藤原ふじわら歌劇かげき団だん

藤原ふじわら歌劇かげき団だん（ふじわらかげきだん）は、公益こうえき財団ざいだん法人ほうじん日本にっぽんオペラ振興しんこう会かいのオペラ公演こうえん事業じぎょう部門ぶもんにおける西洋せいようオペラ部門ぶもんの名称めいしょうである。藤原ふじわら義江よしえが創設そうせつした、同名どうめいの日本にっぽんのオペラ・カンパニー（任意にんい団体だんたい）をルーツとする。1981年ねん（昭和しょうわ56年ねん）に財団ざいだん法人ほうじん日本にっぽんオペラ振興しんこう会かいに事業じぎょうを委譲いじょうし、団体だんたいとしては消滅しょうめつしている。本ほん項目こうもくでは、法人ほうじんとしての日本にっぽんオペラ振興しんこう会かいについて記述きじゅつするとともに、藤原ふじわら歌劇かげき団だんと同様どうように1981年ねん（昭和しょうわ56年ねん）に事業じぎょうを委譲いじょうし、現在げんざいは公益こうえき財団ざいだん法人ほうじん日本にっぽんオペラ振興しんこう会かいのオペラ公演こうえん事業じぎょう部門ぶもんにおける日本にっぽんオペラ部門ぶもんの名称めいしょうとなっている日本にっぽんのオペラ・カンパニー（任意にんい団体だんたい）の日本にっぽんオペラ協会きょうかい（現在げんざいは団体だんたいとしては消滅しょうめつ）についても併あわせて記述きじゅつする。

沿革えんかく 藤原ふじわら歌劇かげき団だん（任意にんい団体だんたい）

創設そうせつ

1934年ねん（昭和しょうわ9年ねん）6月がつ、藤原ふじわら義江よしえは日比谷公会堂ひびやこうかいどうにてプッチーニ『ラ・ボエーム』（原語げんご上演じょうえんとみられるが、異説いせつあり）の公演こうえんを行おこなう。「東京とうきょうオペラ・カムパニー公演こうえん」と銘打めいうってのものだが、これが藤原ふじわら歌劇かげき団だんの出発しゅっぱつ点てんとなる。大倉おおくら喜七郎きしちろうなどパトロンの援助えんじょも空むなしく興行こうぎょう的てきには実入みいりはなかった模様もようだが、（素人しろうと同然どうぜんのコーラスを除のぞけば）音楽おんがく的てきには評論ひょうろん家かから賛辞さんじ一色いっしょくが呈ていされた。

その後ご同どうカムパニー名義めいぎでビゼー『カルメン』、ヴェルディ『リゴレット』（マッダレーナ役やくで後のちの大だい女優じょゆう、杉村すぎむら春子はるこが出演しゅつえんしている）、プッチーニ『トスカ』などで着実ちゃくじつに舞台ぶたいを重かさねる。藤原ふじわらは主役しゅやくを務つとめるばかりでなく、演出えんしゅつや装置そうち、衣裳いしょうまで手てがけたし、訳詞やくし上演じょうえんの際さいには妻つまあき子こがしばしば（柳やなぎ園子そのこの筆名ひつめいで）参画さんかくしている。

「藤原ふじわら歌劇かげき団だん」と銘打めいうっての旗はた揚あげ公演こうえんは1939年ねん（昭和しょうわ14年ねん）3月がつ26日にちから歌舞伎座かぶきざで行おこなわれた『カルメン』であり、大だい成功せいこうを博はくした。その後ご同年どうねん11月がつにはヴェルディ『椿つばき姫ひめ』と『リゴレット』の交替こうたい上演じょうえん（欧米おうべいの歌劇かげき場じょうでは常識じょうしきの、いわゆるレパートリー上演じょうえん）を成功せいこうさせ、指揮しき者しゃとしてはマンフレート・グルリットを得え、太平洋戦争たいへいようせんそう中なかの1942年ねん（昭和しょうわ17年ねん）11月にはヴァーグナー『ローエングリン』日本にっぽん初演しょえんでも題名だいめい役やくを歌うたうなど、藤原ふじわら歌劇かげき団だんは日本にっぽんで最もっとも高こう品質ひんしつのオペラを上演じょうえんできるカンパニー、そして藤原ふじわら義江よしえはその一いち枚まい看板かんばんとしての地位ちいを固かためていった。しかしこれら公演こうえんも興行こうぎょう的てきには必かならずしも満足まんぞくできるものではなく、藤原ふじわらは自宅じたくのピアノを売却ばいきゃくするなどの苦労くろうもあった。

