タゴ・マゴ

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タゴ・マゴ
カンスタジオ・アルバム
リリース
録音ろくおん ネルフェニッヒじょうかん(インナー・スペース・スタジオ), ネルフェニッヒ
ジャンル クラウトロックサイケデリック・ロックプログレッシブ・ロック実験じっけん音楽おんがく
時間じかん
レーベル ユナイテッド・アーティスツ・レコード
スプーン・レコード英語えいごばん(リイシュー)
プロデュース カン
専門せんもん評論ひょうろんによるレビュー
チャート最高さいこう順位じゅんい
  • 38(ドイツ[1]
  • カン アルバム 年表ねんぴょう
    サウンドトラックス
    (1970ねん)
    タゴ・マゴ
    (1971ねん)
    エーゲ・バミヤージ
    (1972ねん)
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    タゴ・マゴ』(Tago Mago)は、ドイツロックバンドカン1971ねん発表はっぴょうしたスタジオ・アルバムクラウトロックというジャンルを代表だいひょうする作品さくひんひとつとしてられる[2][3]。オリジナルLPは2まいぐみ発売はつばいされたが、再発さいはつCDでは1まいにまとめられた。また、リリースから40周年しゅうねんたる2011ねんには、1972ねん発表はっぴょうライヴ音源おんげん収録しゅうろくしたボーナス・ディスクきの2まいぐみCDもリリースされた[4]

    背景はいけい[編集へんしゅう]

    コンピレーション・アルバムサウンドトラックス』(1970ねん)でも一部いちぶきょく参加さんかしたダモ鈴木すずきが、はつ全面ぜんめん参加さんかたした。アルバム・タイトルはイビサとうちかくにあるタゴマゴとう英語えいごばんにちなんでおり、ホルガー・シューカイが1998ねんのインタビューでかたったところによれば、ドラマーのヤキ・リーベツァイトはカンのメンバーになるまえ、この場所ばしょ自殺じさつはかったことがあるという[5]

    イルミン・シュミットは2012ねんのインタビューで、ほんさくについて「アルバムのどのきょくにもまったちがった起源きげんがある。そして、それがアルバム全体ぜんたい内包ないほうされたことで、『タゴ・マゴ』はこの冒険ぼうけん全体ぜんたいぞうがどんなものだったかということを、ほとんどぜん方位ほういにわたってしめしているんだ」とかたっている[6]

    反響はんきょう評価ひょうか[編集へんしゅう]

    ドイツのアルバム・チャートでは38記録きろくし、カンのアルバムとしては唯一ゆいいつとなるトップ50りをたした[1]

    Ned Raggettはオールミュージックにおいて5てん満点まんてんけ「時代じだいえたクラウトロックのばんひとつというだけでなく、史上しじょう最大さいだいばんひとつ」「'70年代ねんだい初期しょきとしてはめずらしく、無駄むだおとのない2まいぐみアルバムで、甘美かんび気品きひんのある浮遊ふゆうから、圧倒的あっとうてきなモンスターのグルーヴまで内包ないほうしている」とひょうしている[2]。また、Anthony Carewはabout.comにおいて、ほんさくを「トップ10クラウトロック・アルバム」のひとつにげた[3]

    影響えいきょう[編集へんしゅう]

    ほんさく多数たすうのミュージシャンに影響えいきょうあたえた。ジョン・ライドンオブザーバーかみにおいて「この本当ほんとう素晴すばらしいレコード、とく丸々まるまるいちめんつづく"Halleluhwah"をけば、おれたちPILでやろうとしていたことをおもすよ。カンは唯一ゆいいつ存在そんざいで、PILもそうだ」とコメントしている[7]

    トーク・トークが1986ねんにシングル・ヒットさせた楽曲がっきょく「Life's What You Make It」のピアノ・リフは、ほんさくからの影響えいきょうとされている[8]プライマル・スクリームは、1997ねん楽曲がっきょく「コワルスキー」で「Halleluhwah」のドラムをサンプリングしており[9]、プライマル・スクリームのボーカリストのボビー・ギレスピーは、ほんさくが2011ねん再発さいはつされたさいライナーノーツ寄稿きこうしている[4]。また、レディオヘッドが2003ねん発表はっぴょうしたきょくゼア・ゼア」のドラム演奏えんそうは、ほんさくへのオマージュとなっている[10]

    収録しゅうろくきょく[編集へんしゅう]

    全曲ぜんきょくともメンバー5にんともさく

    Side 1[編集へんしゅう]

    1. Paperhouse - 7:29
    2. Mushroom - 4:08
    3. Oh Yeah - 7:22

    Side 2[編集へんしゅう]

    1. Halleluhwah - 18:32

    Side 3[編集へんしゅう]

    1. Aumgn - 17:22

    Side 4[編集へんしゅう]

    1. Peking O. - 11:35
    2. Bring Me Coffee or Tea - 6:47

    40thアニヴァーサリー・エディションばんボーナス・ディスク[編集へんしゅう]

    1. Mushroom (Live) - 8:42
    2. Spoon (Live) - 29:55
    3. Halleluwah (Live) - 9:12

    メディアでの使用しようれい[編集へんしゅう]

    2010ねん日本にっぽん映画えいがノルウェイのもり』のサウンドトラックではカンのきょく多用たようされ、ほんさくからも「Bring Me Coffee or Tea」が使用しようされた[11]。また、2013ねん映画えいがブリングリング』では「Halleluwah」が使用しようされた[12]

    参加さんかミュージシャン[編集へんしゅう]

    脚注きゃくちゅう[編集へんしゅう]

    1. ^ a b charts.de - Discographie - Can
    2. ^ a b Tago Mago - Can | AllMusic - Review by Ned Raggett
    3. ^ a b Top 10 Krautrock Albums - Best Ever Kraut-Rock Records - about.com - article by Anthony Carew - 2014ねん4がつ28にち閲覧えつらん
    4. ^ a b Can - Tago Mago (CD, Album) at Discogs - 2011ねんばん情報じょうほう
    5. ^ Can interview - © terrascope - written & directed by Damon Krukowski - 2014ねん4がつ28にち閲覧えつらん
    6. ^ MaxDax interviews Irmin Schmidt - Electronic Beats - 2014ねん4がつ28にち閲覧えつらん
    7. ^ John Lydon: Soundtrack of my Life | Music | The Observer - 2014ねん4がつ28にち閲覧えつらん
    8. ^ Wherefore art thou Mark Hollis? | Music The Guardian - 2014ねん4がつ28にち閲覧えつらん
    9. ^ カヴァー、サンプリング、トリビュート……カンのエッセンスはここにも! - TOWER RECORDS ONLINE - 青木あおき正之まさゆき - 2014ねん4がつ28にち閲覧えつらん
    10. ^ There There by Radiohead Songfacts - 2014ねん4がつ28にち閲覧えつらん
    11. ^ Amazon.co.jp: ノルウェイのもり オリジナル・サウンドトラック: 音楽おんがく
    12. ^ The Bling Ring (2013) - Soundtracks - IMDb