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フリップボード

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア(Wikipedia)』
衆議院しゅうぎいん予算よさん委員いいんかいでのフリップボード

フリップボード (英語えいご: flip board) またはフリップカード (flip card) は、映像えいぞう制作せいさく現場げんばもちいられる、文字もじいた、被写体ひしゃたいとしてのいたである。りゃくしてフリップ、またはパターン (pattern) ともばれる。

概要がいよう[編集へんしゅう]

用途ようと[編集へんしゅう]

トリキリ
文字もじなどをき、これをぜん画面がめんトリキリ)で撮影さつえいする。映画えいがテレビ番組ばんぐみで、おもにタイトルやクレジットあらわすのに使つかわれた。かつてのテレビでは、カメラでなくせんようのカード(オペークカード)を装填そうてんするオペーク投影とうえい装置そうちもちいた。このカードを「フリップカード」ともんだ。
編集へんしゅうのコンピュータすすみ、このたね表現ひょうげんには放送ほうそう局内きょくないの「電子でんしタイトルシステム」、「キャラクタージェネレータ」、映像えいぞう編集へんしゅうソフトによるコンピュータグラフィックスなどをもちいるようになり、ものとしてのフリップボードを使つかれいりつつある。
合成ごうせい素材そざい
出演しゅつえんしゃ情報じょうほう提示ていじするさい道具どうぐ
後述こうじゅつ

テレビ番組ばんぐみ出演しゅつえんしゃもちいるフリップボード[編集へんしゅう]

フリップボードをトリキリでなく、出演しゅつえんしゃたせて撮影さつえいするれいもある。一般いっぱんてきなフリップボードの意味いみはこのれいひろもちいられる。

たて27センチメートル×よこ35.5センチメートル程度ていど作成さくせいされる(後述こうじゅつ)。

情報じょうほう番組ばんぐみニュース番組ばんぐみでは物事ものごと事件じけんかりやすく説明せつめいするためのパターンとして利用りようされる。『おとなの漫画まんが』(フジテレビ系列けいれつ)では、冒頭ぼうとう番組ばんぐみタイトルや提供ていきょうクレジットを通常つうじょうテロップではなく、出演しゅつえんしゃったフリップにいて撮影さつえいしていた。また、クイズ番組ばんぐみにおいて回答かいとうしゃこたえを記入きにゅうするためにもちいるほか、『わらいマンガ道場どうじょう』(日本にほんテレビ系列けいれつ)などではマンガをえがくためにももちいられた。近年きんねんでは国会こっかい審議しんぎにおいて質問しつもんする議員ぎいんがテレビ中継ちゅうけい意識いしきして使用しようするれいや、企業きぎょうにおけるプレゼンテーションなどに使用しようされるケースもある。

図形ずけい文字もじもちいて説明せつめいするためのフリップはスチレンボードがもちいられることがおおく、クイズの回答かいとうえがくためのフリップはイラストレーションボード(イラストボード)がもちいられることがおお[1]

てい予算よさん番組ばんぐみではフリップのだい用品ようひんとしてスケッチブックもちいられる場合ばあいもある。1990年代ねんだい後半こうはんになると、小型こがたホワイトボードもちいられるようになった。

制作せいさく過程かてい[編集へんしゅう]

おおくは局内きょくない美術びじゅつセンターやタイトル制作せいさく部署ぶしょ、テレビ美術びじゅつせんもんプロダクションがそのデザイン制作せいさく担当たんとうしている。テロップ同様どうよう報道ほうどう制作せいさく部門ぶもんより発注はっちゅうひょう文字もじ原稿げんこうにゅう稿こうグラフィックデザイナー情報じょうほう伝達でんたつてきした、グラフィックレイアウトなどのデザイン検討けんとう考案こうあんし、DTPグラフィックソフト・フリーハンド(手描てがき)などをもちいて仕上しあげられる。その誤字ごじ脱字だつじのほか放送ほうそう表現ひょうげんじょう校正こうせいおこなわれ、発注はっちゅうもと部署ぶしょ納品のうひんされる。基本きほんてきかく番組ばんぐみ専用せんようとして独自どくじ発注はっちゅうするため番組ばんぐみめいやコーナーめいロゴタイプまれる場合ばあい大半たいはんであり、番組ばんぐみあいだ流用りゅうようするケースはまれである。

