マリンエレクトロニクス

マリンエレクトロニクス（英語えいご：Marine electronics）とは、船舶せんぱくやヨットなど海洋かいよう環境かんきょうで使用しようするために設計せっけい分類ぶんるいされた電子でんし機器きき。少量しょうりょうの海水かいすいでも電子でんし機器ききが破壊はかいされるため、耐水たいすい性せい、防水ぼうすい性せいが考慮こうりょされた製品せいひんが主流しゅりゅうとなっている。日本語にほんごでは「船舶せんぱく用よう電子でんし機器きき」とも表記ひょうきされる。

船舶せんぱく用よう電子でんし機器ききには、チャートプロッター、船舶せんぱく用ようVHF無線むせん機き、オートパイロットおよび指針ししんを維持いじするセルフステア装置そうち、魚さかな群ぐん探知たんち機きおよびソナー、船舶せんぱく用ようレーダー、GNSS（GPS）、光ひかりファイバージャイロコンパス（羅針盤らしんばん）、衛星えいせいテレビ、船舶せんぱく燃料ねんりょう管理かんり装置そうちなどが該当がいとうする。

通信つうしん規格きかく

電子でんし機器ききの通信つうしんには米国べいこく海洋かいよう電子でんし機器きき協会きょうかい（NMEA）が定さだめた通信つうしんプロトコルを使用しようし、NMEA 0183（シリアル通信つうしんネットワーク）と、NMEA 2000（コントローラエリアネットワーク）があり、この他ほかに Lightweight Ethernet（LWE）がある。

2017年ねん、国際電気こくさいでんき標準ひょうじゅん会議かいぎ（IEC）は、「船舶せんぱく航行こうこう装置そうちのためのデジタル・インターフェース」に関かんする新あたらしい規格きかく群ぐんを作成さくせいした。これはIEC 61162として知しられ、NMEA 0183、NMEA 2000、LWE全すべての規格きかくを含ふくんでいる。

また、船舶せんぱく用よう電子でんし機器ききの各種かくしゅサプライヤーが、独自どくじの通信つうしんプロトコルを採用さいようしている。

業界ぎょうかい

一部いちぶのメーカーはタンカー、一般いっぱん貨物かもつ船せんなど、商船しょうせん向むけ機器ききの製造せいぞうを専業せんぎょうとしている。この業界ぎょうかいは比較的ひかくてき小規模しょうきぼであり、2015年ねんの業界ぎょうかい売上うりあげ高だかは32億おくドル（約やく4,222億おく円えん）であった。トップメーカーは日本にっぽんの古野電気ふるのでんきとなり、これにB&G、ローレンス・エレクトロニクス、シムラッド、C-MAPなど各かく企業きぎょうが合併がっぺいした持もち株かぶ会社かいしゃとなるノルウェーのナビコが僅差きんさで続つづいており、2016年ねんの売うり上あげ高だかは3億おく800万まんドル（約やく406億おく5千せん万まん円えん）であった。3位いに日本無線にほんむせん、4位いにプレジャーボート部門ぶもんに強つよいガーミン、5位いにフィンランドのバルチラとなる。また、これにテレダイン・レクロイの子会社こがいしゃとなるレイマリン、レイセオン・テクノロジーズ、ノースロップ・グラマンのマリンエレクトロニクス部門ぶもんであるスペリー・マリーン、東京とうきょう計器けいきが続つづき上位じょうい8社しゃが形成けいせいされている。

関連かんれん項目こうもく

• IoT
• デジタルトランスフォーメーション（DX）

外部がいぶリンク

• Maritime navigation and radiocommunication equipment and systems（英語えいご） - 国際電気こくさいでんき標準ひょうじゅん会議かいぎ（IEC）
• インターフェースに関連かんれんする規格きかく（日本語にほんご） - 日本にっぽん財団ざいだん図書館としょかん
• 米国べいこく海洋かいよう電子でんし機器きき協会きょうかい（英語えいご）