曻地三郎さぶろう

曻地 三郎さぶろう（しょうち さぶろう、1906年ねん（明治めいじ39年ねん）8月がつ16日にち - 2013年ねん（平成へいせい25年ねん）11月27日にち、旧姓きゅうせい：山本やまもと）は、日本にっぽんの教育きょういく者しゃ、教育きょういく学者がくしゃ。教育きょういく学がく・心理しんり学がく・精神せいしん医学いがくが専せん門もん。日本にっぽん初はつの知的ちてき障害しょうがい児じ通園つうえん施設しせつしいのみ学園がくえんを設立せつりつ、運営うんえいした。

福岡教育大学ふくおかきょういくだいがく教育きょういく学部がくぶ教授きょうじゅ、韓国かんこく社会しゃかい事業じぎょう大学だいがく（現げん大邱たいきゅう大だい学校がっこう）教授きょうじゅ・大学院だいがくいん長ちょう、社会しゃかい福祉ふくし法人ほうじんしいのみ学園がくえん理事りじ長ちょう兼けん園長えんちょうを歴任れきにん。関西大学かんさいだいがく法学ほうがく士し、広島ひろしま文理ぶんり科か大学だいがく文学ぶんがく博士はかせ、九州大学きゅうしゅうだいがく医学いがく博士はかせ。福岡教育大学ふくおかきょういくだいがく名誉めいよ教授きょうじゅ、韓国かんこく・建たて陽よう大だい学校がっこう名誉めいよ教授きょうじゅ、中国ちゅうごく・長春ちょうしゅん大学だいがく名誉めいよ教授きょうじゅ、上海しゃんはい・華はな東ひがし師範しはん大学だいがく名誉めいよ教授きょうじゅ、モスクワ心理しんり教育きょういく大学だいがく名誉めいよ教授きょうじゅ。大韓民国だいかんみんこく国民こくみん勲章くんしょう受章じゅしょう、ペスタロッチー教育きょういく賞しょう受賞じゅしょう。吉川よしかわ英治えいじ文化ぶんか賞しょう受賞じゅしょう。朝日あさひ社会しゃかい福祉ふくし賞しょう受賞じゅしょう。正せい四よん位い。

経歴けいれき

1906年ねん（明治めいじ39年ねん）、北海道ほっかいどう釧路くしろ市しにて山本やまもと長八ちょうはち・かよの次男じなん（9人にん兄弟きょうだい）として生うまれる。父ちち・長八ちょうはちは山口やまぐち県けん熊毛くまげ郡ぐん上関うわせき村むら（現げん・上関うわせき町まち）祝島いわいじま出身しゅっしんで、大日本帝国だいにっぽんていこく陸軍りくぐん旭川あさひかわ27連隊れんたい中隊ちゅうたい長ちょうなどを務つとめた軍人ぐんじん。母はは・かよは広島ひろしま県けん安佐あさ郡ぐん長束ながつか村むら（現げん・広島ひろしま市し安佐南あさみなみ区く）出身しゅっしん。

1913年ねん（大正たいしょう2年ねん）、温あたたかい土地とちで子育こそだてをしたいという思おもいから父ちちが軍隊ぐんたいを辞やめ、三郎さぶろうが6歳さいのとき一家いっかで、父ちちの郷里きょうり・山口やまぐち県けん祝島いわいしまに転居てんきょ。山口やまぐち県けん熊毛くまげ郡ぐん上関うわせき村立そんりつ祝島いわいしま尋常じんじょう小学校しょうがっこう1年ねんへ入学にゅうがくし、一いち年ねんを過すごす。

1914年ねん（大正たいしょう3年ねん）、広島ひろしまの佐竹さたけ製作所せいさくしょ（現げん・サタケ）を経営けいえいする家いえに嫁とついだ伯母おばを頼たより、一家いっかで広島ひろしま県けん賀茂かも郡ぐん寺西てらにし村むら（現げん・東広島ひがしひろしま市し西条町寺家さいじょうちょうじけ）に転居てんきょ。父ちちは佐竹さたけ製作所せいさくしょに勤務きんむ。兄あにとともに賀茂かも郡ぐん寺西てらにし村立そんりつ寺西てらにし尋常じんじょう高等こうとう小学校しょうがっこう（現げん・東広島ひがしひろしま市立しりつ寺西てらにし小学校しょうがっこう）に転入てんにゅうする。小学校しょうがっこうでは学力がくりょく優秀ゆうしゅうの証書しょうしょを得える。

