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大相撲平成21年7月場所(おおずもうへいせい21ねん7がつばしょ)は、2009年7月12日から7月26日まで愛知県体育館で開催された大相撲本場所。
幕内最高優勝は横綱・白鵬翔(14勝1敗・11回目)。
先場所初優勝した大関・日馬富士にとって、綱獲り挑戦の場所となった。
5月場所を制し綱取りに挑んだ日馬富士は3日目に小結琴奨菊、5日目には平幕の阿覧に敗れ2敗となり、早くも優勝の目が遠のいてしまう。7日目時点での優勝争いのトップは白鵬と朝青龍の両横綱、そして大関琴欧洲が全勝で並び、さらにご当地大関の琴光喜が1敗で3人を追いかける形となった。
朝青龍は中日に関脇稀勢の里に敗れて土が着いた後、千代大海と魁皇の2大関にも相次いで敗れて大崩れ。琴欧洲も11日目に千代大海に敗れ1敗。単独トップとなった白鵬はその3番後に未だ1敗を守る琴光喜と対戦。これを琴光喜が制し、この時点で白鵬と佐渡ヶ嶽部屋の両大関の3人が1敗で並ぶという展開となった。
場所終盤、琴光喜は白鵬に土を着けた翌日に朝青龍と対戦するが、寄り切られて2敗。翌13日目にも平幕の安美錦に痛恨の3敗目を喫して優勝戦線から大きく後退。その13日目の結びには白鵬と琴欧洲の1敗同士の大一番。これを白鵬が制して優勝に大きく前進した。1敗白鵬、2敗琴欧洲のまま千秋楽を迎え、琴欧洲は日馬富士を下して優勝の望みを繋ぐものの、結びは白鵬が朝青龍との巻き替えの攻防を制して、2場所ぶり11回目の幕内最高優勝を決定した。琴欧洲は13勝2敗の優勝次点。綱取りが懸かっていた日馬富士は13日目からの横綱大関戦3連敗で結局9勝6敗に終わってしまい、綱取りは振り出しに戻ることとなった。
- 幕内最高優勝 白鵬 14勝1敗(11回目)
- 十両優勝 若の里 14勝1敗
- 幕下優勝 深尾 6勝1敗
- 三段目優勝 宝富士 7戦全勝
- 序二段優勝 栃飛龍 7戦全勝
- 序ノ口優勝 相坂 7戦全勝
- 大関・日馬富士にとっては横綱挑戦の場所であったが、序盤で2敗を喫し、13日目の朝青龍戦では大技の櫓投げで敗れ、9勝6敗に終わり綱獲りはならなかった。
- 元大関・出島が幕内下位で大負けし、この場所を最後に現役を引退した。