後 千 年 王国 説
概略
[この
またこの
キリストの
歴史
[- 17
世紀 になるとイギリスで綿密 な終末 論 の研究 がなされるようになった。改革 派 の神学 者 たちも、聖書 を字義 通 りとる前 千 年 王国 説 を主張 した。1658年 、クロムウェルが死去 して清教徒 の共和 政治 が終 わり、スチュアート朝 が復活 すると、その時勢 の影響 で、前 千 年 王国 説 は廃 れていった。かわりに、後 千 年 王国 説 が台頭 してきた。最初 は一部 の清教徒 の神学 者 の著作 に見 られた。英国 国教 会 の聖書 註解 者 ダニエル・ホウィットビがこの説 の形成 に大 きく貢献 した。 - 19
世紀 になると、前 千 年 王国 説 が勢 いを盛 り返 してきた。また、この時期 にディスペンセーション主義 という考 えが広 まり、前 千 年 王国 説 に新 しい要素 が付 け加 えられた。特 に、南北戦争 以降 のアメリカではディスペンセーション主義 の前 千 年 王国 説 が盛 んになった。 - 19
世紀 後半 から20世紀 の始 めにかけて、進化 思想 の強 い影響 で、後 千 年 王国 説 は広 く受 け入 れられた。 - 20
世紀 の改革 主義 神学 者 たちがこの立場 をとったが、二 度 の世界 大戦 を経 た後 は、この楽天 主義 的 な後 千 年 王国 の立場 は少 なくなった[1] 。 キリスト教 再建 主義 は後 千 年 王国 を強調 する。
批判
[再臨 の前 に黄金 時代 が来 るという思想 は、この世 の終 わりについての聖書 の破局 的 な描写 と矛盾 する(マタイ24章 等 )。この批判 に対 して、後 千 年 王国 説 ではマタイ24章 などの破局 的 な描写 はこの世界 の終末 に関 する預言 ではなく、実際 に紀元 70年 に起 きた、使徒 たちにとって間近 に迫 りつつあるイスラエルに対 する裁 きに関 する預言 であると唱 える。マタイ24章 34節 「まことに、あなたがたに告 げます。これらのことが全部 起 こってしまうまでは、この時代 は過 ぎ去 りません」において、これらの破局 的 出来事 がイエスの時代 に起 きると述 べられている。(「時代 」の原語 「ゲネア」は「時代 、30~33年 の時間 」を意味 する:The KJV New Testament Greek Lexicon)。聖書 によれば、悪魔 は今日 も頻繁 に活動 している(第 一 ペテロ5章 8節 )。この批判 に対 して、後 千 年 王国 説 では、終末 までの千 年 期 を教会 と悪魔 との戦 いの時期 と定義 するので悪魔 の活動 は当然 終末 まで続 くと考 える。カルヴァン曰 く「ここ(黙示録 20章 )で言 われている千 年間 は、教会 の永遠 の祝福 について述 べているのではなく、この世 において戦 う教会 を待 ちうけている様々 な困難 について述 べているのである」(キリスト教 綱要 第 3巻 25・5)。
この説 を支持 する学者
[- ジョン・バニヤン
- チャールズ・ホッジ
- B・B・ウォーフィールド(
後 千 年 王国 説 主義 者 であるが、無 千 年 王国 説 にも同意 している) - W・シェッド
- A・H・ストロング
- ローレン・ベットナー
- ラッシュドゥーニー
- ゲイリー・ノース
- ケネス・ジェントリ
- ジョン・ジェファーソン・デイヴィス
- グレッグ・バーンセン
- ゲイリー・ディマー
- ジェイムズ・ジョーダン
富井 健 - ラルフ・A・スミス
脚注
[- ^
尾山 令 仁 『聖書 の教理 』羊 群 社
参考 文献
[島田 福 安 「千 年 期 」『新 キリスト教 辞典 』いのちのことば社 、1991年 、861-865ページ