ダンウィッチの怪かい

ダンウィッチの怪かい The Dunwich Horror
訳わけ題だい	「ダニッチの怪かい」など
作者さくしゃ	ハワード・フィリップス・ラヴクラフト
国くに	アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこく
言語げんご	英語えいご
ジャンル	ホラー、クトゥルフ神話しんわ
初出しょしゅつ情報じょうほう
初出しょしゅつ	ウィアード・テイルズ1929年ねん4月がつ号ごう
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『ダンウィッチの怪かい』（ダンウィッチのかい、英えい: The Dunwich Horror）または『ダニッチの怪かい』（ダニッチのかい）は、アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこくのホラー小説しょうせつ家かハワード・フィリップス・ラヴクラフトの小説しょうせつであり、1928年ねんに執筆しっぴつされ、ウィアード・テイルズの1929年ねん4月がつ号ごうに発表はっぴょうされた。クトゥルフ神話しんわ・ラヴクラフト神話しんわの1つ。

解説かいせつ

ラブクラフトが創作そうさくしたマサチューセッツ州しゅうの架空かくうの村むらダンウィッチおよびアーカムを舞台ぶたいに、異こと界かいの邪神じゃしんが人間にんげんの女性じょせいに産うませた落おとし子この恐怖きょうふを描えがく。

宇宙うちゅう的てき恐怖きょうふ（コズミック・ホラー）という言葉ことばで表現ひょうげんされる「絶対ぜったい的てきな力ちからを持もつ異形いぎょうの存在そんざいに翻弄ほんろうされ、なす術じゅつもなく握にぎり潰つぶされる人間にんげん」という構図こうず・結末けつまつをとるラヴクラフト作品さくひんの中なかで、珍めずらしく本ほん作さくは、人間にんげんたちが「異形いぎょうの存在そんざい」に立たち向むかい勝利しょうりを得えるというハッピーエンド的てきな結末けつまつを持もつ。アンソロジーに採用さいようされることも多おおく、ラヴクラフトの代表だいひょう作さくかつ、入門にゅうもん作さくとして取とり上あげられることも多おおい。

執筆しっぴつ年ねんは1928年ねん。ラヴクラフトが初期しょき短編たんぺんから、『未知みちなるカダスを夢ゆめに求もとめて』『クトゥルフの呼よび声ごえ』『チャールズ・ウォードの奇き怪かいな事件じけん』などの中期ちゅうき作品さくひんに移行いこうした後のちに執筆しっぴつされている。特とくに『クトゥルフの呼よび声ごえ』で言及げんきゅうされた旧きゅう支配しはい者しゃと、『チャールズ・ウォードの奇き怪かいな事件じけん』にて名前なまえだけ言及げんきゅうされたヨグ＝ソトースへの掘ほり下さげが行おこなわれた。

さらに続つづくオーガスト・ダーレスが体系たいけい化かした「クトゥルフ神話しんわ」においては、『クトゥルフの呼よび声ごえ』『インスマウスの影かげ』と共ともに決定的けっていてきな中核ちゅうかくとなる。大瀧おおたき啓裕けいすけは、ダーレスは本ほん作品さくひんが扱あつかう正邪せいじゃの抗こう争そうに目めを付つけ、神話しんわに導入どうにゅうしたと解説かいせつしている。

クトゥルフ神話しんわ内ないにおいては「ヨグ＝ソトース物語ものがたり」の代表だいひょう作さくであり、東あずま雅夫まさおは同どう物語ものがたりの「大おおいなる原点げんてん」と解説かいせつしている。

「	透明とうめいな巨きょ大だい怪物かいぶつの脅威きょういというSF的てきなアイデアを、緊迫きんぱく感かんあふれるホラーの枠組わくぐみの中なかに活いかしきった手腕しゅわんはさすがであり、怪異かいいに見舞みまわれる共同きょうどう体たいを緻密ちみつに描えがいている点てんも含ふくめて、後代こうだいのモダンホラーの先駆せんくと位置いちづけられよう。ウィルバー・ウェイトリイのキャラクターも強烈きょうれつな印象いんしょうを残のこす。	」
—　（辞典じてん四よん、326-327頁ぺーじより）

