デキウス

デキウス Decius
ローマ皇帝こうてい
デキウスの胸像きょうぞう
在位ざいい	249年ねん - 251年ねん7月がつ？
全ぜん名な	ガイウス・メッシウス・クィントゥス・トラヤヌス・デキウス Caesar Gaius Messius Quintus Trajanus Decius Augustus
出生しゅっしょう	190年ねん頃ころか 201年ねん パンノニア・インフェリオル属ぞく州しゅうブダリア(現げんセルビア)
死去しきょ	251年ねん6月がつか7月がつ アブリットゥス(現げんブルガリア ラズグラド)
継承けいしょう者しゃ	ホスティリアヌス トレボニアヌス・ガッルス
配偶はいぐう者しゃ	ヘレンニア・エトルスキッラ
子女しじょ	ヘレンニウス・エトルスクス ホスティリアヌス

デキウスの描えがかれた硬貨こうか

ガイウス・メッシウス・クィントゥス・トラヤヌス・デキウス(Gaius Messius Quintus Trajanus Decius, 201年ねん - 251年ねん６月がつ)はローマ皇帝こうてい(249年ねん - 251年ねん)。 息子むすこには共同きょうどう皇帝こうていの長男ちょうなんヘレンニウス・エトルスクスと次つぎのローマ皇帝こうていの次男じなんホスティリアヌスがいる。

生涯しょうがい

デキウスは190年ねん頃ごろ、下したパンノニア属ぞく州しゅうのブダリアで生うまれた。

彼かれはマクシミヌス・トラクスや前任ぜんにんのフィリップス・アラブスとは異ことなり中央ちゅうおう政府せいふでの政せい職しょくの経験けいけんがあり232年ねんにはコンスルを務つとめ、その後ごはプロコンスルとして下したゲルマニアやモエシア属ぞく州しゅうの総督そうとくを務つとめた。

その後ごの235年ねんから238年ねんにはヒスパニア・タッラコネンシス総督そうとくを務つとめた。

245年ねんに皇帝こうていフィリップス・アラブスによりドナウ川がわ駐留ちゅうりゅう軍ぐんの指揮しき官かんとして認みとめられた。

デキウスはドナウ戦線せんせんでゴート族ぞくに勝利しょうりしたのち同地どうちの軍団ぐんだんによってフィリップス・アラブスに替かわる皇帝こうていとして推戴すいたいされた。

渋々しぶしぶ帝位ていいを受うけ入いれたデキウスはローマへ向むけて進軍しんぐんし249年ねんの9月ころ、マケドニア属ぞく州しゅうベロエア(現げんブルガリア、スタラ・ザゴラ)にてフィリップ・アラブスの軍ぐんに勝利しょうりしフィリップス・アラブスは戦死せんしした。

ローマへ入城にゅうじょうし政権せいけんを掌握しょうあくしたデキウスは建築けんちく物ぶつを修復しゅうふく(コロッセオなど)や、新造しんぞう(デキウス浴場よくじょうなど)をするなどした。

250年ねん、再ふたたびドナウ川がわを越こえてきたゴート族ぞくに対たいして戦争せんそうを開始かいしする。

トラキア総督そうとくがゴート族ぞくと結託けったくして反乱はんらんを起おこすなどしたため戦争せんそうは長期ちょうき化かし、250年ねんにはウェロナかマケドニア属ぞく州しゅうのベロエアでゴート人じんに敗やぶれた（ベロエアの戦たたかい）。

そして251年ねんの7月がつころに起おこったアブリットゥスの戦たたかいでゴート族ぞくの罠わなにはまり長男ちょうなんで共同きょうどう皇帝こうていだったヘレンニウス・エトルスクスとともに戦死せんしした。

後継こうけいの皇帝こうていはデキウスの次男じなんであり、ローマで留守居るすいをしていたプリンケプス・ユウェントゥティス(皇太子こうたいし)のホスティリアヌスだった。

しかし、敗北はいぼくしたドナウ遠征えんせい軍ぐんは軍ぐん内ないの将軍しょうぐんであったガイウス・ウィビウス・トレボニアヌス・ガッルスを皇帝こうていに推戴すいたいした。

内乱ないらんの防止ぼうしの為ためか軍ぐんの圧力あつりょくかは不明ふめいだがトレボニアヌスはホスティリアヌスを養子ようしとして共同きょうどう皇帝こうていとした。

彼かれの統治とうちは賢明けんめいなものだったが、古来こらいよりのローマの信仰しんこうを強化きょうかするためキリスト教きりすときょうを迫害はくがいしたため彼かれへ対たいする評価ひょうかは低ひくいものとなっている。

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