出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
谷 潔(たに きよし、1957年1月11日 - )は、日本中央競馬会(JRA)に所属する調教師。
主な管理馬に2014年の菊花賞に優勝したトーホウジャッカルがいる。
1957年、当時日本中央競馬会の騎手であった谷八郎の長男として生まれる。京都競馬場の厩舎地区で育ち、幼少の頃から馬に親しんだが自身は騎手を目指すことはなかった[1]。同志社中学校・高等学校を経て同志社大学と進んだが、この間、調教師として開業した父のもとに弟子入りした田島良保、田原成貴といった騎手たちの華々しい活躍に触発され、競馬界に入ることを志す[1]。大学卒業後に父の厩舎に厩務員として入ったが、当時は乗馬経験もなかった[1]。1年の訓練を経て調教助手の資格を取得、1983年には研修のため渡米し、西海岸のリチャード・マンデラ厩舎でエクササイズライダー、次いでケンタッキー州のゲインズウェイファームで厩務作業に従事した[1]。1984年末に帰国。以後谷厩舎で引き続き調教助手を務めたのち、1994年に調教師免許を取得し、翌1995年より栗東トレーニングセンターに厩舎を開業した[1]。
1997年、管理馬ヒコーキグモがきさらぎ賞に勝利し、重賞初勝利。2014年、トーホウジャッカルがクラシック三冠最終戦の菊花賞を制し、開業20年目でGI競走初制覇を果たした。同馬は芝3000メートルの日本レコードを樹立し、デビューから149日という菊花賞史上最短記録での勝利であった[2]。また、八郎が調教師時代の1971年に三冠のうちの皐月賞と東京優駿(日本ダービー)を制していたことから、谷についても「親子二代で三冠制覇」と報じられた[3][2]。
|
日付 |
競馬場・開催 |
競走名 |
馬名 |
頭数 |
人気 |
着順
|
初出走 |
1995年3月5日 |
3回京都4日9R |
淡路特別 |
チェンジ |
8頭 |
4 |
5着
|
初勝利 |
1995年3月19日 |
3回京都8日4R |
4歳未勝利 |
タマビッグエックス |
15頭 |
1 |
1着
|
重賞初出走 |
1996年3月2日 |
1回阪神3日9R |
阪神障害S(春) |
センターゼウス |
9頭 |
7 |
3着
|
重賞初勝利 |
1997年2月2日 |
2回京都4日11R |
きさらぎ賞 |
ヒコーキグモ |
10頭 |
6 |
1着
|
GI初出走 |
1997年5月11日 |
2回東京8日11R |
NHKマイルカップ |
ヒコーキグモ |
18頭 |
9 |
4着
|
GI級初勝利 |
1998年12月14日 |
9回水沢3日9R |
ダービーグランプリ |
ナリタホマレ |
10頭 |
3 |
1着
|
GI初勝利 |
2014年10月26日 |
4回京都7日11R |
菊花賞 |
トーホウジャッカル |
18頭 |
3 |
1着
|
※括弧内は谷管理下における優勝重賞競走。太字はGI競走。