特定とくていの語かたり手てによるものではなく三人称さんにんしょう体たいで記しるされており、ラヴクラフト作品さくひんとしては珍めずらしい。異い次元じげん的てき存在そんざいとの交合こうごうにより生うまれたものが、最後さいご、丘おかを昇のぼりながら父ちちの名なを呼よび絶命ぜつめいする展開てんかいなど、本ほん作さくはイエス・キリストの生涯しょうがいのパロディーではないかとも言いわれている。

自作じさくにあまり自信じしんを表明ひょうめいしなかったラブクラフトだが、本ほん作さくの出来できには自信じしんを持もっており、文通ぶんつう仲間なかまに回覧かいらんしたさいも好評こうひょうであった。今日きょうでは傑作けっさくとされているラヴクラフト作品さくひんでさえ売うれないと感かんじるとあっさり不ふ採用さいようにしてきたウィアード・テイルズの編集へんしゅう者しゃファーンズワース・ライトでさえも、本ほん作さくの採用さいようを即座そくざに決定けっていしている。

『月刊げっかんコミックビーム』2021年ねん11月がつ号ごうから、田辺たなべ剛つよしによるコミカライズ版ばんが連載れんさいされた。

あらすじ

1913年ねん、マサチューセッツ州しゅうの山奥やまおくの寒村かんそんダンウィッチのはずれに、変人へんじんの老父ろうふと住すむアルビノの女性じょせい、ラヴィニア・ウェイトリーが私生児しせいじを生うむ。その父親ちちおやについて老ろうウェイトリーは村人むらびとに対たいし、ラヴィニアの子こはいつかあの丘おかで父ちちの名なを呼よぶだろうとだけ言いう。

ウィルバーと名なづけられたヤギに似にた奇き怪かいな容貌ようぼうのその男児だんじは、肉体にくたい、知性ちせいとも驚おどろくほど成長せいちょうが早はやく、妙みょうな発声はっせいの仕方しかたをし、村人むらびとからその祖父そふ、母はは以上いじょうに気味悪きみわるがられる。また老ろうウェイトリーは、ウィルバーが生うまれて以来いらい、家いえの仕切しきり壁かべを取とり払はらったり、窓まどをふさいだり改築かいちくを進すすめ、やたら牛うしを買かい入いれるようになるが、それが何なにのためかは不明ふめいである。

やがて老ろうウェイトリーは死しに、ラヴィニアも行方ゆくえ不明ふめいとなる。そしてウィルバーも1928年ねん、ある呪文じゅもんを知しるために禁断きんだんの魔ま書しょ『ネクロノミコン』をミスカトニック大学だいがく図書館としょかんから盗ぬすみ出だそうとしたところを番犬ばんけんに襲おそわれて死しすが、そのときあらわになった下半身かはんしんはこの世よのものと思おもえぬほどの奇形きけいであった。

ウィルバーが死しぬとダンウィッチ村むらで、草木くさきをなぎ倒たおす何なにか巨大きょだいな「物もの」が通とおった跡あとが見みつかる。ウェイトリー家かの建物たてものはすでに吹ふっ飛とんでおり、あちこちで牛うしが殺ころされ、村人むらびとは恐怖きょうふのどん底ぞこにおちいる。そのころ、ミスカトニック大学だいがく図書館としょかん司書ししょで、かつて恐おそろしい予よ感かんがしたためにウィルバーに『ネクロノミコン』の貸かし出だしを断ことわったヘンリー・アーミテッジ博士はかせが、ウィルバーの日記にっきの解読かいどくに成功せいこうしていた。それによれば、老ろうウェイトリーは、人類じんるいを滅ほろぼすであろう異い次元じげんの魔神まじんをこの世よによみがえらせようとしていたのであり、さらにその魔神まじんをよみがえらせる前哨ぜんしょうとしてウェイトリー家かにもすでに怪物かいぶつがいるとのことなのであった。その対策たいさくの研究けんきゅうをはじめていた博士はかせは、ウィルバーが死しんでエサをもらえなくなった怪物かいぶつが暴あばれ出だしたことと分わかって、同僚どうりょうのライス教授きょうじゅとモーガン博士はかせと共ともにダンウィッチへ急行きゅうこうする。

