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評決ひょうけつ

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評決ひょうけつ
The Verdict
監督かんとく シドニー・ルメット
脚本きゃくほん デヴィッド・マメット
原作げんさく バリー・リード英語えいごばん
The Verdict
製作せいさく デイヴィッド・ブラウン
リチャード・D・ザナック
製作せいさくそう指揮しき バート・ハリス
出演しゅつえんしゃ ポール・ニューマン
シャーロット・ランプリング
ジャック・ウォーデン
ジェームズ・メイソン
音楽おんがく ジョニー・マンデル
撮影さつえい アンジェイ・バートコウィアク
編集へんしゅう ピーター・フランク
配給はいきゅう 20世紀せいきフォックス
公開こうかい アメリカ合衆国の旗 1982ねん12月8にち
日本の旗 1983ねん3月19にち
上映じょうえい時間じかん 129ふん
製作せいさくこく アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこく
言語げんご 英語えいご
興行こうぎょう収入しゅうにゅう アメリカ合衆国の旗カナダの旗 $53,977,250[1]
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評決ひょうけつ』(ひょうけつ、原題げんだい: The Verdict)は、1982ねん製作せいさくアメリカ映画えいがシドニー・ルメット監督かんとく作品さくひん医療いりょう過誤かご訴訟そしょう主題しゅだいとした法廷ほうていもの初老しょろう弁護士べんごしえんじたポール・ニューマン演技えんぎたか評価ひょうかされている。

概要がいよう[編集へんしゅう]

1980ねん発表はっぴょうされたバリー・リード同名どうめいのベストセラー小説しょうせつ原作げんさくである。リードはボストン拠点きょてんにした著名ちょめい弁護士べんごしであり、小説しょうせつみずからが実際じっさい見聞けんぶんした医療いりょう過誤かご訴訟そしょうをモチーフにしたものであった[2]

映画えいが当初とうしょアーサー・ヒラー監督かんとくロバート・レッドフォード主演しゅえん予定よていしていた。しかしヒラーが創作そうさくじょう意見いけん不一致ふいっち理由りゆう降板こうばんし、レッドフォードもイメージにわないアルコール依存いぞんしょう人物じんぶつえんじることに難色なんしょくしめしたため、企画きかく頓挫とんざした[3]脚本きゃくほんもスタッフを満足まんぞくさせるものがなかなか完成かんせいせず、途中とちゅうなんかいなおされることになった。最終さいしゅうてきに、監督かんとくにはシドニー・ルメットが、主演しゅえんには、レッドフォードとジョージ・ロイ・ヒル監督かんとくしたで2共演きょうえんしたことのあるポール・ニューマン起用きようされて撮影さつえい開始かいしされた。監督かんとく決定けっていしたルメットがえらんだ脚本きゃくほんは、皮肉ひにくにも最初さいしょぼつになったデヴィッド・マメットのものだった。

映画えいが1982ねん12月8にち全米ぜんべい公開こうかいされ、興行こうぎょうてきにも批評ひひょうてきにも成功せいこうおさめた。ほんさくでニューマンがせた演技えんぎは、かれ最高さいこうのパフォーマンスのひとつだとして批評ひひょうたちからひろ賞賛しょうさんあつめた。ニューマンは映画えいがちゅうみずからの役柄やくがらについて、「自分じぶんながいキャリアのなかはじめてポール・ニューマン以外いがい人物じんぶつえんじた」ものだとべた[4]どう年度ねんどのアカデミーしょう作品さくひんしょうふくむ5部門ぶもんにノミネートされたが、『ガンジー相手あいて苦戦くせんし、受賞じゅしょうにはいたらなかった。

カトリック教会きょうかい設立せつりつした病院びょういんきた医療いりょう過誤かごあつかったため、映画えいが教会きょうかい関係かんけいしゃ医療いりょう関係かんけいしゃたいする攻撃こうげきになっているという指摘してきもなされた。ニューマンは、作品さくひんのテーマは一人ひとり人間にんげん贖罪しょくざいであるとべて、それらの指摘してき反論はんろんした[5]

ストーリー[編集へんしゅう]

仕事しごとつからないアルコール依存いぞんしょう弁護士べんごしフランク・ギャルヴィン。かれ今日きょう新聞しんぶん死亡しぼうらん確認かくにんしてらずの人物じんぶつ葬式そうしき会場かいじょうかけ、「こまったことがあったらちからになります」とかなしみにれる遺族いぞく名刺めいしわたしてまわるというみじめな営業えいぎょう活動かつどうつづけていた。しかし、なかにはそれにいか人々ひとびともいた。「ひと不幸ふこう付込つけこんでなん真似まねだ」と。すっかり自己じこ嫌悪けんおおちいったギャルヴィンは、ひたすらさけあおってまぎらす。あるよる、ギャルヴィンはきつけの酒場さかばなぞめいた雰囲気ふんいきったローラという美女びじょい、ふか関係かんけいおちいる。

