ』のパット・ロシター、度外どはずれた自信じしんで『疑惑ぎわくかげ』に登場とうじょう『バトラー弁護べんごつ』で探偵たんていやくになるパトリック・バトラー[22]などがいる。

文献ぶんけん[編集へんしゅう]

  • ダグラス・G・グリーン ちょもり英俊ひでとし, 西村にしむら真裕美まゆみ, 高田たかださく やく『ジョン・ディクスン・カー〈奇蹟きせきおとこ〉』国書刊行会こくしょかんこうかい、1996ねん11月。ISBN 978-4336038845 
  • S・T・ジョシ ちょ平野ひらの義久よしひさ やく『ジョン・ディクスン・カーの世界せかいそうえいしゃ/三省堂さんせいどう書店しょてん、2005ねん8がつISBN 978-4881422649 
  • The John Dickson Carr Companion. By James E. Keirans, Ramble House, 2015.

脚注きゃくちゅう[編集へんしゅう]

  1. ^ 前年ぜんねん同人どうじん連載れんさいした『グラン・ギニョール』(Grand Guignol)の長編ちょうへん
  2. ^ “Appointment with Fear”、べいCBSの“Suspense”など。
  3. ^ a b c d シリーズ作品さくひん関連かんれんられる。
  4. ^ ディクスン名義めいぎ
  5. ^ クレイトン・ロースンアントニー・バウチャーなどがいた。
  6. ^ くろそう殺人さつじん』『ユダのまど』『連続れんぞく自殺じさつ事件じけん』『二人ふたりをわかつまで』『爬虫類はちゅうるいかん殺人さつじん』はなか施錠せじょうされた部屋へや、『よるあるく』『弓弦ゆづるじょう殺人さつじん事件じけん』『孔雀くじゃく羽根はね』『ささやかげ』はそと人目ひとめがあった部屋へや殺人さつじん。『みっつのかん』『火刑かけい法廷ほうてい』『墓場はかばします』『魔女まじょわらよる』はひと密室みっしつからえ、『しろ僧院そういん殺人さつじん』『みっつのかん』『テニスコートの殺人さつじん』『貴婦人きふじんとしてす』『しお魔女まじょ』は四方しほうゆきやぬかるみの現場げんば犯人はんにん足跡あしあとがない。『一角獣いっかくじゅう殺人さつじん』『がった蝶番ちょうつがい』『幽霊ゆうれい屋敷やしき』『えろ!』『雷鳴らいめいなかでも』は怪死かいし目撃もくげきしゃひと姿すがたはなかったと証言しょうげんする。『読者どくしゃあざむかるるなかれ』『ささやかげ』『ロンドンきょうちる』は死因しいん不明ふめい、『あか後家ごけ殺人さつじん』『いつつのはこ』『かくして殺人さつじんへ』『殺人さつじんしゃ恐喝きょうかつしゃ』『ここのつのこたえ』はすりえや毒害どくがい方法ほうほう不明ふめい
  7. ^ 毒々どくどくしい外題げだい上記じょうきとおり。演出えんしゅつ残虐ざんぎゃく手口てぐち性的せいてき暗示あんじあらわな煽情せんじょうせいと、あきら突然とつぜん登場とうじょう意外いがい発言はつげん大詰おおづめに稲妻いなづまはしらせるマンネリズムがられる。
  8. ^ よるあるく』のおおかみ憑きをおもわせる供述きょうじゅつかべなか死体したい、『絞首こうしゅだいなぞ』のジャック・ケッチ死体したい運転うんてんする自動車じどうしゃまぼろしまち出現しゅつげん、『髑髏しゃれこうべじょう』のほのおつつまれ墜落ついらくする人間にんげん、『どくのたわむれ』の徘徊はいかいする石像せきぞう、『魔女まじょかく』の因縁いんねん儀式ぎしき、『くろそう殺人さつじん』の幽霊ゆうれい屋敷やしき縁起えんぎ、『時計とけい』の天窓てんまどからのぞ殺人さつじん、『みっつのかん』のはかから人影ひとかげ、『アラビアンナイトの殺人さつじん』の深夜しんや博物館はくぶつかん、『パンチとジュディ』のアストラル投射とうしゃ遠隔えんかく感応かんおう、『火刑かけい法廷ほうてい』のとびらとおけるおんな、『読者どくしゃあざむかるるなかれ』の念力ねんりきによる殺人さつじん、『青銅せいどうランプののろい』のファラオのまじない、『ねむれるスフィンクス』のうごかん、『疑惑ぎわくかげ』の悪魔あくま崇拝すうはい