電話でんわ報告ほうこく中ちゅうに命いのちを落おとした村人むらびとによれば、木きや建物たてものがなぎ倒たおされていくのが見みえるだけで肝心かんじんの怪物かいぶつは見みえないのであったが、博士はかせが調合ちょうごうした粉末ふんまつで一瞬いっしゅんだけ怪物かいぶつの姿すがたが現あらわれる。そのグロテスクな姿すがたを望遠鏡ぼうえんきょうで見みた村人むらびとのひとりはその場ばで失神しっしんする。村人むらびとが見守みまもる中なか、3人にんの博士はかせが丘おかの上うえから呪文じゅもんをとなえると、怪物かいぶつは断末魔だんまつまに「父ちち、ヨグ＝ソトース」の名なを叫さけび、消滅しょうめつする。それはウィルバーの双子ふたごの兄弟きょうだいで、こちらのほうがより父親ちちおやに似にていたのだとアーミテッジ博士はかせは説明せつめいする。

舞台ぶたい

詳細しょうさいは「ダニッチ」を参照さんしょう

詳細しょうさいは「アーカム」および「ミスカトニック大学だいがく」を参照さんしょう

登場とうじょう人物じんぶつ

この小説しょうせつには、以下いかの人物じんぶつのほかにも、ウェイトリー家かの分家ぶんけの者ものといった村人むらびとが複数ふくすう登場とうじょうする。

ウィルバー・ウェイトリー（Wilbur Whateley）

この物語ものがたりの中心ちゅうしん的てき人物じんぶつ。1928年ねんの時点じてんで15歳さい。1913年ねんに異様いような風貌ふうぼうで誕生たんじょうし、成長せいちょうのスピードが速はやく生後せいご7か月げつで歩あるき始はじめ、11か月げつで言葉ことばを喋しゃべるようになる。またこの時点じてんでヨグ＝ソトースについて触ふれている。4歳さいで声こえ変かわりし15歳さいほどに見みえ、10歳さいでヒゲを生はやしてすでに大人おとなと変かわらない外見がいけんにまで成長せいちょうしていた。髪かみは黒くろく、頬ほおも黒くろずんで痩やせこけ、鼻はなが大おおきくラテン系けいのよう。ウェイトリー家かの特徴とくちょう（作中さくちゅうでは、山羊やぎのような頭あたまと描写びょうしゃされている）として顎あごが貧弱ひんじゃくで小ちいさくなっている。色いろ黒くろで母親ははおやとは似にていない。身長しんちょうは1927年ねんの夏なつの時点じてんで7フィートになり、1928年ねんの秋あきに死亡しぼうするまでに9フィート（約やく2.7m）まで伸のびていた。彼かれの声こえは人間にんげんの発声はっせい器官きかんと異ことなる器官きかんを使用しようしているかのように思おもわれたという証言しょうげんがある。

学校がっこうにも行いかず、幼おさない頃ころから一族いちぞくの集あつめた魔術まじゅつに関連かんれんする書物しょもつを与あたえられた。祖父そふの没後ぼつご、母ははを蔑さげすむようになる。身体しんたいからは、ダニッチの環状かんじょう列石れっせきの遺跡いせきと同おなじ酷ひどい悪臭あくしゅうがしており、彼かれが生うまれてからダニッチの山やまから響ひびく物音ものおとが大おおきくなった。犬いぬに嫌きらわれ襲おそわれる性質せいしつから、いつも拳銃けんじゅうを持もっていた。幼少ようしょうの頃ころから衣類いるいのボタンをキッチリ留とめ、衣類いるいが乱みだれることを嫌きらう。

祖父そふから受うけ継ついだ16世紀せいき英語えいご版ばんネクロノミコンには異こと界かいへの門もんを開あける呪文じゅもんが載のっていなかったため、ミスカトニック大学だいがく付属ふぞく図書館としょかんのラテン語らてんご版ばんネクロノミコンを閲覧えつらんしようとする。そして1928年ねん、本ほんを盗ぬすみ出だそうと図書館としょかんに侵入しんにゅうしようとしたところを番犬ばんけんに噛かみ殺ころされる。