戦後せんごの発展はってん

藤原ふじわら歌劇かげき団だんは、敗戦はいせん後ご半年はんとしも経へない1946年ねん（昭和しょうわ21年ねん）1月がつ、帝国ていこく劇場げきじょうでの『椿つばき姫ひめ』により舞台ぶたい公演こうえんを再開さいかいする。同年どうねん秋あきにはGHQによる公職こうしょく追放ついほうによって東京とうきょう音楽おんがく学校がっこう主任しゅにん教授きょうじゅの座ざを失うしなった木下きのした保たもつ（テノール）が歌劇かげき団だんに参加さんかし、ここまで10年ねん超ちょうにわたり全すべての演目えんもくの主役しゅやくテノールを藤原ふじわら義江よしえが務つとめるという状態じょうたいからはようやく解放かいほうされ、主役しゅやくは二に枚まい看板かんばんとなったが、藤原ふじわらが出演しゅつえんしないと途端とたんにチケット売行うれゆきが落おちたという。

1950年ねん（昭和しょうわ25年ねん）には東京とうきょう・赤坂あかさかにオーケストラ付づけの立たて稽古けいこも可能かのうな「歌劇かげき研究所けんきゅうじょ」を建設けんせつ（三井みつい高だか公おおやけの資金しきん援助えんじょによる）。研究所けんきゅうじょには一時いちじ近衛このえ秀麿ひでまろのABC交響こうきょう楽団がくだんも練習れんしゅう場じょうを置おいていた。

1952年ねん（昭和しょうわ27年ねん）にNHKの依頼いらいを受うけ、外国がいこく音楽家おんがくか招聘しょうへいのため渡米とべいした藤原ふじわらは、ニューヨーク・シティ・オペラに長ながらく日本にっぽんで活動かつどうしていた旧知きゅうちのジョゼフ・ローゼンストックを訪たずねる。藤原ふじわらは同どう歌劇かげき場じょうでの『蝶々夫人ちょうちょうふじん』の上演じょうえんレベルのあまりの低ひくさに立腹りっぷく、日本人にっぽんじん役やくをすべて日本人にっぽんじん歌手かしゅが歌うたう公演こうえんをしてはどうか、と提案ていあんする。歌劇かげき団だんの20名めいが参加さんかしたこの第だい1次じアメリカ公演こうえんは、三宅みやけ春恵はるえ（ソプラノ）の蝶々ちょうちょうさんを始はじめとする歌唱かしょう陣じんは一定いっていの評価ひょうかを得えたが、藤原ふじわらの交渉こうしょう能力のうりょくの低ひくさから歌劇かげき団だんには莫大ばくだいな資金しきん負担ふたんとなってしまった（藤原ふじわらは高松宮たかまつのみや宣仁のぶひと親王しんのうの口利くちききで日本興業銀行にほんこうぎょうぎんこうから100万まん円えん（200万まん円えんとも）を融通ゆうずうしてもらい、後のちには棒引ぼうびきしてもらったという）。1953年ねん（昭和しょうわ28年ねん）第だい2次じアメリカ公演こうえん『蝶々夫人ちょうちょうふじん』。同年どうねん藤原ふじわら歌劇かげき団だん青年せいねんグループ第だい１回かい公演こうえんプッチーニ『外套がいとう』（日本にっぽん初演しょえんを多数たすう。後ご「青年せいねんグループ」 として1966年ねん（昭和しょうわ41年ねん）まで活動かつどう）。1956年ねん（昭和しょうわ31年ねん）第だい3次じアメリカ・カナダ公演こうえん『蝶々夫人ちょうちょうふじん』。

