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国際こくさい補助ほじょ

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国際こくさい補助ほじょ(こくさいほじょご、英語えいご: international auxiliary languageフランス語ふらんすご: langue auxiliaire internationaleエスペラント: internacia helplingvo)とは、共通きょうつう母語ぼごたない人々ひとびとあいだ意思いし伝達でんたつをするために使つかわれる(あるいはそれを目的もくてきとしてつくられた)言語げんごである。

概念がいねん

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国際こくさい補助ほじょこころみには英語えいごフランス語ふらんすごのような既存きそん自然しぜん言語げんご国際こくさい補助ほじょとして使つかうものもあるが、国際こくさい補助ほじょ概念がいねんエスペラントのように最初さいしょから国際こくさい補助ほじょとして使つかわれることを想定そうていしてつくられた人工じんこう言語げんごもっと適合てきごうしている。たような用語ようごである国際こくさい計画けいかく言語げんご国際こくさい人工じんこう言語げんごなどの用語ようごは、その意味いみとおり、人工じんこう言語げんごかぎって使つかわれる。国際こくさい世界せかいなどの用語ようごは、自然しぜん言語げんごにも人工じんこう言語げんごにも使つかわれる。

補助ほじょ」という単語たんごはいっているのは母国ぼこくわるというよりはむしろ世界せかい人々ひとびとにとって追加ついかてき言語げんごになることを暗示あんじする。おおくの場合ばあいこのいいまわしは国際こくさいてき意思いし伝達でんたつ容易よういにすることを目的もくてきとした人工じんこう言語げんごたとえばエスペラントイドインターリングアヴォラピュクなどをすが、国際こくさいてき合意ごういによって使つかわれる自然しぜん言語げんごにもてはまる。

自然しぜん言語げんごにおいては、使用しよう人口じんこうえば中国ちゅうごく使用しよう頻度ひんどえばフランス語ふらんすごスペインドイツロシアアラビアなどが国際こくさい補助ほじょてきあつかいをけることがあるが、世界せかいてきれば英語えいご米語べいご使用しよう頻度ひんど圧倒的あっとうてきたかい(イギリス帝国ていこく英語えいご帝国ていこく主義しゅぎ)。フランス語ふらんすごはヨーロッパ地域ちいききゅう植民しょくみんであったアフリカ諸国しょこく、スペインはメキシコ以南いなん中南米ちゅうなんべい諸国しょこく、ドイツはポーランド、チェコとうのドイツと頻繁ひんぱん文化ぶんか交流こうりゅうがあった中央ちゅうおうヨーロッパ諸国しょこく、ロシアはロシアやきゅうソ連それん構成こうせいこくないし東側ひがしがわ諸国しょこく、アラビアきたアフリカから中東ちゅうとうのイスラムけん地域ちいき国際こくさい補助ほじょとしての役割やくわりたしているが、これらの地域ちいき以外いがいでの使用しよう頻度ひんどひくい。

国際こくさい連合れんごうでは英語えいごフランス語ふらんすご・ロシア中国ちゅうごく・スペイン・アラビアの6言語げんご公用こうようである。EUでは加盟かめいこく国語こくご公用こうようであるなど、複数ふくすう言語げんご使用しようされる場合ばあいがあるが、自国じこく言語げんご国際こくさい熱心ねっしんであったフランスでも英語えいご影響えいきょうりょくつよまり、英語えいごがEUの事実じじつじょう共通きょうつうとして機能きのうしている。

これら自然しぜん言語げんごたいし、エスペラントとうの19世紀せいき以降いこう発明はつめいされた補助ほじょ言語げんごはあまり普及ふきゅうしていない。その自然しぜん言語げんごも、英語えいごフランス語ふらんすごのようにすでひろまったものにくらべれば普及ふきゅうしたとはいえない。また、かく言語げんご擁護ようごしゃはどの言語げんご国際こくさい補助ほじょになるべきかで意見いけんことなっている。どの言語げんご補助ほじょにするかをひとつにしぼるため、いくつかの候補こうほとなる言語げんご自然しぜん言語げんごあるいは人工じんこう言語げんご)をかく分野ぶんや専門せんもん協議きょうぎした世界せかい人々ひとびとによってえらばれた代表だいひょうしゃ合意ごういによって上意下達じょういかたつてきえらぶべきだという提案ていあんがある。その場合ばあい口語こうご筆記ひっきかたちえらばれるだろう。実際じっさいにこの方法ほうほう国際こくさい補助ほじょこころみが成功せいこうすれば、各国かっこくでそれらが元々もともと民族みんぞく追加ついかされるようなかたちみとめられるだろう。

ぎゃく下意かい上達じょうたつてき戦略せんりゃくこころみられている。たとえ公式こうしきみとめられなくても、国際こくさい交流こうりゅうなどで使つかわれればそれが事実じじつじょう標準ひょうじゅんデファクトスタンダード)になるからである。日本にっぽんのエスペラントかい一部いちぶにはそのような言語げんごを「みんぎわ」とび、エスペラントをそのような補助ほじょにすることを目指めざ運動うんどうがある。

視覚しかく障害しょうがいしゃのための国際こくさい相当そうとうする補助ほじょ言語げんご提案ていあんされている。また、ジェスチューノのように聴覚ちょうかく障害しょうがいしゃけのものも提案ていあんされていて、各国かっこくことなっている手話しゅわ橋渡はしわたしをはかろうというものもある。そのような手話しゅわ口語こうご筆記ひっき国際こくさい補助ほじょ対応たいおうするものでなくてもいと意見いけんもある。なぜなら手話しゅわ口語こうご筆記ひっき言語げんごから独立どくりつした言語げんごであるからである。

結局けっきょくのところ、エスペラントやその人工じんこう言語げんごは、国際こくさい補助ほじょとしての機能きのうはまだ限定げんていてきであり、より一般いっぱんてき機能きのうする言語げんごである英語えいごなどと比較ひかくすると、まだアイデアを普及ふきゅうできていないとえる。普及ふきゅう教育きょういくには国家こっかによる支持しじ必要ひつようであるという意見いけんもあるが、そもそもその必要ひつようせい疑問ぎもんする議論ぎろんもある。

他方たほうで、ある言語げんごけん適当てきとう単語たんご存在そんざいしない概念がいねんにおいて、べつ言語げんご一般いっぱんてき単語たんご存在そんざいする場合ばあいには、外来がいらいてきに、国際こくさいてき通用つうようする一般いっぱん名詞めいししくは国際こくさい補助ほじょとなっているものもおおい。たとえば、日本語にほんごの『忍者にんじゃ』は、英語えいごけんでは日本にっぽんからの外来がいらい単語たんごとして一般いっぱんてきである。また、英語えいごふくむヨーロッパ諸語しょご単語たんごは、系統けいとうてき共通きょうつう語彙ごいから派生はせいしたものもおお存在そんざいする。

補助ほじょ

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音声おんせい言語げんご

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手話しゅわ

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関連かんれん項目こうもく

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脚注きゃくちゅう

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  1. ^ Falk, Julia S. (1995). “Words without grammar: Linguists and the international language movement in the United States”. Language and Communication (Pergamon) (15(3)): 241–259.