築地つきじ市場いちば移転いてん問題もんだい

完成かんせいした豊洲とよす市場いちばの建物たてもの

築地つきじ市場いちば移転いてん問題もんだい（つきじしじょういてんもんだい）は、築地つきじ市場いちばの機能きのうを東京とうきょう都と江東こうとう区く豊洲とよすの豊洲とよす市場いちばに移転いてんするにあたって発生はっせいした諸しょ問題もんだいのことである。豊洲とよす問題もんだい、豊洲とよす市場いちば問題もんだいなどと報ほうじられることもある。

概要がいよう

かねてから豊洲とよす市場いちばの土壌どじょう汚染おせん問題もんだいが取とり上あげられる中なか、2016年ねん（平成へいせい28年ねん）8月がつに舛添ますぞえ要一よういち都知事とちじに代かわって就任しゅうにんした小池こいけ百合子ゆりこ都知事とちじは、8月がつ31日にちに豊洲とよす市場いちばの同年どうねん11月がつ7日にちの開場かいじょうを延期えんきすると共ともに、築地つきじ市場いちばの解体かいたい工事こうじも延期えんきすると発表はっぴょう、元もと都知事とちじである石原いしはら慎太郎しんたろうを含ふくめ関係かんけいしたとされる人物じんぶつへの聴取ちょうしゅが行おこなわれた。

同年どうねん9月がつに、豊洲とよす市場いちばにおける土壌どじょう汚染おせん対策たいさく等とうに関かんする専門せんもん家か会議かいぎが設置せっちされ、座長ざちょうに平田ひらた健けん正ただし（元もと和歌山大学わかやまだいがく副ふく学長がくちょう）が、委員いいんに駒井こまい武たけし（東北大学とうほくだいがく工学部こうがくぶ教授きょうじゅ）、内山うちやま巖いわお雄ゆう（医師いし、京都大学きょうとだいがく名誉めいよ教授きょうじゅ）が、オブザーバーに小島こじま敏郎としお（弁護士べんごし、元もと環境省かんきょうしょう地球ちきゅう環境かんきょう審議しんぎ官かん）が、それぞれ就任しゅうにんした。

2017年ねん（平成へいせい29年ねん）3月がつ19日にち、同どう会議かいぎは豊洲とよす市場いちばにつき、科学かがく的てき、法的ほうてきに安全あんぜんであるとの評価ひょうかを行おこなった。

2017年ねん東京とうきょう都議会とぎかい議員ぎいん選挙せんきょが迫せまる同年どうねん6月がつ20日はつかには、小池こいけ都知事とちじが豊洲とよす移転いてん・築地つきじ再さい開発かいはつの方針ほうしんを示しめした。同年どうねん7月がつ2日にちに投開票とうかいひょうされた都議とぎ選せんでは小池こいけ支持しじ勢力せいりょくである都民とみんファーストの会かいが大勝たいしょうし、移転いてん論ろんへの転向てんこうについて信任しんにんが得えられた形かたちとなった。

2018年ねん（平成へいせい30年ねん）9月がつ13日にち、豊洲とよす市場いちば会場かいじょう記念きねん式典しきてんが実施じっしされた。

歴史れきし

築地つきじ市場いちばの問題もんだい点てん

築地つきじ市場いちばは1935年ねん（昭和しょうわ10年ねん）に開場かいじょうして以降いこう、戦後せんごの取引とりひき量りょう増大ぞうだいや輸送ゆそう形態けいたいの転換てんかんで次第しだいに手狭てぜまとなっており、年としを追おうごとに深刻しんこく化かしていた。

• 搬出はんしゅつ入にゅう車両しゃりょうや場内じょうない車両しゃりょう、および歩行ほこう者しゃの動どう線せんが錯綜さくそうすることによる場内じょうない事故じこの危険きけん性せい
• 搬入はんにゅうの大型おおがたトラックの入場にゅうじょう待まちが長時間ちょうじかん化かすることによる交通こうつう安全あんぜん上じょうの問題もんだい、および商品しょうひんの鮮度せんど維持いじの問題もんだい
• 新あらたな設備せつびを設置せっちする場所ばしょがなく、需要じゅようの変化へんかに対応たいおうできない
• 屋根やねのみで壁かべがない開放かいほう型がたの施設しせつが多おおく、商品しょうひんが風雨ふううにさらされたり温度おんど管理かんりが不十分ふじゅうぶんなまま仮かり置おきされる
• 鉄道てつどうによる搬出はんしゅつ入いれを前提ぜんていとした構造こうぞう（東京とうきょう市場いちば駅えき）も、戦後せんごの取引とりひき量りょう増大ぞうだいや自動車じどうしゃ輸送ゆそうへの転換てんかんにより、実態じったいにそぐわない

これに伴ともない、1950年代ねんだい後半こうはん（昭和しょうわ30年代ねんだい）から仲なか卸売おろしうり場じょうの増設ぞうせつや屋上おくじょう駐車ちゅうしゃ場じょうなどといった施設しせつの整備せいびが行おこなわれ、同時どうじに大井おおいに大だい規模きぼ市場いちばを建設けんせつする構想こうそうも上あがった。

都とは1970年代ねんだいから移転いてんを検討けんとうし始はじめるが、市場いちば関係かんけい者しゃの反対はんたいにより実現じつげんせずにいた。1972年ねん（昭和しょうわ47年ねん）、都とは「第だい一いち次じ東京とうきょう都と卸売おろしうり市場いちば整備せいび計画けいかく（以下いか、第だいx次じ計画けいかく）」の中なかで、既設きせつ市場いちばの機能きのう分散ぶんさんを目的もくてきとして大井おおいに市場いちばを建設けんせつする旨むねを表明ひょうめいする。またその後ごの1977年ねん（昭和しょうわ52年ねん）の第だい2次じ計画けいかく、1982年ねん（昭和しょうわ57年ねん）の第だい3次じ計画けいかくにも同様どうようの言及げんきゅうがあり、都とは大井おおい市場いちば建設けんせつによる築地つきじ市場いちばの過密かみつ解消かいしょうを強つよく推進すいしんしたが、水産すいさん業界ぎょうかいは第だい3次じ計画けいかく策定さくていと前後ぜんごして行おこなわれた都との調査ちょうさに対たいして「移転いてん反対はんたい」との統一とういつ見解けんかいを出だし、1985年ねん（昭和しょうわ60年ねん）には築地つきじ本願寺ほんがんじで大井おおい市場いちばへの機能きのう分散ぶんさんに反対はんたいする総そう決起けっき集会しゅうかいが開ひらかれるまでに至いたった。

1986年ねん（昭和しょうわ61年ねん）、都とは東京とうきょう都と首脳しゅのう部ぶ会議かいぎで「築地つきじ市場いちばは移転いてんせず現在地げんざいちで再さい整備せいびを行おこなう」旨むねを決定けっていし、これと前後ぜんごして「築地つきじ市場いちば再さい整備せいび協議きょうぎ会かい（以下いか、協議きょうぎ会かい）」が設置せっちされた。1988年ねん（昭和しょうわ63年ねん）に策定さくていされた「築地つきじ市場いちば再さい整備せいび基本きほん計画けいかく」では、再さい整備せいび後ごの築地つきじ市場いちばは水産すいさん部ぶが1階かい、青果せいか部ぶが2階かい、駐車ちゅうしゃ場じょうは屋上おくじょうという立体りったい的てき構造こうぞうになることが発表はっぴょうされ、翌々年よくよくねんには工期こうき14年ねん、総そう工費こうひ2380億おく円えんとの試算しさんが出だされた。