1958年ねん（昭和しょうわ33年ねん）にイタリア留学りゅうがく帰がえりのソプラノ歌手かしゅ桑原くわばら瑛子えいこの主演しゅえんで、日本にっぽんで初はじめて原語げんごによる『トスカ』を上演じょうえんした。以降いこうも藤原ふじわら歌劇かげき団だんはイタリア・オペラを主軸しゅじくとしていく。1967年ねん（昭和しょうわ42年ねん）韓国かんこく公演こうえん『カルメン』。1969年ねん（昭和しょうわ44年ねん）5月がつの『ラ・ボエーム』で粟國あぐに安彦やすひこが演出えんしゅつ助手じょしゅを務つとめる（この後のち粟あわ國こくは1970年ねん（昭和しょうわ45年ねん）渡わたり伊い）。

1972年ねん（昭和しょうわ47年ねん）、団だんの共同きょうどう創設そうせつ者しゃで第だい一いち回かい公演こうえん以来いらいの協力きょうりょく者しゃであったバス・バリトンの下八しもはっ川がわ圭けい祐ゆうが、藤原ふじわら義江よしえの委嘱いしょくにより二に代目だいめ総そう監督かんとくと団だんの運営うんえいを継承けいしょうした。1976年ねん（昭和しょうわ51年ねん）3月22日にち、初代しょだい総そう監督かんとくの藤原ふじわら義江よしえが死去しきょ。1977年ねん（昭和しょうわ52年ねん）、チマローザ『秘密ひみつの結婚けっこん』から、イタリアから帰国きこくした粟國あぐに安彦やすひこを演出えんしゅつに起用きよう。粟國あぐには1978年度ねんど（昭和しょうわ53年度ねんど）第だい6回かいウィンナーワルド・オペラ賞しょう、1980年ねん（昭和しょうわ55年ねん）芸術げいじゅつ選奨せんしょう文部もんぶ大臣だいじん新人しんじん賞しょうを受賞じゅしょう。

1978年ねん（昭和しょうわ53年ねん）から下した八川はちかわ共ども祐ゆう（下八しもはっ川がわ圭けい祐ゆうの息子むすこ）が制作せいさくを担当たんとう。1980年ねん（昭和しょうわ55年ねん）3月がつ18日にち、下八しもはっ川がわ圭けい祐ゆうが死去しきょ。下八しもはっ川がわ共ども祐ゆうが団体だんたいの代表だいひょうとなる。1981年ねん（昭和しょうわ56年ねん）4月がつ1日にち、下八しもはっ川がわ共ども祐ゆうが設立せつりつした財団ざいだん法人ほうじん日本にっぽんオペラ振興しんこう会かいに事業じぎょうを委譲いじょう。「藤原ふじわら歌劇かげき団だん」をオペラ公演こうえん事業じぎょう部門ぶもんにおける西洋せいようオペラ部門ぶもんの名称めいしょうとし、団体だんたいは消滅しょうめつする。

沿革えんかく 日本にっぽんオペラ協会きょうかい（任意にんい団体だんたい）

1958年ねん（昭和しょうわ33年ねん）に声楽せいがく家かの大賀おおが寛ひろしが「教育きょういくオペラ研究けんきゅう会かい」として旗揚はたあげ。最初さいしょの公演こうえんは1958年ねん（昭和しょうわ33年ねん）6月がつ25日にちの服部はっとり正ただし『手て古奈こな』（主演しゅえん：中村なかむら邦子くにこ。主催しゅさい「日本にっぽんオペラ協会きょうかい」名義めいぎ）。1960年ねん（昭和しょうわ35年ねん）に「日本にっぽんオペラ研究けんきゅう会かい」に改称かいしょう。この後のちも主催しゅさい名義めいぎは「日本にっぽんオペラ研究けんきゅう会かい」と「日本にっぽんオペラ協会きょうかい」が混在こんざいするが、いずれも主おもに日本人にっぽんじん作曲さっきょく家かによる日本語にほんごのオペラの創作そうさくと実演じつえんに励はげんだ。1970年ねん（昭和しょうわ45年ねん）に「日本にっぽんオペラ協会きょうかい」と改称かいしょう。

