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大前 千代子(おおまえ ちよこ、1956年1月2日 - )は、広島県出身の障害者スポーツ選手で、アーネムパラリンピック金メダリスト(アーチェリー)および同大会銅メダリスト(陸上競技)。このほか、パラリンピックには車いすテニスでアトランタ、シドニー、アテネ、北京の4大会に連続出場、うちアテネ大会で日本女子では最高となる女子ダブルス4位の成績をおさめた。
呉市に生まれる。1歳半でポリオを発症、下半身麻痺となった。幼少期に両親とともに大阪へ転居、養護学校から佛教大学へ進学、社会福祉を学びながら肢体不自由児のボランティアにいそしんだ。
大学卒業後に大阪市長居障害者スポーツセンターでアーチェリーに出会う。1980年、アーネムパラリンピックのアーチェリー(女子ダブルFITAラウンド・ノービス対麻痺者)で金メダル、陸上競技(女子スラローム4)で銅メダルを獲得した。[1][2]
結婚、出産、育児を経て31歳で車いすテニスに転向し、1994年、飯塚国際車いすテニス大会で優勝。1996年のアトランタパラリンピック、2000年のシドニーパラリンピックの女子シングルスおよび女子ダブルスに出場した。[3][4][5][6]
車いすテニスにおけるパラリンピック自己最高順位は、八筬美恵と組んで出場した2004年のアテネパラリンピックにおける女子ダブルス4位であり、これは日本女子の最高順位ともなっている。[7][8][9][10]国際テニス連盟(ITF)車いすテニスランキング上位選手のみが出場できるNEC車いすテニスマスターズには1998年、2001年-2003年に、全豪オープンクラシックエイトにも2002年-2004年にそれぞれ出場した。大阪車いすテニス協会会長、日本車いすテニス協会副会長を務める。