ピレン

ピレン
IUPAC名めい ピレン
別称べっしょう ベンゾ(d,e,f)フェナントレン
識別しきべつ情報じょうほう
CAS登録とうろく番号ばんごう	129-00-0
RTECS番号ばんごう	UR2450000
SMILES C12=CC=C3C=CC=C4 C=CC(C2=C34)=CC=C1
特性とくせい
化学かがく式しき	C16H10
モル質量しつりょう	202.25 g/mol
外観がいかん	無色むしょくの固体こたい
密度みつど	1.271 g/ml
融点ゆうてん	145-148 °C (418-421 K)
沸点ふってん	404 °C (677 K)
水みずへの溶解ようかい度ど	0.135 mg/l
危険きけん性せい
安全あんぜんデータシート(外部がいぶリンク)	ICSC 1474
主おもな危険きけん性せい	刺激しげき性せい
NFPA 704	1 2 0
Rフレーズ	R36/37/38-R45-R53
Sフレーズ	S24/25-S26-S36
関連かんれんする物質ぶっしつ
関連かんれんする多た環たまき式しき芳香ほうこう族ぞく化合かごう物ぶつ	ベンゾピレン
特記とっきなき場合ばあい、データは常温じょうおん (25 °C)・常つね圧あつ (100 kPa) におけるものである。

ピレン (pyrene) は化学かがく式しき C₁₆H₁₀ の縮ちぢみ合あい芳香ほうこう族ぞく炭化たんか水素すいそ。ベンゼン環たまきが 4 個こ、菱形ひしがたのように結合けつごうした平面へいめん構造こうぞうを持もつ。

常温じょうおんでは淡あわ黄色きいろの固体こたい。極性きょくせい溶媒ようばいに溶とけにくく、非ひ極性きょくせい溶媒ようばいに溶とけやすい。タールに誘導体ゆうどうたいなども含ふくめて微量びりょうに存在そんざいする。腎臓じんぞうや肝臓かんぞうに有害ゆうがいな影響えいきょうを及およぼすことが動物どうぶつ実験じっけんにより分わかっている。 誘導体ゆうどうたいとして発癌はつがん性せい物質ぶっしつのベンゾピレンがある。

ピレンは蛍光けいこう物質ぶっしつである。また、溶液ようえきとした場合ばあいにその濃度のうどが十分じゅうぶんに高たかければエキシマ蛍光けいこうを発はっする。モノマー発光はっこうは、最大さいだい発光はっこう波長はちょうが F_max = 約やく 375 nm の青色あおいろ光こうであるのに対たいし、エキシマ発光はっこうは、F_max = 約やく 475 nm で黄き緑色みどりいろ光こうである。

---

なお、貝類かいるいのフトコロガイ科かのなかにはマツムシガイなど、学名がくめいの接頭せっとう語ごとして Pyrene と冠かんする種たねがある。

関連かんれん項目こうもく

• 芳香ほうこう族ぞく化合かごう物ぶつ
• クリセン
• テトラセン
• テトラフェン
• トリフェニレン

外部がいぶリンク

• 国際こくさい化学かがく物質ぶっしつ安全あんぜん性せいカード ピレン (ICSC:1474) 日本語にほんご版ばん(国立こくりつ医薬品いやくひん食品しょくひん衛生えいせい研究所けんきゅうじょによる), 英語えいご版ばん