  9. ^ 『蠟人形にんぎょうかん殺人さつじん』の秘密ひみつクラブ、『弓弦ゆづるじょう殺人さつじん事件じけん』の甲冑かっちゅう、『くろそう殺人さつじん』『一角獣いっかくじゅう殺人さつじん』の凶器きょうき、『けんはち』のタロック、『アラビアンナイトの殺人さつじん』『いつつのはこ』の遺留いりゅうひん、『パンチとジュディ』のまどふりふたつの死体したい、『よっつの凶器きょうき』のバセットというカードゲーム、『孔雀くじゃく羽根はね』の「じゅうきゃくのティカップ」と椅子いす、『死者ししゃはよみがえる』のスーツケースとかい建築けんちく、『がった蝶番ちょうつがい』のオートマトン、『あおひげの花嫁はなよめ』の風船ふうせん人形にんぎょう、『ねむれるスフィンクス』の殺人さつじんゲーム、『時計とけいなか骸骨がいこつ』のかがみ迷路めいろ
  10. ^ 高慢こうまん傍若無人ぼうじゃくぶじん放心ほうしん状態じょうたい、ヒステリック、こうあつてきなどいちめんから戯画ぎが毎回まいかい舞台ぶたいがる。主人公しゅじんこうかく青年せいねんまったくのぼつ個性こせいおおい。作者さくしゃみな名前なまえちがうだけとみとめていた。
  11. ^ いちれいとして『みっつのかん』を参照さんしょうのこと。
  12. ^ 万引まんびきが原因げんいん殺人さつじん捜査そうさちゅう警官けいかん時計とけいはりころされる『時計とけい』、かい老人ろうじん出没しゅつぼつをきっかけに、博物館はくぶつかんつど人々ひとびと様々さまざま行為こういふけっていたと判明はんめいする『アラビアンナイトの殺人さつじん』、ホテルのボーイが田舎いなか屋敷やしきあらわじんころし、そのロンドンのホテルでも殺人さつじん発生はっせいする『死者ししゃはよみがえる』
  13. ^ くろそう殺人さつじん』のくだれいじゅつ、『しろ僧院そういん殺人さつじん』の雪上せつじょう足跡あしあと、『あか後家ごけ殺人さつじん』のひところ部屋へや、『一角獣いっかくじゅう殺人さつじん』の怪盗かいとうたいめい探偵たんてい、『パンチとジュディ』のまれがたスリラー、『孔雀くじゃく羽根はね』の警察けいさつへの挑戦ちょうせんじょう
  14. ^ 盲目もうもく理髪りはつ』『アラビアンナイトの殺人さつじん
  15. ^ 『エドマンド・ゴドフリーきょう殺害さつがい事件じけん』は1678ねん殺人さつじん事件じけん顛末てんまつ史料しりょうからさい構成こうせい諸説しょせつ検討けんとうして自説じせつえた。『火刑かけい法廷ほうてい』はブランヴィリエ侯爵こうしゃく夫人ふじん肖像しょうぞううつしのおんなめぐ物語ものがたり。ディテールと筆致ひっち推理すいり小説しょうせつとも怪奇かいき小説しょうせつともつかない。『ユダのまど』は密室みっしつ死体したいともつかったおとこ裁判さいばん模様もよう全編ぜんぺんめる。
  16. ^ 『ビロードの悪魔あくま』『恐怖きょうふおなじ』『えろ!』では現代げんだいじん過去かこもどる。
  17. ^ ウィリアム・ブリテン『ジョン・ディクスン・カーをんだおとこ』の主人公しゅじんこうぎて密室みっしつ殺人さつじんはしる。ドナルド・E・ウェストレイクやく大変たいへん!』の主人公しゅじんこうは『みっつのかん』のトリックを実演じつえん窮地きゅうちだっする。スティーヴ・キャレラは『殺意さついくさび』で密室みっしつ殺人さつじん遭遇そうぐう「カーにわせようか」とかんがえる。日本にっぽんでは生誕せいたんひゃく周年しゅうねん記念きねんして書下かきおろしアンソロジー『密室みっしつ奇蹟きせき』が刊行かんこうされた。作家さっかがたないち評論ひょうろん河田かわたりくむらはカーに由来ゆらいする。
  18. ^ カーに否定ひていてき本格ほんかく推理すいり小説しょうせつ作家さっか天城あまぎいち都筑つづき道夫みちお加田かだ伶太ろう佐野さのひろしなどがいる。
  19. ^ 推理すいり作家さっかで『エレヴェーター殺人さつじん事件じけん』を合作がっさくした。
  20. ^ やまふじ章二しょうじ挿絵さしえ講談社こうだんしゃ世界せかい推理すいり小説しょうせつ大系たいけいだい10かん、1972ねん。)などにうかがえる。
  21. ^ H・Mとおなじ1871ねん2がつ6にちまれ。弁護士べんごし下院かいん議員ぎいん郵便ゆうびん局長きょくちょうつとめた。
  22. ^ ちちアーサーの伝記でんき依頼いらいし『シャーロック・ホームズの功績こうせき』を合作がっさくしたアドリアン・コナン・ドイルがモデル。