スタッフは演目えんもくによって一定いっていしておらず、多数たすうの人物じんぶつが関与かんよしており、作曲さっきょく家かによる自作じさく自演じえんも多おおかった。

作曲さっきょく家かは清水しみず脩おさむ、牧野まきの由ゆかり多可たか、三木みき稔みのる、小山こやま清茂きよしげ、服部はっとり正ただし、菅野かんの浩和ひろかず、別宮べつみや貞雄さだお、石いし桁けた眞ま禮れい生せい、佐藤さとう眞しん、池辺いけべ晋一郎しんいちろう、芝しば祐久ゆうく、ロッシーニ、大栗おおぐり裕ひろし、林はやし光ひかり、松本まつもと民みん之の助すけ、水野みずの修おさむ孝こう、渡部わたなべ和雄かずお、芥川あくたがわ也寸志やすし、近藤こんどう圭けい、香月かつき修おさむ。

指揮しき者しゃは服部はっとり正ただし、小橋こはし稔みのる、遠藤えんどう雅みやび古いにしえ、渡部わたなべ和雄かずお、山田やまだ和男かずお、松本まつもと民みん之の助じょ、菅野かんの浩和ひろかず、若杉わかすぎ弘ひろし、秋山あきやま和かず慶けい、小林こばやし研一郎けんいちろう、村川むらかわ千秋ちあき、荒谷あらや俊治しゅんじ、森もり正ただし、堤つつみ俊作しゅんさく、林はやし光ひかり、星ほし出いずる豊ゆたか、高橋たかはし誠まこと也、松本まつもと紀久雄きくお、渡辺わたなべ暁あきら雄ゆう、前田まえだ幸さいわい市郎いちろう、中島なかじま良りょう史し、西本にしもと真しん也、広井ひろい隆たかし。

演出えんしゅつ家かは青山あおやま圭けい男おとこ、早野はやの寿郎としお、観世かんぜ栄夫ひでお、竹内たけうち敏春としはる、富田とみた博之ひろゆき、武智たけち鉄二てつじ、荒木あらき誠まこと、栗山くりやま昌良まさよし、稲垣いながき純じゅん、淸水しみず脩おさむ、賀が原はら夏子なつこ、寺崎てらさき裕ひろし則そく、早川はやかわ昭二しょうじ、田た才ざい益夫ますお、安井やすい武たけし、鵜山うやま仁じん。

舞台ぶたい監督かんとくは倉田くらた昭生あきお、川和かわわ孝こう、小林こばやし志郎しろう、川島かわしま陽よう、高谷たかや静しず治ち、林はやし三好みよし、金子かねこ圭三けいぞう、土岐とき八夫やぶ、瓜生うりゅう忠久ただひさ、田た才ざい益夫ますお、田原たはら進すすむ、高橋たかはしたかひこ、村上むらかみ登志夫としお、荒井あらい雅人まさと。

歌手かしゅは大賀おおが寛ひろし、菅谷すがや省三しょうぞう、宮本みやもと和子かずこ、川口かわぐち裕司ゆうじ、田中たなか義登よしと、阪井さかい智さとし晴はれ、井上いのうえ善よし策さく、飯村いいむら孝夫たかお、岡田おかだ有弘ありひろ、広瀬ひろせ恭子きょうこ、鈴木すずき誠まこと、菊池きくち美樹子みきこ、中山なかやま雅江まさえ、古賀こが和子かずこ、大森おおもり園子そのこ、安居あんきょ史し恵子けいこ、移川うつしかわ澄きよし也、藤原ふじわら俊輔しゅんすけ、友とも竹ちく正則せいそく 、楠瀬くすのせ一途いっと、鈴木すずき康夫やすお、井上いのうえ庸子ようこ、仁科にしな岡おか彦、捻ねじ金きむ正雄まさお、松山まつやま郁雄いくお、砂原すなはら美智子みちこ、馬庭まにわ悟さとる、中沢なかざわ桂かつら、原田はらだ茂生しげお、古沢ふるさわ泉いずみ、坂本さかもと佳寿子かずこ、大槻おおつき義昭よしあき、大蔵おおくら坦ひろし子こなどが務つとめている。

