野菊
キク | ||||||||||||||||||
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ノコンギク
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菊 と野生 種
[しかしながら、
野菊 の範囲
[このような
これに
ごく野菊 らしいもの
[- キク
属 Dendranthema - キクと
同属 のものは日本 に15種 ばかりある。舌 状 花 を持 たない菊 らしくない花 もあるが、多 くは野菊 と言 えるものである。株立 ちになり、茎 は立 ち、あるいは斜 めに伸 び、葉 を互生 する。葉 は丸 みのある概 形 で、大 きな鋸歯 があったり、やや深 く裂 けるものが多 い。どれも管状 花 は黄色 、舌 状 花 は白 のものと黄色 のものがある。冠 毛 は無 い。 代表 的 なのは山野 に生 えるものでは白 い花 のリュウノウギク D. japonicum、黄色 い花 のシマカンギク D. indicum 、キクタニギク D. boleare 、海岸 に生 える白 い花 のノジギク D. occidentali-japonense 、コハマギク D. arcticum subsp. maekawanum などがあるが、特 に最初 の二 つが標準 的 な野菊 らしいものである。この属 のものはキクと同属 なだけに、菊 らしいものが多 いが、イソギク D. pacificum など、舌 状 花 のない花 をつけるものもある。さらに、種 間 の雑種 も知 られるのでややこしい。
- よく
知 られているのはシオンである。非常 に大 きくなるもので高 さは2mに達 する。これはよく栽培 され、野菊 扱 いされない。しかし、野生 で小型 の場合 は野菊 と認識 されるだろう。ただし数 は多 くない。 野菊 としては最 もそれらしいのがノコンギク A. ageratoides subsp. ovatus である。山間 の沢 から人里 まで広 く分布 するごく普通 の野菊 で、花 は薄紫 の、非常 にヨメナに似 た花 である。コンギクの名 で栽培 品 としての扱 いも受 けてきた。北海道 にはエゾノコンギク var. yezoensis Kitam. がある。種 としては他 にも変異 が多 く、いくつもの亜種 がある。中 でもヤマシロギク A. a. subsp. amplexifolius 、シロヨメナ A. a. subsp. leiophyllus などは山野 に生 える背 の高 い野菊 である。他 に、シラヤマギク A. scaber やゴマナ A. glehni 、サワシロギク A. rugulosus なども山野 でよく見 かけるもので、背 が高 く、花 の小 さい野菊 である。特殊 なものとしては、塩性 湿地 に生育 するウラギク A. tripolium (英 : Sea aster)や海岸 の岩場 に生 えるイソノギク A. asa-grayi 、関東 の河原 に生 えるカワラノギク A. kantoensis 、紀伊 半島 の瀞 峡 周辺 の川岸 にだけ生 えるホソバノギク A. sohayakiensis など、他 にもいくつか野菊 らしい姿 の植物 がある。同属 の最 も普通 なもののひとつ、ホウキギク A. subulatus はやや湿 ったところでよく見 かける帰化 植物 であるが、花 が小 さいので野菊 という印象 はない。
- ヨメナ
属 Kalimeris
地下茎 があり、群落 になる。葉 は細 い形 のものが多 い。冠 毛 はごく短 く1mm 以下 で肉眼 では無 いように見 える。なお、この属 をシオン属 に入 れる考 えもある。何 と言 ってもヨメナ K. yomena が代表 である。薄紫 の花 をつける、道端 に最 もよく見 かける野菊 と言 ってよい。ただし、本州 中部 以西 のことである。近 縁 種 は似 たものが多 く、カントウヨメナ K. pseudoyomena やオオユウガギク K. incisa など地域 によっても違 う種 がある。すべて野菊 と言 ってよいだろう。
- ハマベノギク
属 Heteropappus
ヨメナ
乾燥 した原野 に生 え、細 い葉 をもち、白 い野菊 の花 をつけるヤマジノギク H. hisidus 、海岸 の砂地 に生 え、茎 は這 い、葉 はサジ型 のハマベノギク H. h. subsp. arenarius など。