1991年ねん（平成へいせい3年ねん）の第だい5次じ計画けいかくでも改あらためて再さい整備せいびについて言及げんきゅうし、同時どうじに仮設かせつ駐車ちゅうしゃ場じょうや仮設かせつ卸売おろしうり市場いちばなどの建設けんせつ工事こうじが開始かいしされたが、工事こうじ開始かいし後ごから工期こうきの遅おくれや整備せいび費ひの増加ぞうか（再さい試算しさんで3400億おく円えんとされた）、および機器ききの移動いどうや貨物かもつの保管ほかん場所ばしょに関かんする場内じょうない業者ぎょうしゃとの調整ちょうせいが難航なんこうするなどといった問題もんだいが顕在けんざい化かし、都とは基本きほん計画けいかくの見直みなおしを行おこなわざるをえなくなる。

この結果けっか、1996年ねん（平成へいせい8年ねん）の第だい6次じ計画けいかくでは各部かくぶの施設しせつを階層かいそう別べつ配置はいちではなく平面へいめん配置はいちとして再さい計画けいかくすることが提示ていじされたが、工事こうじが長期ちょうき化かするなどの懸念けねんが上あがり、業界ぎょうかい6団体だんたい連盟れんめいは1998年ねん（平成へいせい10年ねん）、都とに移転いてんの可能かのう性せいについて調査ちょうさ・検討けんとうするよう求もとめた。しかし業界ぎょうかいでも移転いてん派はと再さい整備せいび派はで分わかれており、協議きょうぎ会かいはひとまず従来じゅうらい通どおりの再さい整備せいび案あんを中心ちゅうしんに協議きょうぎを継続けいぞくした。

移転いてん決定けってい

1999年ねん（平成へいせい11年ねん）に行おこなわれた協議きょうぎでは、再さい整備せいび案あんについて以下いかのような問題もんだい点てんが浮うき彫ぼりとなった。

• 営業えいぎょうを継続けいぞくしながら少すくない工事こうじ用地ようちで再さい整備せいびを完了かんりょうさせるには20年ねん以上いじょうが必要ひつようで、費用ひようの更さらなる増大ぞうだいが予想よそうされる
• 工事こうじによる場内じょうないの混雑こんざつや動どう線せんの制約せいやくなどで顧客こきゃく離ばなれが起おき、営業えいぎょうにも深刻しんこくな影響えいきょうが出でる
• 工事こうじが完了かんりょうしても施設しせつ規模きぼは従来じゅうらい施設しせつを若干じゃっかん上回うわまわるだけで、積弊せきへいの根本こんぽん的てき解決かいけつは果はたせない

築地つきじ市場いちばは従来じゅうらいの業務ぎょうむ集積しゅうせき地ちである銀座ぎんざや新橋しんばしから2キロ弱じゃくという立地りっち、また戦前せんぜんから稼働かどうしてきた伝統でんとうと歴史れきしという点てんでは大おおきな利りがあるが、その面積めんせきでは改修かいしゅうに莫大ばくだいな時間じかんと費用ひようがかかる上うえ、将来しょうらい的てきな時代じだいの変遷へんせんや流通りゅうつうの変化へんかにも対応たいおうできないことから、同年どうねん中ちゅうに業界ぎょうかいと都との間あいだで移転いてん整備せいびへ方向ほうこう転換てんかんすべきことが確認かくにんされ、2001年ねん（平成へいせい13年ねん）の第だい7次じ計画けいかくでは、江東こうとう区く豊洲とよすへの移転いてんが明記めいきされるに至いたった。

移転いてん先さきを豊洲とよすとしたのは、「必要ひつような面積めんせき（40ヘクタール）が確保かくほできる」「大だい消費しょうひ地ちに近ちかく交通こうつうの便びんも良好りょうこうである」「築地つきじ市場いちばの商圏しょうけんから極端きょくたんに離はなれていない」という条件じょうけんが揃そろい、用地ようち確保かくほや立地りっちの面めんで市場いちばに適てきしていると判断はんだんされたためである。

（以上いじょう、年表ねんぴょうは東京とうきょう都との築地つきじ市場いちば移転いてん決定けっていに至いたる経緯けいいを参照さんしょうのこと）

1999年ねん（平成へいせい11年ねん）から2012年ねん（平成へいせい24年ねん）まで東京とうきょう都知事とちじであった石原いしはら慎太郎しんたろうは「築地つきじは古ふるくて清潔せいけつでない。都民とみんや消費しょうひ者しゃの利益りえきを考かんがえれば、市場いちばを維持いじするわけにはいかない。ほかに適地てきちはない」と述のべており、また石原いしはらが2007年ねんの都知事とちじ選挙せんきょに於おいて三さん選せんされた後のちの記者きしゃ会見かいけんを行おこなった際さいも「築地つきじ市場いちばには大量たいりょうのアスベストが存在そんざいしており、移転いてんは必要ひつようである」と発言はつげんしている。

豊洲とよす用地ようちについて

江東こうとう区く豊洲とよすは1954年ねん（昭和しょうわ29年ねん）の造成ぞうせい当初とうしょから大だい部分ぶぶんが工業こうぎょう用地ようちとして用もちいられていたが、1980年代ねんだい以降いこうはそれらの移転いてんに伴ともなって未み利用りよう地ちが多おおくなった。1990年ねん（平成へいせい2年ねん）から東京とうきょう都とは「豊洲とよす・晴海はるみ開発かいはつ整備せいび計画けいかく」を策定さくていし、都とと江東こうとう区くの他ほか、土地とちを保有ほゆうする東京とうきょうガスやIHIなどの各かく企業きぎょうによって住居じゅうきょや商業しょうぎょう施設しせつを中心ちゅうしんとする街まち作づくりが進すすめられていた。

東京とうきょう都とは築地つきじ市場いちばの移転いてんがほぼ確定かくていした1999年ねん11月、これら開発かいはつ地域ちいきのうち旧きゅう豊洲とよす埠頭ふとう頭あたま端はし部ぶの土地とち（以下いか、豊洲とよす用地ようち）について、保有ほゆう者しゃである東京とうきょうガスに市場いちば用地ようちとして譲渡じょうとしてもらうよう打診だしんを始はじめた。埠頭ふとう頭あたま端はし部ぶとしたのは、従来じゅうらいの再さい開発かいはつ計画けいかくとの調和ちょうわを図はかり、新あたらしくできる豊洲とよすの市街地しがいちを他た地域ちいきから遠とおざけないためであった。

この豊洲とよす用地ようちには1954年ねん（昭和しょうわ29年ねん）～1988年ねん（昭和しょうわ63年ねん）まで東京とうきょうガス豊洲とよす工場こうじょうがあり、日本にっぽん最大さいだい級きゅうの都市としガス製造せいぞうプラントとして東京とうきょうのガス需要じゅようを支ささえていた。1956年ねん（昭和しょうわ31年ねん）～1976年ねん（昭和しょうわ51年ねん）にかけては、当地とうちで石炭せきたんガス製造せいぞうのために石炭せきたんやコークス置おき場ばが設置せっちされていた。

