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マガディ

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マガディ

マガディ湖の位置(ケニア内)
マガディ湖
マガディ
マガディ位置いち(ケニア)
所在地しょざいち  ケニア
リフトバレーしゅう
位置いち 南緯なんい152ふん 東経とうけい3616ふん / 南緯なんい1.867 東経とうけい36.267 / -1.867; 36.267座標ざひょう: 南緯なんい152ふん 東経とうけい3616ふん / 南緯なんい1.867 東経とうけい36.267 / -1.867; 36.267
面積めんせき 100 km2
淡水たんすい・汽水 しおみずうみ
プロジェクト 地形ちけい
テンプレートを表示ひょうじ

マガディ(マガディこ、Lake Magadi)は、ケニア南西なんせいにあるみずうみ首都しゅとナイロビから南西なんせいやく120km、リフトバレーしゅう南部なんぶにあり、タンザニア国境こっきょうナトロン近傍きんぼうにある。みずうみ名前なまえマサイMagad (にがい) に由来ゆらいするとかんがえられている (Baker 1958)。

マガディ水質すいしつph 10以上いじょうつよアルカリしおみずうみである。面積めんせきやく100 km2であり、グレート・リフト・ヴァレーひがしリフトヴァレーのなかにある。このみずうみは「saline pan」のいちれいである。湖水こすい炭酸たんさんナトリウムみずであり、莫大ばくだいりょうトロナ鉱石こうせき (セスキ炭酸たんさんナトリウム) を沈殿ちんでんさせている。場所ばしょによって、しおあつさ40 mになる。みずうみみずおも塩水えんすいねつすいいずみ (水温すいおんは86℃) によって補充ほじゅうされ、みずうみふちまわりでアルカリ「かた」において放出ほうしゅつされる。この乾燥かんそう地域ちいきでは地表ちひょうみずはけはわるい。ほとんどのねつすいいずみみずうみ北西ほくせいがん南岸なんがんせん沿ってある。雨季うきのあいだ saline pan のだい部分ぶぶん塩水えんすいうすい (<1 m) そうおおうが、素早すばや蒸発じょうはつ広大こうだいしろしおのこす。しおれておおきな多角たかくがたつくり、ソーダのしろ結晶けっしょう特殊とくしゅ藻類そうるいいろにより独特どくとく景観けいかんつくる。さかな一種いっしゅのみ、キクラのアルコラピア・グラハミ (Alcolapia grahami) がこの盆地ぼんちつよアルカリの温水おんすい棲息せいそくし、水温すいおんが45℃以下いか湖岸こがんまわりのねつすいいずみプールの一部いちぶ普通ふつうられる。みずうみフラミンゴなどの渉禽類しょうきんるいでも有名ゆうめいである。

マガディつね塩分えんぶん濃度のうどたかかったわけではない。かずせんねんまえ (更新こうしん後期こうきからかんしん中期ちゅうきまで)、マガディ盆地ぼんちおおくの魚類ぎょるい淡水たんすいみずうみたたえていた。魚類ぎょるい化石かせきはハイマガディそう (High Magadi Beds) に保存ほぞんされている。ハイマガディそうは、現在げんざい湖岸こがんまわりの様々さまざま場所ばしょ保存ほぞんされる一連いちれんみずうみなりおよび火山かざん砕屑ぶつ堆積たいせきぶつである。もっとふる更新こうしんには、現在げんざいのマガディよりずっとおおきないくつかのみずうみがあったという証拠しょうこ存在そんざいする。当時とうじ、マガディナトロンひとつの巨大きょだいみずうみだった。

ソーダすいふくまれる色素しきそはフラミンゴのピンク色ぴんくいろもとである

マガディ広範囲こうはんいな珪質チャート堆積たいせきぶつでも有名ゆうめいである。みずうみなか形成けいせいされた成層せいそうチャートやシリカやわらかいうちにうえ堆積たいせきぶつやぶった貫入かんにゅうがんみゃくさまいわたいふくおおくの種類しゅるいがある。もっと有名ゆうめいなのは1960年代ねんだいにマガディ発見はっけんされた、珪酸けいさんナトリウム鉱物こうぶつ前駆ぜんくたいマガディアイトから形成けいせいされる、「マガディがたチャート」である。

マガディのまちみずうみ東岸とうがんにあり、2005ねん12月からタタ・インディア所有しょゆうとなっている、マガディ・ソーダ工場こうじょうがある。この工場こうじょう工業こうぎょう用途ようとソーダはい生産せいさんしている。アクセスとしてナイロビからの1本道ほんどうがありしゃで2あいだける。

このみずうみは、ジョン・ル・カレ同名どうめいほん原作げんさくとしたフェルナンド・メイレレス映画えいがナイロビのはち』の湖畔こはんのシーンの撮影さつえいおこなわれた。空中くうちゅう撮影さつえい設定せっていどおりのトゥルカナである。

参考さんこう文献ぶんけん

[編集へんしゅう]
  • Baker, B. H. (1958), “Geology of the Magadi area”, Report of the Geological Survey of Kenya 42: 1-81, http://library.wur.nl/isric/index2.html?url=http://library.wur.nl/WebQuery/isric/16545 
  • Behr, H. J. (2002), “Magadiite and Magadi chert: a critical analysis of the silica sediments in the Lake Magadi Basin, Kenya”, SEPM Special Publication 73: 257-273 
  • Eugster, H. P. (1970), “Chemistry and origin of the brines from Lake Magadi, Kenya”, Mineralogical Society of America Special Paper No. 3: 215-235 
  • Eugster, H. P. (1980), “Lake Magadi, Kenya, and its Pleistocene precursors”, in Nissenbaum, A. (Editor), Hypersaline brines and evaporitic environments, Elsevier, Amsterdam, pp. 195-232 
  • Jones, B. F., Eugster, H. P., and Rettig, S. L. (1977), “Hydrochemistry of the Lake Magadi basin, Kenya”, Geochimica et Cosmochimica Acta 41: 53-72