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後藤正人 (法制史学者) - Wikipedia コンテンツにスキップ

後藤ごとう正人まさと (法制ほうせい学者がくしゃ)

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後藤ごとう 正人まさと (ごとう まさと、1943ねん9月7にち - )は、日本にっぽん法制ほうせい学者がくしゃ和歌山大学わかやまだいがく名誉めいよ教授きょうじゅ研究けんきゅう領域りょういき日本にっぽんほう史学しがく憲法けんぽう社会しゃかい社会しゃかい文学ぶんがく社会しゃかい教育きょういくがく青森あおもりけん青森あおもり出身しゅっしん

経歴けいれき[編集へんしゅう]

学歴がくれき[編集へんしゅう]

職歴しょくれき[編集へんしゅう]

専任せんにん
  • 1976ねん - 和歌山大学わかやまだいがく教育きょういく学部がくぶ専任せんにん講師こうし
  • 1977ねん - どう助教授じょきょうじゅ
  • 1988ねん - どう教授きょうじゅ
  • 1992ねん - どう大学院だいがくいん教育きょういくがく研究けんきゅう教授きょうじゅ
  • 2009ねん - 同大どうだい名誉めいよ教授きょうじゅ
兼任けんにん

着任ちゃくにん表示ひょうじ)  

所属しょぞく研究けんきゅうかいとう[編集へんしゅう]

  • 法制ほうせい学会がっかい近畿きんき部会ぶかい幹事かんじ
  • 関西かんさい啄木たくぼく懇話こんわかい運営うんえい委員いいん
  • 和歌山大学わかやまだいがくほう史学しがく研究けんきゅうかい代表だいひょう
  • 和歌山大学わかやまだいがく教職員きょうしょくいん組合くみあいじゅうねん編集へんしゅう委員いいんかい委員いいんちょう
  • ちゅう日本にっぽん入会にゅうかい林野りんや研究けんきゅうかい代表だいひょう委員いいん
  • 憲法けんぽう研究所けんきゅうじょ運営うんえい委員いいん

研究けんきゅう内容ないよう特色とくしょく[編集へんしゅう]

後藤ごとうは、現代げんだい日本にっぽん法学ほうがく研究けんきゅうおこな視点してん民主みんしゅ主義しゅぎいている。そのうえ民主みんしゅ主義しゅぎとは「自由じゆう平等びょうどう友愛ゆうあいかんする運動うんどう思想しそう制度せいど全体ぜんたい」であるとかんがえる。すなわち、自由じゆう平等びょうどう友愛ゆうあい概念がいねんがそれらにかかわる運動うんどう思想しそう制度せいどみっつの次元じげんとおして具体ぐたいてき検証けんしょうされる必要ひつようがあるとするのが法制ほうせい学者がくしゃとしてかれ学問がくもん研究けんきゅうたいする基本きほんてきスタンスとなっている[1]

具体ぐたいてき研究けんきゅう領域りょういき特徴とくちょうについては、法制ほうせい関係かんけいとして、近世きんせいほう土地とちほう身分みぶんせい中心ちゅうしんあつかってたが、中世ちゅうせいおよ近代きんだいとのかかわりも重視じゅうしするなか先駆せんくてき役割やくわりはたしてきた[2]。また近代きんだいほうでは自由じゆう民権みんけん思想しそうなどの人権じんけん入会にゅうかいなどを中心ちゅうしん精力せいりょくてき研究けんきゅうしてきたが、そのさい日本国にっぽんこく憲法けんぽうとの関連かんれん重視じゅうししてきた[3]憲法けんぽう社会しゃかいでは、近代きんだい日本にっぽんにおける平和へいわ思想しそうや、日本国にっぽんこく憲法けんぽう制定せいていにおける憲法けんぽう意識いしきはじめ、主権しゅけんしゃ意識いしき人権じんけん意識いしき平和へいわ意識いしき検討けんとうしている[4]

一方いっぽう人物じんぶつ研究けんきゅうとして自然しぜん環境かんきょう保護ほご運動うんどうなどをおこなった南方みなかた熊楠くまぐす[5] (げん和歌山わかやま出身しゅっしん)につき、民権みんけん環境かんきょう国際こくさい交流こうりゅう観点かんてんからあたらしい研究けんきゅう領域りょういきひらいた。また朝日新聞あさひしんぶんなどの社会しゃかい記者きしゃ歴任れきにんした松崎まつざき天民てんみん[6](げん岡山おかやまけん真庭まにわ出身しゅっしん)にかんする分析ぶんせき研究けんきゅう成果せいかげられる。