服ふくで異形いぎょうの身体しんたいを隠かくしていた。体からだには骨ほねがなく、衣類いるいで隠かくされている部分ぶぶんは人間にんげんと似にても似につかない姿すがただった。上半身じょうはんしんはまだ人間にんげんの形かたちこそしていたが、ワニのようなゴワゴワした皮膚ひふに毛けが生はえている。また吸盤きゅうばんの付ついた触手しょくしゅが生はえ、色いろとりどりに変色へんしょくしていた。下半身かはんしんは、完全かんぜんに人間にんげんと異ことなる形かたちになり、脚あしは恐竜きょうりゅうの後うしろ脚あしのような形かたちで、先端せんたんは肉にく趾になっている。尻しりにピンクの未み発達はったつの目玉めだまのような器官きかん、口くちのようなものなどがあった。血液けつえきの代かわりにペンキのような粘液ねんえきが滴したたっていた。

死後しごに発見はっけんされた日記にっきによると、魔術まじゅつ以外いがいにも住民じゅうみんとのトラブル、祖父そふの計画けいかくに対たいする不安ふあんや失敗しっぱいの可能かのう性せい、弟おとうとが自分じぶんより父親ちちおやに似にていて知能ちのうが高たかく非ひ人間にんげん的てきな発想はっそうをしていることに驚おどろいていた。また、人間にんげんを滅ほろぼしても、人間にんげんに近ちかい自分じぶんは旧きゅう支配しはい者しゃたちから疎外そがいされると予測よそくし悩なやんでいた。

ウィルバーの弟おとうと（Wilbur's brother）

ウィルバーの双子ふたごの名なもない弟おとうと（順序じゅんじょへの明言めいげんはない）。兄あによりもはるかに「父親ちちおや」に似にているとされ、成長せいちょうが早はやく、全身ぜんしんに無数むすうの触手しょくしゅと眼めを有ゆうした家いえほどの巨大きょだいな体からだに、ウェイトリー一族いちぞくの特徴とくちょうを備そなえた人間にんげんに近ちかい顔かおを持もつ。その姿すがたは、普段ふだんは人ひとには見みえず、酷ひどい悪臭あくしゅうがしてシダ植物しょくぶつの葉脈ようみゃくのような溝みぞがついた樽たるほどの大おおきな丸まるい足跡あしあとと黒くろいタールに似にた粘液ねんえきが残のこる。

存在そんざいを隠かくされており、身内みうち以外いがいには知しられていなかった。牛うしの血液けつえきを主食しゅしょくとしていたが、兄あにが死しんで食事しょくじの供給きょうきゅうが絶たたれると、家いえを破壊はかいして外そとに飛とび出だし、ダニッチ村むらの家いえや家畜かちくを次々つぎつぎと襲おそうようになる。事件じけんを知しり村むらに赴おもむいたヘンリー達いたるにイブン・ハジの粉こなをかけられたことで姿すがたを現あらわし、ヘンリーがウィルバーの日記にっきを解読かいどくして会得えとくした呪文じゅもんを、彼かれらが唱となえたことによって父ちちの名なを呼よびつつ消滅しょうめつした。

ウィルバーの日記にっきによれば高たかい知能ちのうを持もつが、人間にんげんらしい脳のうは持もっていないとされる。旧きゅう支配しはい者しゃが地球ちきゅうに帰還きかんした後のちは何なにもかもが変かわるので、兄あにのように彼かれらから疎外そがいされるといった悩なやみを持もっていなかった。また、自分じぶんたち兄弟きょうだいは成長せいちょうして人間にんげんらしい部分ぶぶんが失うしなわれて行いくことを指摘してきしている。

老ろうウェイトリー（Old Whateley）

ウィルバーの祖父そふでラヴィニアの父ちち。ウィルバー誕生たんじょう後ご、ある目的もくてきのために家いえを増ふえ改築かいちくし、牛うしを定期ていき的てきに買かい続つづけた。事ことある毎ごとに数すう世紀せいき前まえの古ふるい金貨きんかを使用しようしている。ウィルバーに魔術まじゅつの手てほどきをし、1924年ねんに死去しきょ。生前せいぜんに「息子むすこがセンティネル丘おかの上うえで父親ちちおやの名前なまえを叫さけぶ日ひが来くる。」と住民じゅうみんに話はなしていた。

