トム・アラヤ

トム・アラヤ Tom Araya
ポーランド・ワルシャワ公演こうえん（2012年ねん）
基本きほん情報じょうほう
出生しゅっしょう名めい	Tomás Enrique Araya
生誕せいたん	(1961-06-06) 1961年ねん6月6日にち（63歳さい） チリ バルパライソ州しゅう ビニャ・デル・マール
出身しゅっしん地ち	アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこく カリフォルニア州しゅう
ジャンル	スラッシュメタル
職業しょくぎょう	ベーシスト ボーカリスト
担当たんとう楽器がっき	ベース ボーカル
活動かつどう期間きかん	1981年ねん -
共同きょうどう作業さぎょう者しゃ	スレイヤー
著名ちょめい使用しよう楽器がっき
B.C.Rich Hill Bass ESP TOM ARAYA Ampeg Marshall

トム・アラヤ（Tom Araya,Tomás Enrique Araya, 1961年ねん6月6日にち - ）は、アメリカのミュージシャン。スラッシュメタルバンド、スレイヤーのメンバーとして知しられる。

来歴らいれき・人物じんぶつ

チリのビニャ・デル・マール生うまれ。1966年ねん、5歳さいの時ときに家族かぞくと共ともにアメリカのカリフォルニア州しゅうに移住いじゅうした。ギターを弾ひく兄あにの影響えいきょうで8歳さいのときからベースを始はじめ、ビートルズやローリング・ストーンズを弾ひいていたという。1980年代ねんだいの初はじめ頃ごろ、父ちちに仕事しごとを探さがすか就学しゅうがくするかの選択せんたくを迫せまられ、姉あねの薦すすめもあって二に年ねんの間あいだ、呼吸こきゅう療法りょうほう士しになるための勉強べんきょうをした。その間あいだ、彼かれは空気くうきの混合こんごう比率ひりつや採血さいけつ法ほう、気管きかん挿管を学まなんだという。

1981年ねん、ケリー・キングからスレイヤーへの参加さんか要請ようせいを受うけ、これを承諾しょうだく。デビューアルバムの「Show No Mercy」の制作せいさく費ひにはトムが呼吸こきゅう療法りょうほう士しとして働はたらいて得えた収入しゅうにゅうが使つかわれている。1984年ねんのスレイヤーのヨーロッパツアーの際さいには、勤務きんむ先さきの病院びょういんに休暇きゅうかを要請ようせいするも拒否きょひされた。朝あさの5時じに電話でんわがかかってきて「誰だれも来きておらず人ひと手不足てぶそくなので、病院びょういんに来きてもらう必要ひつようがある」と起おこされたという。結局けっきょく一いちヶ月かげつ病院びょういんに行いかなかったところ、解雇かいこされてしまった。

スレイヤーでは作詞さくしを務つとめることが多おおく、歌詞かしの内容ないようは連続れんぞく殺人さつじんに関かんするものが多おおい。初はじめて作詞さくしを務つとめた楽曲がっきょくは「At Dawn They Sleep」である。また、宗教しゅうきょうに関かかわる過激かげきな内容ないようの歌詞かしを叫さけぶ一方いっぽうで、敬虔けいけんなカトリック教徒きょうとでもある。これについて本人ほんにんはあくまでも「アートの表現ひょうげんの一ひとつに過すぎない」と語かたっている。また「Angel Of Death」でナチス・ドイツについて歌うたっていることについては「南米なんべい出身しゅっしんの俺おれが何なんでナチになれるんだよ、って感かんじだよな」と一笑いっしょうに付ふしている。

両りょう腕うでにタトゥーを彫ほっており、右みぎ上腕じょうわん部ぶに「荒あら矢や(=Araya)」の漢字かんじ、右みぎ下か腕うで部ぶに竜りゅう、左下ひだりした腕うで部ぶには自身じしんと妻子さいしの肖像しょうぞう画ががある。近年きんねんは過剰かじょうなヘッドバンギングにより首くびが限界げんかいに達たっしたため脱退だったい・解散かいさんの可能かのう性せいも危あやぶまれたが、後のちに本人ほんにんは全面ぜんめん的てきに否定ひていしている。しかし2010年ねん12月に頚部けいぶの手術しゅじゅつを受うけ、その後ごはヘッドバンギングは一切いっさい行おこなっていないようである。

本人ほんにん曰いわく｢俺おれたちのファン｣である妻つまとの間あいだに一いち男なん一いち女じょの子供こどもが居おり、来日らいにち時じにはいつもお土産みやげを買かって行いくという家族かぞく思おもいの一いち面めんを持もっている。またプライベートなどで見みせる笑顔えがおが「BURRN!」誌上しじょうなどで「100万まんドルのスマイル」等とうと評ひょうされることもあり、その素顔すがおは非常ひじょうにフレンドリーな人物じんぶつである。

使用しよう機材きざい

ESPトム・アラヤモデルのレプリカ『LTD TA-200』

活動かつどう初期しょきにはB.C.Richのベースを使用しようしていた。1980年代ねんだい半なかば頃ごろからは、彼かれに「是非ぜひこのベースを使つかって欲ほしい」とコンタクトを取とってきたという「Hill Bass」なる個人こじん工房こうぼうが製作せいさくしたものと思おもわれるベースを長ながらく愛用あいようしていた。1990年代ねんだい後半こうはんからはESPから発売はつばいされたトム・アラヤモデルのベースを使用しようしている。同社どうしゃの製品せいひんである「Forest」を元もとに製作せいさくされたもので、これまで使用しようしてきた「Hill Bass」が採用さいようしてきたEMGピックアップなどの仕様しようを踏襲とうしゅうしたものとなっている。このベースはESPのワンランク下かの価格かかく帯たいブランドである「LTD」からも発売はつばいされているが、細こまかい仕様しようが異ことなっている。2017年ねんからは、ESPの「Forest」から「FRX」を基もとにしたトム・アラヤモデルにモデルチェンジした。

この他ほかにも、1stアルバム「Show No Mercy」の裏うらジャケットでは、1970年代ねんだい末期まっきから1980年代ねんだい初頭しょとうの物ものと思おもわれる白しろいフェンダー・ジャズベースを使用しようしているのが確認かくにんできる。

アンプはAmpegを長ながらく使用しようしていたが、アルバム「World Painted Blood」からMarshallに切きり替かえている。

初期しょきはフィンガーピッキングであったが、後のちにピック弾びきに変更へんこうしている。演奏えんそう自体じたいはルート音おんとギターとのユニゾンとなるベースラインが基本きほんのシンプルなものである。