バルブトロニック

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バルブトロニックValvetronic )は、自動車じどうしゃレシプロエンジンもちいられる可変かへんバルブ機構きこうのひとつであり、BMW商標しょうひょうである。

吸気きゅうきバルブのリフトを段階だんかい制御せいぎょすることを特徴とくちょうとし、スロットルバルブ使つかわずに出力しゅつりょく調整ちょうせいおこなうことができる。現在げんざい、BMWのガソリンエンジンおおくに搭載とうさいされている。

概要がいよう[編集へんしゅう]

2001ねん2がつおこなわれたジュネーヴ・モーターショー発表はっぴょうされた316ti直列ちょくれつ4気筒きとうエンジンにはじめて採用さいようされた。アクセルのりょうおうじて、吸気きゅうきバルブのリフトりょう可変かへんさせるリンクを電動でんどうモーターで駆動くどうすることによりエンジン出力しゅつりょく制御せいぎょする。このため、すぐれたスロットルレスポンスや、吸気きゅうき抵抗ていこう低減ていげんによる燃費ねんぴやエンジン出力しゅつりょく向上こうじょう実現じつげん出来できる。

当初とうしょは、安全あんぜん対策たいさくとして電子でんし制御せいぎょスロットル装備そうび(エンジン始動しどう確認かくにん全開ぜんかいになり、故障こしょうのみ作動さどう)されていたが、その2002ねん発表はっぴょうされた7シリーズようV8エンジンや、2003ねん発表はっぴょうされた5シリーズようちょく6エンジンに採用さいようされたさいには、スロットルバルブは装備そうびされなかった。

また、現状げんじょう機構きこうではちょうこう回転かいてん対応たいおうしきれないため、同社どうしゃM5M3320siひとしでは採用さいようされていない。

部分ぶぶん負荷ふかではリフトをちいさくすると、同時どうじ作用さようかくちいさくなり、VANOSバルブタイミング位相いそうすすめると吸気きゅうきバルブをしたてんよりもまえじることができる。このためはやミラーサイクルえなくはないが、BMWではミラーサイクルではないとしている。

スロットルバルブをもちいないため、従来じゅうらい方式ほうしきくらべてインテークマニホールドうちあつちいさくなることから、ブレーキブースターようのカムシャフト駆動くどうのバキュームポンプが装備そうびされている。

類似るいじ機構きこう[編集へんしゅう]

リフトとイベントを連続れんぞく可変かへんさせる機構きこうは、バルブトロニック以降いこう各社かくしゃ発表はっぴょうしている。