雑誌ざっしコード

雑誌ざっしコード（ざっしコード）は、日本にっぽんで流通りゅうつうする雑誌ざっしを管理かんりするために使つかわれている流通りゅうつう用よう管理かんりコードである。雑誌ざっしのタイトルごとに5桁けたの数字すうじで設定せっていされる^[1]ものであるが、発行はっこうされる各号かくごうごとに2桁けたの番号ばんごうを加くわえることで単品たんぴん管理かんりすることができる。雑誌ざっしの裏表紙うらびょうし左下ひだりしたに「雑誌ざっし xxxxx-xx」（または「雑誌ざっし xxxxx-xx/xx」）と書かいてあるのがそれである。本ほん項こうでは雑誌ざっしコードを含ふくめてバーコード化かされた、共通きょうつう雑誌ざっしコードおよび定期ていき刊行かんこう物ぶつコードについても説明せつめいする。

沿革えんかく

1954年ねん10月がつ - 雑誌ざっし取次とりつぎ大手おおてのトーハンが内部ないぶ管理かんり用ようにIBMコード（4桁けた）の使用しようを開始かいし。^[2]
1978年ねん3月がつ - 日本にっぽん出版しゅっぱん取次とりつぎ協会きょうかいが制定せいていした5桁けたの新しんコード体系たいけい雑誌ざっしコードに移行いこう。^[2]
1986年ねん - 雑誌ざっしコードをJANコード体系たいけいに割わり付つけバーコード表示ひょうじした共通きょうつう雑誌ざっしコードを制定せいてい。
1991年ねん6月がつ - 共通きょうつう雑誌ざっしコードを改定かいてい。フラグを1桁けた減へらし、定価ていかを1桁けた増ふやす。^[2]
2004年ねん6月がつ1日にち - 共通きょうつう雑誌ざっしコードに5桁けたのアドオンコードを付加ふかした定期ていき刊行かんこう物ぶつコード（雑誌ざっし）に改定かいてい。^[2]
2013年ねん8月がつ1日にち - 先頭せんとうが3で始はじまる雑誌ざっしコードを週刊しゅうかん誌し用ように運用うんよう開始かいし。^[3]

雑誌ざっしコード

雑誌ざっしコードは雑誌ざっしのタイトルごとに5桁けたの数字すうじで設定せっていされる商品しょうひん番号ばんごうで、日本にっぽん出版しゅっぱんインフラセンター^{[注釈ちゅうしゃく 1]}に設もうけられた雑誌ざっしコード管理かんりセンターが付与ふよする^[4]。雑誌ざっしコードは永続えいぞく的てきな一意いちい性せいが保証ほしょうされておらず、再さい利用りようされることがあるが、センターから付与ふよされた者もの以外いがいが利用りようすることは規約きやくにより禁きんじられている^[5]。

雑誌ざっしコードはタイトルごとに付与ふよされるが、雑誌ざっしの各号かくごうを単品たんぴん管理かんりするために2桁けたの月つき号ごう数すうをハイフンでつないで表示ひょうじされている。POSシステムなどのシステムが導入どうにゅうされていない小売こうり店てんでは、この表示ひょうじを用もちいて販売はんばい管理かんりや返品へんぴん処理しょりなどを行おこなっている^[4]。POSシステムや流通りゅうつう過程かていにおいては後述こうじゅつのバーコード化かされたコードが利用りようされているが、雑誌ざっしコード（および月つき号ごう数すう）はその構成こうせい要素ようそとして用もちいられている。

雑誌ざっしコードは5桁けたで構成こうせいされるが、先頭せんとう1～2桁けたで発行はっこう形態けいたいを区別くべつしており、それにより付づけ番ばん規則きそくや運用うんよう方法ほうほうが異ことなっている。^[4]