べつだい[編集へんしゅう]

  1. ^ よるあるく』『よるあるくもの―オオカミおとこ殺人さつじん事件じけん
  2. ^ 絞首こうしゅだい秘密ひみつ
  3. ^ 『どくろじょう
  4. ^ ろう人形にんぎょうかん殺人さつじん』『ろう人形にんぎょうかん殺人さつじん』『ろう人形にんぎょうかん恐怖きょうふ
  5. ^ よっつの兇器きょうき
  6. ^ 魔女まじょのかくれ』『妖女ようじょかく
  7. ^ 帽子ぼうし収集しゅうしゅうきょう事件じけん
  8. ^ 『ビクトリアごう殺人さつじん』『ビクトリアごうかい事件じけん
  9. ^ 時計とけい
  10. ^ かん殺人さつじん事件じけん
  11. ^ 『アラビアン・ナイト殺人さつじん事件じけん
  12. ^ 死人しにんおこす』『ふたつの腕輪うでわ
  13. ^ まがった蝶番ちょうつがい』『うご人形にんぎょうのなぞ』『おど人形にんぎょうなぞ
  14. ^ みどりのカプセル』
  15. ^ 『テニスコートのなぞ』『足跡あしあとのない殺人さつじん
  16. ^ ふるえないおとこ
  17. ^ 連続れんぞく殺人さつじん事件じけん』『古城こじょう連続れんぞく殺人さつじん
  18. ^ あざけるものの
  19. ^ 毒殺どくさつ
  20. ^ プレーグ・コートの殺人さつじん』『くろそう』『くろそう殺人さつじん事件じけん
  21. ^ 修道院しゅうどういん殺人さつじん』『修道院しゅうどういん殺人さつじん事件じけん
  22. ^ あか後家ごけかい事件じけん
  23. ^ 一角獣いっかくじゅうかい』『一角獣いっかくじゅう殺人さつじん事件じけん
  24. ^ 読者どくしゃあざむかるる勿れ』『予言よげん殺人さつじん事件じけん
  25. ^ きゅうにん死人しにんじゅうにんだ』
  26. ^ 『このたんだ』
  27. ^ メッキの神像しんぞう
  28. ^ 『爬虫かん殺人さつじん事件じけん』『かれへびころすはずはない』
  29. ^ わかれたつまたち』
  30. ^ 『わらう後家ごけ
  31. ^ くろ密室みっしつ
  32. ^ だいさん弾丸だんがん
  33. ^ 皇帝こうてい嗅煙草かぎたばこいれ』『皇帝こうてい嗅煙草かぎたばこれ』『皇帝こうていのかぎタバコれ』『皇帝こうてい煙草たばこれ』
  34. ^ 『カーたん編集へんしゅう1』
  35. ^ 『カーたん編集へんしゅう2』
  36. ^ 『カーたん編集へんしゅう3』