すなせきしゅう

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すなせきしゅう』(しゃせきしゅう/ させきしゅう)は、鎌倉かまくら時代ときよ後期こうき仮名かめいまじりぶんかれた仏教ぶっきょう説話せつわしゅうじゅうかん説話せつわかずは150前後ぜんこう無住むじゅうみちあかつきごういちえん)が編纂へんさん弘安ひろやす2ねん1279ねん)に起筆きひつどう6ねん1283ねん成立せいりつ。そのえず加筆かひつされ、それぞれの段階だんかいつてほん流布るふ異本いほんおおい。記述きじゅつりょうおお広本ひろほんけいと、すくないりゃくほんけい分類ぶんるいされる。

すなせきしゅう』の名義めいぎは「すなからかねを、いしからたます」ことをいい、世俗せぞくてき事柄ことがらによって仏教ぶっきょう要諦ようたい意味いみであるとわれている。僧侶そうりょ立場たちばから経典きょうてんおお引用いんようしているが、作者さくしゃ博識はくしきであり好奇心こうきしんんでいるため、たんなる説教せっきょう脱化だっかして興味津々きょうみしんしんたる文学ぶんがく作品さくひんとなっている。

日本にっぽん中国ちゅうごくインド諸国しょこく題材だいざいもとめ、霊験れいけんだん高僧こうそうでんから、各地かくち遊歴ゆうれきした無住むじゅう自身じしん見聞けんぶんもといた諸国しょこく事情じじょう庶民しょみん生活せいかつ実態じったい芸能げいのうはなし滑稽こっけいたん笑話しょうわまでじつ多様たよう内容ないようつ。その通俗つうぞく軽妙けいみょうかたくちは、『徒然草つれづれぐさ』をはじめ、後世こうせい狂言きょうげん落語らくご多大ただい影響えいきょうあたえた。

注解ちゅうかい文献ぶんけん[編集へんしゅう]

関連かんれん項目こうもく[編集へんしゅう]