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ぶんあきらみかどくん

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア(Wikipedia)』

ぶんあきらみかどくん(ぶんしょうていくん、Wen-chang di-jun, えい: Divine Lord Wenchang[1])、別名べつめいぶんあきらかみは、道教どうきょうかみ学問がくもん科挙かきょつかさどる。

概要がいよう[編集へんしゅう]

北斗七星ほくとしちせいの「てんくるるてん璇、てんてんけん[2]総称そうしょうしてぶんあきらみやぶが、功名こうみょうぶくろく寿命じゅみょうなどをつかさどるとされたそれを神格しんかくしたもの[1]起源きげんについてはみかど子孫しそんぶんあきらみかどくんになったというせつもある。しゅうからもとにかけて97かいこのまれ、学問がくもんこころざものくしたのち、道教どうきょうかみとしてまつられるにいたった。また、とうすぐれた文筆ぶんぴつちょう神格しんかくされたものだというせつもある[3]

みなみそう時代じだい科挙かきょ普及ふきゅうともな学問がくもん科挙かきょつかさどるとしてぶんあきらみかどくん学校がっこうまつられるにいたった。以後いごもとあきらきよし時代じだい知識ちしきじんあいだとく信仰しんこうあつめた[4]

もところからあずさ潼神(しどうしん)と同一どういつされているが、本来ほんらいべつかみである。あずさ潼神別名べつめいあずさ潼帝くんは、すすむちょうあく戦死せんししたのち神格しんかくされたもの。六朝りくちょうころから信仰しんこうされているが、そうだいにはぶくろく名籍めいせきつかさどかみとして科挙かきょ受検じゅけんしゃ信仰しんこうされた。このことから、あずさ潼神とぶんあきらみかどくん同一どういつされている[4]四川しせん地方ちほうしんであったあずさ潼神とほししんであるぶんあきらみかどくん同一どういつされたことについては、明代あきよしんだいにも様々さまざま議論ぎろんがあったようで、きよしちょうつばさも『陔余くさむらこう』で詳述しょうじゅつしている[5]。それによると、もともとはべつかみであるから分離ぶんりすべきとの主張しゅちょうが、あかり弘治こうじ年間ねんかんおこなわれていた。ちょうつばさも、基本きほんてきにはこの立場たちば支持しじしているが、「こういった認識にんしき一部いちぶ大夫たいふあいだであったとしても、ぶんあきらみかどくんあずさ潼帝くん融合ゆうごうはもはやきがたい」ともべている[6]

科挙かきょくなった現代げんだいにおいても、台湾たいわんぶんあきらみかどくん祭祀さいしされているびょうには、合格ごうかく祈願きがんのため受験じゅけんひょうのコピーをおさめる受験生じゅけんせいおおくいる。二階堂にかいどう善弘よしひろは、日本にっぽん天神てんじん菅原すがわら道真みちざねがもっぱら受験じゅけんのためのかみとしてあつかわれている現象げんしょうとほぼおなじであろうとしている[7]

その[編集へんしゅう]

ぶんあきらみかどくんかくれぶん』(ぶんしょうていくんいんじつぶん、またはたんに『かくれぶん』。Yin-zhi wen, えい: Tract of Hidden Judgement[1])はぶんあきらみかどくんいたものと仮託かたくされ、ぜんしょひとつとしてあきらきよし時代じだい流行りゅうこうした。つよ影響えいきょうりょくったぜんしょであり、その知名度ちめいどは『ふとしじょう感応かんおうへん』、『せきみかどさとし真経さねつね』になら[5]全文ぜんぶん[8]にあり。

文章ぶんしょうつかさどさきがけぼしというかみ[9]ともまつられることもおお[10]

参考さんこう文献ぶんけん[編集へんしゅう]

  • 世界せかいだい百科ひゃっか事典じてん』 25かん改訂かいてい新版しんぱん)、平凡社へいぼんしゃ、2007ねん9がつ1にち 
  • 世界せかいだい百科ひゃっか事典じてん』 4かん改訂かいてい新版しんぱん)、平凡社へいぼんしゃ、2007ねん9がつ1にち 
  • 野口のぐち鐵郎てつお, 坂出さかいでさちしん, 福井ふくい文雅ぶんが, 山田やまだ利明としあき へん道教どうきょう事典じてん平河ひらかわ出版しゅっぱんしゃ、1996ねん10がつ20日はつかISBN 4-89203-235-2 
  • かつられいおっとet al.『東洋とうようかみめい事典じてん山北やまきたあつし(監修かんしゅう)、しん紀元きげんしゃ、2002ねん12月28にちISBN 4-7753-0123-3 
  • ちょうえきおうすわえ ちょ青山あおやまゆう太郎たろう やく『よくわかる中国ちゅうごく道教どうきょう文化ぶんか』グローバル科学かがく文化ぶんか出版しゅっぱん、2020ねん8がつ10日とおかISBN 978-4-86516-060-4 
  • 菊地きくちあきらふとし道教どうきょう世界せかい講談社こうだんしゃ講談社こうだんしゃ選書せんしょメチエ〉、2012ねん1がつ10日とおかISBN 978-4-06-258523-1 
  • 二階堂にかいどう善弘よしひろぶんあきらみかどくん信仰しんこう書院しょいん台湾たいわんにおけるぶんあきらみかどくんびょうれいに―」『ひがしアジア文化ぶんか交渉こうしょう研究けんきゅうだい4かん関西大学かんさいだいがく文化ぶんか交渉こうしょうがく教育きょういく研究けんきゅう拠点きょてん、2011ねん3がつ31にち、11-19ぺーじISSN 1882-7748 

出典しゅってん[編集へんしゅう]

  1. ^ a b c 道教どうきょう事典じてん 1996, p. 526.
  2. ^ おおぐまαあるふぁβべーたγがんまδでるたほし
  3. ^ かつらet al. 2002, p. 306.
  4. ^ a b 世界せかいだい百科ひゃっか事典じてん 2007z, p. 362.
  5. ^ a b 二階堂にかいどう 2011, p. 13.
  6. ^ ちょうつばさくさむらこう河北かわきた人民じんみん出版しゅっぱんしゃ、1990ねん、730-731ぺーじ 
  7. ^ 二階堂にかいどう 2011, p. 15.
  8. ^ ちょう, おう 2020, p. 272-274.
  9. ^ りょそうつとむらくぐん中国ちゅうごく民間みんかんしょかみ河北かわきた教育きょういく出版しゅっぱんしゃ、2001ねん、85-89ぺーじ 
  10. ^ 世界せかいだい百科ひゃっか事典じてん 2007d, p. 586.