土岐とき満貞みつさだ

凡例はんれい 土岐とき満貞みつさだ
時代じだい	南北なんぼく朝あさ時代じだい
生誕せいたん	不ふ詳しょう
死没しぼつ	不ふ詳しょう
別名べつめい	島田しまだ満貞みつさだ、満まん定じょう
官位かんい	伊い予よ守まもりもしくは伊豆いず守もり
幕府ばくふ	室町むろまち幕府ばくふ侍さむらい所しょ頭あたま人じん、尾張おわり守護しゅご
主君しゅくん	足利あしかが義満よしみつ
氏族しぞく	土岐とき氏し、島田しまだ氏し
父母ちちはは	父ちち：土岐とき頼よりゆき雄ゆう
兄弟きょうだい	康行やすゆき、満貞みつさだ、今川いまがわ貞世さだよ室しつ、深坂ふかさか光こう詮かい、稲木いなぎ光こう名めい、美作みさく満みつる平たいら、詮かい頼よりゆき
子こ	満まん名めい、木和田きわだ安やす逵

土岐とき 満貞みつさだ（とき みつさだ）は、南北なんぼく朝あさ時代じだいの武将ぶしょう、守護しゅご大名だいみょう。室町むろまち幕府ばくふ侍さむらい所しょ頭あたま人じん、尾張おわり守護しゅご。島田しまだ氏しの祖そ。戦国せんごく時代じだいに遠江とおとうみなどに所領しょりょうを持もち、今川いまがわ氏しや徳川とくがわ氏しに仕つかえた菅沼すがぬま氏し一族いちぞくは満貞みつさだの後裔こうえいとも伝つたえられる（藤原ふじわら北きた家か伊い周しゅう流りゅうとする大森おおもり氏し族ぞくなどの異説いせつあり）。

生涯しょうがい

嘉よしみ慶けい元年がんねん/元もと中なか4年ねん（1387年ねん）、土岐とき氏しの棟梁とうりょうであった伯父おじの頼康よりやすが没ぼっしたため、兄あにの康行やすゆきが養嗣子ようししとして家督かとくを継ついだ。満貞みつさだは兄あにに命めいじられて在ざい洛らく、3代だい将軍しょうぐん足利あしかが義満よしみつに近侍きんじして至徳しとく2年ねん/元もと中なか2年ねん（1385年ねん）に侍さむらい所しょ頭あたま人じんに任にんじられ、嘉よしみ慶けい2年ねん/元もと中なか5年ねん（1388年ねん）から翌年よくねんまで再度さいど侍さむらい所しょ頭あたま人じんを務つとめていた。義満よしみつから｢満まん｣の字じを与あたえられて満貞みつさだを名乗なのったのもこの頃ころと思おもわれる。

しかし、兄あにの康行やすゆきを中心ちゅうしんとする惣領そうりょう家かに対たいして、野心やしんを抱だいていた満貞みつさだは度々たびたび義満よしみつに兄あにの讒言ざんげんをしていた。義満よしみつも美濃みの・尾張おわり・伊勢いせの3カ国かこくの守護しゅごを兼任けんにんする土岐とき氏しの勢力せいりょくには内心ないしん脅威きょういを覚おぼえており、嘉よしみ慶けい3年ねん/元もと中なか6年ねん（1389年ねん）になって、突如とつじょとして康行やすゆきから尾張おわりの守護しゅご職しょくを取とり上あげ満貞みつさだに与あたえるとの決定けっていを下くだした。この決定けっていに最もっとも反発はんぱつしたのが尾張おわりの守護しゅご代だいであった従弟じゅうていの詮かい直じきで、満貞みつさだは尾張おわりに下向げこうしたが同地どうち黒田くろだ宿やどで詮かい直じきの軍勢ぐんぜいに敗やぶれ、京きょうに逃にげ帰かえった。満貞みつさだは義満よしみつに康行やすゆき・詮かい直じきの謀反むほんを訴うったえ、翌年よくねん康行やすゆきらは幕府ばくふの軍勢ぐんぜいによって追討ついとうされ没落ぼつらくした（土岐とき康行やすゆきの乱らん）。

その後ご、満貞みつさだは明徳めいとく2年ねん/元もと中なか8年ねん（1391年ねん）の明徳めいとくの乱らんの際さいに「内野ないやの合戦かっせん」において卑怯ひきょうな行動こうどうをとったとして守護しゅご職しょくを罷免ひめんされてしまい、以降いこう尾張おわり守護しゅご職しょくは土岐とき氏しの手てから離はなれることとなった。その後ごの消息しょうそくは不明ふめいである。