斎藤さいとう達雄たつお (歌手かしゅ)

斎藤さいとう 達雄たつお（さいとう たつお、1926年ねん - 2000年ねん）は、日本にっぽんのバリトン歌手かしゅ。息子むすこはピアニストの斎藤さいとう雅広まさひろ。

経歴けいれき

子供こどもの頃ころから童謡どうよう歌手かしゅとして活動かつどうし、「かわいい魚屋さかなやさん」などの曲きょくを世よに送おくり出だしている。中山なかやま悌一ていいち門下もんかとなり、東京とうきょう音楽おんがく学校がっこう（現げん：東京藝術大学とうきょうげいじゅつだいがく）卒業そつぎょう後ご、藤原ふじわら義江よしえの下したで藤原ふじわら歌劇かげき団だんの幹部かんぶとして活躍かつやくし、同どう歌劇かげき団だんのアメリカ巡業じゅんぎょう等とうにも参加さんかしている。『リゴレット』を得意とくいとしたが、立川たちかわ澄人すみとや友とも竹ちく正則せいそくとともに「ブッファ三羽烏さんばがらす」と呼よばれたこともあり、脇役わきやくでの演技えんぎ力りょくもあった。

ワーグナーの『ニュルンベルクのマイスタージンガー』日本にっぽん初演しょえんでベックメッサーを演えんじ、来日らいにちしていたフンパーディンクを驚嘆きょうたんさせた話はなしは有名ゆうめいである。日本にっぽん歌曲かきょくも得意とくいとしたが、ガーシュインのオペラ『ポーギーとベス』の放送ほうそう初演しょえんも行おこなっている。

東京学芸大学とうきょうがくげいだいがくの講師こうしを経へて、静岡しずおか県けんの常葉ときわ女子じょし短期大学たんきだいがく（現げん常葉ときわ大学だいがく短期大学たんきだいがく部ぶ）の音楽おんがく科かの創設そうせつに関かかわり、晩年ばんねんは同どう大学だいがくの学長がくちょうに就任しゅうにんした。また、静岡しずおかオペラ協会きょうかいを設立せつりつ、オペラの市民しみん活動かつどうにも尽力じんりょくした。