その地域ちいき中央ちゅうおう世界せかいそくし、自己じこ研究けんきゅう基礎きそとして特徴とくちょうある教育きょういく専門せんもんしょいている[7]

著作ちょさくとう[編集へんしゅう]

たんちょ[編集へんしゅう]

  • 社会しゃかい教育きょういくほう社会しゃかい昭和堂しょうわどう、1992ねん
  • 権利けんりほう社会しゃかい法律文化社ほうりつぶんかしゃ、1993ねん
  • 土地とち所有しょゆう身分みぶん 近世きんせいほう裁判さいばん法律文化社ほうりつぶんかしゃ、1995ねん
  • 現代げんだい社会しゃかい教育きょういく研究けんきゅう和歌山大学わかやまだいがくほう史学しがく研究けんきゅうかい、2002ねん
  • 南方みなかた熊楠くまぐす思想しそう運動うんどう世界せかい思想しそうしゃ、2002ねん
  • 近代きんだい日本にっぽんほう社会しゃかい世界せかい思想しそうしゃ、2003ねん
  • 平和へいわ人権じんけん教育きょういく宇治うじ書店しょてん、2004ねん
  • 歴史れきし文芸ぶんげい教育きょういく和歌山大学わかやまだいがくほう史学しがく研究けんきゅうかい、2005ねん
  • 松崎まつざき天民てんみんはん生涯しょうがい探訪たんぼう和泉いずみ書院しょいん、2006ねん
  • 児玉こだま花外かがい詩文しぶん生涯しょうがい文理ぶんりかく、2019ねん
  • 近世きんせい維新いしん民衆みんしゅうほうひがし九州きゅうしゅう中心ちゅうしんに』文理ぶんりかく、2021ねん
  • 歴史れきしのなかの入会にゅうかい入会にゅうかいけん文理ぶんりかく、2022ねん

共著きょうちょ[編集へんしゅう]

  • 部落ぶらく歴史れきし 近畿きんきへん部落ぶらく問題もんだい研究所けんきゅうじょ、1982ねん
  • 日本にっぽん近代きんだい国家こっかほう構造こうぞう木鐸ぼくたくしゃ、1983ねん
  • 紀州きしゅう研究けんきゅう1』国書刊行会こくしょかんこうかい、1985ねん 
  • 紀州きしゅう研究けんきゅう2 明治めいじ研究けんきゅう特集とくしゅう国書刊行会こくしょかんこうかい、1987ねん
  • 紀州きしゅう研究けんきゅう3 そう特集とくしゅう熊野くまのⅠ』国書刊行会こくしょかんこうかい、1988ねん
  • 紀州きしゅう研究けんきゅう4 そう特集とくしゅう熊野くまのⅡ』国書刊行会こくしょかんこうかい、1989ねん
  • 南方みなかた熊楠くまぐす図譜ずふあおゆみしゃ、1991ねん
  • 現代げんだいほう社会しゃかいがくしょ問題もんだいした)』民事みんじほう研究けんきゅうかい(株)かぶしきがいしゃ、1992ねん
  • せん平和へいわ論理ろんり法律文化社ほうりつぶんかしゃ、1992ねん
  • きん現代げんだい日本にっぽん平和へいわ思想しそうミネルみねるァ書房ぁしょぼう、1993ねん
  • 市民しみん革命かくめい日本にっぽんほう日本にっぽん評論ひょうろんしゃ、1994ねん
  • 与謝野よさの晶子あきこまなひとのために』世界せかい思想しそうしゃ、1995ねん
  • きん現代げんだい世界せかい平和へいわ思想しそうミネルみねるァ書房ぁしょぼう、1996ねん
  • 長岡京ながおかきょうふみ 本文ほんぶんへん京都きょうと長岡京ながおかきょう市役所しやくしょ、1997ねん
  • 平和へいわ憲法けんぽうしん安保あんぽ体制たいせい法律文化社ほうりつぶんかしゃ、1998ねん
  • 日本国にっぽんこく憲法けんぽうのすすめ』法律文化社ほうりつぶんかしゃ、2003ねん
  • 図解ずかい いま日本にっぽん政治せいじは!』大阪経済法科大学おおさかけいざいほうかだいがく出版しゅっぱん、2003ねん
  • 日本にっぽん近代きんだい法制ほうせい研究けんきゅう現状げんじょう課題かだい弘文こうぶんどう、2003ねん
  • そう批判ひはん改憲かいけんろん法律文化社ほうりつぶんかしゃ、2005ねん
  • 平和へいわ憲法けんぽう人権じんけん民主みんしゅ主義しゅぎ法律文化社ほうりつぶんかしゃ、2012ねん
  • 裁判さいばん自治じちほう社会しゃかい』(熊谷くまがいひらくさく先生せんせい生誕せいたんひゃくねん記念きねん論集ろんしゅうあきらよう書房しょぼう、2020ねん