1920年ねん（大正たいしょう9年ねん）、旧制きゅうせい山口やまぐち県けん岩国いわくに中学校ちゅうがっこう（現げん・山口やまぐち県立けんりつ岩国いわくに高等こうとう学校がっこう）に入学にゅうがく。幼少ようしょう時じに牛乳ぎゅうにゅうを飲のんだ際さいに中毒ちゅうどくとなり以後いご身体しんたい虚弱きょじゃくで、父ちちが軍人ぐんじんだったため優先ゆうせん入学にゅうがくだった広島ひろしま陸軍りくぐん幼年ようねん学校がっこうにも1次じの身体しんたい検査けんさで落おちる。旧制きゅうせい広島ひろしま第だい一いち中学校ちゅうがっこう（現げん・広島ひろしま県立けんりつ広島ひろしま国泰寺こくたいじ高等こうとう学校がっこう）に落おちる。

1922年ねん（大正たいしょう11年ねん）、広島ひろしま師範しはん学校がっこう（現げん・広島大学ひろしまだいがく）に入学にゅうがく。

1926年ねん（大正たいしょう15年ねん）、広島ひろしま師範しはん学校がっこう卒業そつぎょう後ご、19歳さいから原田はらだ尋常じんじょう高等こうとう小学校しょうがっこう（現げん・安芸あき高田たかだ市し立だて来き原げん小学校しょうがっこう）で教職きょうしょくに就つく。

1928年ねん（昭和しょうわ3年ねん）、広島ひろしま高等こうとう師範しはん学校がっこう専攻せんこう科か（現げん・広島大学ひろしまだいがく大学院だいがくいん）に進学しんがく。心理しんり学がくに興味きょうみを持もつ。弁論べんろん部ぶに所属しょぞく。

1931年ねん（昭和しょうわ6年ねん）、広島ひろしま高等こうとう師範しはん学校がっこう卒業そつぎょう後ご、広島ひろしま文理ぶんり科か大学だいがく助手じょしゅを経へて、主任しゅにん教授きょうじゅの依頼いらいで、11月より大阪おおさかの泉北せんぼく郡ぐん浜寺石津はまでらいしづ尋常じんじょう小学校しょうがっこう（現げん・堺さかい市立しりつ浜寺石津はまでらいしづ小学校しょうがっこう）教員きょういんとなる。大学だいがくに残のこりたいと考かんがえていたため、落おち込こむ。1934年ねん（昭和しょうわ9年ねん）の室戸むろと台風たいふうの際さいには、校舎こうしゃが倒壊とうかいするなどの被害ひがいを受うける中なか、生徒せいとを保護ほごした。

1934年ねん（昭和しょうわ9年ねん）、広島ひろしま高等こうとう師範しはん学校がっこう時代じだいの下宿げしゅくの女将おかみの紹介しょうかいでお見合みあいをし、29歳さいで岩国いわくに市し新港しんこうで造つくり酒屋ざかやや船問屋ふなどんやを営いとなむ家いえの娘むすめだった露子つゆこと結婚けっこん。広島ひろしまの料亭りょうてい・栄助えいすけ楼ろうで挙式きょしき。

1936年ねん（昭和しょうわ11年ねん）、長男ちょうなん・有道ありみちが生うまれる。同年どうねん、小学校しょうがっこう教員きょういんを辞職じしょくし、広島ひろしま文理ぶんり科か大学だいがく心理しんり学科がっかに進学しんがく、教育きょういく心理しんり学がくを学まなぶ。翌よく1937年ねん（昭和しょうわ12年ねん）、長男ちょうなん・有道ありみち、生後せいご11ヶ月かげつのときに、高熱こうねつを出だし脳性のうせい小児しょうに麻痺まひにかかる。

1937年ねん（昭和しょうわ12年ねん）、関西大学かんさいだいがく法学部ほうがくぶを卒業そつぎょう。

1939年ねん（昭和しょうわ14年ねん）、広島ひろしま文理ぶんり科か大学だいがく卒業そつぎょう。岩国いわくに高等こうとう女学校じょがっこう（現げん・山口やまぐち県立けんりつ岩国いわくに高等こうとう学校がっこう）教員きょういんとなる。同時どうじに、妻つま・露ろ子この実家じっかの家業かぎょうに従事じゅうじしながら、長男ちょうなんの治療ちりょうのため九州きゅうしゅう帝国ていこく大学だいがく医学部いがくぶ附属ふぞく病院びょういん（現げん・九州大学きゅうしゅうだいがく病院びょういん）の小児科しょうにかに通かよう。同年どうねん、妻つま・露ろ子この父ちちが死去しきょ。

