石屋いしやがわ

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石屋いしやがわ
水系すいけい きゅう水系すいけい 石屋いしやがわ
種別しゅべつ きゅう河川かせん
延長えんちょう -- km
平均へいきん流量りゅうりょう -- m³/s
流域りゅういき面積めんせき -- km²
水源すいげん 六甲山ろっこうざん兵庫ひょうごけん
水源すいげん標高ひょうこう -- m
河口かこう合流ごうりゅうさき 大阪おおさかわん兵庫ひょうごけん
流域りゅういき 日本の旗 日本にっぽん
兵庫ひょうごけん神戸こうべ
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石屋いしやがわ(いしやがわ)は、兵庫ひょうごけん神戸こうべ東部とうぶながれるきゅう水系すいけい本流ほんりゅう山麓さんろくから河口かこうまでの距離きょりきわめてみじか急流きゅうりゅうで、ちゅう流域りゅういき天井川てんじょうがわとなっている。なだ東灘ひがしなだ境界きょうかいとなっており、かわ沿いに遊歩道ゆうほどう公園こうえん整備せいびされている。かつて六甲山ろっこうざんからりだされた御影石みかげいし加工かこうする石材せきざいかわ沿いにのきつらねたことから石屋いしやがわづけられた。

地理ちり[編集へんしゅう]

六甲山ろっこうざん標高ひょうこう931mけい坊主山ぼうずやま標高ひょうこう376m)が源流げんりゅううえ流域りゅういき砂防さぼう堰堤えんていがあり急峻きゅうしゅん地形ちけいとなっている。阪急はんきゅう神戸こうべせんよりややみなみくだったあたりで支流しりゅう新田にったがわ合流ごうりゅうする。ちゅう流域りゅういきからしも流域りゅういきりょうきし住宅じゅうたくひろがり、河口かこう付近ふきんには工場こうじょう倉庫そうこおおられる。阪神はんしん石屋いしやがわえきより下流かりゅう川床かわどこまさとなっているためふくぼつすいとなりすいれていることがおおい。

河口かこう対岸たいがんには埋立うめたて立地りっちする神戸製鋼所こうべせいこうしょ神戸こうべ製鉄せいてつしょがある。

歴史れきし[編集へんしゅう]

付近ふきんながれる住吉すみよしがわひとし同様どうよう急流きゅうりゅうであるためふるくから度々どど氾濫はんらん阪神はんしんだい水害すいがいをはじめおおきな水害すいがいをもたらしてきたが流域りゅういきにはいくつかの文化ぶんかてき資産しさんがあり、名作めいさく舞台ぶたいとしてもえがかれている。

石屋いしやがわ隧道すいどう[編集へんしゅう]

大阪おおさか神戸こうべあいだ日本にっぽんで2番目ばんめとなる鉄道てつどう建設けんせつするさい芦屋川あしやがわ住吉すみよしがわ石屋いしやがわの3河川かせん天井川てんじょうがわとなっていたため、かわした鉄道てつどうとおすこととなった。3河川かせんのうち最初さいしょ開削かいさくされたのが石屋いしやがわとお石屋いしやがわ隧道すいどう石屋いしやがわトンネル)である。1871ねん明治めいじ4ねん)7がつ竣工しゅんこうし、1874ねん明治めいじ7ねん)の鉄道てつどう開通かいつう供用きょうよう開始かいしされた[よう出典しゅってん]現在げんざい路線ろせん高架こうかともなてられているため往時おうじ姿すがたはいすることはできないが、この石屋いしやがわ隧道すいどうこそが日本にっぽん最初さいしょ鉄道てつどうようトンネルである。現在げんざいはかつてトンネルのあった場所ばしょにひっそりと記念きねんてられている[1]

火垂ほたるのはか舞台ぶたい[編集へんしゅう]

野坂のさかあきら原作げんさく火垂ほたるのはか』で神戸大こうべだい空襲くうしゅうさいせいふとし節子せつこ兄弟きょうだい空襲くうしゅうなかしてきたかわ石屋いしやがわである。一息ひといきついたせいふとし節子せつこ見渡みわたした野原のはらにぽつりとのこっていた公会堂こうかいどう国道こくどう2ごう石屋いしやがわ交差こうさする地点ちてん御影みかげ公会堂こうかいどうである。現在げんざいのこ御影みかげ公会堂こうかいどう阪神はんしんだい水害すいがい太平洋戦争たいへいようせんそう阪神はんしん淡路あわじ大震災だいしんさいと3つの惨劇さんげきびてきた歴史れきしてき建造けんぞうぶつである。また、兄弟きょうだいははとのわせ場所ばしょにしていた二本松にほんまつはそれらしい立木たちき確認かくにんすることはできないが石屋いしやがわ流域りゅういきには多数たすうまつのこっている。

阪神はんしん淡路あわじ大震災だいしんさい[編集へんしゅう]

阪神はんしん淡路あわじ大震災だいしんさいさい石屋いしやがわ流域りゅういき家屋かおく火災かさい相次あいついだ。消火しょうかのために石屋いしやがわみずをバケツリレーでみだすシーンはくずちた高架こうか高架こうかから落下らっかした阪神はんしん電車でんしゃ車体しゃたいとともに象徴しょうちょうてき映像えいぞうとしてたびたびテレビで放送ほうそうされた。

流域りゅういき自治体じちたい[編集へんしゅう]

流域りゅういき観光かんこうなど[編集へんしゅう]

脚注きゃくちゅう[編集へんしゅう]

  1. ^ 伊藤いとう博康ひろやす鉄道てつどう名所めいしょ辞典じてん東京とうきょうどう出版しゅっぱん、2012ねん12月30にち、210-211ぺーじISBN 978-4-490-10829-3