ラヴィニア・ウェイトリー（Lavinia Whateley）

ウィルバーの母親ははおやで老ろうウェイトリーの娘むすめ。やや体からだに障害しょうがいのあるアルビノでピンク色ぴんくいろの目めを持もち、左右さゆうで腕うでの長ながさが違ちがう。35歳さいで父親ちちおやのわからない子供こどもを出産しゅっさんする。ウィルバーが生うまれた当初とうしょは息子むすこを自慢じまんしていたが、老ろうウェイトリーの没後ぼつごからウィルバーを恐おそれるようになる。1926年ねんの万まん聖ひじり節ぶし前夜ぜんやを境さかいに消息しょうそくを絶たつ。

ヘンリー・アーミテッジ博士はかせ（Henry Armitage）

ミスカトニック大学だいがく司書ししょ（または図書館としょかん長ちょう）で同どう大学だいがく文学ぶんがく修士しゅうし、プリンストン大学ぷりんすとんだいがく哲学てつがく博士はかせ、ジョンズ・ホプキンス大学だいがく文学ぶんがく博士はかせの学位がくいを持もつ。年齢ねんれいは1928年ねん時点じてんで73歳さい。

ネクロノミコンの貸出かしだしを求もとめるウィルバーと手紙てがみで交流こうりゅうしており、1927年ねんに実際じっさいに図書館としょかんを訪おとずれたウィルバーが呪文じゅもんを閲覧えつらんしているところを見みて危険きけん性せいを察さっし、ウィルバーを図書館としょかんから追おい出だして、他たの大学だいがく図書館としょかんにも手てを回まわしてウィルバーへの本ほんの貸出かしだしを禁きんじた。1928年ねんの秋あきに大学だいがく図書館としょかんに忍しのび込こんだウィルバーの死体したいを発見はっけんする。ウィルバーの没後ぼつご、彼かれの暗号あんごう日記にっきを解読かいどくして恐おそろしい怪物かいぶつの存在そんざいを知しり、同僚どうりょうのライスとモーガンを連つれてダニッチを訪おとずれる。

ウォーラン・ライス教授きょうじゅ（Warren Rice）

ミスカトニック大学だいがくの職員しょくいん。ウィルバーの死しに立たち会あい、続つづいてアーミテッジとともにダニッチの怪物かいぶつ退治たいじに赴おもむく。

フランシス・モーガン博士はかせ（Francis Morgan）

ミスカトニック大学だいがくの職員しょくいんで、ライスとアーミテッジより年下としした。ウィルバーの死しに立たち会あい、続つづいてアーミテッジとともにダニッチの怪物かいぶつ退治たいじに赴おもむく。

収録しゅうろく・日本語にほんご訳やくリスト

• 「ダンウィッチの怪かい」『幻想げんそうと怪奇かいき2 英えい米べい怪談かいだん集しゅう』塩田しおだ武たけし訳わけ、ハヤカワ・ポケット・ミステリ（1956年ねん8月がつ）
• 「ダンウィッチの怪かい」『怪奇かいき小説しょうせつ傑作けっさく集しゅう3 英えい米べい篇へんⅢ』、大西おおにし尹いん明あきら訳わけ、創つく元もと推理すいり文庫ぶんこ（1969年ねん3月がつ17日にち／改版かいはん2006年ねん4月がつ28日にち）、ISBN 978-4-488-50108-2
• 「ダンウィッチの怪物かいぶつ」『怪談かいだん3』、都筑つづき道夫みちお訳わけ、少年しょうねん少女しょうじょ講談社こうだんしゃ文庫ぶんこ(ふくろうの本ほん)（1974年ねん9月がつ）
• 「悪魔あくまのおとし子こ」『世界せかいこわい話はなしふしぎな話はなし傑作けっさく集しゅう04』、岡上おかがみ鈴江すずえ訳わけ、金かねの星ほし社しゃ（1984年ねん2月がつ）、ISBN 978-4-323-00654-3
• 「ダンウィッチの怪かい」『定本ていほんラヴクラフト全集ぜんしゅう4 小説しょうせつ篇へんIV』、鈴木すずき克かつ昌あきら訳わけ、国書刊行会こくしょかんこうかい（1985年ねん2月がつ22日にち）、ISBN 978-4-336-02640-8
• 「ダニッチの怪かい」 『ラヴクラフト全集ぜんしゅう5』、大瀧おおたき啓裕けいすけ訳わけ、創つく元もと推理すいり文庫ぶんこ（1987年ねん7月がつ10日とおか）、ISBN 978-4-488-52305-3
• 「ダンウィッチの怪かい」『インスマスの影かげ - クトゥルー神話しんわ傑作けっさく選せん - 』南條なんじょう竹たけ則そく訳わけ、新潮しんちょう文庫ぶんこ（2019年ねん8月がつ）、ISBN 978-4-10-240141-5
• 「ダンウィッチの怪異かいい」『新訳しんやくクトゥルー神話しんわコレクション2ネクロノミコンの物語ものがたり』、森瀬もりせ繚訳、星ほし海うみ社しゃ（2018年ねん5月がつ）ASIN B08HVQJYM2

