ワーム (伝説でんせつ生物せいぶつ)

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ワーム またはウォーム(Worm) は、ヨーロッパ神話しんわ民話みんわ登場とうじょうする伝説でんせつ生物せいぶつである。ふるくは、WyrmWurmともつづった。

しばしばあしたない、細長ほそながへびのようなドラゴン一種いっしゅすが、元々もともと大蛇おろちあらわ言葉ことばである。なお、英語えいごの "Wyrm" は叙事詩じょじしベーオウルフ』やイングランド民話みんわのなかではドラゴンとほとんど同義どうぎ使つかわれる。しかしながら、最終さいしゅうてきには英雄えいゆう騎士きしによってたおされる運命うんめいである。リンドヴルムというかたりがあるように、もと北欧ほくおう言葉ことばである。

基本きほんてきにはドラゴンのようなかおち、べたをヘビのようなものがおおいが、例外れいがいてきにはそれにとりはねいたような姿すがたをしていることもある。狂暴きょうぼう人間にんげん有害ゆうがいであり、およそ全長ぜんちょうの3ぶんの2ぐらいのきばくちから猛毒もうどくほのおき、なが身体しんたいいてける。

創作そうさく作品さくひん登場とうじょうするワーム[編集へんしゅう]

現代げんだいのファンタジー・ゲームなどでは、つばさつがあしたないドラゴンの亜種あしゅ場合ばあいや、肉体にくたい回復かいふく能力のうりょくとも強力きょうりょくブレスく「ストーアウォーム」(Stoor worm)[1]のような、さらにとし強大きょうだい個体こたい場合ばあいもある。

デューン すな惑星わくせい』をはじめとするSFファンタジー世界せかいでは、ヤツメウナギのようなえんこうるい、あるいは口中くちじゅうえたたまきがた動物どうぶつごと野生やせい動物どうぶつもワームとしょうされる。また、『マジック:ザ・ギャザリング』の舞台ぶたい世界せかいには、ミミズイモムシをかけあわせたようなクローラーてきなワームも存在そんざいする。これらワームの攻撃こうげき手段しゅだんはたいていき(もしくは丸呑まるの)などの近接きんせつで、ほとんどが特殊とくしゅなブレスを使つかわないが、まれに毒液どくえき消化しょうかえき個体こたい存在そんざいする[2]

サイズは『装甲そうこう騎兵きへいボトムズ』に登場とうじょうする惑星わくせいクエントの「すなモグラ」のような、ながすうメートルからじゅうすうメートル単位たんい個体こたいおおいが、なかには『デューン すな惑星わくせい』の「サンドワーム」や、『伝説でんせつきょしんイデオン』に登場とうじょうする、ドウモウスターのほし生物せいぶつドウモウ」のように、ながすうひゃくメートルからキロ単位たんい巨大きょだいもの存在そんざいする。

参考さんこう文献ぶんけん[編集へんしゅう]

  • 竹原たけはらたけししげる丸山まるやま顯德けんとくへん世界せかいりゅうはなし』 三弥みつや書店しょてん、2002、p134.
  • 早川はやかわ ひろし 『RPG幻想げんそう辞典じてんソフトバンク 1986ねん昭和しょうわ61ねん)12月15にち 初版しょはん発行はっこう ISBN 4-930795-56-7
  • 市川いちかわみなみ 『はるかなる異郷いきょうガーディアン』 アスキー 〈アスキーコミックス〉 だい3かん 1993ねん12月22にち初版しょはん発行はっこう ISBN 4-7561-0860-1

脚注きゃくちゅう[編集へんしゅう]

  1. ^ へびじょう胴体どうたい竜頭りゅうずつ。『RPG幻想げんそう辞典じてん』217ぺーじ。また、コウモリじょうつばさワイアーム(Wyam)のようなドラゴンタイプも存在そんざい。『RPG幻想げんそう辞典じてん』227ぺーじ
  2. ^ クローラータイプで、いしをもかす消化しょうかえきくウォーム。『はるかなる異郷いきょうガーディアンだい3かん72ぺーじ

関連かんれん項目こうもく[編集へんしゅう]