東京とうきょうガスは豊洲とよす工場こうじょうの閉鎖へいさ後ご、先述せんじゅつの整備せいび計画けいかくに則のっとって独自どくじの開発かいはつ計画けいかくを進すすめており、また工場こうじょう操業そうぎょう由来ゆらいの土壌どじょう汚染おせんがあることを認識にんしきしていたことから、これに向むけて1998年ねんから1999年ねんにかけて独自どくじの土壌どじょう汚染おせん調査ちょうさ・対策たいさく工事こうじを行おこなっていた。都とから打診だしんを受うけた東京とうきょうガスはこれらの事実じじつを伝つたえ、埠頭ふとうの根本こんぽんにある都と有ゆう地ちを市場いちば用地ようちとして利用りようするよう返答へんとうしたが、前述ぜんじゅつの理由りゆうから都とは再度さいど説得せっとくし、東京とうきょうガスは2001年ねん（平成へいせい13年ねん）7月がつ、譲渡じょうと要請ようせいに応おうじた。この時ときに、万全ばんぜんな土壌どじょう汚染おせん対策たいさくを要ようすることが二に者しゃ間あいだで確認かくにんされた。

2001年ねん8月がつ、都とは江東こうとう区くに市場いちば移転いてんの旨むねを正式せいしきに申もうし入いれ、江東こうとう区くも翌年よくねんから翌々年よくよくねんにかけ新しん市場いちばに関かんする各かく計画けいかくに合意ごういした。この際さい、江東こうとう区くは市場いちば受入うけいれの条件じょうけんとして、都とに「土壌どじょう汚染おせん対策たいさく」「地下鉄ちかてつ8号線ごうせんの延伸えんしんを含ふくむ交通こうつう対策たいさく」「賑にぎわい施設しせつの整備せいび」の履行りこうを求もとめた。また、2006年ねん（平成へいせい18年ねん）に豊洲とよす用地ようち付近ふきんに延伸えんしん開業かいぎょうしたゆりかもめの駅名えきめいも「市場いちば前まえ駅えき」となった。

工事こうじが中断ちゅうだんした環状かんじょう二に号線ごうせんの築地つきじ大橋おおはし（築地つきじ市場いちば内ないから撮影さつえい）

この土壌どじょう汚染おせんのため、東京とうきょう都議会とぎかいにおいては当時とうじの民主党みんしゅとうなどが反対はんたいしていた。東京とうきょう都とは、汚染おせんされた土どを掘ほり出だし浄化じょうか処理しょりして埋うめ戻もどしたことから問題もんだいはないとして移転いてん計画けいかくを推進すいしんしたが、汚染おせんを危惧きぐする声こえは継続けいぞくして上あがっていた。

実際じっさいに、都とが2007年ねん（平成へいせい19年ねん）10月がつ6日にちに発表はっぴょうした調査ちょうさ結果けっかで地下水ちかすいはベンゼン、シアン化合かごう物ぶつ、鉛なまり、ヒ素ひそが環境かんきょう基準きじゅんを、土壌どじょうはベンゼン、シアン化合かごう物ぶつ、ヒ素ひそが環境かんきょう基準きじゅんを上回うわまわる汚染おせんが明あきらかになった。

都とは2009年ねん（平成へいせい21年ねん）、専門せんもん家か会議かいぎに基もとづき「浄化じょうかした土壌どじょうの上うえに盛もり土つちを行おこなう」という方式ほうしきで土壌どじょう汚染おせん対策たいさくを行おこなうこととした。また、移転いてん費用ひようは市場いちば会計かいけいと築地つきじ市場いちばの土地とち売却ばいきゃくで賄まかない、税金ぜいきん（一般いっぱん会計かいけい）を使つかわずに行おこなえるとされた。

築地つきじの土壌どじょう汚染おせん

築地つきじ市場いちばにおいても、大日本帝国だいにっぽんていこく海軍かいぐんの毒どくガスや化学かがく兵器へいきの研究けんきゅうを行おこなう「技術ぎじゅつ研究所けんきゅうじょ研究けんきゅう部ぶ化学かがく兵器へいき研究けんきゅう室しつ」が設もうけられていた時期じきがあったことや、地下ちかには第だい五ご福竜丸ふくりゅうまるによって水揚みずあげされた、ビキニ環礁かんしょうの水爆すいばくで被爆ひばくしたマグロ（当時とうじ「原爆げんばくマグロ」と呼よばれた）が埋うめられており、土壌どじょう汚染おせんの処理しょりの必要ひつようがあった。ただし、それによる汚染おせんを客観きゃっかん的てきに数値すうち化かした資料しりょうは存在そんざいしていなかった。

都議会とぎかい民主党みんしゅとうによる反発はんぱつ

2009年ねん（平成へいせい21年ねん）7月がつの東京とうきょう都議会とぎかい選挙せんきょの結果けっか、移転いてん賛成さんせい派はの自由民主党じゆうみんしゅとうに代かわって反対はんたい派はの民主党みんしゅとうが都議会とぎかい第だい一いち党とうとなり、移転いてんへのハードルが上あがった。同年どうねん9月がつには赤松あかまつ広隆ひろたか農林のうりん水産すいさん大臣だいじんが築地つきじ市場いちばを訪おとずれ、安全あんぜん性せいが担保たんぽされない限かぎり、卸売おろしうり市場いちば法ほうに基もとづく許認可きょにんかを出ださない方針ほうしんを表明ひょうめいしている。民主党みんしゅとうは豊洲とよす移転いてんに替かわる案あんとして、晴海はるみ地区ちくを利用りようし、現在げんざいの築地つきじ市場いちばを再さい整備せいびする案あんを表明ひょうめい。この案あんには民主党みんしゅとうの他ほかに日本にっぽん共産党きょうさんとうも賛成さんせいしており、豊洲とよす移転いてん推進すいしん派はの自由民主党じゆうみんしゅとうと公明党こうめいとうは反対はんたいしていた。

しかしその後ご、都議会とぎかい民主党みんしゅとうは都とが関係かんけい者しゃと合意ごういしたことで移転いてん賛成さんせいに転てんじた。2012年ねん（平成へいせい24年ねん）3月がつ29日にちの都議会とぎかいでは、市場いちば移転いてん費用ひようを含ふくむ新しん年度ねんど予算よさん案あんが賛成さんせい多数たすうで可決かけつし、移転いてんはほぼ確実かくじつになった。その後ごも工事こうじと同時どうじ並行へいこうで協議きょうぎは進すすみ、2014年ねん（平成へいせい26年ねん）12月17日にちの新しん市場いちば建設けんせつ協議きょうぎ会かいにおいて、2016年ねん（平成へいせい28年ねん）11月7日にちに豊洲とよす市場いちばを開場かいじょうする方向ほうこうで正式せいしきに決定けっていした。

住民じゅうみん訴訟そしょうと小池こいけ都知事とちじ就任しゅうにん

前述ぜんじゅつの土壌どじょう問題もんだいについて、2010年ねん（平成へいせい22年ねん）から一部いちぶ住民じゅうみんが住民じゅうみん監査かんさ請求せいきゅうを求もとめていたが、都とは不ふ開示かいじの裁定さいていを下くだした。2012年ねん（平成へいせい24年ねん）5月がつに築地つきじの仲買人なかがいにんを含ふくめた住民じゅうみんは東京とうきょう地裁ちさいに対たいして、土壌どじょう汚染おせん対策たいさく費ひを適正てきせいに見込みこまない価格かかくで土地とちの売買ばいばい契約けいやくを結むすび、都とに損害そんがいを与あたえたとして、当時とうじの都知事とちじであった石原いしはら慎太郎しんたろうに対たいして土地とち購入こうにゅう額がく約やく578億おく円えんを請求せいきゅうする民事みんじ訴訟そしょうを提訴ていそ。