素材そざいとしては3.5ミリメートル・5ミリメートル・7ミリメートルあつしのスチレンボードとインクジェットプリンター・カラーレーザープリンターによる出力しゅつりょくかみをデザインボンドやスプレーのり通常つうじょう事務じむようのりではかみ水分すいぶん吸収きゅうしゅう伸縮しんしゅく、シワの原因げんいんとなる)などでわせたものがおお使用しようされる。サイズは変形へんけいB4はん(270ミリメートル×355ミリメートル)からA3はん程度ていど。「手持てもち」で利用りようされる場合ばあいはキャスターやアナウンサーとうがその内容ないようげるさい考慮こうりょし、裏面りめんにも表面ひょうめんおな内容ないよう縮刷しゅくさつ複写ふくしゃなどを貼付ちょうふする。

また、剥離はくり可能かのう比較的ひかくてき接着せっちゃくりょくよわいスプレーのりをもちいて、あらかじめ内容ないよう一部いちぶシールおおかくした「めくりフリップ」なども、バラエティ番組ばんぐみワイドショーなどにおいて、進行しんこうわせてがす、といった演出えんしゅつ多用たようされる。

使用しようれい[編集へんしゅう]

  • 午後ごごは○○おもいッきりテレビ
    司会しかいみのもんたがフリップボードをもちいて食材しょくざい健康けんこう効能こうのう説明せつめいしていた。手描てが文字もじによるものも使用しようされていた。
  • みのもんたのあさズバッ!
    ズバッ!8またぎ」のコーナーなどでパネル(大型おおがたのフリップボード)をもちいて番組ばんぐみ進行しんこうしていた。前述ぜんじゅつの『おもいッきりテレビ』に影響えいきょうけた演出えんしゅつであるが、ぜん番組ばんぐみの『ウォッチ!』でも「日刊にっかん最大さいだい関心事かんしんじ」のコーナーでどう手法しゅほう使つかわれていた。プロッタ大判おおばんインクジェットプリンター)により出力しゅつりょくしたものをわせてパネルを制作せいさくしていた。
  • 情報じょうほうライブ ミヤネ
    司会しかいみや誠司せいじらがどう番組ばんぐみ特集とくしゅうコーナーにおいて、ニュースの詳細しょうさい番組ばんぐみオリジナルのめくり特大とくだいフリップボード(通称つうしょう:ミヤネボード)をもちいて、コーナーを進行しんこう
  • IPPONグランプリ
    2009ねんから不定期ふていき放送ほうそうされている大喜だいぎバラエティ番組ばんぐみ。おわら芸人げいにん10にんが、出題しゅつだいされるおだいこたえをフリップボードにいてこたえる。10にんなかからがった2めい決勝けっしょうせんおこない、勝利しょうりしたものがチャンピオンとなる。

転用てんよう[編集へんしゅう]

演芸えんげい分野ぶんやで、フリップやスケッチブックにえがいたなどを、紙芝居かみしばいのようにめくりながらネタを進行しんこうするスタイルのげいは、めくりげいやフリップげいばれる。

脚注きゃくちゅう[編集へんしゅう]

  1. ^ 内村うちむらさまぁ〜ず 』 #62「フリップ!そのすべてをりたがるおとこたち!」(2009ねん5がつ15にち配信はいしん、DVD『内村うちむらさまぁ〜ず vol.20』(2010ねん7がつ7にち発売はつばいアニプレックス ANSB-5800)に収録しゅうろく

関連かんれん項目こうもく[編集へんしゅう]