そんな姿すがたかねた先輩せんぱい弁護士べんごしミッキーが、簡単かんたんみそうな訴訟そしょう世話せわしてくれることになった。出産しゅっさんのために入院にゅういんした主婦しゅふ麻酔ますいのミスにより植物しょくぶつ状態じょうたいおちいったという事件じけんだった。こと穏便おんびんませたい病院びょういんがわ示談じだんおうじるのはえだった。また実際じっさいに、背後はいごにカトリック教会きょうかいひかえる病院びょういんがわ大手おおて弁護士べんごし事務所じむしょ多額たがく和解わかいきん提示ていじして、示談じだんおうじるようもうれてきた。権威けんいにおもねる判事はんじもこれをむよう忠告ちゅうこくする。

ギャルヴィンは主婦しゅふ入院にゅういんちゅう病室びょうしつおとずれる。昏睡こんすいちゅう主婦しゅふあわれな姿すがた写真しゃしんっておき、それをきつけてなるべくたくさんの示談じだんきんそうというのだ。1まい、また1まいポラロイドでその主婦しゅふ撮影さつえいするギャルヴィン。これでらくてる。おもわずかおほころぶ。しかし、そこでたのは自力じりき呼吸こきゅうすることすらままならず、全身ぜんしん機械きかいつながれたけるかばね姿すがただった。出産しゅっさんのためにただ病院びょういんっただけですべてをうばわれた平凡へいぼん主婦しゅふ。その姿すがたつめるギャルヴィンのしんに、やがてつよいきどおりがこる。

ギャルヴィンは示談じだんり、自身じしん再起さいきをもけて困難こんなん法廷ほうてい闘争とうそうむが、病院びょういんがわ強力きょうりょく弁護べんごだんやとい、ギャルヴィンをめていく。

キャスト[編集へんしゅう]

役名やくめい 俳優はいゆう 日本語にほんご吹替
TBSはん
()ない追加ついか収録しゅうろく担当たんとう
フランク・ギャルヴィン ポール・ニューマン 羽佐間はざま道夫みちお
ローラ・フィッシャー シャーロット・ランプリング 弥永やなが和子かずこ
長尾ながおあゆみ
ミッキー・モリッシー ジャック・ウォーデン 大宮おおみや悌二ていじ
斎藤さいとう志郎しろう
エド・コンキャノン ジェームズ・メイスン 平林ひらばやし尚三しょうぞう
金子かねこいたる
ホイル判事はんじ ミロ・オーシャ 村松むらまつ康雄やすお
ケイトリン・コステロ リンゼイ・クローズ しば夏美なつみ
ブロフィー司教しきょう エドワード・ビンズ
モーリン・ルーニー ジュリー・ボヴァッソ 竹口たけぐち安芸子あきこ
サリー・ドナヒー ロクサーヌ・ハート 宮崎みやざき恵子けいこ
ケヴィン・ドナヒー ジェームズ・ハンディ 山口やまぐちけん
タウラー医師いし ウェズリー・アディ 石井いしい敏郎としお
トンプスン医師いし ジョー・セネカ 亀井かめい三郎さぶろう
グルーバー医師いし ルイス・スタッドレン 秋元あきもとひつじかい
ジョゼフ・アリート ケント・ブロードハースト
ビリー コリン・スティントン 塩屋しおやつばさ
ジミー バート・ハリス
傍聴ぼうちょうじん トビン・ベル
(クレジットなし)
傍聴ぼうちょうじん ブルース・ウィリス
(クレジットなし)

脚注きゃくちゅう[編集へんしゅう]

  1. ^ The Verdict”. Box Office Mojo. Amazon.com. 2012ねん4がつ23にち閲覧えつらん
  2. ^ HOLLYWOOD BACKSTORIES: THE VERDICT(『評決ひょうけつ製作せいさく模様もようあつかったドキュメンタリー、20世紀せいきフォックスばんDVD収録しゅうろく
  3. ^ “A CASE OF TRIAL AND ERROR”(20世紀せいきフォックスばんDVD付録ふろくしょう冊子さっしより)
  4. ^ Eric Lax (1996). Paul Newman: A Biography. Turner Pub. ISBN 978-1570362866 
  5. ^ THE MAKING OF THE VERDICT(『評決ひょうけつ製作せいさく模様もようあつかったドキュメンタリー、20世紀せいきフォックスばんDVD収録しゅうろく
  6. ^ 評決ひょうけつ[吹替補完ほかんばん”. 2016ねん11月9にち閲覧えつらん

関連かんれん項目こうもく[編集へんしゅう]

外部がいぶリンク[編集へんしゅう]