2016年ねん8月がつ、舛添ますぞえ要一よういちの海外かいがい出張しゅっちょう費ひ公私こうし混同こんどう事案じあんによる辞任じにんで行おこなわれた2016年ねん東京とうきょう都知事とちじ選挙せんきょで、小池こいけ百合子ゆりこが自民党じみんとう推薦すいせん候補こうほを破やぶって都知事とちじに就任しゅうにん。築地つきじ市場いちばの移転いてん先さきとなる豊洲とよす市場いちばの全ぜん施設しせつは2016年ねん5月に完成かんせいし、同年どうねん11月がつ10日とおかの完全かんぜん移転いてん・開業かいぎょうを予定よていしていたが、同年どうねん8月がつ31日にちに新しん都知事とちじの小池こいけ百合子ゆりこが「土壌どじょう汚染おせん対策たいさくに不安ふあんが残のこる」として開場かいじょうの延期えんきを宣言せんげん。更さらに同年どうねん9月がつ11日にち、都議会とぎかい共産党きょうさんとうによって敷地しきちの一部いちぶで盛もり土つちが行おこなわれていなかったことが判明はんめいした。

実際じっさいはコンクリート壁かべに囲かこまれた床ゆかのない空洞くうどうになっており、有害ゆうがい物質ぶっしつを含ふくむ地下水ちかすいが貯たまっていた。都とによる調査ちょうさの結果けっか、この構造こうぞう物ぶつは土壌どじょう汚染おせん対策たいさく作業さぎょうを行おこなうためのモニタリング空間くうかんであり、2010年ねん（平成へいせい22年ねん）～2011年ねん（平成へいせい23年ねん）にかけて設計せっけい書しょに盛もり込こまれたことが判明はんめいした。

改正かいせい土壌どじょう汚染おせん対策たいさく法ほうに対応たいおうするため、東京とうきょう都とはある時期じきに盛もり土つちを行おこなわずに地下ちか空間くうかんを設もうける決定けっていをしたが、計画けいかくから完成かんせいまで長期間ちょうきかんかかったことなどにより盛もり土つちをしない決定けっていをした事実じじつが担当たんとう者しゃに引ひき継つがれず、東京とうきょう都とは盛もり土つちをされたものと認識にんしきし、そのように説明せつめいをしていた 。盛もり土つちを行おこなわなかったことには問題もんだいはなく、間違まちがった説明せつめいをしてきたことが問題もんだいとなった。

2016年ねん9月がつには、建設けんせつ許可きょかを与あたえた当時とうじの都知事とちじである石原いしはらの自宅じたく前まえにワイドショーを含ふくめた記者きしゃ、リポーターが張はり込こむ事ことが増ふえ、同年どうねん10月がつ7日にち小池こいけは知事ちじ定例ていれい記者きしゃ会見かいけんの場ばで石原いしはらに対たいして公開こうかい質問しつもん状じょうを送付そうふし、公開こうかいの場ばで意見いけん開陳かいちんするよう求もとめた。

しかし、石原いしはらは同月どうげつ3日にちに公開こうかいヒアリングの内容ないようを明あかし、自身じしんは小池こいけと一対一いちたいいちでの面談めんだんを求もとめていたが、小池こいけからメディアを入いれた公開こうかいヒアリングを提示ていじされた事ことを難色なんしょくを示しめし、特とくに2013年ねんに脳のう梗塞こうそくを発症はっしょうし、回復かいふくはしているものの、この時点じてんで半身はんしんに障害しょうがいが残のこっており、記憶きおくについても曖昧あいまいであると見解けんかいを示しめした。

石原いしはらは小池こいけに対たいして同月どうげつ14日にち付づけにて質問しつもん状じょうの内容ないようを返答へんとうし、同月どうげつ25日にちに回答かいとう内容ないようを公開こうかいした。

しかし、小池こいけが望のぞむ回答かいとうではなく、用地ようち交渉こうしょうや土壌どじょう汚染おせん対策たいさくなどは部下ぶかに任まかせており「記憶きおくにない」、「13年ねん半はんの在任ざいにん中ちゅうに決裁けっさいした案件あんけん数すうは膨大ぼうだいであり、本書ほんしょの回答かいとう以上いじょうの記憶きおくはない」とした上うえで、石原いしはらが知事ちじに就任しゅうにんする前まえから2016年ねん9月がつまでの資料しりょうを全すべて公開こうかいするよう小池こいけに対たいして要望ようぼうし、「無責任むせきにんに聞きこえるかもしれないが、記憶きおくの問題もんだいではなく、資料しりょうがすべてを物語ものがたってくれる」と回答かいとうし、道義どうぎ的てき責任せきにんについては、「専門せんもん的てきな内容ないようの事項じこうについて道義どうぎ的てき責任せきにんをご質問しつもんいただくことに些いささか複雑ふくざつな思おもいを感かんじざるを得えないが、市場いちば関係かんけい者しゃの皆みなさんを含ふくめ、東京とうきょう都民とみんの皆みなさんや国民こくみんの皆みなさんに対たいしては、結果けっかとしてこのような事態じたいに立たち至いたっていることについてまことに申もうし訳わけなく思おもう」と陳謝ちんしゃし、謝罪しゃざいの弁べんを述のべている。

当時とうじ市場いちば長ちょうを務つとめていた比留間ひるま英人ひでと東京とうきょうメトロ副ふく会長かいちょうは、当時とうじの石原いしはら知事ちじから、地下ちかにコンクリートの箱はこを埋うめる案あんについて、検討けんとうを指示しじされたと証言しょうげんした。一方いっぽう、石原いしはら元もと知事ちじは、「専門せんもん委員いいんから聞きいて、私わたしが逆ぎゃくにこんな話ばなしがあると言いった」との説明せつめいを行おこなった。

百ひゃく条じょう委員いいん会かい

小池こいけは石原いしはらの回答かいとうに対たいして非常ひじょうに不満ふまんを抱いだき、再度さいどヒアリングを要請ようせいする事ことを求もとめる見解けんかいを示しめし、翌よく2017年ねん（平成へいせい29年ねん）1月がつの都議会とぎかい定例ていれい会かい開会かいかい以後いご、当該とうがい事象じしょうの石原いしはらに対たいする調査ちょうさとして、2月がつ22日にちから都議会とぎかいは豊洲とよす市場いちば移転いてん問題もんだいに関かんする調査ちょうさ特別とくべつ委員いいん会かいにおいて審議しんぎを行おこなっており、同年どうねん2月がつ7日にちに都議会とぎかいの全会ぜんかい一致いっちにて石原いしはらと元もと副ふく知事ちじであった濱はま渦うず武生たけおを参考さんこう人じん招致しょうちする事ことが決定けっていしていた。ただし、石原いしはらは長時間ちょうじかんの質問しつもんに耐たえられる状態じょうたいではない事ことが懸念けねんされていた。また、後述こうじゅつの百ひゃく条じょう委員いいん会かいの設置せっちについて、自民党じみんとう都議とぎ団だんの中なかから野党やとう側がわに同調どうちょうする造反ぞうはん者しゃが生うまれ、後のちに自民党じみんとう会派かいはから離脱りだつする事態じたいとなった。

