大町おおまち温泉郷おんせんきょう

大町おおまち温泉郷おんせんきょう（おおまちおんせんきょう）は、長野ながの県けん大町おおまち市しにある鹿島川かしまがわ河岸かわぎしの温泉おんせん。温泉郷おんせんきょうを名乗なのるが、複ふく合あい的てきな名称めいしょうではなく、単一たんいつの温泉おんせん地ちである。高瀬川たかせがわの渓谷けいこくにある葛かずら温泉おんせんからの引湯で、計画けいかく的てきに作つくられた温泉おんせん地ちである（後述こうじゅつ）。

泉いずみ質ただし[編集へんしゅう]

アルカリ性あるかりせい単純たんじゅん泉いずみ
泉いずみ温あつし　50～90度ど

効能こうのう[編集へんしゅう]

リウマチ、神経痛しんけいつうなど

※注ちゅう効能こうのうは万まん人にんに対たいしてその効果こうかを保証ほしょうするものではない

温泉おんせん街がい[編集へんしゅう]

大町おおまち市街しがい北西ほくせい5㎞、鹿島川かしまがわ上流じょうりゅうの河岸かわぎしに位置いちする。シラカバ、カラマツ林はやしに囲かこまれながら、20軒けん前後ぜんこうのホテル、旅館りょかん、民宿みんしゅくが整然せいぜんと並ならぶ。その光景こうけいはさながら別荘べっそう地ちを彷彿ほうふつさせるものであり、総そう面積めんせきは約やく40ヘクタールに及およぶ。黒部くろべ立山たてやまアルペンルート探勝たんしょうの玄関げんかん口こうとして発展はってんし、温泉おんせん街がいにもアルプス温泉おんせん博物館はくぶつかん、酒さけの博物館はくぶつかんなどの観光かんこう施設しせつがある。

施設しせつ[編集へんしゅう]

アルプス温泉おんせん博物館はくぶつかん
薬師くすしの湯ゆ
祥さち龍山たつやま泉嶽寺せんがくじ
あいどう路ろ

薬師くすしの湯ゆ
あいどう路ろ

歴史れきし[編集へんしゅう]

1928年ねん（昭和しょうわ3年ねん）に、湯量ゆりょうの豊富ほうふな葛かずら温泉おんせんの泉いずみ源げんを利用りようして、大町おおまちを一大いちだい温泉おんせん地ちにする計画けいかくが持もち上あがった。その後ご、用地ようちの取得しゅとくや自治体じちたいと企業きぎょうの思惑おもわくの不一致ふいっちなど紆余曲折うよきょくせつの末すえ、関西電力かんさいでんりょく黒くろ四よん発電はつでん所しょ建設けんせつ工事こうじの資材しざい輸送ゆそう基地きちが大町おおまちに決きまり、1958年ねん（昭和しょうわ33年ねん）に大町おおまちから黒部くろべ峡谷きょうこくまで最短さいたん距離きょりで結むすぶ資材しざい輸送ゆそうルートが貫通かんつうしたことで、交通こうつうの基盤きばんが整ととのい、温泉おんせん街がい整備せいびの気運きうんは一気いっきに高たかまった。1963年ねん（昭和しょうわ38年ねん）には、第だい一いち号ごうの宿泊しゅくはく施設しせつが開業かいぎょう。更さらに、1964年ねん（昭和しょうわ39年ねん）立山たてやま黒部くろべアルペンルートが開通かいつうした。以後いごは、アルペンルート探勝たんしょう、冬季とうきはサンアルピナ青木湖あおきこスキー場じょう・白馬はくばさのさかスキー場じょう・鹿島かしま槍やりスキー場じょう等ひとしの宿泊しゅくはく基地きちとして発展はってんを遂とげ、今日きょうに至いたっている。