1940年ねん（昭和しょうわ15年ねん）、福岡ふくおかに転居てんきょし、福岡ふくおか県けん女子じょし師範しはん学校がっこう（現げん・福岡教育大学ふくおかきょういくだいがく）専攻せんこう科か主任しゅにんに着任ちゃくにん。その後ご、改組かいそされた福岡ふくおか第だい一いち師範しはん学校がっこうの教員きょういんも務つとめる。

1944年ねん（昭和しょうわ19年ねん）、長女ちょうじょ・邦子くにこが生うまれる。

1945年ねん（昭和しょうわ20年ねん）福岡ふくおか県けん女子じょし師範しはん学校がっこうの校舎こうしゃが空襲くうしゅうで消失しょうしつし、福岡ふくおか学芸がくげい大学だいがく（現げん・福岡教育大学ふくおかきょういくだいがく）久留くる米べい分校ぶんこう教授きょうじゅ。久留米大学くるめだいがく医学部いがくぶ講師こうし（心理しんり学がく）。

1947年ねん（昭和しょうわ22年ねん）、次男じなん・照彦てるひこが生うまれる。しかし、長男ちょうなん同様どうよう、1歳さいを向むかえる直前ちょくぜんに脳性のうせい小児しょうに麻痺まひとなる。

1948年ねん（昭和しょうわ23年ねん）、妻つま・露ろ子この実家じっか・曻地家かの指定してい相続そうぞく人じんとなり、山本やまもと姓せいより曻地姓せいへ改姓かいせい。

1949年ねん（昭和しょうわ24年ねん）、福岡ふくおか学芸がくげい大学だいがく（現げん・福岡教育大学ふくおかきょういくだいがく）・福岡ふくおか第だい二に師範しはん学校がっこうに着任ちゃくにんする。1951年ねん（昭和しょうわ26年ねん）には、福岡ふくおか学芸がくげい大学だいがく本校ほんこう教授きょうじゅに。

1952年ねん（昭和しょうわ27年ねん）、九州大学きゅうしゅうだいがく医学部いがくぶへ内地ないち留学りゅうがく。専修せんしゅう科かを修了しゅうりょうし、精神せいしん医学いがくを学まなぶ。

1954年ねん（昭和しょうわ29年ねん）、郊外こうがいに家いえのとなりに、1000坪つぼを購入こうにゅうし、妻つまの実家じっかの造つくり酒屋ざかやなどを売却ばいきゃくした金かねで養護ようご学校がっこう「しいのみ学園がくえん」を設立せつりつ。障害しょうがい児じ教育きょういくに挺身ていしんするが、2年ねん後ごに違法いほう行為こういがあったとして認可にんか取消とりけし処分しょぶんを受うける。当時とうじはまだ学校がっこう教育きょういく法ほうに基もとづく養護ようご学校がっこう（現在げんざいの特別とくべつ支援しえん学校がっこう）制度せいどが整備せいびされていなかった時代じだいであっただけに、日本にっぽん初はつの障害しょうがい児じのための教育きょういく施設しせつとして注目ちゅうもくを集あつめた。長男ちょうなん・有道ありみちは、校こう務つとむ員いんとして働はたらいていたが、1960年ねん（昭和しょうわ35年ねん）に掘ほりごたつに落おちて大だいやけどを負おって以来いらい寝ねたきりとなってしまった。

1956年ねん（昭和しょうわ31年ねん）、九州大学きゅうしゅうだいがくから医学いがく博士はかせの学位がくいを取得しゅとく（第だい3378号ごう）。1874年ねん（明治めいじ7年ねん）からの100年間ねんかんで、森もり鷗外に続つづき2人にん目めの医学いがく博士はかせと文学ぶんがく博士はかせの両りょう学位がくいを有ゆうする者ものとなる。同年どうねん、広島ひろしま文理ぶんり科か大学だいがくからペスタロッチ賞しょうを授与じゅよされる。

1970年ねん（昭和しょうわ45年ねん）福岡教育大学ふくおかきょういくだいがくを定年ていねん退職たいしょくし、韓国かんこく社会しゃかい事業じぎょう大学だいがく（現げん大邱たいきゅう大だい学校がっこう）教授きょうじゅ・大学院だいがくいん長ちょうに就任しゅうにん。