しかし、同年どうねん2月がつ20日はつかに開ひらかれた議員ぎいん運営うんえい委員いいん会かいにて、東京とうきょう改革かいかく議員ぎいん団だん（民進党みんしんとう）、日本にっぽん共産党きょうさんとう東京とうきょう都議とぎ議ぎ団だんの会派かいはは調査ちょうさ特別とくべつ委員いいん会かい（百ひゃく条じょう委員いいん会かい）の設置せっちを求もとめ、都議会とぎかい公明党こうめいとうもそれに乗じょうじ、百ひゃく条じょう委員いいん会かいの設置せっちが決定けっていし、同年どうねん3月がつ16日にちに正式せいしき設置せっち。

同年どうねん3月がつ11日にちから特別とくべつ委員いいん会かいが開ひらかれ、都とが事前じぜんに提出ていしゅつした資料しりょうには石原いしはら就任しゅうにん前まえの知事ちじであった青島あおしま幸男ゆきおからの引継ひきつぎ書類しょるいに豊洲とよすへ移転いてんさせる方向ほうこう性せいが示しめされ、それ以外いがいの候補こうほ地ちは記しるされていなかった。

18日にちの委員いいん会かい審議しんぎの中なかで、元もと東京とうきょう都と中央ちゅうおう卸売おろしうり市場いちば長ちょうであった岡田おかだ至いたるが東京とうきょうガス側がわに対たいして、東京とうきょうガスが法令ほうれい上じょうの対策たいさくを能動のうどう的てきに済すませていた経過けいかを鑑かんがみて、自みずからの判断はんだんで土壌どじょう汚染おせん対策たいさく費ひの追加ついか負担ふたんを求もとめない事ことを決定けっていし、「瑕疵かし担保たんぽ責任せきにんの放棄ほうきには当あたらない」との証言しょうげんを行おこない、岡田おかだの前任ぜんにん者しゃであった比留間ひるま英人ひでとは、前述ぜんじゅつの土壌どじょう汚染おせんが俎上そじょうに上あがった際さい、代替だいたい地ちや築地つきじ再さい整備せいびへの議論ぎろんの有無うむを問とわれ「議論ぎろんを行おこなわず、「再々さいさい議論ぎろんはなし」と言いう結論けつろんの元もとで、豊洲とよす移転いてんで進すすめた。」と証言しょうげんした。

翌よく19日にちに前述ぜんじゅつの濱はま渦うずが招致しょうちされ、濱はま渦うずが東京とうきょう都と側がわの交渉こうしょう記録きろくにおいて、2000年ねん10月がつに東京とうきょうガスに対たいして水面すいめん下かでの交渉こうしょうを申もうし入いれた事ことについて問とわれ、「当時とうじ、先方せんぽう（東京とうきょうガス）側がわに独自どくじの豊洲とよすの開発かいはつ計画けいかくがあり、株主かぶぬし等とうに説明せつめい済ずみのため、先方せんぽうの意向いこうを忖度そんたくしないとうまくいかない。私わたしは『水面すいめん下か、結構けっこうです』と申もうし上あげた」と明あかし、当時とうじの東京とうきょうガスとの直接ちょくせつ交渉こうしょう担当たんとう者しゃだった元もと都政とせい策さく報道ほうどう室しつ理事りじの赤星あかほし経けい昭あきらに対たいして「（土壌どじょう汚染おせんで）地価ちかが下落げらくして困こまるだろうから、知事ちじの安全あんぜん宣言せんげんで東ひがしガスを救済きゅうさいしろ。」とのメモの内容ないようを証拠しょうこして質問しつもんされた際さい、「私わたしは承知しょうちしていない。知事ちじが安全あんぜん宣言せんげんなんてできるわけがない」と否定ひていし、地権ちけん者しゃと東京とうきょうガスとの間あいだとの「水面すいめん下かの交渉こうしょう」に対たいして、「『水面すいめん下かの交渉こうしょう』と言いう趣旨しゅしにについて誤解ごかいしており、『丁寧ていねいにやろう』という趣旨しゅしで悪わるい言葉ことばではない」と見解けんかいを述のべ、翌よく2001年ねん7月がつ時点じてんで確認かくにん書しょの存在そんざいに関かんしては「全まったく知しらない」と証言しょうげんした。

最終さいしゅう日びの20日はつか、石原いしはらが招致しょうちされ、特別とくべつ委員いいん会かい及および百ひゃく条じょう委員いいん会かい設置せっち前まえから主張しゅちょうしていた、用地ようち買収ばいしゅう交渉こうしょうは「部下ぶかに一任いちにんしており、都庁とちょう全体ぜんたいの流ながれで市場いちば移転いてんを豊洲とよすに決定けっていし、組織そしきの長ちょうとして移転いてんを裁可さいかした責任せきにんは認みとめる」と証言しょうげんし、政治せいじ問題もんだい化かさせた小池こいけに対たいして、「科学かがく者しゃが安全あんぜんと言いうのに、なぜ移転いてんしないのか不可解ふかかいだし、不作為ふさくいの責任せきにんが問とわれるべきだ。都民とみんを第だい一いちに考かんがえて移転いてんしなければならない」と批判ひはんを展開てんかいした。

翌々週よくよくしゅうの4月がつ11日にちには、元もと知事ちじ本部ほんぶ長ちょう→本ほん局長きょくちょうであった前川まえかわ燿男が証人しょうにんとして招致しょうちされ、濱はま渦うずの証言しょうげんを真まっ向こうから否定ひていし、「所管しょかん局きょくを含ふくめ、他た部局ぶきょくについても、（濱はま渦うずが）直接ちょくせつ指揮しきしており、手紙てがみは現実げんじつの存在そんざいであり、職員しょくいんから濱はま渦うずに対たいする『詫わび状じょう』が存在そんざいし、（部局ぶきょくの）部長ぶちょうの手紙てがみの認みとめ方かたが気きに召めさなかったため、突つき返かえされた」と証言しょうげんし、「実体じったい上じょうの決定けってい権けん者しゃは濱はま渦うず（当時とうじ）副ふく知事ちじで、終始しゅうし一貫いっかんして責任せきにんを持もっていた」と濱はま渦うずへの権限けんげん集中しゅうちゅうぶりを強調きょうちょうする証言しょうげんを行おこなった。

百ひゃく条じょう委員いいん会かいを開会かいかいしたが、計けい24人にんの証人しょうにんと20時間じかん以上いじょうに及およぶ喚問かんもんを行おこなった結果けっか、百ひゃく条じょう委員いいん会かい設置せっちを求もとめた会派かいはは「濱はま渦うずの偽証ぎしょう疑惑ぎわくを引ひき出だせた事ことが成果せいか」と強調きょうちょうしたが、実態じったいは石原いしはら及および濱はま渦うずが豊洲とよす移転いてんに際さいして、当初とうしょ究明きゅうめいしようとした「移転いてん先さきとなった豊洲とよすへの経緯けいい」や「土壌どじょう汚染おせん対策たいさくの費用ひよう分担ぶんたん」に関かんする決定けってい過程かてい、「不可解ふかかいな裁可さいかを決定けっていした」と言いう確かくたる証言しょうげんを得えることができず、追加ついかの証人しょうにん喚問かんもんに消極しょうきょく的てきな声こえも出でており、消化しょうか不良ふりょう状態じょうたいであった。