0,1 - 月刊げっかん誌し: 月刊げっかん誌しより頻度ひんどの低ひくい隔月かくげつ刊かんや季刊きかんを含ふくむ。雑誌ざっしコードは必かならず奇数きすうで付ふ番ばんされ、通常つうじょう号ごう・本誌ほんしにはそれをそのまま用もちいるが、別冊べっさつ・増刊ぞうかん号ごうには1を加くわえて用もちいる^{[注釈ちゅうしゃく 2]}。月つき号ごう数すうは発行はっこう月がつに応おうじて01～12とする。
2,3 - 週刊しゅうかん誌し: 隔週かくしゅう刊かんや月つき2回かい刊かんを含ふくむ。雑誌ざっしコードは必かならず下した1桁けたが1で付ふ番ばんされるが、利用りようする場合ばあいは発行はっこう週しゅうに応おうじて1～5を用もちい、別冊べっさつ・増刊ぞうかん号ごうには6～9を用もちいる。月つき号ごう数すうは発行はっこう月がつに応おうじて01～12として、両者りょうしゃを合あわせることで○月がつ○日にち号ごうを区別くべつする。^{[注釈ちゅうしゃく 3]}
4,5 - コミックス: 雑誌ざっしコードはシリーズ（漫画まんがのレーベル）ごとに付づけ番ばんされ、月つき号ごう数すうには連れん番ばんで00～99を用もちいる。これを超こえる場合ばあいには新あらたな雑誌ざっしコードが付づけ番ばんされるため、大だい規模きぼなシリーズでは非常ひじょうに多おおくの雑誌ざっしコードが割わり当あてられることになる。^{[注釈ちゅうしゃく 4]}
6 - ムック: 付づけ番ばん、運用うんようについてはコミックスと同様どうよう。
7 - オーディオ商品しょうひん: 雑誌ざっし扱あつかいのカセット・CD・DVDなど。付づけ番ばん、運用うんようについてはコミックスと同様どうよう。
8 - 直販ちょくはん誌し: タウン誌しなど。先頭せんとう2桁けたで刊行かんこう形態けいたいを区別くべつしており、80,81,86,87,89は月刊げっかん誌し、82,83,84,88は週刊しゅうかん誌しにそれぞれ準じゅんじる。85は新聞しんぶんとなっており、雑誌ざっしコードは必かならず奇数きすうで付ふ番ばんされ、月つき号ごう数すうには連れん番ばんで00～99を用もちいる。
9 - PB商品しょうひん: 販促はんそく品ひんや書店しょてんへの告知こくち文書ぶんしょなどを雑誌ざっしの荷物にもつに混まぜて送付そうふする場合ばあい、送おく品しな伝票でんぴょうには便宜べんぎ的てきに「9」の形態けいたいコードを用もちいた雑誌ざっしコードを付記ふきする場合ばあいが多おおい。

共通きょうつう雑誌ざっしコード

共通きょうつう雑誌ざっしコードは1986年ねんから2004年ねんまで使つかわれていた雑誌ざっし用よう識別しきべつコード。#雑誌ざっしコードをJANコード体系たいけいに割わり付つけたものである（詳細しょうさいはJANコードを参照さんしょう）。バーコード化かされている。

次つぎの13桁けたから構成こうせいされる。

AAABBBBBCCDDE

1991年ねん12月の改定かいていでは定価ていかの最大さいだい値ちを増ふやすため、識別しきべつコードを1桁けた削けずり定価ていかを1桁けた増ふやしている。

AABBBBBCCDDDE

各かくパートの内容ないようは次つぎのとおり。

A 識別しきべつコード
- 491 - 固定こてい（日本にっぽんの雑誌ざっし）
- 10 - 内うち税ぜい（消費しょうひ税ぜい3%）
- 11 - 外そと税ぜい（消費しょうひ税ぜい5%）
B 雑誌ざっしコード
- #雑誌ざっしコードを参照さんしょう
C 月つき・号ごう
- #雑誌ざっしコードを参照さんしょう
D 価格かかく
- 10円えん単位たんいで表示ひょうじ。
E チェックデジット

共通きょうつう雑誌ざっしコードは、俗ぞくにTコードと称しょうされることもある。これは、バーコードに添そえてOCR数字すうじとして表示ひょうじする際さい、数字すうじ13桁けたの頭あたまにTを付つけて表示ひょうじしたことによる（なお、このTの表示ひょうじは、OCRによる物流ぶつりゅうシステムにおいて、後のちに続つづく数字すうじ13桁けたがJANコードであることを示しめす記号きごうであり、共通きょうつう雑誌ざっしコード以外いがいでも用もちいられる）。

定期ていき刊行かんこう物ぶつコード

定期ていき刊行かんこう物ぶつコードは2004年ねん6月がつ1日にちから使つかわれているバーコード化かされた雑誌ざっし用よう識別しきべつコード。対象たいしょうは雑誌ざっし（週刊しゅうかん誌し・月刊げっかん誌し）のみで、コミックス、ムック、オーディオ商品しょうひんなどには振ふられているISBNコードに応おうじた書籍しょせきJANコードを用もちいる。^[6]

アメリカ・カナダで用もちいられていたUPCコードがEANコード（JANを含ふくむ）と2005年ねんから統一とういつされるにあたり、アメリカの国くに番号ばんごうとして 10-13 が使用しようされることになった。これにより 11 を使用しようしていた共通きょうつう雑誌ざっしコードは重複じゅうふくを避さけるため 491 で始はじまる定期ていき刊行かんこう物ぶつコードに改定かいていされることになった。^[2]

13桁けたのJANコードに5桁けたのアドオンコードを加くわえた計けい18桁けたから構成こうせいされる。^[7]

AAABCCCCCDDEF-GHHHH

各かくパートの内容ないようは次つぎのとおり。

A 定期ていき刊行かんこう物ぶつフラグ
- 491 で固定こてい。
B （予備よびコード1）
- 当分とうぶんは 0 で固定こてい。
C 雑誌ざっしコード
- #雑誌ざっしコードを参照さんしょう
D 月つき・号ごう
- #雑誌ざっしコードを参照さんしょう
E 年号ねんごう
- 西暦せいれき年ねんの下した1桁けたを表示ひょうじ。
F チェックデジット
G （予備よびコード2）
- 当分とうぶんは 0 で固定こてい。
H 価格かかく
- 1円えん単位たんいで表示ひょうじ。