共編きょうへんちょ[編集へんしゅう]

  • 『かつらぎまち 近世きんせい史料しりょうへん和歌山わかやまけん伊都いとぐんかつらぎまち役場やくば、1988ねん
  • 『かつらぎまち 近代きんだい史料しりょうへん和歌山わかやまけん伊都いとぐんかつらぎまち役場やくば、1995ねん
  • 和歌山大学わかやまだいがく教職員きょうしょくいん組合くみあいじゅうねん和歌山大学わかやまだいがく教職員きょうしょくいん組合くみあい、2001ねん

共著きょうちょ分担ぶんたん[編集へんしゅう]

  • 吹田すいた だい2かん近世きんせい本文ほんぶんへん 大阪おおさか吹田すいた市役所しやくしょ、1975ねん
  • 自由じゆう民権みんけん運動うんどう研究けんきゅう文献ぶんけん目録もくろく三省堂さんせいどう、1984ねん
  • 部落ぶらく史料しりょう選集せんしゅう だいかん近世きんせいへん生活せいかつ 部落ぶらく問題もんだい研究所けんきゅうじょ、1989ねん
  • 部落ぶらく史料しりょう選集せんしゅう だいさんかん近世きんせいへん思想しそう文化ぶんか 部落ぶらく問題もんだい研究所けんきゅうじょ、1989ねん
  • 日本にっぽん近代きんだいほう120こう法律文化社ほうりつぶんかしゃ、1992ねん
  • 長岡京ながおかきょう 資料しりょうへんさん京都きょうと長岡京ながおかきょう市役所しやくしょ、1993ねん
  • 明治めいじ時代じだいだい辞典じてん だいさんかん吉川弘文館よしかわこうぶんかん、2013ねん

監修かんしゅう[編集へんしゅう]

  • 松崎まつざき天民てんみん選集せんしゅう ぜん10かん』(監修かんしゅう各巻かくかん解説かいせつ著者ちょしゃ紹介しょうかい)クレス出版しゅっぱん、2013ねん

主要しゅよう論文ろんぶん[編集へんしゅう]

