モントレー湾わん

モントレー湾わん

サンフランシスコ

カリフォルニア州しゅう北部ほくぶ地図ちず

モントレー湾わん（モントレーわん、Monterey Bay）は、アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこくカリフォルニア州しゅうの、太平洋たいへいように面めんした湾わん。サンフランシスコやサンノゼから見みると南方なんぽうにあたる。湾わんの北側きたがわはサンタクルーズ郡ぐんの郡ぐん庁ちょう所在地しょざいちであるサンタクルーズがある。湾わんの南端なんたんはモントレー半島はんとうになっており、そこにモントレー郡ぐんの郡ぐん庁ちょう所在地しょざいちであるモントレーがある。

セントラルコーストのサンタクルーズ郡ぐんとモントレー郡ぐんの共同きょうどう体たい全部ぜんぶをあわせてモントレー・ベイエリアと俗ぞくに呼よばれることがある。

1997年ねん10月がつ12日にち、ジョン・デンバーがパシフィック・グローブから自家用じかよう機きで飛とびたって、モントレー湾わんで事故死じこしした^[1]。

地名ちめい

モントレー湾わんを最初さいしょに訪おとずれたヨーロッパ人じんはフアン・ロドリゲス・カブリリョであった。スペインの海洋かいよう探検たんけんのために北上ほくじょう中ちゅう、1542年ねん11月16日にちにモントレー湾わんに到達とうたつし、「バイア・デ・ロス・ピノス」(Bahía de los Pinos、「松まつの湾わん」)と名なづけた^[2]。おそらく湾わんの南端なんたんのモントレー半島はんとうを回まわるときに多おおくの松まつを目めにしたためであろう^[3]。カブリリョのつけた名前なまえは忘わすれられたが、モントレー半島はんとうの西端せいたんは今いまもポイント・ピノスと呼よばれている。

1595年ねん12月がつ10日とおか、セバスティアン・ロドリゲス・ソロメニョが湾わんを横断おうだんし、ヴェローナの聖せいペトロをたたえて「バイア・デ・サン・ペドロ」(Bahía de San Pedro)と命名めいめいした^[3]^[4]。

現在げんざいの地名ちめいは1602年ねんにセバスティアン・ビスカイノによってつけられた。ビスカイノはスペイン政府せいふから海岸かいがんの詳細しょうさいな地図ちずを作つくるように命めいじられ、現在げんざいのモントレー港みなとに12月16日にちに到着とうちゃくして、当時とうじのヌエバ・エスパーニャ副ふく王おうであったモンテレイ伯爵はくしゃくガスパール・デ・スニガ・イ・アセベードから名なを得えてプエルト・デ・モンテレイ(Puerto de Monterrey、モンテレイ港こう)と命名めいめいした^[2]。「Monterrey」はスペインのガリシアにある都市としモンテレイ(Monterrei) の別べつな綴つづり方かたで、モンテレイ伯爵はくしゃくの名なはこの都市としに由来ゆらいする。

この地方ちほうの「モントレー」の名なのつく名詞めいしは、すべて湾わんに近ちかいことから名なづけられた。プレシディオ・オブ・モントレー、モントレー市し、モントレー郡ぐん、モントレー・キャニオンなど。

地理ちり

モスランディング沖おきからはじまるモントレー・キャニオン（モントレー峡谷きょうこく）は、ちょうどモントレー湾わんの中心ちゅうしんにあり、世界せかい最大さいだいの海底かいていの峡谷きょうこくのひとつである。その深ふかさと大おおきさはグランド・キャニオンに匹敵ひってきする。峡谷きょうこくの形成けいせい過程かていは不明ふめいだが、かつてサクラメント川がわまたはコロラド川がわがモントレー湾わんに注そそいでいて、その浸食しんしょく作用さようで作つくられたとする説せつと、地震じしんによって形成けいせいされたとする説せつがある^[5]。