1976年ねん（昭和しょうわ51年ねん）、70歳さいのとき、やけどのため寝ねたきりだった長男ちょうなん・有道ありみちが39歳さいで他界たかい。

1978年ねん（昭和しょうわ53年ねん）、翌年よくねん4月がつの養護ようご学校がっこう義務ぎむ教育きょういく制せいにともない、社会しゃかい福祉ふくし法人ほうじんしいのみ学園がくえんに改組かいそ。同どう理事りじ長ちょう兼けん園長えんちょうに就任しゅうにん。なお同どう園えんは現在げんざい、養子ようしである曻地勝人まさと元もと福岡教育大学ふくおかきょういくだいがく障害しょうがい児じ教育きょういく講座こうざ教授きょうじゅが理事りじ長ちょうを務つとめる。

1980年ねん（昭和しょうわ55年ねん）、長年ながねんにわたり、夫妻ふさい協力きょうりょくして心身しんしん障害しょうがい児じ教育きょういくに挺身ていしんし、｢早期そうき発見はっけん｣｢早期そうき教育きょういく｣にすぐれた成果せいかをあげているとして、妻つま・露ろ子ことともに吉川よしかわ英治えいじ文化ぶんか賞しょうを受賞じゅしょう。

1996年ねん（平成へいせい8年ねん）、20年間ねんかん看病かんびょうをしていたパーキンソン病びょうの妻つま・露ろ子こが86歳さいで他界たかい。

2002年ねん（平成へいせい14年ねん）、麻痺まひが進すすんで45歳さいから寝ねたきりだったに次男じなん・照彦てるひこが2002年ねん（平成へいせい14年ねん）55歳さいで他界たかい。同年どうねん、韓国かんこく・大邱たいきゅう大だい学校がっこうに曻地奨学しょうがく基金ききんを寄贈きぞう。読売新聞社よみうりしんぶんしゃ主催しゅさいニューエルダーシチズン大賞たいしょう受賞じゅしょう。

2003年ねん（平成へいせい15年ねん）春はる、長女ちょうじょ・邦子くにこが58歳さいで他界たかい。邦子くにこは広島大学ひろしまだいがく教育きょういく学部がくぶ卒業そつぎょう後ご、しいのみ学園がくえんで言語げんご治療ちりょうに従事じゅうじしていた。

2004年ねん（平成へいせい16年ねん）中国ちゅうごく長春ちょうしゅん市しの解放かいほう大路おおじ小学校しょうがっこうと共同きょうどうして、障害しょうがい児じ教育きょういくのための「しいのみクラス」を同どう小学校しょうがっこう内ないに設置せっち。

2005年ねん（平成へいせい17年ねん）、数かぞえの100歳さいを期きして、世界せかい一周いっしゅう講演こうえん旅行りょこうを始はじめ、以後いご毎年まいとし続つづけている。この年としはアメリカ・イギリスをはじめ9カ国かこくを訪問ほうもん、アメリカ・コロンビア大学ころんびあだいがく、イギリス・ケンブリッジ大学けんぶりっじだいがく、ドイツ・ハイデルベルク大学だいがくなどで講演こうえん。

2006年ねん（平成へいせい18年ねん）は、中国ちゅうごく上海しゃんはい・華はな東ひがし師範しはん大学だいがく、アメリカ・ハーバード大学だいがく、フランス・ユネスコ、シンガポール日本人にっぽんじん学校がっこう、香港ほんこん・創価そうか幼稚園ようちえんなどを訪問ほうもん、講演こうえん。

2007年ねん（平成へいせい19年ねん）には、広島大学ひろしまだいがくからペスタロッチー教育きょういく賞しょうを受賞じゅしょう。ハワイ大学はわいだいがく・附属ふぞく幼稚園ようちえん、ブラジル・公文こうぶん教育きょういく研究けんきゅう会かい、ロシア・モスクワ心理しんり教育きょういく大学だいがく、中国ちゅうごく・長春ちょうしゅん大学だいがくなどで講演こうえん。映画えいが「しいのみ学園がくえん」中国ちゅうごく語ご吹ふき替かえ版ばん封切ふうきり試写ししゃ会かい開催かいさい（宮本みやもと雄二ゆうじ中国ちゅうごく大使たいし挨拶あいさつ）。

