ナベコウ

ナベコウ
ナベコウ Ciconia nigra
保全ほぜん状じょう況きょう評価ひょうか
LEAST CONCERN (IUCN Red List Ver.3.1 (2001))
分類ぶんるい
ドメイン : 真ま核かく生物せいぶつ Eukaryota 界さかい : 動物界どうぶつかい Animalia 門もん : 脊索せきさく動物どうぶつ門もん Chordata 亜あ門もん : 脊椎動物せきついどうぶつ亜あ門もん Vertebrata 綱つな : 鳥とり綱つな Aves 目め : コウノトリ目め Ciconiiformes 科か : コウノトリ科か Ciconiidae 属ぞく : コウノトリ属ぞく Ciconia 種たね : ナベコウ C. nigra
学名がくめい
Ciconia nigra (Linnaeus, 1758)
和名わみょう
ナベコウ
英名えいめい
Black stork

ナベコウ（鍋なべ鸛こうのとり、Ciconia nigra）は、鳥とり綱つなコウノトリ目めコウノトリ科かコウノトリ属ぞくに分類ぶんるいされる鳥類ちょうるい。

分布ぶんぷ

アフリカ大陸たいりくやユーラシア大陸たいりくに分布ぶんぷし、アフリカ大陸たいりく南部なんぶやユーラシア大陸たいりくの中なか緯度いど地域ちいきで繁殖はんしょくする。冬季とうきになると越冬えっとうのためアフリカ大陸たいりく中部ちゅうぶやユーラシア大陸たいりく南部なんぶへ渡わたる。南みなみアフリカの北部ほくぶでは留鳥りゅうちょうとして周しゅう年ねん生息せいそくする。日本にっぽんでは冬季とうきにまれに飛来ひらいした例れい（まれな冬ふゆ鳥とりもしくは迷鳥）がある。

形態けいたい

全長ぜんちょう95 - 110センチメートル。翼つばさ長ちょう52 - 60センチメートル。全身ぜんしんは緑色みどりいろや紫色むらさきいろの光沢こうたくがある黒くろ。種たね小名しょうみょうnigraは「黒くろい」の意いで、英名えいめい（black）と同義どうぎ。胸部きょうぶから腹部ふくぶ・尾羽おば基部きぶの下面かめんを被おおう羽毛うもう（下尾しもお筒とう）は白しろい。

眼めの周囲しゅういに羽毛うもうがなく、赤あかい皮膚ひふが裸出らしゅつする。嘴くちばしや後肢あとあしの色彩しきさいは暗くら赤色あかいろ。

生態せいたい

開あけた森林しんりん内ないにある河川かせんや湖みずうみ、湿原しつげんなどに生息せいそくする。単独たんどくもしくは小規模しょうきぼな群むれを形成けいせいして生活せいかつする。

魚類ぎょるい、両生類りょうせいるい、小型こがた哺乳類ほにゅうるい、昆虫こんちゅうなどを食たべる。

繁殖はんしょく様式ようしきは卵生らんせい。ペアで繁殖はんしょくし、集団しゅうだん繁殖はんしょく地ち（コロニー）は形成けいせいしない。2 - 6個この卵たまごを産うむ。抱だき卵たまご期間きかんは32 - 38日にち。雛ひなは孵化ふかしてから63 - 71日にちで巣立すだつ。

人間にんげんとの関係かんけい

生息せいそく数すうの推移すいいは不明ふめいだが、分布ぶんぷが非常ひじょうに広域こういきで2017年ねん現在げんざいは種たねとして絶滅ぜつめつのおそれは低ひくいと考かんがえられている。森林しんりん伐採ばっさいによる営巣えいそう木きの減少げんしょう、ダム建設けんせつや排水はいすい・農地のうち開発かいはつによる生息せいそく地ちの破壊はかい、農薬のうやくによる中毒ちゅうどく、電線でんせんなどによる衝突しょうとつ死し、狩猟しゅりょうなどによる影響えいきょうが懸念けねんされている。

出典しゅってん

• 安部あべ直哉なおや 『山やま溪けい名前なまえ図鑑ずかん 野鳥やちょうの名前なまえ』、山やまと溪谷社けいこくしゃ、2008年ねん、148頁ぺーじ。