この峡谷きょうこくから上あがってくる世界せかい的てきにも稀まれな海洋かいよう深層しんそう水すいの湧ゆう昇のぼりが、モントレー湾わんの生態せいたい系けいに大おおきく影響えいきょうしている。

生物せいぶつ

モントレー湾わんには多おおくの海うみ棲哺乳類ほにゅうるい（ラッコ、ゼニガタアザラシ、ハンドウイルカなど）が棲息せいそくする。コククジラ、ザトウクジラの通とおり道みちでもあり、ゾウアザラシの子こはここで育そだつ。湾内わんないにシャチが現あらわれることもあり、とくに北きたへ向むかうコククジラを狩かるために出現しゅつげんする。魚類ぎょるい、サメ、アワビやイカなどの軟体動物なんたいどうぶつ、鳥類ちょうるい、ウミガメなども多おおくの種類しゅるいが湾内わんないに住すんでいる。湾内わんないには何なに種類しゅるいかのケルプが生はえるが、あるものは木きのように高たかくなり、ケルプの森もりとして知しられる。

周辺しゅうへんの共同きょうどう体たい

サンタクルーズ
- ライブオーク
キャピトラ
- ソケール
- アプトス
- リオ・デル・マー
- ラ・セルバ・ビーチ
- コラリトス
- フリーダム
ワトソンビル
- パハロ
- ラス・ロマス
- エルクホーン
- モスランディング
- カストロビル
サリナス
マリーナ
- フォート・オード（アメリカ陸軍りくぐん駐屯ちゅうとん地ち、1994年ねんに閉鎖へいさ）
シーサイド
サンドシティー
デル・レイ・オークス
モントレー
パシフィック・グローブ

ギャラリー

モントレー湾わんと缶詰かんづめ工場こうじょう跡あと
モントレー湾わんの砂浜すなはまのひとつ
スキューバ・ダイビングのレッスン。モントレーにて
アルバート・ビアスタットの油絵あぶらえ「モントレーの湾わん」日付ひづけなし
サンタクルーズ上空じょうくうから見みたモントレー湾わん
ケルプの森もり（モントレー湾わん水族館すいぞくかん）

脚注きゃくちゅう

^ Closeup: The John Denver Crash
^ ^a ^b Gudde, Erwin G. (1949). California Place Names. Berkeley, Calif.: University of California Press. p. 222. ASIN B000FMOPP4
^ ^a ^b Clark, Donald T. (1991). Monterey County Place Names. Carmel Valley, Calif.: Kestrel Press. p. 322. ISBN 978-1-880478-00-4
^ Wagner, Henry R. (1937). Cartography of the Northwest Coast of America to the Year 1800. Berkeley, Calif.: University of California Press. p. 398. ASIN B001K5A42S
^ Gorge, Ravine, Encyclopedic Entry: Canyon, National Geographic Society

外部がいぶリンク

座標ざひょう: 北緯ほくい36度ど48分ふん西経せいけい121度ど54分ふん / 北緯ほくい36.800度ど西経せいけい121.900度ど / 36.800; -121.900

[1] Closeup: The John Denver Crash

[CPN-2] Gudde, Erwin G. (1949). California Place Names. Berkeley, Calif.: University of California Press. p. 222. ASIN B000FMOPP4

[MCPN-3] Clark, Donald T. (1991). Monterey County Place Names. Carmel Valley, Calif.: Kestrel Press. p. 322. ISBN 978-1-880478-00-4

[4] Wagner, Henry R. (1937). Cartography of the Northwest Coast of America to the Year 1800. Berkeley, Calif.: University of California Press. p. 398. ASIN B001K5A42S

[5] Gorge, Ravine, Encyclopedic Entry: Canyon, National Geographic Society

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典拠てんきょ管理かんりデータベース
全般ぜんぱん	VIAF WorldCat
国立こくりつ図書館としょかん	ドイツイスラエルアメリカ
その他た	公文書こうぶんしょ館かん（アメリカ）