2008年ねん（平成へいせい20年ねん）、2月がつに台北たいぺいを訪問ほうもん、台湾たいわんSGI、国立こくりつ台湾たいわん師範しはん大学だいがくで講演こうえん。8月がつ4日にちから9月12日にちまでは、国連こくれん本部ほんぶ、カナダ、ブラジル・日本人にっぽんじん会かい、サンパウロ大学だいがく、アフリカ・セネガル文部省もんぶしょう、ドイツ・ベルリン大学だいがく、フィンランド・教育きょういく省しょう、スウェーデン、トルコなど連続れんぞく4年ねん世界せかい一周いっしゅう講演こうえん旅行りょこう。

2010年ねん（平成へいせい22年ねん）5月3日にち、韓国かんこく政府せいふより国民こくみん勲章くんしょうを受章じゅしょう。同年どうねん、福岡ふくおか県けん後期こうき高齢こうれい者しゃ医療いりょう広域こういき連合れんごうから「健康けんこう長寿ちょうじゅマイスター」に任命にんめいされている。

2011年ねん（平成へいせい23年ねん）11月28日にち、本人ほんにんの反対はんたいを押おし切きって出だされたしいのみ学園がくえん理事りじ長ちょうの申立もうしたてにより、福岡ふくおか高等こうとう裁判所さいばんしょから保ほ佐さ開始かいし決定けっていがされ、2012年ねん（平成へいせい24年ねん）2月がつしいのみ学園がくえん理事りじ及および園長えんちょうから退任たいにん。8月がつ16日にち、「公共こうきょう交通こうつう機関きかんを利用りようして世界せかい一周いっしゅうをした最さい高齢こうれい者しゃ」としてギネス世界せかい記録きろくに認定にんていされた。同年どうねん11月がつ28日にち、ベストドレッサー賞しょう2012・特別とくべつ賞しょうを受賞じゅしょう。

2013年ねん（平成へいせい25年ねん）7月がつ養女ようじょにより福岡ふくおか家庭かてい裁判所さいばんしょに対たいし、保ほ佐さの審判しんぱんの取消とりけし申立もうしたてが出だされた。同年どうねん7月がつから8月がつにかけて肺炎はいえんのため入院にゅういんするも回復かいふく。同年どうねん11月がつ5日にちに関西学院大学かんせいがくいんだいがく東京とうきょう丸まるの内うち講座こうざで講演こうえんを行おこない、11月10日にちにはみやま市し健康けんこう福祉ふくしフェスタで講演こうえん、11月14日にちにも久留米くるめ市し内うちで久留米くるめ市し老人ろうじんクラブ福祉ふくし大会たいかい健康けんこう長寿ちょうじゅ講演こうえん会かいでの講演こうえんを行おこなったが、同月どうげつ27日にち未明みめいに福岡ふくおか市し南みなみ区く井尻いじりの自宅じたくで体調たいちょう不良ふりょうを訴うったえて福岡ふくおか市内しないの病院びょういんに入院にゅういん、同日どうじつ午後ごごに心筋梗塞しんきんこうそく・心不全しんふぜんのため死去しきょした。107歳さい没ぼつ。新しん老人ろうじんの会かいの活動かつどうなどで親交しんこうのあった日野ひの原はら重明しげあき聖路加国際病院せいるかこくさいびょういん理事りじ長ちょうは、「本当ほんとうに残念ざんねんだ。歴史れきしに残のこる、素晴すばらしい生涯しょうがいだったと思おもう。」などと述のべ、その死しを惜おしんだ。

テレビ出演しゅつえん

その精力せいりょく的てきな活動かつどうが地元じもと福岡ふくおかはもちろんのこと、他たの地域ちいきでもマスコミに積極せっきょく的てきに取とり上あげられるようになる。

NHK『百ひゃく歳さいバンザイ!』では、2007年ねん（平成へいせい19年ねん）3月がつ10日とおか（当時とうじ100歳さい）の放送ほうそうで紹介しょうかいされた。2008年ねん9月がつ15日にち放送ほうそうの敬老けいろうの日ひに放送ほうそうされた「スペシャル・人生じんせいはチャレンジだ!」の収録しゅうろく日びは、ドイツ・ベルリン大学だいがくで講演こうえんを行おこなった直後ちょくごのことだったため、テレビ電話でんわでの参加さんかとなったが、その精力せいりょく的てきな活動かつどうは東京とうきょうのスタジオに集あつまった出演しゅつえん者しゃたちを驚おどろかせた。

