指ゆび骨こつ

骨ほね: 指ゆび骨こつ 趾骨
ヒトの手ての骨ほね。赤あか・青あお・緑みどりで着色ちゃくしょくされた部分ぶぶんが指ゆび骨こつにあたる。
名称めいしょう
日本語にほんご	指ゆび骨こつ 趾骨
英語えいご	phalanx bones
ラテン語らてんご	ossa digitorum manus ossa digitorum pedis
関連かんれん情報じょうほう

指ゆび骨こつ（しこつ、phalanx bonesまたはphalanges）は、四肢しし動物どうぶつの前肢ぜんし・後肢あとあしの先端せんたん部ぶにある、手ておよび足あしの指ゆびを構成こうせいする骨ほねの集合しゅうごう。

手て（前肢ぜんし）の指ゆび骨こつと足あし（後肢あとあし）の指ゆび骨こつを区別くべつして呼よぶ場合ばあいは、足あしのものを趾骨（しこつ）と呼よぶ。欧米おうべい圏けんでは指ゆび骨こつ・趾骨ともに、古代こだいヨーロッパの密集みっしゅう陣形じんけいになぞらえてファランクス（ファランジ）、またはそれに近ちかい名称めいしょうで呼よばれる。

基もと節ぶし骨こつ・中ちゅう節ふし骨こつ・末節まっせつ骨こつの三さん本ほんで構成こうせいされる骨ほねの集合しゅうごうで、動物どうぶつの手足てあしにおいて、指ゆびに相当そうとうする部分ぶぶんを構成こうせいしている。手足てあしの中心ちゅうしん部分ぶぶんを構成こうせいする中手なかて骨こつ・中ちゅう足あし骨こつとは基もと節ぶし骨こつが接せっし、中ちゅう節ふし骨こつ、末節まっせつ骨こつの順じゅんに繋つながっている。それぞれの骨ほねや関節かんせつに種子しゅし骨こつが付つくものもある。

固有こゆうの名称めいしょうを持もっていない骨ほねで、中手なかて骨こつなどと同様どうように指ゆびの番号ばんごうを付つけて呼よばれる。例たとえばヒトの中指なかゆび（第だい3指ゆび）の指ゆび骨こつであれば、根元ねもとから順じゅんに第だい3指ゆび基もと節ぶし骨こつ・第だい3指中ゆびなか節ぶし骨こつ・第だい3指ゆび末節まっせつ骨こつとなる。

ヒト・チンパンジーの親指おやゆび・小指こゆびの中なか節ふし骨こつ

霊長れいちょう類るいのうち、ヒト・チンパンジーなどは、癒合ゆごうの結果けっか、親指おやゆびの中なか節ふし骨こつを手足てあしともに失うしない、基もと節ぶし骨こつと末節まっせつ骨こつとの2本ほんのみで構成こうせいされる。これは進化しんかにより、指ゆびを柔軟じゅうなんに曲まげて物ものを掴つかむ役割やくわりが他たの指ゆびに比くらべて薄うすれたためである（代かわりに親指おやゆびは力ちからを入いれる際さいの基点きてんの役割やくわりが発達はったつした）。

さらに同様どうようの癒合ゆごうは、ヒトの足あしの小指こゆびにおいて進すすみつつあり、また足あしの薬指くすりゆびでも起おこっている。なお日本人にっぽんじんは、これらの進度しんどが高たかい。

ウマの指ゆび骨こつ

ウマの蹄内部ぶ。明あかるい灰色はいいろが指ゆび骨こつを表あらわしている。上うえから繋つなぎ骨こつ・冠かんむり骨こつ・舠骨・蹄骨。

ウマの指ゆびは第だい3指ゆびのみで、指ゆび骨こつは第だい3指ゆびの基もと節ぶし骨こつ・中ちゅう節ふし骨こつ・末節まっせつ骨こつおよび近きん位い種子しゅし骨こつ・遠とお位くらい種子しゅし骨こつの種子しゅし骨こつ2つによって構成こうせいされている。ウマの場合ばあい、基もと節ぶし骨こつ・中ちゅう節ふし骨こつ・末節まっせつ骨こつそれぞれの骨ほねに繋つなぎ骨こつ・冠かんむり骨こつ・蹄骨の名称めいしょうが使つかわれ、また遠とお位くらい種子しゅし骨こつは舠骨とも呼よばれる。

関連かんれん項目こうもく

• 人間にんげんの骨ほねの一覧いちらん
• 指ゆび
• 中手なかて骨こつ
• 中ちゅう足あし骨こつ