ポトス

ポトス
	ポトス
分類ぶんるい
学名がくめい
	Epipremnum aureum ; （Engl.）
シノニム
	Epipremnum pinnatum cv. aureum Nicolson; Epipremnum angustilobum K.Krause; Epipremnum elegans Engl.; Epipremnum glaucicephalum Elmer; Epipremnum merrillii Engl.; Epipremnum mirable Schott; Epipremnum pinnatum f. eporforatum (Engl.) Engl.; Epipremnum pinnatum f. multisectum (Engl.) Engl.; Monstera pinnata (L.) Schott; Philodendron nechodomae Britton; Polypodium laciniatum Burm f.; Pothos aureus Linden & André; Pothos pinnatus L.; Rhaphidophora cunninghamii Schott; Rhaphidophora laciniata (Burm. f.) Merr.; Rhaphidophora lovellae F.M.Bailey; Rhaphidophora merrillii Engl.; Rhaphidophora pertusa var.vitiensis (Schott)Engl.; Rhaphidophora pinnata (L.) Schott; Rhaphidophora pinnata (Schott) ; Rhaphidophora vitiensis Schott; Scindapsus aureus (Linden & André) Engl.; Scindapsus pinnatus Schott ;
和名わみょう
	オウゴンカズラ（黄金おうごん葛かずら）
英名えいめい
	Pothos, ; Silver vine, ; Devil's ivy

ポトス（Pothos、学名がくめい：Epipremnum aureum）は、サトイモ科かエピプレムヌム属ぞく（和名わみょう：ハブカズラ属ぞく）の植物しょくぶつの一種いっしゅ。（シノニム：Rhaphidophora aurea,Scindapsus aureus）。かつては「ポトス属ぞく」に分類ぶんるいされていた名残なごりで、園芸えんげい名めいはポトスと言いわれている。和名わみょうは、オウゴンカズラ（黄金おうごん葛かずら）。原産地げんさんちはソロモン諸島しょとう及および東南とうなんアジアの亜熱帯あねったいと熱帯ねったい雨林うりんである。

特徴とくちょう[編集へんしゅう]

付着ふちゃく根ねで樹幹じゅかんや岩上いわかみによじ登のぼるつる性せい植物しょくぶつで、葉はが美うつくしいので観葉かんよう植物しょくぶつとしてよく栽培さいばいされている。つる植物しょくぶつの特徴とくちょうである登とうはん性せいを持もっており、登とう上じょうさせると葉はが成長せいちょうし、下層かそうに垂たらすと葉はが縮小しゅくしょうする性質せいしつを持もつ。葉柄ようへいは長ながく茎くきから互生ごせいし、枯かれたあとは繊維せんいとなって残のこる^[1]。

一般いっぱんに幼よう葉はが鑑賞かんしょうされており、葉はは卵たまご形がたから卵たまご状じょう心臓しんぞう形がたで、全ぜん縁えん、長ながさは30–40 cmまで、革質かくしつで光沢こうたくがあり、緑色みどりいろ地ちに淡あわ黄色きいろの条じょう線せんや斑点はんてんが不規則ふきそくに入はいっている^[1]。熱帯ねったい・亜熱帯あねったい地方ちほうや温室おんしつ栽培さいばいで地ち植うえされているものは成なり葉はが生しょうじ、長ながさは70 cm以上いじょうに達たっし、葉は身みは羽はね状じょう中ちゅう裂きれする^[1]。

花はなは円柱えんちゅう状じょうの肉にく穂ほ花序かじょで、苞つとに包つつまれており早はや落おとするが、成なり株かぶにならないとなかなか咲さかない^[1]。

比較的ひかくてき少すくない光量ひかりりょうでも生育せいいくするため、室内しつないでの栽培さいばいが容易よういで、比較的ひかくてき大おおきく成長せいちょうする事ことから、ホテル・飲食いんしょく店てん・銀行ぎんこう・公共こうきょう施設しせつ等ひとし、様々さまざまな施設しせつで見みる事ことができる。

園芸えんげい品種ひんしゅ[編集へんしゅう]

園芸えんげい品種ひんしゅとして栽培さいばいされるものは、野生やせい種しゅから緑みどりの葉はに黄色おうしょくの斑まだらが入はいる個体こたいが選択せんたくされたものである。また、葉はが鮮あざやかな黄き緑色みどりいろ一色いっしょくの「ライム」や、青あお緑色みどりいろの葉はに白しろいマーブル模様もようの入はいる「マーブル・クイーン」などが知しられている。蔓づる性せいの植物しょくぶつのためヘゴに這はわせたり、吊つり鉢はちに植うえて垂たらしたりする。繁殖はんしょくは挿さし芽めによる^[1]。

ゴールデン・ポトス（英えい：Golden Pothos）：黄き味あじが濃こい斑まだらがより多おおく入はいるもので、丈夫じょうぶでよく栽培さいばいされる品種ひんしゅ^[1]。
マーブル・クイーン（英えい：Marble Queen）：葉はがやや小型こがたで白斑はくはんが入はいる品種ひんしゅで見みた目めに美うつくしい。性質せいしつが弱よわく耐寒たいかん性せいは劣おとり、最低さいてい気温きおん12–15℃以上いじょうは保たもつ必要ひつようがある^[1]。
ライム（英えい：Lime）：葉はが鮮あざやかなライトグリーンになる品種ひんしゅ^[1]。
ハワイアン（英えい：Hawaiian）：葉はの斑まだらが砂子すなご斑むら状じょうになった品種ひんしゅ^[1]。
ビレンス（英えい：Virens）：葉はから斑まだらがなくなって、緑葉りょくようとなっている品種ひんしゅ^[1]。

栽培さいばい[編集へんしゅう]

亜熱帯あねったい原産げんさんの植物しょくぶつであり寒さむさには弱よわく、最低さいてい温度おんど5℃以上いじょうを保たもつ事ことが推奨すいしょうされる。とはいえ、寒かん期きにおいての国内こくないの一般いっぱん的てきな室内しつない温度おんどが最低さいてい管理かんり温度おんどから逸脱いつだつする事ことは少すくないと思おもわれる為ため、栽培さいばいと越冬えっとうは比較的ひかくてき容易よういな部類ぶるいに入はいるといえる。繁殖はんしょくは一般いっぱんに挿さし木きにより行おこなわれ、1–3節せつのさし穂ほを使つかう^[2]。

水みずのやりすぎによる根ね腐ぐされや寒さむさや乾燥かんそうによる症状しょうじょうとしては、葉はの黄色おうしょく変色へんしょくやしおれ等とうがみられる。その際さいには土どが乾燥かんそうするまで水みずやりを中止ちゅうしし、その後ご再開さいかいすると良よい。その他たに夏期かきの過度かどな直射ちょくしゃ日光にっこうによる葉は焼やけ等とうもあるが、挿さし木き及および株かぶの切きり戻もどし等とうの処置しょちを施ほどこす。