  • 明治めいじじゅう年代ねんだい小作こさく争議そうぎ職人しょくにん運動うんどうと「生存せいぞんけん」』和歌山大学わかやまだいがく教育きょういく学部がくぶ紀要きよう人文じんぶん科学かがく33しゅう、1984ねん
  • 自由じゆう民権みんけん地域ちいき社会しゃかいにおける権利けんり運動うんどう地主じぬしせい和歌山大学わかやまだいがく紀州きしゅう経済けいざい文化ぶんか研究所けんきゅうじょ紀要きよう4ごう、1984ねん
  • 近代きんだい日本にっぽん成立せいりつにおける民間みんかん地方ちほう自治じち構想こうそう阪大はんだい法学ほうがく164、165ごう、1992ねん        
  • 義民ぎみん顕彰けんしょうをめぐる自由じゆう主義しゅぎとファシズム』立命館大学りつめいかんだいがく人文じんぶん科学かがく研究所けんきゅうじょ紀要きよう65ごう、1996ねん
  • 児玉こだま花外かがい社会しゃかい主義しゅぎ詩集ししゅう」と大塩おおしお中斎なかさい顕彰けんしょう同上どうじょう70ごう、1998ねん
  • 出版しゅっぱんほう抑圧よくあつされた萩原はぎはら朔太郎さくたろう児玉こだま花外かがい -「萩原はぎはら朔太郎さくたろう全集ぜんしゅう」に収録しゅうろくの「児玉こだま花外かがいしのびて」をめぐって』萩原はぎはら朔太郎さくたろう研究けんきゅうかい会報かいほう51ごう、1999ねん
  • 田辺湾たなべわん神島かみしま史蹟しせき名勝めいしょう天然記念物てんねんきねんぶつ保存ほぞんほう - 南方みなかた熊楠くまぐす指定してい運動うんどうをめぐって』ちゅう日本にっぽん入会にゅうかい林野りんや研究けんきゅうかい会報かいほう27ごう、2007ねんげん入会にゅうかい林野りんや研究けんきゅう
  • 秋田あきた雨雀うじゃく啄木たくぼく研究けんきゅう意義いぎ和歌山大学わかやまだいがく教育きょういく学部がくぶ学芸がくげい」54ごう、2008ねん
  • 徳島とくしまけん立憲りっけんほう記念きねんかんをめぐる憲法けんぽう意識いしき大阪おおさか民衆みんしゅう研究けんきゅう64ごう、2010ねん
  • 憲法けんぽう制定せいていにおける徳島とくしま地方ちほう憲法けんぽうろん同上どうじょう66ごう、2011ねん 
  • 入会にゅうかいけん入会にゅうかい集団しゅうだん変遷へんせんについて - 兵庫ひょうごけん丹波たんばの「入会にゅうかい顕彰けんしょう」をてがかりに』入会にゅうかい林野りんや研究けんきゅう32ごう、2012ねん
  • 紀州きしゅうはんだい庄屋しょうや公的こうてき生活せいかつ編集へんしゅうかんほう社会しゃかい紀行きこう創刊そうかんごう、2014ねん
  • 紀州きしゅうはんだい庄屋しょうや近代きんだい同上どうじょう創刊そうかんごう
  • 高鍋たかなべはん日記にっきにみる最下さいかそう身分みぶんしょ問題もんだい同上どうじょう2ごう、2015ねん
  • 滋賀しがけんきむまさる生産せいさん森林しんりん組合くみあい入会にゅうかいをめぐって』入会にゅうかい林野りんや研究けんきゅう35ごう、2015ねん
  • 滋賀しがけん栗東りっとうきむまさる入会にゅうかい顕彰けんしょうについて』同上どうじょう36ごう、2016ねん
  • 朝日新聞あさひしんぶん記者きしゃ松崎まつざき天民てんみん新聞しんぶんへの提言ていげん非戦論ひせんろん大阪おおさか民衆みんしゅう研究けんきゅう70ごう、2016ねん
  • 高鍋たかなべはんあらわれた神仏しんぶつ判然はんぜんほう様相ようそうちょうはんの「はんろく」を中心ちゅうしんに』ほう社会しゃかい紀行きこう3ごう、2016ねん
  • 非核ひかく自治体じちたい宣言せんげん憲法けんぽうじょう同上どうじょう3ごう、2016ねん
  • 山城やましろこく乙訓おとくにぐんきん原村はらむら入会にゅうかいけん運動うんどう近世きんせい近代きんだいつうじて』入会にゅうかい林野りんや研究けんきゅう37ごう、2017ねん

脚注きゃくちゅう[編集へんしゅう]

  1. ^ 近代きんだい日本にっぽんほう社会しゃかい』「はしがき」より
  2. ^ 土地とち所有しょゆう身分みぶん近世きんせいほう裁判さいばん
  3. ^ 権利けんりほう社会しゃかい』、『近代きんだい日本にっぽんほう社会しゃかい
  4. ^ そう批判ひはん改憲かいけんろん』、『平和へいわ憲法けんぽう人権じんけん民主みんしゅ主義しゅぎ
  5. ^ 南方みなかた熊楠くまぐす思想しそう運動うんどう
  6. ^ 松崎まつざき天民てんみんはん生涯しょうがい探訪たんぼう
  7. ^ 社会しゃかい教育きょういくほう社会しゃかい』、『現代げんだい社会しゃかい教育きょういく研究けんきゅう