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伊藤いとう永之介えいのすけ

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伊藤いとう 永之介えいのすけ
誕生たんじょう 伊藤いとう さかえかい
1903ねん11月21にち
秋田あきたけん秋田あきた中通なかとおり
死没しぼつ (1959-07-26) 1959ねん7がつ26にち(55さいぼつ
東京とうきょう渋谷しぶや上原うえはら
墓地ぼち ちょんりょうてら秋田あきたはちきょう
職業しょくぎょう 小説しょうせつ
国籍こくせき 日本の旗 日本にっぽん
最終さいしゅう学歴がくれき 秋田あきたけん中通なかとおり尋常じんじょう高等こうとう小学校しょうがっこう補習ほしゅう
ジャンル プロレタリア文学ぶんがく
児童じどう文学ぶんがく
文学ぶんがく活動かつどう 労農ろうのう
生産せいさん文学ぶんがく
代表だいひょうさく警察けいさつ日記にっき
おも受賞じゅしょうれき 小学館しょうがくかん児童じどう文化ぶんかしょう奨励しょうれいしょう(1953ねん
デビューさくえない鉱山こうざん』(1928ねん
ウィキポータル 文学ぶんがく
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伊藤いとう 永之介えいのすけ(いとう えいのすけ、1903ねん11月21にち - 1959ねん7がつ26にち)は、秋田あきたけん出身しゅっしん日本にっぽん小説しょうせつである。

来歴らいれき人物じんぶつ[編集へんしゅう]

秋田あきたけん秋田あきた西根にしね小屋こやすえまち出身しゅっしん[1]父親ちちおや事業じぎょう菓子かし失敗しっぱいのため上級じょうきゅう学校がっこうへの進学しんがくはかなわず、中通なかとおり高等こうとう小学校しょうがっこう補習ほしゅうのち日本銀行にっぽんぎんこう秋田あきた支店してん文書ぶんしょがかりをしながら雑誌ざっし投稿とうこうはじめる。

1924ねん同郷どうきょう金子かねこ洋文ひろふみたよって上京じょうきょう、その紹介しょうかい雑誌ざっし文芸ぶんげい戦線せんせん』に評論ひょうろん発表はっぴょうして、文筆ぶんぴつ活動かつどうにはいる。最初さいしょ評論ひょうろんいていたが、1928ねん、『文芸ぶんげい戦線せんせん』に「えない鉱山こうざん」を発表はっぴょう、プロレタリア文学ぶんがく新進しんしん作家さっかとして注目ちゅうもくびる。『文芸ぶんげい戦線せんせん編集へんしゅうたずさわりながら小説しょうせつ発表はっぴょうし、『戦旗せんき』に対抗たいこうする労農ろうのう作家さっかとして、同誌どうしささえた。この時期じき代表だいひょうさくとして、「総督そうとく模範もはん竹林ちくりん」(1930ねん)、「まん宝山たからやま」(1931ねん)などの植民しょくみん取材しゅざいした作品さくひんがある。

1932ねん労農ろうのう芸術げいじゅつ連盟れんめい解散かいさんし、プロレタリア文学ぶんがく運動うんどう衰退すいたい方向ほうこうかうようになると、農村のうそん題材だいざいとした作品さくひんおおくなる。濁酒にごりざけ密造みつぞう題材だいざいとした「ふくろう」(1936ねん)が芥川賞あくたがわしょう候補こうほとなると、その漢字かんじいちをタイトルとした、農村のうそん舞台ぶたいとした作品さくひんおお執筆しっぴつし、当時とうじの〈生産せいさん文学ぶんがく〉の一翼いちよくになった。3芥川賞あくたがわしょう候補こうほとなったが受賞じゅしょうにはいたらなかった。

戦後せんご社会しゃかい主義しゅぎ作家さっかクラブの中心ちゅうしんてき存在そんざいとして活躍かつやくし、映画えいがされた「警察けいさつ日記にっき」(1951ねん)などの作品さくひん発表はっぴょうした。1953ねん、『五郎ごろうぎつね』で小学館しょうがくかん児童じどう文化ぶんかしょう奨励しょうれいしょう

1959ねん7がつ26にち脳溢血のういっけつのため東京とうきょう渋谷しぶや上原うえはら自宅じたく死去しきょ[2]。55さいぼつ

著書ちょしょ[編集へんしゅう]

