黒くろ嶋しま神宮じんぐう

黒くろ嶋しま神宮じんぐう
所在地しょざいち	愛媛えひめ県けん新居浜にいはま市し黒島くろしま107
主祭しゅさい神しん	大山おおやま祇神 木き花咲はなさき耶姫 天てん之の御中おんちゅう主神しゅしん
社格しゃかく等ひとし	式内しきない小社しょうしゃ、県けん社しゃ

黒くろ嶋しま神宮じんぐう（くろしまじんぐう、くろしまじんじゃ）は、愛媛えひめ県けん新居浜にいはま市しにある神社じんじゃである。式内しきない小社しょうしゃの黒くろ嶋しま神社じんじゃに比定ひていされている。旧きゅう社格しゃかくは県けん社しゃ。

大山おおやま祇神（おおやまつみ）、木き花咲はなさき耶姫（このはなさくやびめ）、天てん之の御中おんちゅう主神しゅしん（アメノミナカヌシノカミ）を主祭しゅさい神しんとする。

黒くろ嶋しま神宮じんぐうがある黒島くろしまは現在げんざいは陸続りくつづきになっているが、昔むかしは離島りとうであった。島内とうないの樹木じゅもくが黒くろ々と繁しげっていたことから黒島くろしまと呼よばれたという。

縁起えんぎ

本殿ほんでん

木き花咲はなさき耶姫の神徳しんとくによる安産あんざん祈願きがんの神社じんじゃとして長ながく尊崇そんすうを受うけており、古ふるくから地域ちいき及および安産あんざん守護しゅごの神かみとして深ふかく信仰しんこうを集あつめている。詳くわしい創建そうけんは不明ふめいだが、大だい伯はく皇女おうじょの逸話いつわよりこの地ちに祀まつられたと伝つたえられている事ことなどから創そう祀まつは古ふるく奈良なら時代じだい頃ごろだと考かんがえられている。（唐とう・新しん羅ら連合れんごう軍ぐんにより滅ほろぼされた百済くだらの遺臣いしんの援軍えんぐん要請ようせいに応おうじて白村はくそん江こうの戦たたかいに出兵しゅっぺいした中大兄皇子なかのおおえのおうじに妊娠にんしん中ちゅうの遠とお智さとし娘むすめが随行ずいこうした。瀬戸内海せとないかいの大だい伯はくの海うみ（現在げんざいの燧灘ひうちなだ）で産気さんけづいた時ときに黒島くろしまに立たち寄より安産あんざん祈願きがんをしたところ、無事ぶじに大田おおた皇女おうじょを出産しゅっさんしたと古ふるくからこの地域ちいきで伝つたえられている。） 南北なんぼく朝あさ時代じだいには南朝なんちょうの勅願ちょくがん所しょとされていた。江戸えど時代じだいには西条さいじょう藩はん祈願きがん所しょ六ろく社しゃの一いちとして高こう2石せきを寄進きしんされている。

摂社せっしゃ

祈願きがんに訪おとずれた際さいに安産あんざん石せきを1石せき持もち帰かえり、無事ぶじ出産しゅっさんした後のちにお礼れいとして2石せきにして返かえせば、その子こは健すこやかに育そだつという。

黒くろ嶋しま神宮じんぐうの創そう祀まつは古ふるく、新居浜にいはま市し川東かわひがし地域ちいきに鎮座ちんざする大足おおあし智さとし姫ひめ神社じんじゃ、田神たがみ社しゃと同おなじく奈良なら時代じだいとの云うんわれがある。

「黒くろ嶋しま神社じんじゃのツバキ群生ぐんせい林りん」として、新居浜にいはま市し天然記念物てんねんきねんぶつに昭和しょうわ60年ねん12月5日にち指定していされた。

芸げい予よ地震じしん（平成へいせい13年ねん3月がつ）により三さん基きあった鳥居とりいがすべて倒壊とうかい。その翌年よくねん（平成へいせい13年ねん）に鋼鉄こうてつ製せいで新あたらしく一基いっきが建たてられている。

摂社せっしゃ

大松おおまつ神社じんじゃ

• 　天神てんじん社しゃ：祭神さいじん・菅原すがわら道真みちざね
• 　稲荷いなり神社じんじゃ：祭神さいじん・稲荷いなり神しん
• 　松尾まつお神社じんじゃ：祭神さいじん・大山おおやま津つ見神けんしん
• 　岩いわ長姫おさひめ神社じんじゃ：祭神さいじん・岩いわ長姫おさひめ神しん
• 　猿さる田彦たびこ神社じんじゃ：猿田さるた彦命
• 　若宮わかみや神社じんじゃ：若宮わかみや等とう種々しゅじゅ有あり、おこう神しんさん
• 　大松おおまつ神社じんじゃ：森林しんりんの守まもり神がみ、本殿ほんでんの背後はいごの山やまの中なかにある。