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天徳院(てんとくいん)は、石川県金沢市小立野にある曹洞宗の寺院。山号は金龍山(きんりゅうざん)。院号は、加賀藩主前田利常の正室珠姫の法号である天徳院殿 乾運淳貞 大禅定尼にちなんでいる。
元和9年(1623年)、加賀藩主前田利常が、前年に24歳で亡くなった正室珠姫の菩提を弔うために創建した。翌年、巨山泉滴を招聘して開山とした。
元禄6年(1693年)、黄檗宗の高泉性潡が伽藍を黄檗式建築で整備するが、明和5年(1768年)の火災で、山門・宝蔵などを除き、主要伽藍を焼失した。伽藍整備は迅速に行われ、翌明和6年には前田重教によって本堂、講堂、庫裏が再興された。
明治12年(1879年)には諸岳奕堂(もろたけえきどう、總持寺独住第1世)が住職に就任。大正4年(1915年)には森田悟由(永平寺貫首、曹洞宗管長)が住職に就任した。大正12年(1923年)には関東大震災から避難した室生犀星が滞在している。
- 山門 - 元禄6年(1693年)建立の二重門。屋根は当初は鉛瓦で葺かれていたが、財政悪化のため通常の瓦に交換された。
石川県金沢市小立野四丁目4番4号
- ^ 金沢市ホームページ