1977年ねん（昭和しょうわ52年ねん）大賀おおが寛ひろしが日本にっぽんオペラ協会きょうかい総そう監督かんとく就任しゅうにん。

活動かつどうとして特筆とくひつすべきなのは、三木みき稔みのる『春琴しゅんきん抄しょう』、團だん伊玖磨いくま『夕鶴ゆうづる』、清水しみず脩おさむ『修禅寺しゅぜんじ物語ものがたり』を繰くり返かえし上演じょうえんし、日本にっぽんオペラの代表だいひょう作品さくひんとして定着ていちゃくさせたことが挙あげられる。なかでも『春琴しゅんきん抄しょう』は初演しょえん（1975年ねん（昭和しょうわ50年ねん）11月がつ）も日本にっぽんオペラ協会きょうかいであり、1976年度ねんど（昭和しょうわ51年度ねんど）第だい31回かい芸術げいじゅつ祭さい主催しゅさい公演こうえんにもなっている。また、水野みずの修おさむ孝こう『天守てんしゅ物語ものがたり』も日本にっぽんオペラ協会きょうかいが初演しょえん（1979年ねん（昭和しょうわ54年ねん）3月がつ）である。

1981年ねん（昭和しょうわ56年ねん）4月がつ1日にち、下八しもはっ川がわ共ども祐ゆうが設立せつりつした財団ざいだん法人ほうじん日本にっぽんオペラ振興しんこう会かいに事業じぎょうを委譲いじょう。「日本にっぽんオペラ協会きょうかい」をオペラ公演こうえん事業じぎょう部門ぶもんにおける日本にっぽんオペラ部門ぶもんの名称めいしょうとし、団体だんたいは消滅しょうめつする。

沿革えんかく 日本にっぽんオペラ振興しんこう会かい（法人ほうじん化か以降いこう）

「高額こうがくな経費けいひのかかるオペラ公演こうえんを経済けいざい的てきに安定あんていさせよう」と下した八川はちかわ共ども祐ゆうが1981年ねん（昭和しょうわ56年ねん）3月がつ27日にち財団ざいだん法人ほうじん日本にっぽんオペラ振興しんこう会かいを設立せつりつ。同年どうねん4月がつ1日にち、藤原ふじわら歌劇かげき団だんと日本にっぽんオペラ協会きょうかいから事業じぎょうの委譲いじょうを受うけ、事業じぎょう開始かいし。

2012年ねん（平成へいせい24年ねん）4月がつ1日にち、内閣ないかく府ふ認定にんていにより公益こうえき財団ざいだん法人ほうじんに移行いこう。

目的もくてき及および事業じぎょう

この法人ほうじんはオペラ及および声楽せいがく全般ぜんぱんにわたる公演こうえん活動かつどう等とうを行おこなうとともに、歌手かしゅおよびスタッフを育成いくせいして、オペラ及および声楽せいがく全般ぜんぱんを主体しゅたいとする音楽おんがく芸術げいじゅつの普及ふきゅう・振興しんこうをめざし、もって我わが国くに芸術げいじゅつ文化ぶんかの発展はってんに寄与きよすることを目的もくてきとし、その目的もくてきを達成たっせいするため、次つぎの事業じぎょうを行おこなう。