同年どうねん4月がつ6日にちに同どう委員いいん会かいの理事りじ会かいは今後こんごの日程にっていを協議きょうぎし、その中なかで委員いいん会かいメンバーの賛成さんせい多数たすうにより、濱はま渦うず、赤星あかほし両りょう名なの偽証ぎしょう認定にんていを議決ぎけつする方向ほうこうで合意ごうい。

その間あいだ、濱はま渦うずは同年どうねん4月がつ10日とおかに都庁とちょう内ないで前述ぜんじゅつの石原いしはらのように自宅じたく至近しきんに記者きしゃ、リポーターが張はり込こんで近所きんじょ迷惑めいわくになっている事ことを鑑かんがみて、委員いいん会かいの証人しょうにん質問しつもんに対たいする反駁はんばくの記者きしゃ会見かいけんを行おこない、「自みずからのい訳いわけのための記者きしゃ会見かいけんではなく、記者きしゃの疑問ぎもんをぶつけて欲ほしい」と述のべ、「海鮮かいせん物ぶつの輸送ゆそう方法ほうほうがトラック輸送ゆそうメインの昨今さっこん、豊洲とよすの地ちの利りが（船ふねが）海うみに接岸せつがんする事こともなく、同所どうしょにする是非ぜひを石原いしはらに諫言したが、『（都庁とちょう経けい企くわだて幹部かんぶから）決きまっているので豊洲とよすで進すすめて欲ほしい』、『東京とうきょうガスからいい返事へんじがないから、こう言いう（交渉こうしょう）話はなしは役人やくにんは無理むりだから、お前まえがやれ』と告つげられ、人間にんげん関係かんけいが良好りょうこうでないと交渉こうしょうが前進ぜんしんしない前提ぜんていがあるので、理事りじの（直属ちょくぞくの）上司じょうしは局長きょくちょうであるが、私わたしが直接ちょくせつ赤星あかほし（当時とうじ：経けい昭あきら元もと政策せいさく報道ほうどう室しつ）理事りじに交渉こうしょう担当たんとうをお願ねがいした。」、「（東京とうきょうガスは株主かぶぬし等とうから）、街まちづくりを急きゅうに止とめて（迷惑めいわく施設しせつの）市場いちばを建築けんちくしろと言いうのは納得なっとく行いかず、このプロセスではダメなので水面すいめん下かで交渉こうしょうして欲ほしいと告つげられた、向むこう側がわを慮おもんばかって了承りょうしょうし、赤星あかほしが覚書おぼえがきの中なかに『市場いちば機能きのうを乗のり込こんだまちづくり』と言いう文言もんごんを（土地とち所有しょゆう者しゃの東京とうきょうガス関連かんれん企業きぎょうである）豊洲とよす開発かいはつ社長しゃちょうの江口えぐち洋ひろし（さん）、市野いちの紀生のりお（東京とうきょうガス元もと会長かいちょう）（さん）と合意ごういした。」、「（市場いちば内ないの）護岸ごがん工事こうじを都と側がわの施工しこう予定よていだったため、その際さいに土壌どじょう汚染おせんは双方そうほう(2017年ねん4月がつ時点じてん程ほどの情報じょうほう量りょうの)認識にんしきはされておらず、エネルギー会社かいしゃ程ほどの調査ちょうさ技術ぎじゅつを持もち合あわせてないため、（どの範囲はんいでどれだけの汚染おせん度どの）調査ちょうさをお願ねがいし、土壌どじょう改良かいりょうされないと用地ようち取得しゅとくが出来できない事ことを江口えぐち社長しゃちょうに告つげ、了承りょうしょうして貰もらって基本きほん合意ごういを行おこなったので、委員いいん会かい質疑しつぎで提出ていしゅつされたメモの存在そんざい等とう認知にんちしておらず、石原いしはら知事ちじから『（基本きほん合意ごうい後ごの交渉こうしょうについて）おまえはそこまででいい』と告つげられ終了しゅうりょうした話はなし。」であり、「メモだけで指示しじが出でる都政とせいなんてあり得えず、交渉こうしょうには関かかわってない」、「前川まえかわさんの（委員いいん会かい証言しょうげんに対たいして）反駁はんばくはありません。言及げんきゅうするなら、（再さい喚問かんもんされた場合ばあいの）委員いいん会かいで発言はつげんし、（手紙てがみの件けんは）本人ほんにんが持参じさんすべき内容ないようで全すべて後ご付づけの証言しょうげんであり、このような状態じょうたいで委員いいん会かいが結ゆい了りょうすべきか(都民とみん及およびメディア含ふくめ)皆みなさんにも考かんがえて欲ほしい」、（前川まえかわの「手紙てがみ」証言しょうげんに対たいし）石原いしはら都政とせい2期き目め以後いご、特別とくべつ秘書ひしょ時じに石原いしはらの思慮しりょ内容ないようを訳やくす役割やくわりでもあったため、職員しょくいんに対たいして意思いし統一とういつのため自分じぶんを通とおしての話はなしが早はやいと思おもってた部分ぶぶんもあり、(ディーゼル規制きせい政策せいさく策定さくてい時じ)交渉こうしょうの相手方あいてがたに2人にんしか所持しょじしてないペーパーが渡わたった事ことで、担当たんとうの部長ぶちょうへ始末しまつ書しょを書かかせた際さいに署名しょめいをワープロソフトで書かいた事ことを叱責しっせきした事ことを恨うらまれて証言しょうげんされたのかも」事ことを説明せつめいした。

4月がつ28日にちに自民党じみんとう会派かいは以外いがいの会派かいはが求もとめる両りょう名なに対たいし、百ひゃく条じょう委員いいん会かいの委員いいん長ちょうであった桜井さくらい浩之ひろゆき（自民じみん）が偽証ぎしょう認定にんていを拒否きょひする意思いしを示しめすため、委員いいん長ちょう職しょくの辞意じいを表明ひょうめいしたが、賛成さんせい多数たすうで可決かけつ、同年どうねん5月がつ18日にちに新あらたな委員いいん長ちょうとして、副ふく委員いいん長ちょうであった谷村たにむら孝彦たかひこ（公明こうめい）が選任せんにんされ、同月どうげつ31日にちでの採決さいけつが決定けってい。

5月24日にちに意見いけん開陳かいちんが行おこなわれ、自民党じみんとう都議とぎ団だん以外いがいの全ぜん会派かいは（都民とみんファーストの会かい含ふくむ）は「濱はま渦うずと赤星あかほしが虚偽きょぎの陳述ちんじゅつを行おこなった」と認定にんていする意見いけんを提出ていしゅつされた事ことで告発こくはつの議決ぎけつを求もとめられ、同月どうげつ31日にちの委員いいん会かいで濱はま渦うず、赤星あかほし両りょう名なの偽証ぎしょう認定にんていと24日にちの委員いいん会かいで河野こうの雄つよし紀きの（自民じみん）の発言はつげんに対たいして音喜多おときた駿しゅん（当時とうじ：都民とみんファースト）が動議どうぎして、問責もんせき決議けつぎを提出ていしゅつし、双方そうほうの内容ないようは可決かけつ。同年どうねん6月がつ2日にちに通常つうじょうは採択さいたくされない、同どう委員いいん会かい委員いいん長ちょう提案ていあんの報告ほうこく書しょ内容ないようが賛成さんせい多数たすうで可決かけつされ、百ひゃく条じょう委員いいん会かいは結ゆい了りょう。濱はま渦うず、赤星あかほし両りょう名なを地方ちほう自治じち法ほう違反いはん（偽証ぎしょう）容疑ようぎで東京とうきょう地検ちけんに告発こくはつした。

