李り慎まこと

李り慎まこと（りしん、? - 689年ねん）は、中国ちゅうごくの唐とうの太ふと宗そう李り世よ民みんの十じゅう男なん。紀き王おうに立たてられた。

経歴けいれき[編集へんしゅう]

李り世よ民みんと韋貴妃ひの間あいだに生うまれた。貞さだ観かん5年ねん（631年ねん）に申さる王おうに封ふうぜられ、貞さだ観かん7年ねん（633年ねん）に秦しん州しゅう都みやこ督ただしに任にんじられた。貞さだ観かん10年ねん（636年ねん）、紀き王おうに改あらため封ふうされ、実じつ封ふう800戸こを賜たまわった。貞さだ観かん17年ねん（643年ねん）、襄じょう州しゅう刺史ししに任にんじられた。善政ぜんせいで知しられ、太ふとし宗むねもその精勤せいきんを特筆とくひつし、百姓ひゃくしょうがかれを顕彰けんしょうする石碑せきひを立たてた。貞さだ観かん23年ねん（649年ねん）、実じつ封ふう1000戸こを加くわえられた。永えい徽元年がんねん（650年ねん）、左ひだり衛まもる大将軍だいしょうぐんに任にんじられた。永えい徽2年ねん（651年ねん）、荊州都みやこ督ただしとなり、邢州刺史ししに転てんじた。文明ぶんめい元年がんねん（684年ねん）、太子たいし太ふとし師しを加くわえられ、貝かい州しゅう刺史ししに転てんじた。李り慎まことは学問がくもんを好このみ、文章ぶんしょうと歴史れきしに通つうじて、越えつ王おう李り貞さだと並ならび称しょうされ、「紀きの越えつ」と呼よばれた。

垂たれ拱4年ねん（688年ねん）、李り貞さだらが起おこり兵へいして武則たけのり天てん打倒だとうを謀はかったが、李り慎まことはその時機じきではないと同調どうちょうを拒否きょひした。李り貞さだらが敗やぶれた後のち、獄ごくに下くだされて一命いちめいを許ゆるされ、「虺」と氏しを改あらためられた。永昌えいしょう元年がんねん（689年ねん）7月がつ、檻おり車しゃに乗のせられて巴ともえ州しゅうに流ながされる途中とちゅう、蒲かばの州しゅうで亡なくなった。