オペラ及および声楽せいがくを主体しゅたいとする音楽おんがく芸術げいじゅつの普及ふきゅう向上こうじょうに関かんする事業じぎょう

(1) オペラ及および音楽おんがく会かいの開催かいさい

(2) オペラ歌手かしゅ、声楽せいがく家か、スタッフ、合唱がっしょう団だんの育成いくせい

(3) オペラ及および声楽せいがく全般ぜんぱんの普及ふきゅう

２ その他たこの法人ほうじんの目的もくてきを達成たっせいするために必要ひつような事業じぎょう

３ 前まえ２項こうの事業じぎょうは、本邦ほんぽう及および海外かいがいにおいて行おこなうものとする。

役員やくいん

• 理事りじ長ちょう 佐竹さたけ康やすし峰ほう（株式会社かぶしきがいしゃ東京とうきょうスター銀行ぎんこう元もと取締役とりしまりやく会長かいちょう）
• 常務じょうむ理事りじ 折おり江こう忠ただし道どう（藤原ふじわら歌劇かげき団だん総そう監督かんとく 昭和音楽大学しょうわおんがくだいがく特とく任にん教授きょうじゅ）
• 常務じょうむ理事りじ 郡こおり愛子あいこ（声楽せいがく家か 日本にっぽんオペラ協会きょうかい総そう監督かんとく）
• 常務じょうむ理事りじ 下か八川はちかわ共ども祐ゆう（学校がっこう法人ほうじん東成ひがしなり学園がくえん理事りじ長ちょう）
• 常務じょうむ理事りじ 大石おおいし修治しゅうじ（公益こうえき財団ざいだん法人ほうじん神奈川かながわフィルハーモニー管弦楽かんげんがく団だん元もと専務せんむ理事りじ）

※2019年ねん（令れい和わ元年がんねん）6月がつ25日にち現在げんざい。その他たの役員やくいんについては外部がいぶリンクを参照さんしょうのこと。

沿革えんかく 藤原ふじわら歌劇かげき団だん（法人ほうじん化か以降いこう・洋楽ようがくオペラ部門ぶもん）

1981年ねん（昭和しょうわ56年ねん）4月がつ以降いこうも引ひき続つづき1984年ねん（昭和しょうわ59年ねん）まで下した八川はちかわ共ども祐ゆうが製作せいさくを担当たんとう。1985年ねん（昭和しょうわ60年ねん）に総そう監督かんとくに五十嵐いがらし喜芳きよしが就任しゅうにん。外来がいらいアーティストを積極せっきょく的てきに招聘しょうへいする方針ほうしんをとった。1986年ねん（昭和しょうわ61年ねん）ヴェルディ『仮面かめん舞踏ぶとう会かい』で初はじめて本格ほんかく的てきな字幕じまく、以後いご急速きゅうそくに定着ていちゃくした。

1993年ねん（平成へいせい5年ねん）10月がつからは粟國あぐに安彦やすひこの息子むすこである粟國あぐに淳あつしが演出えんしゅつ助手じょしゅに加くわわり、1997年ねん（平成へいせい9年ねん）ドニゼッティ『愛あいの妙薬みょうやく』で演出えんしゅつ家かデビュー。現在げんざいも粟國あぐに淳じゅんが新しん演出えんしゅつを含ふくむ多おおくの演出えんしゅつを手掛てがけている。

1999年ねん（平成へいせい11年ねん）五十嵐いがらし喜芳きよしの新しん国立こくりつ劇場げきじょう芸術げいじゅつ監督かんとく就任しゅうにんに伴ともない、日本にっぽんオペラ振興しんこう会かい常任じょうにん理事りじの下した八川はちかわ共ども祐ゆうが制作せいさくに復帰ふっき。2003年ねん（平成へいせい15年ねん）9月がつより、バス歌手かしゅである岡山おかやま廣幸ひろゆきが公演こうえん監督かんとくに就任しゅうにん。2014年ねん（平成へいせい26年ねん）からは岡山おかやまが総そう監督かんとくに就任しゅうにん。2015年ねん（平成へいせい17年ねん）4月がつよりバリトン歌手かしゅの折おり江こう忠ただし道どうが新しん公演こうえん監督かんとくに就任しゅうにん、2016年ねん（平成へいせい28年ねん）に総そう監督かんとくに就任しゅうにんした。