  • 暴動ぼうどう新作しんさく長篇ちょうへん小説しょうせつ選集せんしゅう 日本にっぽん評論ひょうろんしゃ 1930
  • 恐慌きょうこう文芸ぶんげい戦線せんせん出版しゅっぱん 1930
  • ふくろう版画はんがそう 1937「からすうぐいすふくろう新潮しんちょう文庫ぶんこ
  • うぐいす改造かいぞうしゃ 1938のち春陽しゅんようどう文庫ぶんこ
  • からす版画はんがそう 1938
  • むすめ地主じぬし版画はんがそう 1938
  • うし改造かいぞうしゃ 1939
  • くま東亜とうあ公論こうろんしゃ 1939
  • うま新選しんせん純文学じゅんぶんがく叢書そうしょ 新潮社しんちょうしゃ 1939 「ふくろううぐいすうま角川かどかわ文庫ぶんこ
  • 作家さっか手帖てちょう新選しんせん随筆ずいひつ感想かんそう叢書そうしょ 金星きんせいどう 1939
  • つばめ新撰しんせん名作めいさく叢書そうしょ 金星きんせいどう 1939
  • かり生活せいかつ文学ぶんがく選集せんしゅう 春陽しゅんようどう 1939
  • 二子ふたご新潮社しんちょうしゃ(文学ぶんがく叢書そうしょ) 1939
  • 石川いしかわ理紀之助りきのすけ 農村のうそん更生こうせい慈父じふ新潮社しんちょうしゃ (偉人いじん叢書そうしょ) 1939 無明むみょうしゃ出版しゅっぱん 1987
  • 湖畔こはんむら新潮社しんちょうしゃ 1939
  • 離村りそん新館しんかん書房しょぼう 1940
  • 炭焼すみやき』実業之日本社じつぎょうのにほんしゃ 1940
  • 朝市あさいち河出かわで書房しょぼう 1940
  • 都会とかい田舎いなかしんしゃ 1941
  • 故郷こきょうはる学芸がくげいしゃ 1941
  • 平田ひらた篤胤あつたね偕成社かいせいしゃ 1942 無明むみょうしゃ出版しゅっぱん 2009
  • 医者いしゃのゐるむらたからぶんかん 1942
  • かもふなさんあんず書院しょいん 1942
  • 路地ろじ人々ひとびと国文こくぶんしゃ 1942
  • はるわかれ』偕成社かいせいしゃ 1943
  • ふゆきたりなば』錦城きんじょう出版しゅっぱんしゃ 1943
  • 秋田あきた小山こやま書店しょてん(しん風土記ふどき叢書そうしょ)1944 無明むみょうしゃ出版しゅっぱん 1985
  • ゆき日記にっきしん紀元きげんしゃ 1946
  • うつくしいたび世界せかいしゃ 1946
  • ふたつの青春せいしゅん一聯いちれんしゃ 1947
  • 故郷こきょううた信友のぶともしゃ出版しゅっぱん 1947
  • うみおに三島みしま書房しょぼう 1947
  • やまかみ信友のぶともしゃ出版しゅっぱん 1948
  • 農民のうみん幸福こうふく 随筆ずいひつしゅう国際こくさい出版しゅっぱん 1948
  • 警察けいさつ日記にっき小説しょうせつ朝日あさひしゃ 1952 のち角川かどかわ文庫ぶんこ
  • 文学ぶんがく入門にゅうもん信友のぶともしゃ 1953
  • 『なつかしい山河さんが』みすず書房しょぼう 1954
  • 刑務所けいむしょ志願しがん山田やまだ書店しょてん 1955
  • しん警察けいさつ日記にっき新潮社しんちょうしゃ(小説しょうせつ文庫ぶんこ) 1955
  • 谷間たにま兄弟きょうだい東方とうほうしゃ 1955
  • 山桜やまざくら河出かわで新書しんしょ 1956
  • 売春ばいしゅん村山むらやま書店しょてん 1956
  • 駐在ちゅうざいしょ日記にっき村山むらやま書店しょてん 1957
  • 南米なんべい航路こうろ角川書店かどかわしょてん 1957
  • 自然しぜん人生じんせいについてのよんじゅう 民話みんわがつ書房しょぼう 1959
  • えるみずうみ光風こうふうしゃ 1959
  • 三太郎さんたろう東洋とうよう文化ぶんか協会きょうかい(東洋とうよう新書しんしょ) 1959
  • 五郎ごろうぎつね』かたなこう書院しょいん(少年しょうねん少女しょうじょ現代げんだい文学ぶんがく傑作けっさく選集せんしゅう) 1960
  • 署長しょちょう日記にっき新潮社しんちょうしゃ 1960
  • 伊藤いとう永之介えいのすけ作品さくひんしゅうぜん3かん ニトリア書房しょぼう 1971-1973
  • 伊藤いとう永之介えいのすけ文学ぶんがく選集せんしゅう浦西うらにし和彦かずひこへん 和泉いずみ書院しょいん 1999
  • 伊藤いとう永之介えいのすけ童話どうわ作品さくひんしゅう岡里おかざと苜子,佐藤さとう康子やすこへん 無明むみょうしゃ出版しゅっぱん 2010

映画えいが作品さくひん[編集へんしゅう]

脚注きゃくちゅう[編集へんしゅう]

  1. ^ https://www.city.akita.lg.jp/shisei/akitashishi/1001707.html
  2. ^ 岩井いわいひろし作家さっか臨終りんじゅう墓碑ぼひ事典じてん』(東京とうきょうどう出版しゅっぱん、1997ねん)33ぺーじ

参考さんこう文献ぶんけん[編集へんしゅう]

  • 藤原ふじわらたつ伊藤いとう永之介えいのすけ年譜ねんぷ京都大学きょうとだいがく人文じんぶん科学かがく研究所けんきゅうじょ

外部がいぶリンク[編集へんしゅう]