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酒井さかいたね

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酒井さかい たね(さかい たねはる、天文てんもん5ねん1536ねん) - 天正てんしょう5ねん5月23にち1577ねん6月9にち))は、戦国せんごく時代じだいから安土あづち桃山ももやま時代じだいにかけての武将ぶしょう上総かずさこく土気つちけじょう現在げんざい千葉ちばけん千葉ちばみどり城主じょうしゅ小太郎こたろうのち中務なかつかさすすむ名乗なのる。

経歴けいれき

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系譜けいふじょう酒井さかいげんとされているが、じつげんむすめみょうげい)と家臣かしん竹内たけうち出雲いずもまもるとされている(『寛政かんせいじゅうおさむ諸家しょか』)。さら近年きんねん研究けんきゅうでは、天文てんもん年間ねんかん初頭しょとう上総かずさ酒井さかい内部ないぶ古河ふるかわ公方くぼうしょうゆみ公方くぼう内紛ないふんがあったとされており、その過程かてい母方ははかたつうじて土気つちけ酒井さかいいでいた庶流もしくは家臣かしんすじ出身しゅっしんたね内紛ないふん没落ぼつらくした土気つちけ酒井さかい嫡流ちゃくりゅうわって土気つちけ城主じょうしゅ擁立ようりつされたとする推定すいていもある(滝川たきがわひさしあきらせつ)。記録きろくじょう登場とうじょうは、天文てんもん15ねん1546ねん)につくられた本国ほんごくてら日蓮にちれんぞう胎内たいないめいに「だい檀那だんな酒井さかい小太郎こたろう」の名前なまえ登場とうじょうするのが最初さいしょである。

はじめは千葉ちば重臣じゅうしんとしてしたがい、しょうゆみじょうはらたねきよし指揮しきにあったが、千葉ちば北条ほうじょう影響えいきょうはいると北条ほうじょう他国たこくしゅ編入へんにゅうされ各地かくち転戦てんせんした。天文てんもん18ねん1549ねん)には北条ほうじょう氏康うじやすから上総かずさこく二宮にのみやそうあたえられている[1]。また、早世そうせいした長男ちょうなんせいしげる北条ほうじょう氏政うじまさからのへんいみなけたと推定すいていされている。そのえいろく4ねん1561ねん)の正木まさきしげる侵攻しんこうさいして東金とうがね酒井さかい降伏ごうぶくしたが、たね最後さいごまで北条ほうじょうへの忠義ちゅうぎつらぬいた。なお、えいろく2ねん1559ねん)には、東金とうがね酒井さかい一族いちぞく家臣かしん動員どういんして上総かずさ酒井さかいとされる酒井さかいきよしでんゆかりのほんきょうてら修造しゅうぞうおこなって、だい檀那だんなとしてむねさつ[2]筆頭ひっとうに「酒井さかい中務なかつかさすすむたね」としるしている。

ところが、えいろく7ねん1564ねん)のだい国府台こうのだい合戦かっせん準備じゅんび年始ねんしきゅう出陣しゅつじん命令めいれいのために手間取てまどっているうちに、北条ほうじょう氏康うじやすたね出陣しゅつじんしないこと不信ふしんかんいだはじめているというほういたたねはこれに反発はんぱつ突如とつじょ里見さとみつうじて離反りはんし、敗走はいそうする里見さとみ義弘よしひろ救援きゅうえんした。

このため、一転いってんして里見さとみ房総半島ぼうそうはんとうにおける最前線さいぜんせんとなった土気つちけじょうには毎年まいとしのように北条ほうじょうぐんはいるようになった。たね上杉うえすぎ謙信けんしん里見さとみ義弘よしひろ支援しえんけながらことごとくこれを退しりぞけた。

だが、同族どうぞくひがし金城きんじょう酒井さかいさとしぼうによるくずしと北条ほうじょうぐんによる徹底てっていした破壊はかいために、ついたね天正てんしょう4ねん1576ねん)に息子むすこ康治こうじ人質ひとじちして降伏ごうぶくまれ、もなく解放かいほうされた康治こうじ家督かとくゆずって引退いんたいした。ただし、古文書こもんじょにおいては、えいろく11ねん1568ねん)の段階だんかいすで康治こうじ当主とうしゅとしての活動かつどうおこなっており、同年どうねん段階だんかいすで引退いんたいまれていた可能かのうせいもある。

脚注きゃくちゅう

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  1. ^ 戦国せんごく遺文いぶん房総ぼうそうへん823ごう
  2. ^ 戦国せんごく遺文いぶん房総ぼうそうへん995ごう

参考さんこう文献ぶんけん

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  • 千野ちのはらやすしかた戦国せんごく房総ぼうそう人名じんめい辞典じてん』(崙書房しょぼう、2009ねん ISBN 978-4-8455-1153-2
  • 滝川たきがわひさしあきら房総ぼうそう酒井さかいかんする基礎きそてき考察こうさつ-酒井さかいきよしでん検討けんとう中心ちゅうしんに-」(佐藤さとう博信ひろのぶ へん中世ちゅうせい房総ぼうそう東国とうごく社会しゃかい 中世ちゅうせい東国とうごくろん:4』(岩田いわた書院しょいん、2012ねんISBN 978-4-87294-739-7

関連かんれん項目こうもく

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