1981年ねん（昭和しょうわ56年ねん）の法人ほうじん化か以降いこう、2018年ねん（平成へいせい30年ねん）12月がつまでの公演こうえん回数かいすうは238回かいにのぼる。積極せっきょく的てきな外来がいらいアーティストの招聘しょうへいや、新しん演出えんしゅつ、イタリアオペラを中心ちゅうしんとしたプログラム構成こうせいは2020年ねん（令れい和わ2年ねん）現在げんざいも継続けいぞくしている。

藤原ふじわら歌劇かげき団だん団員だんいん

※元もと団員だんいん含ふくむ。現げん団員だんいんは外部がいぶリンクから参照さんしょう可能かのうである。

• 藤原ふじわら義江よしえ
• 青山あおやま圭けい男おとこ
• 伊藤いとう和広かずひろ
• 上本うえほん訓くん久ひさし
• 大谷おおや洌子きよこ
• 大貫おおぬき裕子ゆうこ
• 小笠原おがさわら一規かずのり
• 岡山おかやま廣幸ひろゆき
• 折おり江こう忠ただし道どう
• 河村かわむら彩あや
• 北村きたむら協きょう一いち
• 草笛くさぶえ美子よしこ
• 小嶋こじま健二けんじ
• 佐藤さとう美枝子みえこ
• 佐野さの成宏しげひろ
• 下八しもはっ川がわ圭けい祐ゆう
• 砂川すなかわ涼子りょうこ
• 関せき種子たね
• 高波たかなみ礼子あやこ
• 塚田つかだ京子きょうこ
• ロベルト・ディ・カンディド
• 長門ながと美保みほ
• 中村なかむら淑子としこ
• 波岡なみおか惣そう一郎いちろう
• 南條なんじょう年みのる章あきら
• 野田のだヒロ子ひろこ
• 林はやし康子やすこ
• 堀内ほりうち康雄やすお
• 三宅みやけ春恵はるえ
• 宮本みやもと良平りょうへい
• 村上むらかみ敏明としあき
• 諸田もろた広美ひろみ
• 由利ゆりあけみ
• 葭田よしだ晃あきら
• 和わ下田しもだ大典たいてん
• オクサナ・ステパニュク

沿革えんかく 日本にっぽんオペラ協会きょうかい（法人ほうじん化か以降いこう・日本にっぽんオペラ部門ぶもん）

1981年ねん（昭和しょうわ56年ねん）4月がつ以降いこうも引ひき続つづき大賀おおが寛ひろしが総そう監督かんとくを務つとめる。1984年ねん（昭和しょうわ59年ねん）第だい39回かい文化庁ぶんかちょう芸術げいじゅつ祭さい主催しゅさい・原はら嘉壽子かずこ『祝いわい歌かが流ながれる夜よるに』公演こうえん。1988年ねん（昭和しょうわ63年ねん）10月がつには、文化庁ぶんかちょう派遣はけんとしてポーランド“ワルシャワの秋あき”音楽おんがく祭さいに石井いしい歓『袈裟けさと盛遠もりとお』で参加さんかし、初はつの海外かいがい公演こうえんで成功せいこうを収おさめている。また、1995年ねん（平成へいせい7年ねん）第だい50回かい記念きねん文化庁ぶんかちょう芸術げいじゅつ祭さい主催しゅさい・一柳いちりゅう慧とし『モモ』の制作せいさくを担当たんとうしている。

2012年度ねんど（平成へいせい24年度ねんど）は岩田いわた達いたる宗そう新しん演出えんしゅつの『天守てんしゅ物語ものがたり』、2013年度ねんど（平成へいせい25年度ねんど）は荒井あらい間あいだ佐登さと新しん演出えんしゅつの『春琴しゅんきん抄しょう』、2015年度ねんど（平成へいせい27年度ねんど）は三浦みうら安浩やすひろ新しん演出えんしゅつの『袈裟けさと盛遠もりとお』など、これまで日本にっぽんオペラ協会きょうかいが手掛てがけて定着ていちゃくさせてきた日本にっぽんオペラのレパートリー作品さくひんを、新しん演出えんしゅつにより上演じょうえんする試こころみを継続けいぞくして実施じっししている。

