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宿直しゅくちょく

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア(Wikipedia)』

宿直しゅくちょく(とのい)とは、律令りつりょうほうにおいて宮中きゅうちゅうかんあるいは貴人きじん警備けいびおこなうこと。

解説かいせつ

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元来がんらい職制しょくせいりつ在官ざいかんおうちょくじきじょう)においてはひる警備けいびを「宿やど」、よる警備けいびを「ただし」といて「とのい」とませていたが、後世こうせいにおいては、よる警備けいびを「宿直しゅくちょく」もしくは「殿居とのい」といて「とのい」とませた。

公式こうしきれい百官ひゃっかん宿直しゅくちょくじょう)によれば、大納言だいなごん以上いじょうおよはちしょうきょうのぞすべてのかんじんは、その所属しょぞくするかんたいして交代こうたい宿直しゅくちょくする義務ぎむった。宿直しゅくちょく時間割じかんわり作成さくせいかくかん判官ほうがん太政官だじょうかんでは少納言しょうなごんべんかんはちしょうではだいすすむしょうすすむ国司こくしではじょうがこれに相当そうとうする)がおこない、毎日まいにちべんかんたいしてその名簿めいぼ提出ていしゅつした。

また、これとはべつ職務しょくむとして兵衛ひょうえうち舎人とねり宮中きゅうちゅうを、だい舎人とねり東宮とうぐう舎人とねり中宮なかみや舎人とねりは、それぞれ天皇てんのう東宮とうぐう中宮なかみや警備けいびするために交代こうたい宿直しゅくちょくした。

平安へいあん時代じだいには近衛府このえふ内裏だいりおよ大蔵おおくら内蔵ないぞう夜間やかん警備けいびになった。『延喜えんぎしき』によれば、こくこくひだり近衛府このえふが、うしこくとらこくみぎ近衛府このえふ担当たんとうしている。近衛このえかんじん巡回じゅんかいさいみずからの姓名せいめいさけびながら見回みまわりをおこなったが、これを宿やどそう(とのいもうし)といった。また、律令りつりょう規定きていかかわらず大臣だいじん大納言だいなごん中納言ちゅうなごん蔵人くろうどあたま近衛このえ大将たいしょうとともに内裏だいりないかれた宿直しゅくちょくしょ(とのいどころ)・ちょくいおり(じきろ)に宿直しゅくちょくして緊急きんきゅう事態じたいそなえた。

関連かんれん項目こうもく

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