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天女てんにょ

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天女てんにょぞう余呉湖よごこ

天女てんにょ(てんにょ)は日本にっぽん中国ちゅうごくインドなどの国々くにぐに伝説でんせつうえ存在そんざい

日本にっぽん伝承でんしょう[編集へんしゅう]

天女てんにょは、てんむとされる女性じょせいのことで、天帝てんていなどにつかえているとされる女官にょかん総称そうしょうである。人間にんげんかいにおいては容姿ようし端麗たんれいであることをのぞけばひとおおきくわるところはなく、羽衣はごろもばれる衣服いふくそらぶとされるが、この羽衣はごろもうばわれたばかりにそらかえれなくなり、地上ちじょう男性だんせい婚姻こんいんするはなし羽衣はごろも伝説でんせつ)などがつたえられている。

羽衣はごろも伝説でんせつ日本にっぽん北海道ほっかいどうから沖縄おきなわまで)や朝鮮半島ちょうせんはんとうなどの各地かくち伝説でんせつつたわっており、民俗みんぞくがくうえでは渡来とらいじんせつから異類いるい婚姻こんいんたんひとつである白鳥しらとり処女しょじょ説話せつわ一種いっしゅとするせつがある一方いっぽうで、てはオーパーツ / オーバーテクノロジー信奉しんぽうしゃらによる宇宙うちゅうじんなすせつまでみられる。

仙女せんにょ仙人せんにん女性じょせい)との相関そうかんせい伝承でんしょうちゅうには見出みだせるが、両者りょうしゃ差異さい曖昧あいまいである。

民間みんかん信仰しんこうにおける女性じょせい神格しんかくせい女神めがみ)とはいささおもむきこととしており、天女てんにょ自身じしんちょうつねちからつという描写びょうしゃすくなく、地上ちじょうへはもっぱなんらかの連絡れんらく個人こじんてき用事ようじ水浴みずあびなど)のためにおとずれるというだけで、その存在そんざい自体じたい比較的ひかくてきぞくである。ただし、奄美あまみ大島おおしまつたわるてんくだ女子じょし場合ばあい小雨こさめらし、男性だんせいいのちうばちょうつねちからゆうし、死神しにがみてき存在そんざいとしてかたられている。

飛天ひてんとの関係かんけい[編集へんしゅう]

飛天ひてん仏教ぶっきょう美術びじゅつにしばしば登場とうじょうする「そら人物じんぶつ」のことであり、とく女性じょせいがたもの天女てんにょ同一どういつされる。インド方面ほうめん起源きげんとするせつと、オリエントペルシャ起源きげんもとめるせつがあるが、後者こうしゃのほうは元々もともとゆうつばさ人種じんしゅじんないし精霊せいれい一種いっしゅ)としてえがかれていたと推測すいそくされている。これが西洋せいよう方面ほうめん伝播でんぱする過程かてい天使てんしに、東洋とうよう方面ほうめん伝播でんぱする過程かてい飛天ひてんから天女てんにょへと変化へんかしていったとされている。

文化ぶんかけん対応たいおうぶつ[編集へんしゅう]

中国ちゅうごく神話しんわでは、みかどたすけたおうははむすめむすめら7めい仙女せんにょなな天女てんにょしょうする。

インドの精霊せいれいキンナラ男性だんせいがた馬頭めず人身じんしん姿すがたをしているが、女性じょせいがたのキンナリーは天女てんにょとしてのイメージをつ。またインド神話しんわでは天女てんにょ神格しんかく存在そんざい一種いっしゅであり、アプサラスなども天女てんにょ一種いっしゅ分類ぶんるいされる。ただアプサラスはニュンペー(ニンフ:みず精霊せいれい)とも同一どういつされる。

イスラム教いすらむきょうではフーリー天女てんにょ同一どういつされる。フーリーは永遠えいえん処女しょじょであり、敬虔けいけんなイスラム教徒きょうと死後しごイスラムにける天国てんごく世界せかい彼女かのじょらの歓待かんたいけるとされている。

余禄よろくとはなるが、北欧ほくおう神話しんわにおけるワルキューレも、主神しゅしんオーディンいのちけ、たたかってんだ勇者ゆうしゃ天界てんかいヴァルハラ)にみちび存在そんざいであり、ある意味いみでは文化ぶんかけんにおける天女てんにょちかしいイメージがあるが、北欧ほくおう神話しんわ観点かんてんではあまり関連付かんれんづけてはあつかわれない。

比喩ひゆ表現ひょうげんとして[編集へんしゅう]

やさしさとうつくしさをそなえた女性じょせい天女てんにょたとえることもある。これは女神めがみなどと形容けいようする場合ばあい同様どうように、崇拝すうはいあたいするという意味いみもちいられる。

関連かんれん項目こうもく[編集へんしゅう]