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ネットワーク・トポロジー

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア(Wikipedia)』

ネットワーク・トポロジー (network topology) は、コンピュータネットワークトポロジー数学すうがくてきにはグラフ理論りろん応用おうようとして研究けんきゅうされている。一般いっぱんてきには、ネットワークじょうノードえい: node、「節点せってん」あるいは「頂点ちょうてん」を意味いみし、具体ぐたいてきにはコンピュータやネットワーク機器ききなど端末たんまつのこと)と、ネットワークの経路けいろ(エッジ、えい: edge、「えだ」や「あたり」を意味いみする)との相関そうかんダイアグラム抽象ちゅうしょうした概念がいねんのことである。

「ネットワーク構成こうせい」や「あみ構成こうせい」ともう。論理ろんりてき意味いみのほか、物理ぶつりてき実装じっそう形態けいたいでももちいられ、たとえばFTTH幹線かんせんもうあみ構成こうせい)も同様どうようにネットワーク構成こうせい場合ばあいがある。

物理ぶつりトポロジーと論理ろんりトポロジー[編集へんしゅう]

ネットワーク・トポロジーには、

物理ぶつりトポロジー(物理ぶつり構造こうぞう
物理ぶつりてき外見がいけんじょう構造こうぞう
論理ろんりトポロジー(論理ろんり構造こうぞう
ネットワークの規格きかくによりさだめられる構造こうぞう

がある。1つのネットワークには、物理ぶつりトポロジーと論理ろんりトポロジーの2つがふくまれるが、両者りょうしゃかならずしもおながたのネットワーク・トポロジーであるとはかぎらない。

基本きほんてきなトポロジー[編集へんしゅう]

ネットワーク・トポロジーの種類
ネットワーク・トポロジーの種類しゅるい

おも以下いかよう構成こうせいもちいられる。

たまきがた(リングがた[編集へんしゅう]

環状かんじょう交換こうかん設備せつび接続せつぞくしたトポロジー。

代表だいひょうれいとしては、トークンリングがある。

1つの区間くかん障害しょうがいにはぎゃくきの接続せつぞく伝送でんそうできるネットワークもある。ただし、2箇所かしょ断絶だんぜつした場合ばあい、それ以上いじょう通信つうしん不可能ふかのうになるため、ネットワーク・トポロジー単体たんたい障害しょうがいたいせいたかくない。信号しんごう伝送でんそうを1方向ほうこう限定げんていし、多重たじゅうしたネットワークもある。

メッシュがた[編集へんしゅう]

それぞれのノードは1つ以上いじょうほかのノードとポイントツーポイントで接続せつぞくしている。そのため、ノードごとに通信つうしんのコストがことなる。

ほしがた車輪しゃりんがた(スターがた[編集へんしゅう]

交換こうかん設備せつび(ハブ)から放射状ほうしゃじょう接続せつぞくされるトポロジー。おもLAN端末たんまつ機器きき接続せつぞくてん公衆こうしゅう通信つうしんもう加入かにゅうしゃ収容しゅうよう部分ぶぶんなどでもちいられる。

ネットワークの中心ちゅうしんはスポーク車輪しゃりん車軸しゃじくのようにえるため、ハブばれる。

バスがたくらべ、ハブ接続せつぞくされているそれぞれのせん独立どくりつしているため障害しょうがいたいせいたかいが、ハブが故障こしょうした場合ばあいすべての通信つうしん途絶とぜつするため、ネットワークの障害しょうがいたいせいはハブに依存いぞんする。

おもXBASE-Tなどイーサネット物理ぶつり構造こうぞうであり、たまきがた(リングがた)でも、リングの部分ぶぶんをひとつの「ハブ」におさめることにより、スターがた物理ぶつりトポロジーをとるネットワークもある。

フルコネクトがた[編集へんしゅう]

1つ1つのノードがすべてのほかのノードと接続せつぞくしているトポロジー。

1つのノードが故障こしょうしてものノードとの通信つうしんには関係かんけいなく、自由じゆう接続せつぞくできるため、障害しょうがいたいせいはネットワークちゅうでもっともたかい。反面はんめん設置せっちにはコストがかかり、管理かんり煩雑はんざつになる。

バスがた[編集へんしゅう]

CSMA/CD (Carrier Sence Multiple Access with Collision Detection) でもちいられるトポロジーで、送信そうしんした信号しんごうすべての端末たんまつ受信じゅしんされる。また信号しんごう衝突しょうとつによる干渉かんしょう発生はっせいしないような工夫くふう必要ひつようになる。

無線むせん通信つうしん、10BASE-5、10BASE-2とうれいがある。10BASE-Tからはケーブル形状けいじょう変更へんこう物理ぶつりてきにはスターがたトポロジーとなったが、論理ろんりトポロジーはバスがたである。

有線ゆうせんのバスでは、断線だんせんこった場合ばあい、それよりとおくらいのノードとの通信つうしん途絶とぜつするため障害しょうがいたいせいひくい。

木型きがた(ツリーがた[編集へんしゅう]

ただ1つの(ルートノード)から枝分えだわかれするようびていくトポロジー。

USBのような、1たい通信つうしんおもになるネットワークで使つかわれる。

トポロジーのわせ[編集へんしゅう]

基本きほんてきなネットワーク・トポロジーにはどれも利点りてん欠点けってんがあるので、だい規模きぼなネットワークや信頼しんらいせいもとめられるネットワークの場合ばあい実際じっさいには複数ふくすうのネットワーク構成こうせい多層たそうまたはふくあいてきわせて運用うんようされる。

ふくごうがた(ハイブリッドがた[編集へんしゅう]

複数ふくすう基本きほんてきなトポロジーをわせたトポロジー。

階層かいそうがた[編集へんしゅう]

スターがた・リングがた階層かいそうけて接続せつぞくしたものであり、だい規模きぼ公衆こうしゅう通信つうしんもうもちいられる。

トポロジーマネージャ[編集へんしゅう]

ネットワークのトポロジー情報じょうほう維持いじし、ネットワークないのルートを計算けいさんするトポロジーマネージャは、現代げんだいのネットワーキングの基盤きばんとなりつつある[1]

関連かんれん項目こうもく[編集へんしゅう]

脚注きゃくちゅう[編集へんしゅう]

  1. ^ ウィリアム・スターリングス『Foundations of Modern Networking: SDN, NFV, QoE, IoT, and Cloud』Addison-Wesley Professional、2015ねん ISBN 0134175395