小池こいけによる移転いてん見直みなおし

その後ご、小池こいけ百合子ゆりこは2017年ねん（平成へいせい29年ねん）6月がつ20日はつかに「一いち度ど豊洲とよすに移転いてんし、5年ねん後ご再ふたたび築地つきじに戻もどす」としたが、同年どうねん12月20日にちには「2018年ねん（平成へいせい30年ねん）11月がつ10日とおかに移転いてんし、築地つきじ市場いちばは解体かいたいする」と改あらためた。また、これらと並行へいこうして追加ついか対策たいさく工事こうじの計画けいかくも進行しんこうし、空洞くうどう内ないの床ゆか設置せっちや地下水ちかすい管理かんりシステムの強化きょうか、換気かんき機能きのうの追加ついかなどを行おこなう工事こうじが2017年ねん12月18日にちより開始かいしされた。

しかし、延期えんき決定けっていから築地つきじ市場いちば解体かいたい決定けっていまでに1年ねん4ヶ月かげつ弱じゃくを要ようし、その間あいだに小池こいけ百合子ゆりこが度々たびたび姿勢しせいを転換てんかんさせたため、市場いちば関係かんけい者しゃ以外いがいにも混乱こんらんを招まねき、移転いてんが決定けっていしてもなお以下いかのような影響えいきょうを残のこすこととなった。

• 築地つきじ市場いちば跡地あとちを利用りようして建設けんせつされる予定よていだった環たまき二に通とおりを五輪ごりん開幕かいまくまでに開通かいつうさせることが不可能ふかのうとなり、五輪ごりん・パラ関連かんれん輸送ゆそうは従来じゅうらいの道路どうろ（晴海はるみ通どおり・有明ありあけ通どおりなど）を使用しようすることとなった。これにより五輪ごりん・パラ期間きかん中ちゅうに激はげしい交通こうつう渋滞じゅうたいが起おこるおそれが指摘してきされた。
• 移転いてん延期えんき後ご、豊洲とよすへの移転いてん準備じゅんびを終おえていた築地つきじ市場いちば従事じゅうじ者しゃに対たいする補償ほしょうを行おこなうこととなったが、都とが豊洲とよす市場いちばの整備せいびに一般いっぱん会計かいけいから拠出きょしゅつしない方針ほうしんを示しめしていたため、補償ほしょうも市場いちば会計かいけいから行おこなうこととなった。しかし市場いちば会計かいけいは東京とうきょう都と全ぜん11市場いちばから積つみ立たてられたものであるため、築地つきじ従事じゅうじ者しゃでも移転いてんしない者ものや、他た市場いちば従事じゅうじ者しゃなどとの不公平ふこうへい性せいが指摘してきされている。
• 豊洲とよす市場いちばには観光かんこう客受きゃくうけ入いれ施設しせつ（通称つうしょう：千客万来せんきゃくばんらい施設しせつ）を併設へいせつする予定よていであったが、延期えんき決定けってい直後ちょくごに小池こいけ百合子ゆりこが築地つきじにも同様どうようの施設しせつを建設けんせつすることを提案ていあんしたため、これとの競合きょうごうを懸念けねんした運営うんえい事業じぎょう者しゃが施設しせつの計画けいかくを一時いちじ凍結とうけつした。都とと事業じぎょう者しゃの間あいだで協議きょうぎが重かさねられ、2018年ねんには事業じぎょう者しゃから改あらためて継続けいぞくの意思いしが示しめされたが、着工ちゃっこうは東京とうきょう五輪ごりん・パラ閉幕へいまく後ごと、当初とうしょの予定よていから大おおきく延期えんきされることとなった。

不ふ起訴きそ処分しょぶんと安全あんぜん宣言せんげん

2018年ねん3月がつ30日にち、東京とうきょう地検ちけんは濱はま渦うずと赤星あかほし双方そうほうの告発こくはつは嫌疑けんぎ不十分ふじゅうぶんとし、不ふ起訴きそ処分しょぶんの判断はんだんを示しめした。また、前述ぜんじゅつの石原いしはらに対たいしての住民じゅうみん訴訟そしょうについては、2020年ねん7月がつ21日にちに東京とうきょう地裁ちさいは「購入こうにゅうは裁量さいりょうの範囲はんい内ないで、石原いしはらに賠償ばいしょう責任せきにんはない」との判断はんだんを示しめし、住民じゅうみん側がわの請求せいきゅうを棄却ききゃく。この判決はんけつを不服ふふくとし、住民じゅうみん側がわは東京とうきょう高裁こうさいに上告じょうこくしたが、翌よく2021年ねん4月がつ11日にちに上告じょうこくを退しりぞける判決はんけつを示しめした。

結果けっか的てきに、東京とうきょう都との公費こうひ1500万まん円えんを投入とうにゅうし、石原いしはら以下いかを吊つるし上あげた人民じんみん裁判さいばん的てき政治せいじショーとして、石原いしはらと知己ちきであるジャーナリストの櫻井さくらいよしこ、有本ありもと香かおり、文芸ぶんげい評論ひょうろん家かの小川おがわ栄太郎えいたろうはこの様相ようそうを激はげしく非難ひなんし、元もと自民党じみんとう都議とぎ団だんの都議会とぎかい議員ぎいんであった河野こうの雄つよし紀きは自著じちょを執筆しっぴつし、特別とくべつ委員いいん会かい及および百ひゃく条じょう委員いいん会かいの設置せっち迄までの実態じったいを開陳かいちんした。

2018年ねん7月がつ31日にち、土壌どじょう汚染おせん対策たいさくの追加ついか工事こうじが完了かんりょうし、「将来しょうらいリスクを踏ふまえた安全あんぜん性せいが確保かくほされた」として、小池こいけ百合子ゆりこにより豊洲とよす市場いちばの安全あんぜん宣言せんげんが出だされた。

移転いてん後ごの築地つきじ再さい開発かいはつ

築地つきじ市場いちばは従来じゅうらいの業務ぎょうむ集積しゅうせき地ちと開発かいはつが進すすむ湾岸わんがん地帯ちたいの間あいだに位置いちしており、築地つきじ市場いちばの至近しきんを経由けいゆしてこれらを結むすぶ晴海はるみ通どおりは恒常こうじょう的てきに混雑こんざつしていた。東京とうきょう都とは市場いちば改修かいしゅう事業じぎょう中ちゅうの1993年ねん（平成へいせい5年ねん）に東京とうきょう都市とし計画けいかく道路どうろ環状かんじょう第だい二に号線ごうせん（現在げんざいの外堀そとぼり通どおりと環たまき二に通とおり）の計画けいかくを、汐留しおどめから有明ありあけの区間くかんを地下ちかトンネルを用もちいて延伸えんしんするよう変更へんこうし、晴海はるみ通どおりの混雑こんざつ解消かいしょうや湾岸わんがん地域ちいきの更さらなる活性かっせい化かを目指めざした。

移転いてん決定けっていから6年ねん後ごの2007年ねん（平成へいせい19年ねん）には汐留しおどめ～有明ありあけを高架こうか道路どうろとする計画けいかくに変更へんこうされ、環たまき二に通とおりは築地つきじ市場いちば跡地あとちの地上ちじょうを経由けいゆすることが確定かくていする。