2016年ねん（平成へいせい28年ねん）4月がつより郡こおり愛子あいこが日本にっぽんオペラ協会きょうかい総そう監督かんとく補ほを務つとめ、2017年ねん（平成へいせい29年ねん）4月がつより郡こおり愛子あいこが日本にっぽんオペラ協会きょうかい総そう監督かんとく就任しゅうにん。同年どうねん7月がつ31日にち、元もと総そう監督かんとくの大賀おおが寛ひろしが死去しきょ。

1981年ねん（昭和しょうわ56年ねん）の法人ほうじん化か以降いこう、2018年ねん（平成へいせい30年ねん）3月がつまでの公演こうえん回数かいすうは82回かいにのぼる。2020年ねん（令れい和わ2年ねん）現在げんざいも“日本にっぽんの伝統でんとう文化ぶんかに根ねざしたオペラの創造そうぞうと普及ふきゅう”に努つとめている。

日本にっぽんオペラ協会きょうかい会員かいいん

※元もと団員だんいんの一部いちぶについては上記じょうきの「沿革えんかく 日本にっぽんオペラ協会きょうかい（任意にんい団体だんたい）」を参照さんしょうのこと。現げん団員だんいんは外部がいぶリンクから参照さんしょう可能かのうである。

受賞じゅしょう歴れき

• 1984年ねん（昭和しょうわ59年ねん）第だい35回かい芸術げいじゅつ選奨せんしょう文部もんぶ大臣だいじん賞しょう・音楽おんがく部門ぶもん：財団ざいだん法人ほうじん日本にっぽんオペラ振興しんこう会かい
• 1985年ねん（昭和しょうわ56年ねん）第だい13回かいジロー・オペラ賞しょう特別とくべつ賞しょう：日本にっぽんオペラ協会きょうかい
• 1986年ねん（昭和しょうわ57年ねん）第だい16回かいモービル音楽おんがく賞しょう・洋楽ようがく部門ぶもん：藤原ふじわら歌劇かげき団だん
• 2000年ねん（平成へいせい12年ねん）第だい9回かい三菱みつびし信託しんたく音楽おんがく賞しょう受賞じゅしょう：藤原ふじわら歌劇かげき団だん公演こうえん『マクベス』
• 2015年ねん（平成へいせい27年ねん）第だい13回かい三菱みつびしUFJ信託しんたく音楽おんがく賞しょう 奨励しょうれい賞しょう受賞じゅしょう：藤原ふじわら歌劇かげき団だん共同きょうどう制作せいさく公演こうえん『ランスへの旅たび』

参考さんこう文献ぶんけん

• 藤原ふじわら義江よしえ 『藤原ふじわら義江よしえ－流転るてん七なな十じゅう五ご年ねん オペラと恋こいの半生はんせい』 日本にっぽん図書としょセンター、1998年ねん。 (ISBN 4-82054-318-0)  : 自伝じでん的てきエッセイ。『流転るてん七なな十じゅう五ご年ねん』として1974年ねん出版しゅっぱんされたものの改題かいだいで、付記ふきとして年譜ねんぷあり。
• 斎藤さいとう憐 『ピンカートンの息子むすこたち』 岩波書店いわなみしょてん 、2001年ねん。(ISBN 4-00-001925-2)
• 増井ますい敬二けいじ（著ちょ）昭和音楽大学しょうわおんがくだいがくオペラ研究所けんきゅうじょ（編へん） 『日本にっぽんオペラ史し－1952』 水曜すいよう社しゃ、2003年ねん。 (ISBN 4-88065-114-1)
• 進藤しんどう美希みき『日本にっぽんにおけるプロフェッショナルなオペラ 団体だんたいのマーケティングの研究けんきゅう』Japan Marketing Academy Conference Proceedings vol.7（2018年ねん）

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