ヨーロッパVLBIネットワーク

ヨーロッパVLBIネットワーク
運用うんよう組織そしき	欧州おうしゅうVLBI合同ごうどう研究所けんきゅうじょ
設置せっち場所ばしょ	ヨーロッパを中心ちゅうしんとする各国かっこく
観測かんそく波長はちょう	電波でんぱ (18cm, 6cm, 3.6cm, 1.3cm, 0.7cm)
観測かんそく開始かいし年ねん	1980年ねん
形式けいしき	radio interferometer, 超ちょう長ちょう基線きせん電波でんぱ干渉かんしょう法ほう
ウェブサイト	http://www.evlbi.org
ウィキメディア・コモンズ

ヨーロッパVLBIネットワーク (European VLBI Network, EVN)は、超ちょう長ちょう基線きせん電波でんぱ干渉かんしょう法ほう(VLBI)を用もちいてヨーロッパの国々くにぐにに配置はいちされた電波でんぱ望遠鏡ぼうえんきょうを結合けつごうしひとつの巨大きょだいな電波でんぱ望遠鏡ぼうえんきょうとして使つかうシステムである。1980年ねんにヨーロッパの5つの電波でんぱ天文学てんもんがく研究けんきゅう機関きかんが共同きょうどう体たい(the European Consortium for VLBI)を作つくったのがその始はじまりである。その後ご現在げんざいまでにEVNは西にしヨーロッパ8カ国かこくの9研究所けんきゅうじょ、12の電波でんぱ望遠鏡ぼうえんきょうを結むすぶとともに、ポーランド、ロシア、ウクライナ、中国ちゅうごく、南みなみアフリカにある電波でんぱ望遠鏡ぼうえんきょうも参加さんかする巨大きょだいなシステムに成長せいちょうした。スペインとイタリアにある電波でんぱ望遠鏡ぼうえんきょうを参加さんかさせる計画けいかくも現在げんざい検討けんとうされており、さらにイギリス・ジョドレルバンク天文台てんもんだいの7素子そしVLBI網もうMERLINやアメリカの超ちょう長ちょう基線きせんアレイ(VLBA)と結合けつごうさせた『グローバル・ネットワーク』の構築こうちくも可能かのうである。1993年ねんには、EVNを運営うんえいする欧州おうしゅうVLBI合同ごうどう研究所けんきゅうじょ(Joint Institute for VLBI in Europe, JIVE)がオランダ天文学てんもんがく研究けんきゅう財団ざいだん(ASTRON)をホスト機関きかんとして設立せつりつされた。JIVEは観測かんそく者しゃ向むけ研究けんきゅう支援しえんと相関そうかん器き設備せつびを提供ていきょうする。VLBIによって超ちょう高空こうくう間あいだ分解能ぶんかいのう観測かんそくが可能かのうになり、遠方えんぽうにある銀河系ぎんがけい外そと電波でんぱ源げんの撮像さつぞう観測かんそくのみならず、測地そくち学がくや位置いち天文学てんもんがくなどにも使つかわれている。

e-EVN

2004年ねんから、各かく望遠鏡ぼうえんきょうを光ひかりファイバーで直接ちょくせつ結むすぶe-VLBIと呼よばれる手法しゅほうがEVNにも取とり入いれられ始はじめた。従来じゅうらいのVLBIでは各かく望遠鏡ぼうえんきょうで磁気じきテープやハードディスクに記録きろくされたデータを持もち寄よって相関そうかん処理しょりする必要ひつようがあったが、e-VLBIではデータは光ひかりファイバーを通つうじて即座そくざに相関そうかん処理しょりにかけられる。このため、X線せん連れん星ぼしのフレアや超新星ちょうしんせい爆発ばくはつ、ガンマ線がんませんバーストなどの突発とっぱつ天体てんたいの観測かんそくに威力いりょくを発揮はっきする。EXPReSは、国内こくないの研究けんきゅう用よう光ひかりファイバーネットワークとヨーロッパ全域ぜんいきにわたる研究けんきゅう用ようネットワーク回線かいせんGÉANT2を用もちいて、6大陸たいりくにある16台だいの高こう感度かんど電波でんぱ望遠鏡ぼうえんきょうとJIVEにあるEVNデータ処理しょり施設しせつをギガビット回線かいせんで結むすぶ。既すでにあるネットワークを増強ぞうきょうし、相関そうかん器きもこの16台だいの望遠鏡ぼうえんきょうが取得しゅとくしたデータを1Gbit/sの速度そくどで処理しょりできるように改良かいりょうする計画けいかくである。

外部がいぶリンク

• Joint Institute for VLBI in Europe / European VLBI Network (JIVE / EVN)