- ハマギク
属 Nipponanthenum
- ハマギク N. nipponicum が
東北 地方 の海岸 線 に生育 する。江戸 時代 より栽培 されていた。
道端 ではノコンギクとヨメナ、それにこれらの近 縁 種 がよく見 られる。- より
自然 の豊 かな野外 では、上記 二 種 のほかに、背 が低 くて花 の大 きなリュウノウギク(白 )やキクタニギク(黄 )、背 が高 くて花 数 の多 いヤマシロギク、シラヤマギク、ゴマナなどが見 られる。現在 ほど都市 化 が進 んでいなかった時代 には、里山 に生 えるこれらの野菊 ももっとなじみ深 かったはずである。 海岸 線 の岩場 や砂浜 には多 くの種 があるが、地域 によって異 なり、またそれほど頻繁 には見 られない。
これらの
別 の名 で呼 ばれるもの
[- ミヤマヨメナ
属 Miyamayomena 背 の低 い多年草 で、茎 の葉 はやや幅広 く、茎 の先端 に花 を1つずつつける。花 は紫 が強 い白 。冠 毛 は無 い。- ミヤマヨメナ M. savatieri は
森林 内 に生 える植物 で、外見 はヨメナなどとにているが、花 は初夏 に咲 く点 で大 きく異 なる。これを園芸 用 に育 てたものがミヤコワスレである。
やや趣 を異 にするもの
[ほぼ
- センダングサ
属 Bidens - むしろ
雑草 に含 まれる植物 で、特 に種子 の冠 毛 が数 本 の刺 と化 してひっつき虫 となるので嫌 われる。花 は舌 状 花 の少 ない地味 なものが多 いが、コセンダングサ(B. plosa)の変種 には白 い舌 状 花 の発達 するものがあり、野菊 っぽく見 える。しかし草 の姿 は雑草 の雰囲気 が強 い。
- ムカシヨモギ
属 Erigeron 葉 は細 く、花 は周囲 の舌 状 花 がとても細 く、ねじれるのが特徴 。身近 な普通 種 には、ヒメムカシヨモギ E. canadensis などあるが、これらは花 がごく小 さく、数 が多 いので、花 の目立 たない植物 である。- しかし、アズマギク E. thunbergii は、
山地 から高山 に生 える背 の低 い草 で、花 は大 きいものが一 つつくので、美 しいものである。ただし、舌 状 花 が非常 に細 く、周囲 に糸 を並 べたように見 える姿 は、野菊 というよりはヒナギクに近 い。同属 のハルジオン E. philadelphicus も似 た印象 がある。よく比較 されるヒメジョオン Stenactis annuus となると、花 が小 さいのであまり野菊 らしくなくなる。
- シカギク
属 Matricaria 一 年 草 で、茎 は立 ち上 がり、細 かく裂 けた葉 を互生 する。花 は白 。北海道 にシカギク M. tetragonosperma などが海岸 に自生 する。これも野菊 的 な花 ではあるが、葉 が細 かく分 かれ過 ぎているかもしれない。知 っている人 ならば、カミツレ M. chamomila を想起 すると思 われる。
- オグルマ
属 Inula 茎 は直立 し、やや枝 を出 す。その先端 に黄色 い花 をつける。舌 状 花 はやや細 い。カセンソウ I. salicina var. asiatica やオグルマ I. britannica var. japonica などが日本 に広 く分布 し、湿地 の日 なたに生育 する。草地 に真 っすぐに突 っ立 っている姿 は、あまり野菊 らしさを感 じさせない。
- キオン
属 Senecio 非常 に変化 に富 む属 であるが、日本 産 のものは、草 やつるで、黄色 い小型 の菊 の花 を多数 つけるものが多 い。姿 の派手 なものが多 く、また夏 に咲 くものが多 いので、あまり野菊 らしさは感 じない。なかでキオン S nemorensis は野菊 らしいかもしれない。
- ウサギギク
属 Arnica 地下茎 は横 に這 い、立 ち上 がって先端 に黄色 い花 をつける。あまり野菊 らしい姿 ではないが、ウサギギク A. unalaschcensis var. tschonoskyi は高山 植物 の菊 としては有名 。
関連 事項
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