鈴木すずき五ご十じゅう三さん弁護士べんごしが座長ざちょうを務つとめる築地つきじ市場いちば移転いてん問題もんだい補償ほしょう検討けんとう委員いいん会かいで、移転いてん延期えんきに伴ともなう業者ぎょうしゃの損失そんしつ補償ほしょうの補償ほしょう範囲はんいや額がくについて検討けんとうを行おこなわれていたが、豊洲とよす市場いちばへの移転いてん延期えんきに伴ともなう補償ほしょう審査しんさ委員いいん会かいにおいて9億おく円えんの補償ほしょうが行おこなわれることが決定けっていした。

石原いしはら～舛添ますぞえ都政とせい時代じだい

移転いてん後ごの築地つきじ市場いちば跡地あとちの活用かつよう方法ほうほうとしては、当初とうしょ2016年ねん東京とうきょうオリンピックのメディアセンターとする構想こうそうを明あきらかにしていたが、2008年ねん（平成へいせい20年ねん）10月がつ31日にちの定例ていれい記者きしゃ会見かいけんで石原いしはら都知事とちじはこれを断念だんねんし、東京とうきょうビッグサイトにメディアセンターを設置せっちする方針ほうしんを表明ひょうめいした（なお2016年ねん東京とうきょうオリンピックは落選らくせんし、2020年ねんに開催かいさいされる予定よていが延期えんきされた）。

石原いしはら都知事とちじは2006年ねん（平成へいせい18年ねん）9月がつ8日にちの定例ていれい記者きしゃ会見かいけんにおいて築地つきじ市場いちば跡地あとちに「NHKが移転いてんする」と発言はつげんし波紋はもんを広ひろげたが、NHKは「そんな計画けいかくはない」と完全かんぜん否定ひていしている。また、プロ野球やきゅう球団きゅうだん・読売よみうりジャイアンツ（巨人きょじん）を運営うんえいしている読売新聞よみうりしんぶんグループ本社ほんしゃが築地つきじ市場いちば跡地あとちに野球やきゅう場じょうを建設けんせつし、巨人きょじんの本拠地ほんきょちを東京とうきょうドームから築地新ついじしん球場きゅうじょうに移うつす案あんもあったが、豊洲とよすへの新しん市場いちば移転いてんが遅おくれたこともあり、頓挫とんざしている。

2013年ねん9月には2020年ねんのオリンピック・パラリンピックを東京とうきょうで開催かいさいすることが決定けっていし、沿線えんせんの晴海はるみや有明ありあけに関連かんれん施設しせつを設もうけることとなった。これにより環たまき二に通とおりは開催かいさい期間きかん中ちゅうの選手せんしゅ輸送ゆそうも担になうこととなった。

小池こいけ都政とせい時代じだい

跡地あとちの用途ようとは2016年ねん時点じてんで環たまき二に通とおり以外いがい特とくに確定かくていしていなかった。

2017年ねん東京とうきょう都議会とぎかい議員ぎいん選挙せんきょに先立さきだち、環状かんじょう2号線ごうせんエリアを先行せんこう整備せいびし、2020年ねん東京とうきょうオリンピック・パラリンピック期間きかん中ちゅうは跡地あとちを輸送ゆそう拠点きょてんとして暫定ざんてい整備せいびする方針ほうしん、および大会たいかい終了しゅうりょう後ごに築地つきじの再さい開発かいはつを行おこなう方針ほうしんを発表はっぴょうした。2018年度ねんど中ちゅうに街まちづくりの方針ほうしんを策定さくていし、その後ご埋蔵まいぞう物ぶつ調査ちょうさ、土壌どじょう汚染おせん調査ちょうさ、設計せっけいなどを行おこなうとしていた。

2018年ねん7月がつ、都とが策定さくていする「築地つきじまちづくり方針ほうしん（仮称かしょう）」の原案げんあんを検討けんとうするため、「築地つきじまちづくり検討けんとう委員いいん会かい」が設置せっちされた。

2019年ねん3月がつ、築地つきじ地区ちくのまちづくりの将来しょうらい像ぞうや方向ほうこう性せい、進すすめ方かたを示しめす「築地つきじまちづくり方針ほうしん」が策定さくていされ、国内外こくないがいから多おおくの人々ひとびとが訪おとずれ、交流こうりゅうが促進そくしんされ、更さらなるにぎわいが生うみ出だされる地域ちいきの中核ちゅうかくを形成けいせいするため、会議かいぎ場じょうや大だい規模きぼ集客しゅうきゃく・交流こうりゅう施設しせつ等とうの機能きのうを導入どうにゅうすることなどが示しめされた。

2020年ねん9月がつ、「築地つきじ地区ちくまちづくりの事業じぎょう者しゃ募集ぼしゅうの方向ほうこう性せいについて」が公表こうひょうされ、先行せんこう整備せいびと本格ほんかく整備せいびの事業じぎょう者しゃを一体いったい的てきに募集ぼしゅうする方向ほうこうで、事業じぎょうの実施じっし方針ほうしん等とうを検討けんとうしていくこととされた。

2021年ねん6月がつの一時期いちじき、新型しんがたコロナウイルスの影響えいきょうにより、主おもに公務員こうむいん（警視庁けいしちょうや東京とうきょう消防庁しょうぼうちょう職員しょくいん）向むけのワクチン大だい規模きぼ接種せっしゅ会場かいじょうとして、同どう跡地あとちが使用しようされた。

2022年ねん3月がつ、事業じぎょう者しゃ募集ぼしゅうに向むけた具体ぐたい的てきな事業じぎょうの条件じょうけんを示しめす「築地つきじ地区ちくまちづくり事業じぎょう事業じぎょう実施じっし方針ほうしん」が公表こうひょうされた。11月、事業じぎょう者しゃ募集ぼしゅうの手続てつづきや契約けいやくの条件じょうけんなどを示しめす「築地つきじ地区ちくまちづくり事業じぎょう事業じぎょう者しゃ募集ぼしゅう要項ようこう」が公表こうひょうされ、事業じぎょう者しゃの募集ぼしゅうが開始かいしされた。

2023年ねん8月がつ、応募おうぼ者しゃからの提案ていあんが受付うけつけされた。

2024年ねん4月がつ19日にち、都とは築地つきじ市場いちば跡地あとちの再さい開発かいはつの事業じぎょう予定よてい者しゃに、三井不動産みついふどうさんを中心ちゅうしんとする企業きぎょうグループを選えらんだと公表こうひょうした。事業じぎょう予定よてい者しゃのグループ名めいは、「ONE PARK×ONE TOWN」、構成こうせい員いんは、三井不動産みついふどうさん（代表だいひょう企業きぎょう）、トヨタ不動産ふどうさん、読売新聞よみうりしんぶんグループ本社ほんしゃ、鹿島建設かしまけんせつ、清水建設しみずけんせつ、大成建設たいせいけんせつ、竹中工務店たけなかこうむてん、日建にっけん設計せっけい、パシフィックコンサルタンツ、朝日新聞社あさひしんぶんしゃ、トヨタ自動車とよたじどうしゃの11社しゃ。

関連かんれん項目こうもく

• 東京とうきょう都と中央ちゅうおう卸売おろしうり市場いちば

外部がいぶリンク

• 東京とうきょうの築地つきじ市場いちばが営業えいぎょう終了しゅうりょう　豊洲とよすへ移転いてん - NHK放送ほうそう史し