脚注きゃくちゅう

【凡例はんれい】

• 全集ぜんしゅう：創つく元もと推理すいり文庫ぶんこ『ラヴクラフト全集ぜんしゅう』、全ぜん7巻かん+別巻べっかん上下じょうげ
• クト：青あお心しん社しゃ文庫ぶんこ『暗黒あんこく神話しんわ大系たいけいクトゥルー』、全ぜん13巻かん
• 真まク：国書刊行会こくしょかんこうかい『真まク・リトル・リトル神話しんわ大系たいけい』、全ぜん10巻かん
• 新しんク：国書刊行会こくしょかんこうかい『新編しんぺん真まク・リトル・リトル神話しんわ大系たいけい』、全ぜん7巻かん
• 定本ていほん：国書刊行会こくしょかんこうかい『定本ていほんラヴクラフト全集ぜんしゅう』、全ぜん10巻かん
• 新潮しんちょう：新潮しんちょう文庫ぶんこ『クトゥルー神話しんわ傑作けっさく選せん』、2022年ねん既刊きかん3巻かん
• 新訳しんやく：星ほし海うみ社しゃFICTIONS『新訳しんやくクトゥルー神話しんわコレクション』、2020年ねん既刊きかん5巻かん
• 事典じてん四よん：東あずま雅夫まさお『クトゥルー神話しんわ事典じてん』（第だい四よん版はん、2013年ねん、学研がっけん）

関連かんれん項目こうもく

メディアミックス等とう

• H・P・ラヴクラフトの ダニッチ・ホラー - 「ダニッチの怪かい」の映像えいぞう化か作品さくひん。2007年ねん。
• 地底ちていの足音あしおと - 水木みずきしげるによる「ダニッチの怪かい」の翻案ほんあん漫画まんが作品さくひん。1962年ねん。
• クトゥルフの血族けつぞく ダンウィッチの怪かい - 宮崎みやざき陽介ようすけ・原田はらだ雅史まさしによるコミカライズ作品さくひん。PHP研究所けんきゅうじょ、クラシックCOMIC。2011年ねん。
• ダニッチの怪かい ラヴクラフト傑作けっさく集しゅう - 田辺たなべ剛つよしによるコミカライズ作品さくひん。全ぜん3巻かん。KADOKAWA、ビームコミックス。2021-2023年ねん。
• 前略ぜんりゃく、お父とうさま。 - ライト風ふうの翻案ほんあん。手て仮かりりこ訳わけ。創そう土ど社しゃ『超ちょう訳わけラヴクラフトライト1 クトゥルーの呼よび声ごえ他た』収録しゅうろく。2016年ねん。
• プロビデンス - アラン・ムーア作さく。第だい4章しょうが本ほん作さくの再さい解釈かいしゃくになっている。

続編ぞくへん・後日ごじつ談だん

詳細しょうさいは「ダニッチ#登場とうじょう作品さくひん」を参照さんしょう

外部がいぶリンク

• インターネットアーカイブ: OTRR_Suspense_Singles (episode 154, 1 November 1945, radio drama)
• The Dunwich Horrorの出版しゅっぱん情報じょうほう - Internet Speculative Fiction Database（英語えいご）
• The Dunwich Horror パブリックドメインオーディオブック - LibriVox