2009年ねん（平成へいせい21年ねん）5月3日にち放送ほうそう『生命せいめいの謎なぞを探さぐる旅たびスペシャル”ここまでわかった!長生ながいきの秘密ひみつと真実しんじつ”』（日本にほんテレビ、製作せいさく著作ちょさく：中京ちゅうきょうテレビ）でスーパー老人ろうじんとして紹介しょうかいされた。長生ながいきの秘訣ひけつを「小食しょうしょく」と語かたり、「一口ひとくちで30回かい噛かむ」を実践じっせんしている。

著書ちょしょ

• 『Parent and Child Toymaking Class』三さん才さい児じ教育きょういく学会がっかい、2003年ねん
• 『曻地式しき手作てづくりおもちゃ・親子おやこ愛情あいじょう教室きょうしつ』三さん才さい児じ教育きょういく学会がっかい、2003年ねん
• 『禍わざわいを転てんじ福ぶくと為なす』西日本新聞社にしにっぽんしんぶんしゃ、2004年ねん
• 『ただいま100歳さい』致知出版しゅっぱん社しゃ、2005年ねん
• 『100歳さい先生せんせいの「生いきる力ちから」を伝つたえる幼児ようじ教育きょういく』生活せいかつ人じん新書しんしょ、2006年ねん
• 『102歳児さいじ』山本やまもとKATI出版しゅっぱん、2008年ねん
• 『106歳さいを越こえて、私わたしがいま伝つたえたいこと』こう書房しょぼう、2012年ねん、ISBN 978-4-7696-1077-9

論文ろんぶん

• 「吃音きつおん児じの心理しんり」 『応用おうよう心理しんり』 第だい2巻かん 4号ごう 1932
• 「児童じどうの家庭かてい職業しょくぎょう意識いしきの調査ちょうさ」 『応用おうよう心理しんり研究けんきゅう』 第だい1巻かん 3号ごう 1933
• 「修身しゅうしん科か及および国語こくご科かの学習がくしゅう心理しんり学がく的てき研究けんきゅう」 大阪おおさか府ふ教育きょういく会かい 1933
• 「基本きほん的てき欲求よっきゅうとその検査けんさ法ほう」 『古賀こが先生せんせい還暦かんれき記念きねん心こころ理学りがく論ろん文集ぶんしゅう』 広島ひろしま文理ぶんり科か大学だいがく心理しんり学がく教室きょうしつ 1952
• 「歯牙しが年齢ねんれいと身体しんたい及および精神せいしん発達はったつの相関そうかん的てき研究けんきゅう」 『九州きゅうしゅう神経しんけい精神せいしん医学いがく』 1953
• 「劣等れっとう感かんの心理しんり」 『現代げんだい教育きょういく心理しんり学がく大系たいけい 11. 適応てきおう理論りろん』 中山なかやま書店しょてん 1957
• 「脳性のうせい小児しょうにマヒ児じの知能ちのう発達はったつについての逐年ちくねん的てき研究けんきゅう」 『福岡ふくおか学芸がくげい大学だいがく研究けんきゅう紀要きよう』 1959
• 「脳性のうせい小児しょうにマヒ児じの障害しょうがい重じゅう積せき深化しんか過程かていについての研究けんきゅう」 『福岡ふくおか学芸がくげい大学だいがく研究けんきゅう紀要きよう』 1962
• 「Non-directive group play therapy の治療ちりょう過程かていについての研究けんきゅう」 『福岡ふくおか学芸がくげい大学だいがく研究けんきゅう紀要きよう』 1965
• 「在宅ざいたく障害しょうがい児じの社会しゃかい病理びょうり学がく的てき研究けんきゅう」 『中村学園大学なかむらがくえんだいがく研究けんきゅう紀要きよう』 1971
• 「しいのみ学園がくえんの40年ねん」 『社会しゃかい福祉ふくし研究けんきゅう』 1970
• 「幼児ようじ用ようブロック・フィリング知能ちのう検査けんさの標準ひょうじゅん化かについて」 『中村学園大学なかむらがくえんだいがく研究けんきゅう紀要きよう』 1975

参考さんこう

• 大泉おおいずみ溥 編へん 編へん『日本にっぽん心理しんり学者がくしゃ事典じてん』クレス出版しゅっぱん、2003年ねん、560頁ぺーじ。ISBN 4-87733-171-9。 

関連かんれん項目こうもく

• 高齢こうれいで死去しきょした著名ちょめい人じん一覧いちらん

外部がいぶリンク

• 公式こうしきブログ/公式こうしきブログ（旧きゅう） - ウェイバックマシン（2019年ねん11月1日にちアーカイブ分ぶん）
• 中国ちゅうごく新聞しんぶん | 生いきて